著者
児玉 祐軌 松井 孝真 馬場 誠太郎 今井 仁司 コダマ ユウキ マツイ タカマサ ババ セイタロウ イマイ ヒトシ Kodama Yuki Matsui Takamasa Baba Seitaro Imai Hitoshi
出版者
同志社大学ハリス理化学研究所
雑誌
同志社大学ハリス理化学研究報告 = The Harris science review of Doshisha University (ISSN:21895937)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.131-136, 2016-07

本論文において,我々は野球の打撃フォームの角度解析を行うために初歩的な手法を提案する.我々はデータとして2次元の写真,角度解析には3Dソフトを使う.我々の手法においてキーとなる手続きは,選手の写真と野球場の寸法表から打撃フォームの3次元データを再構築することである.我々の手法を適用してプロ野球と大リーグの選手の打撃フォームの差異を調べる.テイクバック時の肩の方位角を数値で求めることができた.数値結果はプロ野球と大リーグの選手の打撃フォームに異なる特徴があることを示唆している.
著者
幸田 仁志 森原 徹 甲斐 義浩 来田 宣幸 松井 知之 東 善一 平本 真知子 瀬尾 和弥 宮崎 哲哉 木田 圭重
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.127-131, 2018

<p>〔目的〕投球肩・肘障害を有する高校野球投手の特徴を,関節可動域や筋力の非投球側差より分析した。〔方法〕京都府下の野球検診に参加した高校野球投手76名を対象とした。測定項目は,投球肩・肘障害の判定,関節可動域および筋力とした。関節可動域および筋力は両側に対して実施し,投球側から非投球側の値を減算することで非投球側差を算出した。統計解析には,投球肩・肘障害ごとに,対応のないt 検定を用いて陽性群と陰性群の関節可動域および筋力の非投球側差を比較した。有意水準は5%とした。〔結果〕投球肩障害では,陽性群の肩関節内旋可動域の非投球側差は陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。投球肘障害では,陽性群の肩関節外旋可動域の非投球側差は,陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。〔結論〕肩関節外旋可動域や内旋可動域の非投球側差による分析は,野球選手の機能低下や障害予測を判別する一助となる可能性がある。</p>
著者
野村 価生 勇 松井 永井 香織
出版者
日本建築仕上学会
雑誌
日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集 2012年大会学術講演会研究発表論文集
巻号頁・発行日
pp.30, 2012 (Released:2013-09-03)

本研究は、壁面にスポットライトを照射したときの、壁面仕上げの光と影により凹凸が良く見える照射条件について述べている。8種類の仕上げパターンを施工したフレキシブル板(900×1800㎜)を試験壁とした。試験壁の最上部一箇所にハロゲンランプを設置し、試験壁中央部の照度を100~3500lxの11段階に変えて照射した。写真撮影は、試験体中央部にカメラを設置し、照射時に試験壁全面を撮影した。輝度は、試験体を12分割のユニットに区分し、1ユニット当たり12箇所において測定した。壁面の上部から照射したスポットライトによる壁面各部の輝度分布と凹凸表面の光と影の見え方について分析した。試験の結果は、以下のとおりである。凹凸表面は、500cd/㎡以下では、はっきり見ることができないが、500~1000cd/㎡で最も良く見える。2000cd/㎡を超えると全体が明るくなり見えにくくなる。
著者
中野 幸雄 高田 直也 後藤 英之 松井 宣夫 藤森 修 山田 和順 杉本 勝正 大薮 直子
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.111-116, 1996-10-15 (Released:2012-11-20)
参考文献数
13
被引用文献数
1

