著者
西田 佳史 武田 正資 森 武俊 溝口 博 佐藤 知正
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.705-711, 1998-07-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
14
被引用文献数
18 28

This paper proposes a monitoring system for a human respiration and posture in sleep using pressure sensor array. The proposed system consists of 221 pressure sensors (Force Sensing Resistors: FSRs) attached to the surface of the bed. Each sensor of the pressure sensor array is set 5 [cm] apart. The novel features of the proposed system lie in non-invasive and unrestrained monitoring of the human respiration and posture. Non-invasive monitoring eliminates the need for monitoring needles or catheters to invade the human body, sensors thus do not impose a physiological burden such as pain on him or her. In unrestrained monitoring, sensors and their electrical cords do not limit degrees of freedom of his or her movement. Unrestrained sensing therefore does not impose a psychological burden caused by the limitations on him or her. Experimental results demonstrate that the proposed system is feasible for monitoring a human respiration and posture for over 6 hours.
著者
山田 裕司 宮本 勝宏 森 貞次 小泉 彰
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.461-467, 1982 (Released:2010-02-25)
参考文献数
11

Collection performance of a HEPA filter and a new type filter which was recently developed for removing fine particles below 0.3μm was verified by using a laser aerosol particle counter in the particle size range from 0.12 to 0.42μm diameter in which the filter performance was not sufficiently clarified. Tested filter sheets were 14.5cm by 14.5cm in dimensions.DOP particles ranging from 0.12 to 0.17μm exhibited higher penetration of HEPA filter than DOP particles from 0.27 to 0.42μm by a factor of 20 at the standard face velocity of 2.4cm/sec. The penetration of HEPA filter was 6.6×10-4 for 0.12 to 0.17μm DOP particles, and that of the new type filter was 3.1×10-6.It was confirmed that overall system penetration of two HEPA filters in series could be described as the product of each stage penetration.
著者
尾崎 哲 森田 仁 下村 泰樹
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.957-968, 1995-04-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
43

東洋医学では心身一如という概念があり, 身体と精神が相互に影響を及ぼしうるとされる。この観点から, 我々は身体疾患に適応される漢方方剤について向精神作用を検討した。そして, 速効性で著明な作用を認めた。しかし, 漢方方剤が〈一定の身体臓器〉に有効であるのと同様, 有効な精神症状は各方剤ごと固有の〈一定の精神症状〉に限られていた。その一環として我々は八味地黄丸に関して向精神作用を検討した。その結果, 意欲賦活作用と抗焦燥作用という, 相反する向精神作用を指摘した。その結果を含めた, 種々の漢方方剤の検討から, 向精神作用の把握には〈五行論, およびその相尅理論〉が有用である事を推測した。しかし, 八味地黄丸の向精神作用には附子が関与している可能性があった。このため今回, 桂皮, 附子を除去した六味丸の向精神作用を検討した。2週後の時点で有効な精神症状は意欲低下, 焦燥感のみで2週後 (4週後) の有効率は66.7% (91.7%), 66.7% (83.3%) と非常に有効であった。その反面, 抑うつ気分の軽度悪化を4週後の時点で41.7%認めた。我々は補剤の長期投与時に, 二次的な精神症状の改善を伴うことを指摘した。そして, これらの知見と今回の結果を総括するためには, 2~4週後以降の時点で〈五行論およびその相生理論〉が有用であると考えられた。また, 附子の向精神作用について種々の方剤との検討から, 火 (か) の補剤である可能性が推測された。また, 陰陽虚実図と五行論の相互関係についても若干の考察を行った。
著者
島崎 伸子 山森 徹雄 小笠原 綾子 川田 毅 沖野 憲司 塩山 司 石橋 寛二 佐藤 匡
出版者
Japanese Society of Psychosomatic Dentistry
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.37-44, 1993-06-25 (Released:2011-09-20)
参考文献数
15

