著者
松井 圭介
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.75, pp.111-114, 2007-03
著者
松井 正文 富永 篤
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.175-184, 2007 (Released:2008-08-14)
参考文献数
21
被引用文献数
4 4

三重県伊賀市の前深瀬川水系,前深瀬川と川上川にはオオサンショウウオが生息している.しかし,この2河川の合流部にはダムの建設が予定されている.このために水系内の地域個体群間で分断,小集団化が生じた場合,遺伝的多様性が減少し絶滅に至る可能性がある.そこで,水系内のオオサンショウウオの核DNAに見られる遺伝的多様性の現状を把握するため,AFLP法を用いて調査した.その結果,この方法が近縁種やミトコンドリアDNAで区別される個体群との相違の検出に有効であることが分かった.しかし,この方法では前深瀬川水系内部と,その近傍の河川に生息する個体間で特定の遺伝的集団のまとまりを検出することができなかった.今回の結果から,この水系内に生息するオオサンショウウオの遺伝的構成は特定の地域集団ごとに決まっていない一方で,地域集団間で絶えず交流が保たれているのでもなく,出水による流下や,人為的な移動を含む極めて複雑なものと考えられたが,今後,より解明度の高い手法を用いた検討が必要である.
著者
片平 理子 松井 亜友 芦原 坦
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.303, 2007

ピリジンヌクレオチドであるNAD(P)は単に酸化・還元反応のみならず、転写やシグナル伝達に関与することが明らかになってきた。ピリジンヌクレオチドのターンオーバー(分解と再合成)は、ピリジンヌクレオチドサイクル(PDC)によりなされるが、生物種によりサイクルの構成酵素は異なる。植物では、PDCは、動物よりも多くの構成酵素からなり、さらにサイクルから派生してトリゴネリンやニコチン酸グルコシドが生産されるなど特有な代謝経路があることが推定されるが、その詳細は明らかにされていない。本研究では、植物におけるPDCの特徴を、ジャガイモ、ミヤコグサ、モヤシマメなどの植物を用い、標識化合物の代謝と関連酵素活性についての実験データと、遺伝子データベースから調べ、動物のPNCと比較した。各植物で、NAD→ニコチンアミドモノヌクレオチド→ニコチンアミドリボシド→ニコチンアミド→ニコチン酸→ニコチン酸モノヌクレオチド→ニコチン酸アデニンジヌクレオチド→NADの7酵素が関与するPNCVIIが機能しうることが示された。これ以外にも、ニコチン酸リボシドを経由するサイクルの存在も示唆された。このサイクルの中間産物であるニコチン酸の一部は、トリゴネリンやニコチン酸グルコシドに変換されるが、どちらに変換されるかは、植物種や器官により異なった。植物におけるこれらのニコチン酸抱合体の役割について考察する。
著者
入山 恭寿 田中 優実 林 晃敏 大久保 將史 本山 宗主 喜多條 鮎子 館山 佳尚 獨古 薫 松井 雅樹 藪内 直明 雨澤 浩史
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2019-06-28

イオンが電荷キャリアに含まれる材料(=蓄電固体材料)の界面で発現する特異なイオンダイナミクスの機構を解明し、イオンを自在に超高速輸送・高濃度蓄積し得る界面構築のための指導原理を確立します。A01界面構築(高制御界面)、A02高度計測、A03計算・データ科学、A04機能開拓(ナノ界面)の4つの計画研究のもと、化学・物理・情報・材料の分野を融合し、新たな「蓄電固体界面科学」の学理構築に向けて、本研究は領域の研究支援活動を効率的かつ効果的に行うための運営を中心に領域活動に貢献します。
著者
松井 求 岩崎 渉
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究計画ではまず、生態学と情報学の新たな複合領域である「機能インフォマティクス」を創成する。本領域が収集する情報は(i) 環境コンテキストと微生物メタゲノム、(ii) 微生物機能情報に紐づけられた個々の種のゲノム情報、(iii) メタボロームと代謝パスウェイ遺伝子の共起関係、のように従来の解析に用いられる情報よりも圧倒的に多様かつ多量である。そこで、高次元・大規模な環境コンテキスト情報から「微生物が発現する機能と環境の相関」を明らかにするための新規情報処理技術を開発する。次に、集積された情報に本技術を適用し、領域が設定するモデル圃場の「ポストコッホ機能生態系モデル」を創成する。
著者
竹内 敦子 古滝 敏郎 小山 浩司 砂川 和彦 矢口 洋一 松井 良憲 村杉 政一 関 修平 田川 精一 原 和香奈 吉本 護
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.113, no.1319, pp.478-483, 2005 (Released:2005-07-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Nano-dots array whose diameter and interval were approximately 200 nm and 750 nm, respectively, were made parallel to the atomic step edges on sapphire wafers by focused ion beam (FIB) system. Upon annealing a bunched multi-steps structure formed at regularintervals and straight because the steps were pinned at the nano-dots. The step heights andterrace widths were approximately 2.0 nm, 700 nm in off-angle 0.15° and 10.0 nm, 350 nm in off-angle 1.0°, respectively.
著者
伊藤 紳一郎 塚田 由紀 松井 雅人
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.587-592, 2017

