著者
河合 久仁子 福井 大 松村 澄子 赤坂 卓美 向山 満 Armstrong Kyle 佐々木 尚子 Hill David A. 安室 歩美
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.239-253, 2007 (Released:2008-01-31)
参考文献数
29
被引用文献数
1

長崎県対馬市において,コウモリ類の捕獲調査を2003年から2006年にかけて行った.その結果,26カ所のねぐら情報を得ることができ,2科4属6種(コキクガシラコウモリRhinolophus cornutus,キクガシラコウモリRhinolophus ferrumequinum,ユビナガコウモリMiniopterus fuliginosus,モモジロコウモリMyotis macrodactylus,クロアカコウモリMyotis formosus,およびコテングコウモリMurina ussuriensis)のべ267個体のコウモリ類を捕獲,あるいは拾得した.これらのうち,クロアカコウモリは38年ぶりに生息が確認された.
著者
松村 寛一郎 中村 泰人
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.339-349, 2000-08-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
7

アジア各国における食料供給を植物性食品と動物性食品に分類する。前者は,農地面積と肥料投入により説明されるものとした。農地面積は,土地利用モデルより与えられ,肥料投入量は所得の関数であるとした。動物性食品は,アジア各国ドルベースにおける一人あたり平均所得からの乖離が,その各国における供給量を決定しているものとした。既に構築されたアジア各国食料需要モデル,アジア各国土地利用モデル,今回構築された食料供給モデル組み合わせ,需給量をカロリー換算することにより,実勢値を表現可能なモデルが得られたことを確認した。各国毎に,予想経済成長率,予想就業者人口比率,1994年時点の為替レートを用いた場合に2010年までのカロリーべ一スによる一人あたり食料需給予測を試みた。
著者
松村 嘉久
出版者
阪南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

大阪のあいりん地域、東京の山谷地域、横浜の寿地域の三大寄せ場が、外国人個人旅行者を受入れて変貌する過程を比較研究から迫った。2011年は大阪市内の宿泊施設の悉皆調査を行い、インバウンド観光振興におけるあいりん地域の重要性と可能性が裏付けられた。2012年は、新今宮観光インフォメーションセンターを運営し、社会的実践を積み重ねてきた経験から、西成特区構想有識者座談会において、あいりん地域での観光振興・賑わい創出についての政策提言を行った。
著者
松村 良之
出版者
日本法社会学会
雑誌
法社会学 (ISSN:04376161)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.39, pp.180-185, 1987-04-20 (Released:2009-01-15)
参考文献数
46
著者
松村 謙臣
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

卵巣癌細胞株のマイクロアレイ解析によって、明細胞腺癌を特徴づける遺伝子群を同定した。その結果、1) 卵巣明細胞腺癌を特徴づける遺伝子群には、チョコレートのう胞内の酸化ストレス環境によって上昇する遺伝子が多く含まれること、2) 明細胞腺癌は腎細胞癌と類似し、キナーゼ活性との関連が深いRas活性が高く、増殖能との関連が深いE2F活性が低いことを明らかにした。したがって、明細胞腺癌に対して、増殖をターゲットとする抗がん剤ではなく、キナーゼ活性を阻害する分子標的薬が有用と考えられた。
著者
高橋 裕 松村 秋芳 新屋敷 文春 藤野 健 原田 正史 大舘 智志
出版者
防衛医科大学校
雑誌
防衛医科大学校進学課程研究紀要
巻号頁・発行日
vol.32, pp.109-116, 2009-03

アズマモグラ (Mogera wogura,imaizumi) は足の母指側に指様の [内側足根突起 ; Medial tarsal process] を持つ。突起に収まる [内側足根骨 ; Medial tarsal bone] の顕微解剖所見も既に報告している。今回は、内側足根突起が、他の国産食虫目動物でも認められるのか調べた。
著者
杉谷 弥月 松村 耕平 角 康之
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2012-HCI-150, no.7, pp.1-6, 2012-10-25