Recently, many cases in which stress is the main cause of craniomandibular disorder (CMD) have been reported. Thus, in order to properly diagnose and treat the different stages of CMD, it becomes vitally important to objectively grasp the effect of stress.This report studied the changes in salivary pH of 15 normal adults with no CMD or autonomic nervous system (ANS) abnormalities. Stress was applied experimentally by having the subject perform and answer simple factorial equations under conditions of heavy lighting and sound for a period of 1 minute. Mixed resting saliva was collected before and after such stress was applied, and additional physiological parameters such as the pneumogram, electrocardiogram, and plethysmogram were also recorded to determine the state of the ANS. The saliva samples were obtained by sampling paper during the resting period before stress, immediately after stress, as well as at the 3, 6 and 10 minute marks. Furthermore, the saliva measurements were taken 9 minutes more for each time frame. The samples were covered with a plastic plate and the pH was measured. Measurements showed the pH value to stabilize after 1 minute. However, after removing the plastic plate and allowing volatization of CO2 gas, the pH began to elevate until it reached a maximum peak at approximately 5 minutes. This pH difference from the stable state was referred to as DIAL. Analyses concerning ANS were also recorded for 1 minute before collecting the saliva.In conclusion, the coefficiency of the plethysmogram amplitude increased due to slight stress, while stable pH ualues and DpH1 decreased after slight stress, thus indicating a relationship between the activity of the parameters involving autonomic responses and pH curve of the saliva. We concluded that these studies showed that stable pH values and DpH1 reflect the activity of the autonomic nerve responses.
著者
左右内 敏浩 法宗 布美子 都築 泉 大森 照夫
出版者
Information Science and Technology Association, Japan
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.149-153, 2020-03-01 (Released:2020-03-01)

新規開発テーマを提案する手法の一つとして「α発想法」がある。「α発想法」は,①個々人が自由発想を行う「個人ワーク」,②個人ワークで得られた発想をグループ化,階層構造化して機能ツリーマップを作成する「集団ワーク」,③機能ツリーマップの分類に既存特許を当てはめて,発想と公知技術との対応を表す機能鳥瞰マップを作成する「鳥瞰ワーク」,④機能鳥瞰マップに自社の強みや市場環境を加味して攻め所を特定する「提案ワーク」の4段階で構成されており,徹底的に発想を展開した後に公知技術と対比し,最終的に自社の強みや環境要素を加味して提案する手法である。「既存特許の分析」を起点とする一般的な手法とは異なり,既存の枠に捉われない「発想」を起点とする点が,「α発想法」の特徴といえる。本研究では,「生分解性プラスチック」を題材に,「新規開発テーマの提案」を目的として「α発想法」を実践し,「徐放性シロアリ駆除剤」を提案するまでの,各段階における留意点等について報告する。
著者
菅村 真由美 今村 明秀 久保田 由紀子 宮城 司道 福崎 勉 加藤 寿彦 森園 哲夫 堤 正則 中川 尚志
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.163-167, 2007-05-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
13

海綿状血管腫は比較的まれな疾患とされていたが、MRI導入以来発見されることが多くなった。初発症状としては、てんかん発作、けいれん、頭痛などが多い。今回、われわれは脳幹部の海綿状血管腫の出血が原因でめまいを発症したと思われる成人男性症例を経験したので報告する。症例は53歳、男性で主訴はめまい、嘔気であった。初診時は末梢性の頭位めまいと診断された。発症後6日目に左注視障害、瞳孔不整が出現したため、MRIを施行したところ、脳幹部海綿状血管腫と診断された。本症例のめまいは、延髄海綿状血管腫に起因する出血により生じたものと考えられた。
著者
大森 信 滝本 優枝
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.47-65, 2018 (Released:2019-05-31)
参考文献数
39

本稿は,欧州で経営戦略論の新しい研究アプローチとして進展してきた Strategy as Practice (SaP)から,Strategizing Activities and Practices (SAP)へと移行する現在までの過程に着目し,SAPの現状と課題を指摘し,その可能性について示す。日本では SaPの研究は少しずつ浸透しつつあるものの,SAPについての論考は未だ見当たらない。経営学と隣接する分野であり,市場戦略や競争戦略について研究展開がなされてきたマーケティング分野において両者の関係性について検討しておく必要性は少なくないと考える。本稿では,プラクティス理論に基づいた SAPの観点から,特に日本企業の周辺的活動が継続され習慣化されていく過程に着目する必要性を提示する。また研究の進展を通じて,新たな経営戦略観ならびに組織観を示すことができるとともに,特にリレーションシップ・マーケティングに対する含意も少なくないことを指摘する。
著者
竹森満佐一著
出版者
大空社
巻号頁・発行日
1997
著者
森山 徹
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.273-277, 2011-10-31 (Released:2013-07-10)
参考文献数
20

本能行動は,動物の生存や繁殖の成功を実現するという意味において適応的である。一方,実験者が本能行動を観察しようとするとき,適応とは無関係と思われる変異行動もしばしば観察される。しかし,「変異行動がどのようなメカニズムで生成するのか」「そのメカニズムの機能的意義はどのようなものなのか」といった問題は,これまでの動物行動学ではほとんど扱われてこなかった。また,本能行動の神経機構を探る神経行動学や生理学の分野では,変異行動はそもそも除外される対象であったと思われる。 本稿では,動物は変異行動を生成する能力を備え,それによって,環境が突発的に変動する際,新たな適応行動を生成できることを,オカダンゴムシやオオグソクムシを用いた行動実験で例示する。
著者
上鍋 秀幸 能登 正人 森住 哲也 木下 宏揚
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第26回全国大会(2012)
巻号頁・発行日
pp.1L2R71, 2012 (Released:2018-07-30)

