著者
神原 文子 本村 めぐみ 奥田 都子 冬木 春子
出版者
神戸学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

第1に、ひとり親家族に育つ50人ほどの子どもを対象にしてインタビュー調査を行い、ひとり親家族の生活状況を捉えた。そのなかで、ほとんどの子どもたちがひとり親家族で育っていることを受容していることを明らかにした。第2に、ひとり親家族で育っている高校生と、ふたり親家族で育っている高校生を対象に「高校生の生活と意識調査」を実施した。その結果、ひとり親家族で育つ生徒とふたり親家族で育つ生徒の比較によると、親子関係の良好さには違いはないが、ひとり親家族に育つ高校生のほうが、小遣いが少ないこと、アルバイトをよくしていること、学習時間が少ないこと、大学進学希望が低いことなどが明らかになった。
著者
村上 新 北堀 和男 本村 昇 宮田 祐彰 高本 眞一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

JCCVSD(日本先天性心臓血管外科手術データベース)は2008年8月にweb-base登録を開始、2011年3月時点で参加施設数(希望を含む)は98施設、累積登録手術件数は1,1000件に達し、国内の主要施設はほぼ全て参加し、national databaseと評価されるまでに急速に成長した。医療の質向上に資する目的で、2008年~2009年に登録されたデータを解析しリスクモデルを作成、これに基づきrisk-adjustmentを行ったbench-mark reportを、2011年2月に千葉で開催された第41回日本心臓血管外科学会において、初期参加25施設に手渡し配布した。今後も同様のreportの配布を続けて行く予定である。2011年から、日本小児循環器インターベンション学会、以下JPIC、と日本成人先天性心疾患学会、以下JSACHDが、JCCVSDと同一のインターネット環境を用いたデータベース構築を希望し、現在準備を進めている。JCCVSD-JPIC-JSACHD DBの構築は、小児循環器領域の横断的・網羅的解析を可能とする世界初の試みを可能とする。また、対象の多くが小児であることより、フォロー・アップDB、或いはpatient identifierを用いた施設間医療情報の提供を視野に置いており、今後展開を予定する。
著者
本村 一朗 中村 英雄
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

著者らはこれまでチタンの審美歯科補綴の応用に不可欠な前装技術の確立と向上のためにチタンと陶材の焼付けについて研究を行ってきた。本研究はチタン板表面に表面改質装置の出力および照射時間を変化させ、ぬれ性の変化からチタン表面への陶材焼付に最適な条件を求めることにある。前年度では表面処理前の使用金属、純チタンの板上試片の作成および表面改質の条件について検討を行った。本年度は表面改質としてプラズマエッチング処理のみ、プラズマエッチングを行いながらの窒化処理を行い、そのチタン板に陶材の築盛、を行った。なお表面改質を行った板上試片の作成は(1)現在歯科で用いられているロストワックス法による鋳造加工(チタン表面は鋳造時生成される反応層に覆われるため、陶材焼成を行うと界面からの破壊が起こりやすくなる)、(2)高エネルギー加工法としてワイヤ放電加工((1)による反応層の生成を排したもの)の2種類とした。表面改質ではエッチングおよび窒化時間条件により陶材焼成時の酸化が最小限に押さえられたが剪断試験測定時に剥離をきたし、焼付強さの向上には結びつかなかった。これは窒化により陶材築盛面への極度なぬれ性の低下によるものと考えられ、放電加工試片を用いぬれ性の向上のみに努めたプラズマエッチング処理が本研究において最適条件と考えられた。現在、金属コーピングの作成は鋳造が主流であるが今後鋳造以外の加工による歯科補綴物作製法を確立する事が急務と考えられる。チタンへの反応層を生成しない加工法とともにチタン用焼付陶材を用いた審美歯科技術の確立に、本研究で得られた結果はチタンの歯科応用の更なる発展に寄与できるものと考えられる。
著者
竹中 毅 新村 猛 石垣 司 本村 陽一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

労働集約型産業の一つである外食産業の生産性向上に向けては,提供プロセスの効率化とともに,多様化する顧客価値の理解や廃棄率の低減,従業員のスキル向上を支援する教育システムの開発など多くの課題がある.本研究では外食POSシステムを発展させた提供プロセスの効率化や,顧客のレストランでのメニュー選択行動や食事行動の分析,行動分析による従業員の暗黙的なスキルの理解など,これまでの研究成果を報告する.
著者
本村 徹太郎 清水 敏之 吉川 正俊
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-151, no.29, pp.1-8, 2010-11-05