すれ違い用前照灯の照射方向を検出する手法を開発し,前照灯試験機に試行的に適用し,その有効性について検証した.
著者
イスラム オバイドル M. 松井 鋳一郎 市橋 正一
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.1132-1138, 1999-11-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
24
被引用文献数
11 18

光質がCattleyaの発芽と発育に及ぼす影響を明らかにするため, C. walkeriana種子を京都培地に無菌播種し, 異なる光質条件で16時間日長, 室温25℃で培養した.その結果, 播種70日後の発芽率は赤, 黄および青色光下で高かったが, 緑色光では低かった.その後, 植え替えて同様に異なる光質で培養を続けたところ, シュートと根の発育は赤, 黄色光ですぐれた.青色光では実生の新鮮重とシュートの発育は増大したが乾燥重は小さかった.緑色光ではシュート長が大となり, 葉数は増加し, シュートと葉軸からの根の発育は促進された.一方, 新鮮重や乾物重, 葉の長さ, 葉の幅や根の伸長は他の区より劣った.TTC反応で見た根のデヒドロゲナーゼ活性は青色光で最も高く, 赤色光で最も劣った.
著者
半田 修士 モハンマド ズルファデゥリ 松井 靖浩 及川 昌子 水戸部 一孝
出版者
一般社団法人 日本交通科学学会
雑誌
日本交通科学学会誌 (ISSN:21883874)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.19-28, 2017

平成27年中の状況別交通事故死傷者において、歩行中の事故により死亡する割合が37.3%と最も高く、次いで自動車乗車中が32.1%、自転車乗車中が13.9%の順に多い。さらに、平成27年中の自転車乗車中の死者数に占める高齢者の割合は65.0%であり、自転車乗車中の致死率は高齢者が最も高い。以上より、高齢者ほど交通事故に遭った時に致命傷になり得るため、安全に自転車を乗用するための対策が必要である。本研究では、自転車運転中の交通事故誘発要因を評価するための自転車運転シミュレータを開発した。この装置は、バーチャルリアリティ(VR)技術で仮想交通環境を構築し、モーションキャプチャ技術でVR環境下における自転車運転動作を計測することができる。本システムを用いることで擬似的な車道横断を体験することが可能であり、車道横断時の交通事故誘発リスクを検討できる。高齢者18名および若年者15名を対象として、自転車で車道を直進している状態から横断し終えるまでの動作を本システムにより計測した。本検査では手前車線において若年者で0件、高齢者で30件(17%)事故に遭った。そのため、手前車線で2回以上事故に遭っている高齢検査参加者を交通事故の「高リスク群」、手前車線での事故が1回以下の高齢検査参加者を「低リスク群」、若年検査参加者を「若年者群」に分類し行動の差異を調べた。本論文では自転車乗車時の頭部とVR空間上の自転車の動きを解析し、車道横断に要した時間、横断直前の後方確認に要した時間および後方確認を終えてから車道に進入するまでに要した時間を算出した。その結果、車道横断時に車道上に長く滞在していること、車道に進入する前の最終後方確認に費やす時間が短いこと、最終後方確認から車道に進入するまでに時間を長く費やしてしまうことが交通事故リスクを上昇させる要因であることを明らかにした。
著者
菅野 茂 須藤 有二 澤崎 坦 澤崎 徹 加納 康彦 松井 寛二 森 裕司
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.433-439, 1980
被引用文献数
5