PurposeThe anatomical characteristics and nerve distribution in the coracohumeral ligament(C-Hligament)and surrounding tissue were studied. The role of the ligament in periarthritis of the shoulder was assessed.Materials and Methods Specimens were obtained from 30 cases,50 joints at autopsy. The cases consisted of 14 males and 16females; with an age range from 29 to 98 years(mean 78 years). The C-H ligament and its surrounding tissues were excised en bloc.Paraffin sections, vibratome sections and whole mount preparations were made and subjected to immunohistochemical staining using NF, PGP9.5, SP and CGRP antibodies in order to the distribution of sensory nerve fibers.
著者
下藤 悟 松井 元子 村元 由佳利 森山 洋憲 加藤 麗奈 甫木 嘉朗 上東 治彦
出版者
Japan Society for Food Engineering
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.37-50, 2020-03-15 (Released:2020-03-27)
参考文献数
26
被引用文献数
3

食品の品質の総合評価を解析するには,官能評価データと物理化学的なデータを用いるのが一般的である.従来の解析手法としては,線形解析である重回帰分析(MRA)や部分的最小二乗回帰(PLS)を行っているものが多い.しかしながら,食品の味の総合評価は,食品の成分などの特徴に対して非線形な関係があることは経験的にもよく知られている.一方,近年では非線形的な解析を行う手法として,データマイニングの分野において,機械学習が採用されており,柔軟性があり,予測精度が高い解析ができるといわれている.そこで本研究では,官能評価による日本酒の品質の総合評価に対する物理化学的特徴の寄与をより明確にすることを目的とし,その関係性の解析に機械学習を適用した.一般的な統計手法であるMRA,PLSと代表的な機械学習手法である人工ニューラルネットワーク(ANN),サポートベクターマシン(SVM)およびランダムフォレスト(RF)で比較を行うことで,より正確な予測モデルを得ることができると考えた.さらに,評価傾向の定量化のために機械学習から得られる変数の重要度とMRAから得られる回帰係数を組み合わせて考察を行った.試料には日本酒(純米吟醸)173品を用い,官能評価は35名の熟練されたパネリストによって行った.品質は5段階で評価した.物理化学的特徴を得るために,核酸関連物質成分や香気成分の分析に加えて,酸度,アミノ酸度,グルコース含量といった一般的な分析,Brix,導電率,pHといった簡易分析を行った.官能評価スコアへの物理化学的特徴の寄与は,回帰分析によって検討した.説明変数に物理化学的特徴の分析値を,目的変数に個々のパネリストの個々の評価スコアと平均スコアを用いた.解析にはRを用いたi).回帰分析は,MRAとPLS,機械学習(SVM,ANNおよびRF)により行った.各解析にはcaretパッケージを使用し,解析条件の最適化を行った.回帰分析の精度の検証は,過学習を避けるためにtrainデータとtestデータに分割して行った.まず,全体の90%に当たる158品をトレーニングデータ,残りの10%に当たる15品を精度検証用データにランダムに分割した.次に,トレーニングデータを用いて回帰分析を行い,予測モデルを得た.得られた予測モデルから,テストデータ(予測モデルの作成に使用していないデータ)の総合評価の予測値を計算し,実測値と比較し,各分析手法の精度を調べた.さらに,トレーニングデータについても同様に予測精度を比較することで,予測モデルのフィッティングについて調べた.予測精度は,許容範囲内の誤差に含まれる試料の割合,平均絶対誤差(MAE),二乗平均平方根誤差(RMSE)で評価した.これら4つの解析方法の結果から,MRAよりも機械学習(とくにRF)の方が回帰モデルのフィッティングがよく,日本酒の品質の総合評価を高い精度で解析できる可能性が示唆された.また,MRAで得られた回帰係数とRFで得られた重要度から,評価スコアに対する各物理化学的特徴の寄与についても検討した.MRAで得られた回帰係数は,符号により評価への影響の良し悪しが判別できる.また,絶対値が大きいほど評価への寄与も大きいと考えられる.一方,RFで得られた重要度は,0~100の値のため,評価へ影響の良し悪しは判別できないが,値の大きいものほど予測精度に大きく影響することを表す指標である.個々のパネリストのスコアの解析から,日本酒の品質評価にカプロン酸エチルと酢酸イソアミルといった香気成分大きく寄与していることが示された.さらに回帰係数と重要度の値を組み合わせて評価傾向を確認したところ,総合評価と成分濃度には非線形関係のものがあることが示唆された.以上の結果から,日本酒の品質の総合評価における傾向について,MRAとRFを組み合わせることでより明確に捉えることができた.
著者
亀高 正男 菅森 義晃 石田 直人 松井 和夫 岸本 弘樹 梅田 孝行 東 篤義 山根 博 杉森 辰次 魚住 誠司 永田 高弘 松場 康二 桑島 靖枝 岩森 暁如 金谷 賢生
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.125, no.11, pp.793-820, 2019-11-15 (Released:2020-03-26)
参考文献数
152
被引用文献数
1

