著者
谷 直樹 中嶋 節子 植松 清志
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.131-142, 2002

本研究は,近世大坂における蔵屋敷の住居史的な解明を目的としたものである。すわなわち,その建築構成,施設の機能空間構成の特質等を明らかにし,さらに都市大坂との関わりを蔵屋敷の年中行事を通して考察した。大坂蔵屋敷関係の資料は各所に分散しているので,まず資料の所在確認を行い,約16藩の蔵屋敷関係の資料を収集する事ができた。主に指図を分析した結果,東国と西国,大藩と小藩等で施設の構成等に差異がある事を明らかにした。また蔵屋敷内には本国の代表的な社が勧請されており,その祭礼は「蔵屋敷祭礼」として大坂の年中行事に掲げられている。蔵屋敷は経済的な機能だけでなく,大阪の都市文化を考える上でも重要な施設であった事を指摘した。
著者
植松 清志 中嶋 節子 谷 直樹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.530, pp.221-227, 2000
参考文献数
50

This study is intended to elucidate the situation with the early stage of the Osaka Kurayashiki of the Saga Feudal Clan, changes in the premises, the architectural configuration and functions. The specific situation with the Osaka Kurayashiki can be presumed from the Tamatsukuri yashiki built in 1597. This yashiki is confirmed to have existed by November 6, 1600, but its subsequent existence is unknown. In 1605, the existence of the Temma yashiki was found. This yashiki had the feudal lord's residence called "onyakata" and a rice granary. It provided the functions of the upper and lower yashiki. The onyakata in the Genroku era consisted of various spaces for reception of customers, living facilities, services, a public office, and other purposes. As it was extended or rebuilt several times, those spaces were reorganized and improved. At the onyakata in the Kyoho era, the apace for the reception of customers was established and the independence of the space for living facilities was achieved. For this Purpose, "mura (hamlet)" and "akichi (opening)" were laid out to identify the function of each space.
著者
松浦 博一 内藤 篤 菊地 淳志 植松 清次
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.37-43, 1992
被引用文献数
1 2

千葉県館山市とその近郊の安房郡和田町において,12月中旬に野外と無加温ガラス温室にハスモンヨトウの幼虫と蛹を放飼し,越冬の可能性について検討した。<br>1) 暖冬の1986&sim;1987年と1987&sim;1988年の冬に行った試験では,館山市,和田町ともに放飼した幼虫の一部が3月下旬に生存しているのが確認された。生存率は若齢が中&sim;老齢に比べて高かった。しかし,平年に比べて寒冷であった1985&sim;1986年の冬に行った館山市の試験では,幼虫は3月下旬まで生存できなかった。<br>2) 和田町での幼虫生存率は,館山市のそれに比べて高かった。和田町は北西面が山で囲まれて寒風が遮られ,南東面が開けた日だまりのふところ地である。有効温度が0.9&deg;C以上の日が越冬試験期間の74%を占め,実験から得た有効温度についての越冬可能条件が満たされていた。日最低気温の極値も-3.5&deg;Cで,低温致死温度と考えられる-5&deg;Cに至らなかった。このような地形条件の場所が野外越冬の可能地と考えられる。<br>3) 冬季における大気温の日当り有効温度(<i>X</i>)と幼虫生息場所の日当り有効温度(<i>Y</i>)との間には,<i>Y</i>=0.54+0.68<i>X</i>(<i>r</i><sup>2</sup>=0.7303)の関係式が得られた。<br>4) 無加温ガラス温室に放飼した3, 4齢幼虫は3月下旬までに31%が羽化し,28%が蛹で生存した。冬季の死亡率は41%で生存率は高かった。3月下旬の生存蛹は,その後の加温飼育ですべて正常に羽化した。<br>5) 無加温ガラス温室内に設けたビニールハウスの中へ放飼した3, 4齢幼虫は,無加温ガラス温室へ放飼したそれらに比べて羽化時期が早く,死亡率も低かった。<br>6) 無加温ガラス温室の地中に埋めた蛹は,2月中旬に20&sim;40%生存したが,これらの蛹はその後の加温飼育ですべて奇形成虫となった。
著者
宅見 央子 中村 弘康 福田 真一 松田 紫緒 小城 明子 大野 友久 白石 浩荘 米谷 俊 藤島 一郎 植松 宏
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.183-191, 2009-12-31 (Released:2020-06-28)
参考文献数
35

