著者
美馬 のゆり 木村 健一 渡辺 政隆 木村 政司
出版者
公立はこだて未来大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

公衆の科学技術意識の向上のために有効な公空間における対話的科学コミュニケーション手法について、デジタル技術を応用したシステムを構築し、参加者の科学技術リテラシーの向上を図るための実証的研究を行なった。科学館のない地方都市において、地域が有する資源を有効活用した地域活動を組織化し、公空間を積極的に利用することで、参加者の科学技術リテラシーの向上を図れることが明らかになった。
著者
生田 まちよ 宮里 邦子 野村 恵子 永田 千鶴 木村 重美
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

在宅人工呼吸療法の小児の介護を行う家族の介護負担は大きい。このため家族にとって、レスパイトケアが重要である。しかし、これまでのレスパイトケアの利用は、家族の行事や病気などでの緊急の利用がほとんどであった。さらに、小児はレスパイト施設の利用が困難な状況であった。そこで、定期的に子どもの自宅に訪問看護師が長時間滞在するホームベースレスパイトケアを実施した。そして、そのケアの有用性が示唆された。さらに、このホームベースレスパイトケアを実施するには、不可欠な訪問看護師が、安心して小児のレスパイト訪問ができるような、教育プログラムを開発して実施した。
著者
石井 裕也 大矢 誠司 赤坂 知恵 木村 達洋 長島 圭子 金井 直明 山崎 清之 岡本 克郎
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 開発工学部 (ISSN:09177612)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.112-114, 2002-03-30
被引用文献数
1

To investigate the cognitive aspects of posture control under the apparent force condition generated by auditory stimulation, body sway fluctuation was measured with healthy adult subjects. As an experimental stimulation, an increasing tone for the left ear and a decreasing tone for the right ear were used. Generaliy, while listening to the stimulus, subjects felt that the sound source was moving from right to left under an eyes closed condition. On the contrary , subjects who were shown a moving image of a natural scene which was interlocked to the auditory stimulus before the experiment (cognitive preparation), they felt themselves moving from a left to right direction. In this experiment, body sway was measured with and without the cognitive preparation. Results showed that the center of gravity biased to the opposite direction of subjective movement of the sound source with cognitive preparation. Without cognitive preparation, the center of gravity biased in the same direction of subjective movement of the sound source. It suggests that the higher level posture control reflex was observed in the cognitive condition without any sensory input from the muscle receptors.
著者
楠本 哲次 川添 堯彬 田中 昌博 高梨 芳彰 馬場 俊輔 木村 公一
出版者
大阪歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究では脳機能画像法を用いて咀嚼運動中の大脳皮質の賦活状態を捉えることとした.しかし,脳機能画像法では,頭部が振動を受けると脳の位置が動いてしまうと,データの信頼性が低下する可能性がある.この事も本研究の難易度を上げる原因となった.そこで我々は可能な限り実際の咀嚼運動を再現し,しかし脳機能画像法の妨げになりにくいTask方法として,咀嚼Taskを採用した.咀嚼Taskは右咬みタスク,左咬みタスクとした.各タスクは咬頭嵌合位にて上下顎の歯を軽く接触させ,タスク側の咬筋が等尺性収縮を起こさせるように指示し,咬みしめサイクルは1Hzとした,本Taskにより,実際の咀嚼運動に近いデータを得ることができたと考えている.本研究では咀嚼Taskにて大脳皮質が賦活する部位を検討している過程で,咀嚼Taskによる大脳皮質賦活部位が運動性言語野,言語優位半球との関連があるのではないかと考えた.そこで,我々はしりとりTaskを用いて被検者の言語優位半球を同定し,言語優位半球と咀嚼Taskによる大脳皮質賦活部位との関連を調べたところ,言語優位半球側に必ず咀嚼Taskによる大脳皮質賦活部位を認めた.よって,言語優位半球と咀嚼Taskによる大脳皮質賦活部位とは関連があることが明らかとなった.また本研究では脳磁図やfMRIでも使用可能な咬合力センサの開発を試みたが,実用化することは困難であった.実用化に向けて今後も改良を行う必要がある.
著者
松岡 延浩 今 久 松田 友義 木村 玲二 神近 牧男 王 秀峰 井上 京
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究では,砂漠化とは本来気候的に決まる「気候生産要因(Climatic Production Factor)」が,農業・牧畜業による人為的因子(農業形態,牧畜形態)などの「阻害要因(Inhibition Factor)」を上回っている場合に植生は安定しているが,「阻害要因」が「気候生産要因」上回った場合に砂漠化が発生するという仮説を立てた。それの従って,砂漠化の危険度を評価するため,地点毎の「気候生産要因」と「阻害要因」を表現するモデルを作成した。阻害要因としては「土壌水分量」,「放牧強度と土地利用」を取り上げた。研究組織を以下の3班に分けて,砂漠化ハザードマップ作成に必要な「気候生産要因」と「阻害要因」を表現するモデルの妥当性の検討とハザードマツブ作成を行った。メッシュデータ整備班(松岡,王)研究期間に整備された自然的要因に関するデータを用いて,「気候生産要因」メッシュデータの作成を行った。また,メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域現地の気象データの再収集および地表面分類のグランドトゥルースを行った。農作業調査班(今,神近,木村,松田,井上,中野)観測期間内に,「阻害要因」のモデル化とメッシュ化を行った。メッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,農業形態,特に作物の種類,栽培方法,灌概水量の聞き取り調査を行った。同時に,農業形態には,農家の経営状況が大きく影響するため,経営状況のメッシュ化を松田を中心に再検討した。牧畜調査班(小林,松田,野島)上記に出作成されたメッシュデータの妥当性に問題があると判断される地域において,砂漠化指標の1つである植生量と構成植物種に対する家畜密度の影響を,再度植生調査と聞き取り調査した。以上の結果を取りまとめ,黄河流域の10kmメッシュを作成して,現地地方政府など普及機関に配布するとおもに農牧畜民の砂漠化に対する教育普及に供試することができた。
著者
中澤 秀雄 嶋崎 尚子 玉野 和志 西城戸 誠 島西 智輝 木村 至聖 大國 充彦 澤口 恵一 新藤 慶 井上 博登 山本 薫子
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