近年,多くの XML データが蓄積されるにつれ,XML キーワード検索が重要になっている.有用な結果を得るためには,効果的な検索結果を効率的に求めることだけでなく,検索結果を理解できるような情報を付加することが望ましい.我々は,検索結果の理解支援のために,検索結果と同じ結果を返す代替問合せを取得する方法を提案する.代替問合せは検索結果の異なる側面を表しているため,利用者は検索結果の隠れた関係を推測することで検索結果を深く理解する,あるいは利用者自身の問合せを洗練することなどが可能となる.
著者
渡邊 公一郎 今井 亮 横山 拓史 板谷 徹丸 三谷 泰浩 小林 哲夫 本村 慶信 セティジャジ ルーカスドニィ 高橋 亮平 米津 幸太郎 糸井 龍一 池見 洋明 実松 建造 HARIJOKO Agung SHERSTEN Anders IDRUS Arifudin WARMADA I Wayan DUNCAN Robert A.
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

インドネシア及びフィリピンの金・銅鉱徴地と地熱資源、タイ及びマレーシアの含REE花崗岩風化殼、フィリピンの斑岩銅鉱床および浅熱水性金鉱床についての地質調査を行い、鉱床生成条件の解析に基づく資源量と開発可能性の評価を行った。また、地質試料と室内実験データについて、地理情報システムとデジタルデータベースを併用した統合管理システムを構築した。
著者
鳥居 淳 近藤真己 本村 真人 池野 晃久 小長谷 明彦 西 直樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.1622-1631, 1998-06-15
被引用文献数
21

1チップ上に複数のPE (Processing Element)を集積することを前提にした制御並列処理アーキテクチャMUSCAT (MUlti?Stream Control Archi Tecture)を提案する.MUSCATはスレッド管理のハードウェア化とスレッド間のレジスタ継承をサポートし,並列実行オーバヘッドを大幅に低減している.また,制御/データスペキュレーションという2種類のスレッド投機実行をサポートしている.シミュレーションによる評価の結果,4PEモデルで1.5?3.0倍の性能向上を確認した.さらに,同一ハードウェア規模のスーパスカラプロセッサの性能を上回ることが明らかになった.An on-chip control parallel multi-threaded architecture:MUSCAT has been proposed.MUSCAT supports hardware-controlled thread management and interthread register inheri-tance mechanisms to reduce multi-thread execution overhead.It also employs control and data speculative execution.Simulation results indicate that a four processing-element multiprocessor achieves one and a half to three times better performance than single processing-element model.It is demonstrates that MUSCAT performance is better than a super-scalar processor with the same hardware resources.
著者
本村 憲史 橋本 誠志 井上 明 金田 重郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.2985-3000, 2000-11-15
被引用文献数
5

ネットワーク上にあふれている個人情報は,デジタルデータであるがゆえに,複数ソースからのデータを統合できる.このため,紙に書かれた個人情報と比べ,個人のプライバシー侵害を招く危険性が大きい.欧米には,この種の情報統合の危険性を視野に入れたプライバシー保護法制が存在する.たとえば,ドイツ身分証明書法は,個人IDによる情報統合を禁止しており,民間部門に対するプライバシー保護法制自体が存在しないわが国と大きく異なっている.ただし,先進的な欧米のプライバシー保護法制といえども,ここで想定されているのは,キー属性による統合である.しかし,非キー属性であっても,複数属性を併用すれば,実質的にキー属性と等価に働くことに注意をすべきである.いずれにせよ,デジタルデータ化された個人情報は,統合が容易であり,データ主体・データ管理者の予知範囲を超えて侵害が発生する.特に,インターネットで広く利用されているCookieは,この情報統合の有力な手段であり,米国のみを視野に入れた仕様であるために,わが国では情報統合の危険がより大きい.情報統合によるプライバシー侵害は,個々のデータ管理者の善良なる管理監督のみでは防ぎえない.わが国でも,情報統合を前提とする法制度の確立と,あわせて,データ主体が個人情報の存在をつねに把握しうる,個人情報流通管理システム/データ監察官の設置が必要である.This paper discusses data combination,which is a new type of privacy infringement in a computer network.It is someone combines plural data in the network according to a key attribute and gets complete profiles of a target person.It is one of the most effective means of Database marketing in the present information society.But it has a risk of serious privacy infringement at the same time.This paper tries to show positive policies to this problem.Firstly, it surveys West European privacy protection law systems,which suppose data consolidation and discusses how to evaluate the possibility of privacy infringement.Thirdly this article clarifies the functions of ``Cookie'' in the Internet, experimentally.Our experiment shows we can easily exchange ``user ID'' between two companies in Japan.Because there are no privacy protection law systems, which suppose a private sector,data combination and privacy infringement with ``Cookie" are to be more serious in Japan.As a conclusion this article suggests necessities of positive counterplans: construction of law and information systems supporting personal data exchange and protection fitted to data consolidation.
著者
本村 裕之 斎藤 参郎
出版者
日本文理大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