本研究の目的は,①健康成人30 名,②試験食品であるビスケットの摂食・嚥下に問題のない一般高齢者20 名,③リハビリテーション科外来通院中の脳血管障害後遺症患者11 名(以下,「リハ患者」)に一般のクリームサンドビスケット(以下,一般品とする)と,口どけのよいクリームサンドビスケット(以下,低付着性品とする)を摂食させ,摂食時の咀嚼回数・時間,嚥下回数・時間の観察評価と,自由嚥下後の口腔内残留量を測定することにより,安全性および日常の食生活への応用の観点からビスケットの物性と摂食・嚥下機能との関係を検討することである.健康成人と高齢者の咀嚼回数および,全3 群の咀嚼時間においては,一般品に比べて低付着性品が有意に低値を示した.対象者間の比較においては,一般品と低付着性品の両方で,リハ患者と高齢者の咀嚼回数および咀嚼時間は健康成人に比べて有意に多かった.また,健康成人と高齢者の嚥下回数,および健康成人の嚥下時間においては,一般品に比べて低付着性品が有意に低値を示した.健康成人では,一般品と低付着性品の口腔内残留量に差がなかったが,高齢者とリハ患者では,一般品に比べて低付着性品の口腔内残留量が有意に少なかった.健康成人と高齢者では「口の中での付着」「口どけのよさ」などにおいて,一般品と低付着性品に有意な差がみられ,低付着性品のほうが高い評価を得た.摂食・嚥下機能の低下しているリハ患者や高齢者は,一般品と低付着性品のいずれにおいても,咀嚼回数・時間を健康成人より増加して対応していた.しかし,口腔内残留量は健康成人より有意に多かった.以上の結果より,低付着性品は,高齢者などの咀嚼・嚥下機能低下者に適した食品であり,咀嚼・嚥下機能低下者には,口腔内に残留しにくい食品の提供が重要であることが示唆された.
著者
植松 正
出版者
日本評論新社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, 1963-08

論文タイプ||研究ノート
著者
杵渕 政彦 植松 遼平 谷野 圭持
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2014

<p>1. はじめに</p><p>Psiguadial B(1)は、2010年Shaoらによってフトモモ科の常緑灌木Psidium guajava L.から単離・構造決定されたメロテルペノイドである<sup>1)</sup>。1は、セスキテルペンに相当するトリシクロ[6.3.1.0<sup>2,5</sup>]ドデカン骨格および2つの芳香環を合わせ持つハイブリッド型天然物であり、ヒト肝癌細胞に対する抗腫瘍活性(IC50 = 46 nM in HepG2 cells)や増殖抑制作用(IC50 = 25 μM in HepG2/ADM cells)を有する。今回我々は、アセチレンジコバルト錯体の二重環化反応を基軸とする1の全合成を達成したのでここに報告する。</p><p>2. 多環性骨格構築法の設計および予備的検討</p><p>1の逆合成解析を以下に示す。7員環に対してトランスに縮環したシクロブタン環は、中間体2の無水マレイン酸部位を足掛かりに形成可能と考え、2のベンゾピラン環は、2つの脱離基を有するビシクロ化合物3と置換フェノールを連結して構築することとした。3の無水マレイン酸部位は、環状アセチレンジコバルト錯体4の脱錯体化反応によって導入することとし、4のビシクロ[4.3.1]デカン骨格を、中間体5を経由する二重環化反応で鎖状コバルト錯体6から一挙に構築する計画である。</p><p>最初に、鎖状コバルト錯体6の二重環化反応について、中間体5のモデル基質7を用いた予備的検討を行った(次頁表)。まず、ルイス酸として二塩化エチルアルミニウムを作用させたところ、7員環形成に伴い橋頭位にエチル基が導入された9が主に生成した。そこで、他の置換基を有するアルミニウム試薬を種々検討した結果、二塩化(2,4-ジクロロフェノキシ)アルミニウムを用いた場合に、橋頭位に塩素を有する環化体8が良好な収率で得られることを見出した。</p><p>3. 二重環化反応によるビシクロ[4.3.1]デカン骨格の立体選択的構築</p><p>上記の予備的知見を受けて、全合成の鍵工程となる二重環化反応の基質6の合成に着手した。δ−ヘキサノラクトンとベンズアルデヒドをアルドール縮合させた後、接触水素化条件で二重結合を還元した。得られたラクトン10をワインレブアミドの形で開環した後、生じたアルコールをケトン11へと酸化した。メチルプロバルギルエーテルから調製したアセチリドを11と反応させた後、ワンポットでシリル化してTMSエーテル12を合成した。12にメチルリチウムを作用させて得たケトン13を、エノールトリフラート化とTMS基の除去を経てアルコール14に変換した。シリルメチルGrignard試薬とのクロスカップリング反応でアリルシランとし、酢酸エステル15を経てアセチレンジコバルト錯体6を合成した。このものに、先に見出したルイス酸をone-potで作用させた結果、望みとする二重環化体4が一挙に得られた。</p><p>二重環化体4は単一の立体異性体として得られ、橋頭位四級炭素とベンジル基の相対配置は天然物1に対応することが判明した。この立体化学は6員環形成の際に決定されるが、ベンジル基がエカトリアル位にあるイス型遷移状態モデルを想定すると、メチル基よりもはるかに嵩高いコバルト錯体がアキシアルに配向することになる。そこで、この遷移状態モデルを計算化学的<sup>2) </sup></p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>
著者
松邑 勝治 黒沢 努 関根 基樹 植松 利晃 大倉 克美
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.63-67, 2008