東京大学農学部附属牧場コロニーのシバヤギ55頭を対象にRaBA-Super Systemを用い, 血清総蛋白以下16項目の臨床血液化学値の測定を行った。<BR>1) ビリルビン, コレステロール, TTT, ALPおよびCPKのバラツキが著しかったが, 計測不能の項目はなかった。<BR>2) 年齢による差がみとめられ, 血糖, ChE, ALPおよびCPKは育成群が, 血清総蛋白およびアルブミンは成熟群が高値を示した。<BR>3) 雌成熟群におけるGPTおよびBUN値は秋, 冬に比べ, 夏に有意に低い値を示した。<BR>4) トリグリセライドおよびアルブミンについて, RaBA法と用手法の同時比較を行ったところ, 測定法による差がみとめられた。
著者
松井 久実
出版者
麻布大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、表皮の色素細胞に高濃度のカロテノイドを蓄積するイモリを用いて、彼らの蓄積能力と餌資源中のカロテノイドとの関係について解析するものである。1)イモリのカロテノイド蓄積能力について変態後3年を経過したイモリ幼体40匹を4群に分け、アスタキサンチン、B-カロテン、ルテインのスタンダードを2ヶ月間に渡り計20mgを強制経口投与し、実験終了後各組織を採材、冷凍保存した。この投与条件では皮膚の赤色化は認められなかった。HPLCを用いて、特にカロテノイドが含まれる腹側皮膚と肝臓についてカロテノイド組成と量を解析したところ、アスタキサンチン投与群の腹側皮膚からは高いアスタキサンチンピークと低いエキネノンピーク、肝臓からは低いアスタキサンチンピークと高いエキネノンピークが検出された。この結果に個体差は見られず、かねてより報告されているカロテノイドの組織特異性が改めて示唆された。腹側皮膚のカロテノイド量には個体差が見られた。2)餌資源中のカロテノイドについてイモリ幼体が餌としているのは、土壌中の中型土壌動物と呼ばれる一連の動物群である。その中でもイモリはトビムシやダニを摂食している。ツルグレン法で抽出した土壌動物サンプルのHPLCを行ったところ、明瞭なカロテノイドピークは確認できず、MSの併用かサンプル量の増量の必要があると考えられた。

1 0 0 0 存在の呪縛

著者
松井 吉康
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.1025, pp.141-157, 2009-09
著者
宮島 悠夏 岡崎 篤行 松井 大輔
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.51, pp.739-742, 2016 (Released:2016-06-20)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

“Kagai” is a precious entertainment district that succeeds Japanese traditional culture including architecture, dress, dance, music, cuisine, etc. However they are declining because of changing entertainment trend. As a way of activation in kagai, townscape can be enhanced by placing traditional lanterns on many shops and houses. This paper shows how these lanterns are placed in kagai. These lanterns are placed by various types of organizations.
著者
松井 藤五郎 米田 一樹 森山 甲一 武藤 敦子 犬塚 信博
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.1M4J1304, 2019 (Released:2019-06-01)

本論文では、リターンの時系列に基づく動的クラスタリングを用いて投資信託を分析する手法を提案する。複数の期に分割されたファンドのリターン時系列を対象として、(1) 期ごとにt-SNEを用いて2次元空間に圧縮し、(2) 期ごとにx-meansを用いてクラスタリングを行い、(3) FBL-MONICを用いてクラスター遷移を検出することによって、動的クラスタリングを行ってそのクラスター遷移を検出する方法を提案する。 提案手法を用いてTOPIX連動型インデックス・ファンドを分析したところ、1期から4期は3つ、5期は4つのクラスターが得られた。全ての期において、クラスターの1つに全てのETFが含まれており、かつ、このクラスターにはETF以外のファンドがほとんど含まれていなかったことから、提案手法によって妥当な動的クラスタリングを行うことができたと考えられる。また、5期に新しく増えたクラスターは、前向き分析では4期のクラスターからの遷移として検出されなかったが、後ろ向きでは4期のクラスターの1つの影響が強いと判定され、クラスター遷移として検出することができた。
著者
市川 尚斉 武藤 周 篠崎 一雄 松井 南 中澤 美紀 近藤 陽一 石川 明苗 川島 美香 飯泉 治子 長谷川 由果子 関 原明 藤田 美紀
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.428, 2007

優性突然変異を引き起こすミューテーションは、遺伝子ファミリーを形成する遺伝子群のゲノム的機能解析など、遺伝子破壊型のタギング法では表現型が現れない遺伝子の機能解析に欠かせないテクニックである。我々は総合的な遺伝子の機能付加を目指して、約1万種の独立シロイヌナズナ完全長cDNAからなる標準化cDNAライブラリーをアグロバクテリアのバイナリーベクター上で作成した後、このバクテリアライブラリーをシロイヌナズナに花感染させることでシステマティックに形質付与を起こさせる方法として、Fox Hunting Systemを開発した。T1世代の植物を15,000ライン以上観察したところ、可視変異の起きた1,487ラインを単離した。そのうち本葉でうす緑色の変異を起こした115ラインに関して次世代植物の観察を行ったところ、59ライン(51%)が優性もしくは半優性にT1表現系を再現した。cDNAの再導入によって表現型が再現したラインの1つは、ペールグリーンの性質の他に花芽形成が早まり、徒長成長も示すことが判明した。遺伝子配列を解析したところ、このcDNAは未知の遺伝子で分泌たんぱく質様の構造を持つ95アミノ酸配列の小型のたんぱく質をコードしていることがわかった。この新規機能遺伝子を例にしてFOX-hunting systemの有効性を議論する。