舞鶴-小浜地域の5万分の1精度の地質図を新たに作成し,上林川断層の破砕帯の観察結果などと合わせて,超丹波帯と丹波帯の地質構造発達史を検討した.超丹波帯は後期ペルム紀〜三畳紀(?)付加体の上月層・大飯層・氷上層に,丹波帯はジュラ紀付加体の周山・雲ヶ畑・灰屋・鶴ヶ岡・由良川の5つのコンプレックスと古屋層に区分される.これらの地質体は衝上断層によって境され,大局的には北に向かって構造的上位かつ古い地質体が分布するパイルナップ構造を形成している.超丹波帯および丹波帯は東西~北西-南東走向で西〜北西に傾斜した軸を持つ半波長数kmの褶曲構造を形成している.この褶曲構造を切って北東-南西方向に,左横ずれカタクレーサイト帯を伴う地質断層としての上林川断層が延びている.活断層としての上林川断層は右横ずれ成分が卓越し,より古い地質断層の一部が横ずれインバージョンによって再活動していることが判明した.
著者
小川 清久 皆川 邦直 松井 健郎
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.95-100, 1988-08-10 (Released:2012-11-20)
参考文献数
2
被引用文献数
1

Psychological factors have seemed to play an important role in voluntary shoulder dislocation. Nevertheless, there are no detailed reports of those who have received psychiatric treatment. We would now like to report the following 4 cases whose shoulder dislocations were caused as a manifestation of psychological factors.Case 1: 28 y. o., female. When the patient was about 16 years old, she dislocated both shoulders by minimal trauma; then, voluntary shoulder dislocation developed. She underwent five operations at a certain hospital from the age of seventeen. As the dislocation had recurred within 6 months postoperatively on each occasion, she visited our clinic. As we recognized split object relations, we told her to have a psychiatric examination. As a result, it became clear that she had a borderline personality disorder and the dislocation was a trend of autoclasia.Case 2: 22 y. o., female. This case is the similar disorder to Case 1, but, just a slight.Case 3: 15 y. o., female. Voluntary shoulder dislocation and pain appeared in her left shoulder two years ago. As her relations with her mother were unnatural, we recommended a psychiatric examination. The result clarified that an adjustment disorder during adolescence existed.Case 4: 23 y. o., female. Two years ago she suffered from traumatic dislocation caused by a traffic accident, and lost her fiance. Then, after she started going out with another man, dislocation of the shoulder began to occur at twilight accompanied by a syncope-like episode. Though it was spontaneously repositioned under general anesthesia, the dislocation occurred again when she came out from under the anesthesia. Therefore, we requested the cooperation of the psychiatric dept.. As a result, she was diagnosed as having hysterical neurosis.
著者
松井 勤
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.303-311, 2009 (Released:2009-07-13)
参考文献数
55
被引用文献数
14 19