渡航需要関数の推計においては現実のデータに照らしてほぼ正確に予測できることが示された。近年の急激な韓国人観光客の増加のほとんどを輸送コストの変化により説明できることを意味している。また、初めて来訪した観光客とリピータとの特性の違いを明らかにすることができた。これらマイクロ行動データの潜在的な価値は、外国人観光客の地域経済への影響を推計できる点にある。
著者
塚脇 真二 古内 正美 高原 利幸 平吹 喜彦 竹林 洋史 石川 俊之 奥村 康昭 本村 浩之 富田 瑞樹 荒木 祐二 大八木 英夫 ハン プゥ
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

観光産業の爆発的な発展とともに大気や水の汚染、森林の破壊といった環境汚染・環境破壊が顕在化し、遺跡への影響や住民の健康被害が懸念されるカンボジアのアンコール遺跡区域を対象に、大気、水、森林の3分野から総合的な環境調査を2年間にわたって実施した。その結果、同区域の環境汚染や破壊が危機的状況になりつつあることや観光産業との密接な関連があることを確認し、成果をとりまとめ国際シンポジウムとして同国で公表した。
著者
本村 猛能 内桶 誠二
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.1-14, 2004-01

最近,大学への専門高校からの進学率が高まっており,従来の普通高校を前提とした情報教育の内容ばかりでなく,様々な形態の高校教育を考慮したカリキュラムを考えることが必要になってきた。また,同時に教科「情報」の免許取得にあたり,その対象学部・学科でも,平成14年度以降専門高校生の割合が高まっている。そこで本研究では,現在大学で実践されている一般(共通教育)課程での情報教育と,高等学校・専門高校の情報に関する学習内容を比較することで,今後の大学情報教育の在り方について検討することを目的とした。検討の結果,大学情報教育では,各種ソフト活用による日常利用するプレゼンテーション技能の向上に力点が置かれ,その面で専門高校,中でも商業系,工業系出身の生徒にとっては動機付けは高い。ただし,普通科出身の生徒の技能が初期レベルのため,現状では教育内容およびカリキュラムの不十分さが認められた。つまり,情報に関する能力として,大学では,情報社会や倫理といった「教養」教育は努力されているものの,アルゴリズムなどの「知識」は不足がちであり,高校では,情報に関する技能として,ソフト操作やパソコン操作といった「利用技術」教育は努力されているものの,問題解決能力などの「構成力」は不足がちである。具体的には,今後の情報教育の内容は,指導する学生数や個人差に応じた教育,技能とコンピュータ等メディア活用技術を十分検討する必要性があることがわかった。今後,これらの必要性の意味と,専門高校の実践で認められた情報教育の「基礎・基本の徹底,理論と実践の関連,創造性重視」の関連性,および高等学校と大学との系統的なカリキュラムについて検証していかなければならない。
著者
川上 悟郎 西田 佳史 本村 陽一 溝口 博
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.190-200, 2008-04-15
被引用文献数
3 3

本論文では,日常行動理解研究を推進するために,異分野の専門家や知見を利用するユーザが,日常行動に関連する情報を書き込んだり,分析したり,考察したり,活用するための,容易に理解可能な情報表現法やそれに基づく計算法を考察する.また,そのような情報の表現や計算の手段を提供する具体的なシステムとして,「時空間意味情報マッピング・システム」(STS Map;Spatio-Temporal-Semantic Map)を提案する.STS Mapは,1)ロケーションセンサを用いた現象の時空間展開機能,2)時空間座標系をベースとした多層的な情報の表現機能,3)時空間統計数理を用いたモデリングとリターゲット機能から構成される.本論文では提案システムの実現可能性と有用性を考察するために,ロケーションEMGセンサを用いて保育園の遊具で遊ぶ幼児47名の行動計測を行い,時空間意味情報マッピング・システムを適用した事例について報告する.さらに,幼児の年齢を考慮した難度を有する新しい遊具の設計について報告する.新しい遊具は幼児の遊んでいる「最中」の行動をモデル化し,構築したモデルによる筋電位推論値のクロス評価を行い,モデルの改善を行った.改善された行動モデルをベースとしてリターゲットを行うことで新しい遊具での筋電位発生頻度を推論し,その結果を遊具デザインの指針として,遊具メーカと協力することで遊具を作成した.