イノベーションの創出においては、異分野や異業種にわたる知の連携が重要である。独立行政法人科学技術振興機構(JST)では、これまで文献、特許(技術シーズ)、研究者、研究機関、研究課題、化学物質など、科学技術に関する様々な情報の収集と提供を行ってきた。そのノウハウや利用者の方々の貴重なご意見等を踏まえ、現在JSTではインターネット上の様々な科学技術情報を横断的に&rdquo;つなぎ&rdquo;、知の連携を促進するための新しいサービスとして、「科学技術総合リンクセンター(J-GLOBAL)」の構築に取り組んでいる。その取り組みの状況と今後の展望について、研究開発支援総合ディレクトリ(ReaD)を例とした既存サービスの分析とともに紹介する。
著者
梅田 悦生 植松 美紀子 吉岡 博英
出版者
JIBI TO RINSHO KAI
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.847-852, 1989

スキューバ・ダイビングの普及とともに, ダイビングによって生じた疾患で外来を訪れる症例が増えてきた. その代表的なものは鼓膜損傷と滲出性中耳炎であり, 直接的な原因として耳管の機能障害があげられる. ダイビングでは潜降中にバルサルバを絶えず行い (耳抜き), 中耳腔の気圧を水圧と同調させる必要があるが, この操作が耳管の機能障害により拙劣であると耳痛を生ずる. 加えて, 潜降中の耳抜きが十分にできていない場合には, 浮上に際して耳痛やめまいが誘発され (リバース・ブロック), 重大な事故に結びつく可能性がある. 著者らが行つた73人のダイバーの集団検診では, 実にダイバーの3人に1人が常に耳抜きが困難であるという検診結果が得られた. さらに, 耳抜きが困難である群では, 耳抜きに問題のない群に比べてアレルギー性鼻炎の有病率が高い傾向がみられた.
著者
植松 陽一 大月 優里
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.67, 2020

<p>デザイン専攻の学生が4年間の学びを社会に発表する卒業研究・制作には、造形と伴ったものからそうでないものまで、幅広い作品が存在する。近年は医療福祉や時事問題などのテーマが作品に反映されることも多くなってきた。本発表では、医療福祉とデザインの両面を学べる特色をもつ学科での卒業研究・制作指導において、「ものづくりを手法としたワークショップ」を用いた事例について報告する。それを通して、ものづくりを手法としたワークショップが医療福祉分野のイベントにどのような効果と意義を持つかについて検討したい。</p>
著者
小杉 清 横井 政人 五明 圓 植松 七生
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-6, 1967-12