国際会議 CHI2012 で発表された 400 件前後の論文を,多くの参加者が分担して一論文あたり 30 秒で発表するというフラッシュトーク型勉強会が,近い時期に 2 件開催された.両勉強会では参加者間の議論やメモ共有のプラットフォームとして Twitter が活用された.そこで本稿では,ツイートの時間・発言者の分布,スライド連動のツイート bot の効果などのタイムライン分析を行い,実会議とオンライン議論の相互強化について考察する.
著者
松村 良之 村山 眞雄 白取 祐司 長谷川 晃 太田 勝造 城下 裕二 木下 麻奈子 林 美春
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

この研究では「コミュニティ」の存在が修復的司法の必須の要素であるという認識のもとに、仮想的な小話を利用した要因計画法に基づく一般人に対する調査を行った。一般的に言えば、内集団におけるスティグマ的恥づけが人々の評価が高い。しかし、この結果は再統合的恥づけの重視と矛盾するものと考えるべきではない。修復的司法の制度設計としては、課題解決型裁判所をモデルにシステムが構築されるべきであろう。
著者
依藤 光代 松村 暢彦 澤田 廉路
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.487-492, 2011-10-25 (Released:2011-11-01)
参考文献数
10

地方都市の商店街ではにぎわいを喪失しており、商業の活性化が課題となっている。長期間にわたる商店街活性化に関する活動や組織の変化を追跡するだけではなく、まちづくりの担い手間の関係に着目することにより、まちづくり活動の担い手の継承の要因について考察した結果、次のように考えられた。(1)1993年以降、担い手となるセクターは、行政組織、地元市民組織、新規市民組織、広域市民組織の順に変遷してきた。(2)担い手が継承されるための要因は、地縁・志縁の担い手間のネットワークや、問題意識および課題解決の方向性が担い手間で共有されること、課題を解決するためのスキルを担い手が提供できること、活動の場としての組織の存続が担保されていること、の4つが考えられた。共通して重要であるのは、志縁の関係が行われるような、実践的な活動が積み重ねられることである。
著者
松村 信美
出版者
中京大学
雑誌
中京大学体育学論叢 (ISSN:02887339)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.85-103, 1996-10-31
著者
広川 俊二 松村 公志
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム
巻号頁・発行日
vol.11, pp.153-165, 1992

The anterior-posterior displacement of the tibia elicited by the loading of the quadriceps and hamstring muscles was determined as a function of joint angle and muscle load using the data collected from five fresh cadaver knees with a highly accurate computerized radio-graphic technique. A two-dimensional mathematical model, taking into account movements and forces of the patellofemoral and tibiofemoral joints in the sagittal plane, was described and a computer simulation was performed to verify the experimental results. The simulated and experimental results closely coincided. Both the results demonstrated that quadriceps contraction can result in an anterior displacement of the tibia in the range of 0°to 40°of flexion, and in a posterior displacement in the range of 80°to 120°of flexion. However, hamstrings contraction always causes a posterior displacement of the tibia, irrespective of knee flexion angle. Thus it was concluded that quadriceps contraction has a direct impact on ACL stress, as hamstring contraction does on PCL stress. It was further concluded, however, that the absolute magnitudes of both the cruciate ligaments were not so much influenced by the thigh muscles' contraction as they were influenced by knee flexion angle, a conclusion that throws into question the assessment of cruciate ligament stresses by anterior-posterior displacement of the tibia. Some useful parameters that serve as a function of knee flexion angle were also introduced through the simulation: contact force and slipping ratio of the patellofemoral and tibiofemoral joints, variation of the patellar ligament force, and thigh muscle length. There is a linear relationship between quadriceps muscle force and patellofemoral contact force, whereas there is little relationship between quadriceps muscle force and tibiofemoral contact force. A semilinear relationship is observed between knee flexion angle and patello-femoral contact force. The tibiofemoral contact force shows a bell-shaped pattern against knee flexion angle. Variation of the patellofemoral slipping ratio shows a complex form in which the glide and roll of the patella on the femur take place in the opposite direction for 0°to 95°of knee flexion while glide and roll take place in the same direction for more than 95°of flexion. Variation of tibiofemoral slipping ratio shows that the femur mainly glides on the same position of the tibia between 30°and 90°of knee flexion. Linear relationships do exist between knee flexion angle and, respectively, quadriceps length and hamstrings length. Patellar ligament force varies from a similar value to about 60% of the quadriceps force as the knee flexes.
著者
松村 秀幸 小林 卓也 河野 吉久
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.16-35, 1998-01-10
参考文献数
92
被引用文献数
10