近年,我々はインターネットを通じて様々な情報のやり取りを行っている.このようなインターネット社会では,実社会と同様に多種多様な人間の価値観が存在するが,この価値観を社会シミュレーションモデルにおいて表現することは簡単ではない.本研究では,インターネット社会での人々の価値観の違いによる情報伝播の影響を分析するために,群知能アルゴリズムを用いたエージェントベースの社会シミュレーションモデルを提案する.
著者
森 哲 竹内 寛彦 森 直樹 Savitzky Alan H. Tang Yezhong Li Ding Tsai Tein-shun Nguyen Tao Thien Das Indraneil Silva Anslem de Mahaulpatha Dharshani 城野 哲平
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ヤマカガシは頸腺と呼ばれる特殊な防御器官を持ち、強い皮膚毒を持つヒキガエルを食べることによりその毒成分を取り込んでこの器官に溜める。また、特異的な防御ディスプレイを行って、その毒を効果的に捕食回避に利用する。本研究では、合計18種のユウダ亜科のヘビが同様の防御器官を持つことを確認し、それらの形態は多様化していることを明らかにした。また、分子系統解析の結果、頸腺システムは1回だけ進化してきたことを示した。さらに、ミミズ食に移行した一部のヘビでは、頸腺毒をヒキガエルではなくホタルから取り入れている可能性が示された。
著者
井手 淳二 森沢 佳三 山鹿 真紀夫 北川 敏夫
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.91-94, 1988-08-10 (Released:2012-11-20)
参考文献数
5

We have determined the effectiveness of muscular strengthening exercises of the rotator muscles for shoulder instability. These exercises are one of the conservative treatments for shoulder instability.As of y et, there have only been a few reports about the effectiveness of this procedure due to lack of data. So we have attemped to clarify this treatment and its effect. In this study, we will report on 11 cases-19 shoulders with inferior and/or multidirectional instability and 3 cases-3 shoulders with recurrent anterior dislocation.All the patients began isometric rehabilitation exercises and followed up using a Cybex machine and a grading system. As a result, we found muscular strengthening exercises to be effective and useful in 75% of the patients with inferior and/or multidirectional instability. Patients with recurrent anterior dislocation also had a good rate of response. However the success and effectiveness of this technique has certain limitations.We should first try muscular strengthening exercises of the rotator muscles in the treatment of shoulder instability.
著者
藤島 岳 森田 明美 杉山 憲司 天野 マキ
出版者
東洋大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

本研究プロジェクトにおいては、精神薄弱者の社会的自立尺度の作成を最終目的とした調査研究を行なった。調査研究に先立ち、教育、社会福祉の各分野の社会的自立概念に関する文献研究行なった。政策・研究レベルにおいて多様な解釈のある社会的自立概念の整理は調査研究の設計にも不可欠なものであった。次に精神薄弱者の自立度と関連要因を把握する調査票を作成した。各項目のクロス分析、及びそれらの自立生活形態別の比較から自立の要因を析出することによって自立の尺度の枠組を構築することができると考えた。調査実施にあたって今回は対象を在宅及び、グル-プホ-ムに居住する一般企業勤務者を絞り(但し1名は家事専業)各調査項目についてより掘り下げた回答を得ることができる面接聞き取り調査を実施した。養護学校高等部曽業生とグル-プホ-ム居住者の調査結果とその比較分析により、【○!a】自立生活の要素である経済的自立(職業的自立)、生活能力の自立がそれぞれ公的、私的に支援されている実態、【○!b】自立にとって重要なファクタ-は何かが「できる」という能力というよりも他者(対社会)とのコミュニケ-ション能力や精神的安定であり、障害が軽度であってもそれらへの援助が不可欠であること、【○!c】結婚が自立を促進し、生活の安定を図る要素となりうること、【○!d】識字・計算能力と社会生活能力の関連性の低さ等が改めて明確にされた。また自立能力の開発機能としての教育のあり方についてもいくつか課題があげられた。調査期間、調査規模(予算)の限界から、今回は面接聞き取り調査結果を元にした調査票の修正によるあらたな調査票(尺度)に作成、自立尺度作成の方法論の提起に留まった。クロス分析、多変量解析による自立の要因分析を通した自立尺度の作成には調査対象の拡大、統計的調査が不可決であり、次回の研究として継続する。