世界(記憶)遺産という側面から、あるいはポスト3.11のエネルギー政策という観点から「石炭ルネサンス」と言うべき状況が生まれているが、これを先取りして我々産炭地研究会は、「炭鉱の普遍性に基づく産炭地研究・実践の国際的なネットワーキング」を展望しながらも、まずは資料の収集整理という基礎固め作業を継続してきた。夕張・釧路の個人宅から炭鉱関係資料をサルベージして整理目録化を進行させていることを筆頭に、多数の資料整理・目録化に成功した。ネットワーキングの面では、全国の博物館・元炭鉱マン・NPO等と関係を確立し、主要な全産炭地を訪問して資料整理・研究の面でも協働した。
著者
木村 拓也
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

テストによる品質保証が教育において求められている中で、「テストの専門家」は戦後減少の一途を辿り、「テストの専門家」の供給源も1 大学と限定されてきた現状が明らかとなった。結果、日本の公的テストを支える人材は限られており、少数の者の労苦と彼らのマンパワーに支えられている現状が浮き彫りになった。テスト学会会員対象に行った調査では、多種多様な分野からの参入が浮き彫りになり、様々なレベルでの「テストの専門家」の養成に努めなければならない事態であることが確認された。
著者
木村 拓也
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

近年、高等教育の質的保証が求められてくる中、今後、継続的な大学生調査が学内外で行われることを前提とし、学内外での調査同士の結果を比較可能なように等化したり、異なる年度に行われた調査を等化したりして、学習成果の経年変化を統計的に妥当な方法で検証できるようなアセスメント・モデルを構築した。試みに、大学満足度を例に、その経年変化及び学年毎の変化する満足度の状況を明らかにした。その結果、全国的な傾向として、満足度が1年次から2年次に向けて落ち込むことが分かった。ただし、1年次には、大学満足度が低くとも、学年進行が進むにつれて上がっていく大学も見られた。
著者
中村 浩之 陳 運法 木村 邦夫 立山 博 広末 英晴
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.105, no.1227, pp.1037-1041, 1997-11-01
被引用文献数
4 5

Preparation of coated particles by an injection method was presented. The raw material of a coating layer is injected into a core particle suspension in which a precipitant is dissolved. By this method, some coated particles including titania hydrate-coated calcium carbonate powders and alumina hydrate-coated SiC whiskers were prepared. It was noticeable that CaCO_3, which is soluble in the raw material of titania hydrate, could be coated with titania hydrate. Furthermore, it was shown that aluminum nitrate and aluminum chloride as well as aluminum sulfate were useful as the raw material salts. Homogeneous nucleation and coalescence of the homogeneous nuclei onto the coating layers were expected to be included in the coating process.
著者
井尻 香代子 木村 榮一 吉田 夏也
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

アルゼンチンにおける日本の詩歌受容の経緯とスペイン語ハイクの制作状況を調査し、日本人移民の文学・芸術活動がアルゼンチン社会に浸透し、アルゼンチン・ハイクという新しい詩的ジャンルを生み出したプロセスを確認した。また、研究期間をとおして収集した文献資料や音声データを分析し、アルゼンチン・ハイクの異文化混淆的特徴を季語、トピック、韻律の側面から明らかにした。最後に、日本の伝統詩が内包する人間と自然に関する価値観の受容をとおしてアルゼンチンにもたらされた文学観や環境思想の変化を検証することができた。
著者
木村 朝子
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2003