針葉樹のスギとウラジロモミおよび落葉広葉樹のシラカンバとケヤキの苗木に, 4段階の濃度のオゾンと2段階のpHの人工酸性雨を複合で20週間にわたって暴露した。オゾンの暴露は, 自然光型環境制御ガラス室内において, 1991および1992年に観測した野外オゾン濃度の平均日パターンを基準(1.0倍)とした0.4,1.0,2.0および3.0倍の4段階の濃度で毎日行った。オゾン濃度の日中12時間値(日最高1時間値)の暴露期間中平均値は, それぞれ18(29), 37(56), 67(101)および98(149)ppbであった。人工酸性雨の暴露は, 開放型ガラス室内において, 夕方から, pH3.0の人工酸性雨(SO_4^<2-> : NO_3^<3-> : Cr=5 : 2 : 3,当量比)および純水(pH5.6)を, 1週間に3回の割合で, 1時間あたり2.0〜2.5mmの降雨強度で1回8〜10時間行った。シラカンバとケヤキでは, 2.0倍および3.0倍オゾン区において白色斑点や黄色化などの可視障害が発現し, 早期落葉も観察された。ケヤキでは, pH3.0の人工酸性雨区においても可視障害が発現したが, シラカンバでは人工酸性雨による可視障害は全く認められなかった。スギとウラジロモミでは, オゾンあるいは人工酸性雨の暴露による葉の可視障害は全く認められなかった。最終サンプリングにおけるスギ, シラカンバおよびケヤキでは, 葉, 幹, 根の各器官および個体の乾重量はオゾンレベルの上昇に伴って減少した。ウラジロモミでは, 根乾重量がオゾンレベルの上昇に伴って減少した。一方, pH3.0区におけるウラジロモミおよびケヤキの葉および個体の乾重量はpH5.6区に比べて減少した。また, スギ, シラカンバおよびケヤキの純光合成速度はオゾンレベルの上昇に伴って減少した。シラカンバおよびケヤキでは, 葉内CO_2濃度-光合成曲線の初期勾配である炭酸固定効率もオゾンレベルの上昇に伴って低下した。ウラジロモミではオゾン暴露によって暗呼吸速度が増加した。さらに, pH3.0区におけるウラジロモミおよびケヤキの暗呼吸速度もpH5.6区に比べて減少した。オゾンと人工酸性雨の交互作用は, 供試したいずれの4樹種の地上部と根の乾重量比(T/R)において認められ, オゾンレベルの上昇に伴うT/Rの上昇の程度がpH5.6区に比べてpH3.0区において高かった。
著者
堀 智彰 益子 博貴 村尾 真由子 大曽根 美奈 渡辺 雅子 辻 慶太 松村 敦 宇陀 則彦
雑誌
第 21回情報知識学会年次大会予稿
巻号頁・発行日
2013-05

情報知識学会 第 21 回(2013年度)年次大会 2013年5月25-26日 お茶の水女子大学
著者
松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

仕掛学では人の行動を変える「仕掛け」の体系化な理解を目指している。ここでの仕掛けは、1)仕掛けは具体化したトリガーである、2)仕掛けは特定の行動を引き起こす、3)引き起こされた行動が課題を解決する、の3つの要件によって定義されるものである。本稿では、仕掛けの120事例を対象としてトリガーの体系化を行った結果について報告する。