地球の温暖化に伴い,高温によるイネの不稔の発生頻度が増すのではないかと懸念されている.温暖化が高温不稔を通じてイネの収量に及ぼす影響を明確にすること,それに対する対策をその効果と共に示すことは,作物学分野の重要な課題である.この総説は,主に開花期の高温によるイネの不稔発生を対象とした.まず,開花期の高温による不稔の発生条件に関連するこれまでの報告を整理した.次に,高温不稔の発生の仕組みに関する研究について解説し,最後に,耐性品種の育種を中心とした対策技術の創出において重要な,高温不稔に対する耐性に関する研究の現状について解説した.
著者
和泉 潔 池田 翔 石田 智也 中嶋 啓浩 松井 藤五郎 吉田 稔 中川 裕志 本多 隆虎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第25回全国大会(2011)
巻号頁・発行日
pp.2H1OS186, 2011 (Released:2018-07-30)

本研究では,新聞記事データを用いた業種別株価指数の分析の新たな手法を提案した.本手法を用いて,2009年の1 年間を対象に外挿予測精度を評価した結果,予測精度の目標とした52%を超えた業種は,19 業種中11業種(57.8%) であった.また,予測正答率は時期・業種によって予測正答率の季節性が見られた.これにより,期間毎のテキストマイニングによる予測の信頼度を測る指標になることが期待できる.
著者
植木 敏晴 松村 圭一郎 丸尾 達 畑山 勝子 土居 雅宗 永山 林太郎 伊原 諒 野間 栄次郎 光安 智子 松井 敏幸
出版者
日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.116-122, 2015-02-25 (Released:2015-03-24)
参考文献数
18
被引用文献数
2

自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis:AIP)の国際分類における2型(type 2)の頻度は,北アメリカ(14%)やヨーロッパ(13%)に比し,アジア(4%)では低値である.本邦における炎症性腸疾患に合併するtype 2 AIPは,国際調査によるtype 2 AIPと異なり,黄疸がなく,腹痛の頻度が高かった.膵頭部腫大例は約半数で,下部胆管狭窄例は10%程度であった.膵管狭細化は多くが全膵管の2/3以上の長さで,膵石の合併はなかった.炎症性腸疾患以外の膵外病変の頻度は低かった.ステロイド投与例は約半数で,約1/3が保存的に経過観察されていた.切除例は少なかった.本邦のtype 2 AIPは,膵のコア生検による十分な膵組織と,臨床医と病理医との緊密な連携によりさらに解明されるであろう.
著者
久部 高司 松井 敏幸 二宮 風夫 佐藤 祐邦 大門 裕貴 武田 輝之 長浜 孝 高木 靖寛 平井 郁仁 八尾 建史 東 大二郎 二見 喜太郎 岩下 明德
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.471-478, 2013-04-25

要旨 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)にも小腸病変が存在することが明らかとなってきたが,その病態については不明である.今回,小腸用カプセル内視鏡を施行した活動期UC 30例,大腸全摘出後11例の内視鏡所見および臨床所見について検討した.小腸病変(浮腫,潰瘍)は41例中15例(36.6%)に認められ,このうち小腸の広範囲に多数存在する潰瘍は6例だった.小腸の広範囲に多数存在する潰瘍6例と,それ以外の35例の臨床背景の比較検討では,潰瘍を有する群では検査時平均年齢24.8±10.8歳,発症時平均年齢20.8±8.7歳と有意に若く(p<0.05),病型は6例とも全大腸炎型または回腸囊炎であり,有意に高い頻度だった(p<0.05).経過観察できた3例は全例小腸病変が消失し,うち2例はプレドニゾロンによる治療で比較的速やかに病変が消失した.さらに,6例のうち4例に上部消化管病変を伴っていたことはUCとの関連を示唆する所見と考えられた.今後,さらにUCにおける小腸病変の臨床的意義について詳細に検討する必要がある.
著者
松井 博司
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.13, pp.127-134, 2012

大学に初めてスイーツ学専攻が開設された意義は何かを問う。スイーツの定義から始まり、大学教育としてスイーツ学を学ぶ根拠を明確にする必要がある。さらに、スイーツ学の学術体系を構築すべき内容について論じる。