操作デバイスの形状を日頃使い慣れた道具の形にすることで,その道具に対するユーザの過去の使用経験を利用し(メタファ),操作デバイスの使い方をよりスムーズに理解することが可能となると考えられる.そこで,本研究では道具の形状をした入出力デバイスシステムとその操作環境を構築し,その有用性,道具型入力インタフェースにおける触覚提示の効果などについて調査することを目的とする.最終度は,以下の研究を行い,対外発表を行った.・道具の形状および使用時の触感を利用する道具型入力インタフェースにおいて,どの程度現実に即した触覚が必要なのか,触覚のリアリティとユーザの操作感覚との関係について調査した.具体的には,現実に近い重力感,実物の触覚を連想できる衝撃感といった触覚,振動のような実物を連想しない信号的な触覚を提示し,どの程度リアリティのある触覚を提示する場合に,データを道具型入力インタフェースに取り込んだ瞬間,およびデータがインタフェースに入っている状態を,自然に知覚することができるのかを調査した.・道具型入力インタフェースに触覚を付加することの有効性を評価する実験を行った.操作内容に即した触覚が提示されることで,初めて利用するユーザがその形状・触覚ゆえにインタフェースに興味を持ち,ユーザ自身の過去の経験を当てはめながら試行錯誤することを確認した.・一方,携帯端末のような一般的な携帯機器の操作に,現実のメタファを利用した触覚を適用する試みを行った.姿勢入力と現実触覚提示を組み合わせたインタフェースを構築し,ユーザが端末を傾けると,画面上に表示されているデータがスクロールされ,データが端に達したときに「衝突感」を提示し,データが携帯端末の壁に当たってそれ以上進まないことを,ユーザが触覚として実感できるようにした.
著者
木村 清
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.70, pp.1-8, 1994-07-22

一般ユーザが習得するQWERTY配列によるローマ字入力の技能資産を生かしつつ日本語入力の改善を行うため、キー配列は変えずにローマ字テーブルを拡張することで合理的な入力をする方法(IK方式)を提案する。このアプローチでは、移行時の学習の負担と、指の干渉などの問題を低減できる。シミュレーションの結果、AZIK方式では、通常のローマ字入力よりも約12%少ない打鍵で入力できることが分かった。同様の拡張をDvorak配列に適用するとさらに効果が高くなる。市販のFEPに組み込んで実働させた結果についても述べた。Changing the method for Japanese text input with different key arrangement, you will be faced with a problem of interferences between the new and the old arrangement. To reduce this problem and to lighten the training load, extended Romaji input method -AZIK- is proposed, by which you can enter Kana letters with a series of two consonant keys. Statistical estimation shows that key strokes with AZIK are 12% less than with ordinary Romaji input. Evaluation on a prototype is also refered.
著者
木村 昭夫 生天目 博文 井野 明洋 仲武 昌史 坂本 一之
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は,空間反転対称性の破れに起因するナノ構造体のスピン分裂バンド構造について,スピン・角度分解光電子分光,高分解能角度分解光電子分光,および低温走査型トンネル顕微鏡を用いて明らかにすることを目的として行った。その結果,ビスマス単結晶のバルク状態のスピン状態の観測,タリウムや鉛吸着半導体表面における巨大なスピン分裂バンドの観測,さらには新しいトポロジカル絶縁体の発見など数々の顕著な成果が得られた。
著者
木村 幸男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, 1992-02-15
著者
藤井 昌史 大奥 泰亮 杉山 元治 占部 康雄 高杉 健太 町田 健一 村上 直樹 木村 郁郎
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.119-126, 1977-06-25

肺癌患者の細胞性免疫能把握のパラメーターとしてPHAによるリンパ球幼若化反応,ツベルクリン反応,末梢リンパ球数,Leucocyte migration inhibitiontestについて検討した.その結果これらのパラメーターと肺癌の進展度あるいは癌化学療法による臨床経過との一問に関連性がうかがわれた.同時に溶連菌剤OK-432投与における検討から本剤の免疫化学療法における有用性が示唆された
著者
山本 博文 佐藤 孝之 宮崎 勝美 松方 冬子 松澤 克行 横山 伊徳 鶴田 啓 保谷 徹 鶴田 啓 保谷 徹 横山 伊徳 小宮 木代良 杉本 史子 杉森 玲子 箱石 大 松井 洋子 松本 良太 山口 和夫 荒木 裕行 及川 亘 岡 美穂子 小野 将 木村 直樹 松澤 裕作
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、江戸時代および明治時代に編纂された史料集を網羅的に蒐集し、その記事をデータベースとして一般公開すること、蒐集した史料の伝存過程および作成された背景について分析・考察すること、を目的としている。本研究は、従来、交流する機会のなかった異なる分野の研究者が、1つの史実を通じて活発な議論を戦わせる土壌を作り、近世史研究の進展に大きく寄与することになった。