宿根草の花芽分化に関する研究 I.ジャーマン・アイリスの花芽分化・発育についてジャーマン・アイリスの花芽分化期については従来二つの異なった発表があった.そこで, その原因を明らかにしようとして, 1964〜1966に2品種を用いて調査を行なった.結果は2品種とも8月下旬に花序分化が開始されたので, この時期を分化期と定めた.この時の平均気温は26℃, 平均草たけは67cmであった.この結果は妻鹿氏の結果(9月上旬)に近く, ドイツのKramer氏(6月中旬)とはやや離れた.この相異は分化標徴の認定によるか, 両国間の気候の相異によるか, データーおよび写真がないので明らかでない.なお近年2季咲ないし4季咲の品種が現われてきたので, これらの分化状況については, さらに後日の研究を要する。
著者
植松 孝悦
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.231-235, 2021 (Released:2021-10-01)
参考文献数
13

症例は医療従事者30歳代女性。右皮膚温存乳房全切除術とシリコンインプラントで乳房再建後,術後ホルモン療法継続中に新型コロナワクチン2回目接種後にワクチン接種側である左鎖骨下に腫瘤を自覚。2回目ワクチン接種4週間後の定期受診時の超音波検査で左鎖骨下に集簇する2個の10mm のリンパ節腫大を認めた。いずれも楕円形で,リンパ節皮質のび漫性かつ均一な肥厚とわずかであるがリンパ節門が確認され,反応性リンパ節腫大,特に新型コロナワクチン接種後の反応性リンパ節腫大と診断して経過観察とした。2回目ワクチン接種12週間後に施行した超音波検査で左鎖骨下リンパ節の縮小が確認された。新型コロナワクチン接種に伴うワクチン接種側の片側性リンパ節腫大,特に腋窩リンパ節腫大は,医師をはじめとする医療従事者が知っておくべき新型コロナワクチン接種後の臨床所見として,世界中の乳がん検診や乳房画像診断に関係する学会や団体で注意喚起が始まっている。新型コロナワクチン接種後,早くて1~2日でワクチン接種側の片側性リンパ節腫大が発症し,10週間後まで持続することが現在までに報告される。検診マンモグラフィや検診超音波検査は,ワクチン接種前に施行するか,2回目ワクチン接種後少なくとも6~10週間の間隔をおいてから施行することが推奨される。乳癌患者の術前,術後の必要な画像検査は延期することなく積極的に施行すべきであるが,その場合の新型コロナワクチン接種は健側の三角筋もしくは大腿部に接種を勧めるように助言する。基本的に2回目ワクチン接種後6~10週間以内のワクチン接種側の片側性リンパ節腫大の患者に対して,積極的な画像検査は不要で,臨床的な経過観察が推奨される。2回目ワクチン接種後6~10週間を超えて持続するか増大するリンパ節腫大は,超音波検査をはじめとする積極的な画像検査による精査が必要である。ワクチン接種に伴うリンパ節腫大は,反応性リンパ節腫大の典型画像を呈するので,ワクチン接種歴と接種部位の情報があれば,その診断は容易である。したがって,ワクチン接種歴と接種部位の検査前問診が重要である。国民に対しては,新型コロナワクチン接種後の反応性リンパ節腫大は,病気ではなく,心配ない自然な症状と所見であり,むしろ良好な免疫反応を獲得している徴候であることを説明して,安心してもらうことが大切である。
著者
井原 英有 丸山 琢雄 近藤 宣幸 島 博基 植松 邦夫
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.575-578, 2003-10

陰嚢内容の異常を主訴とした男性患者において陰嚢部超音波検査を行った.精巣を10Mhzのリニア型のプローベを用いて観察し, 1画面に5個以上の石灰化を認めるものをclassic type(CTM), 5個未満をlimited type(LTM)と分類した.今迄に14例に精巣微小石灰化を認め, このうち6例がLTM, 8例がCTMであり, CTMの1例に精巣癌の合併を認めた.受診理由は急性精巣上体炎が最も多く, 精液瘤や静脈瘤等も認められたが, LTMとCTMとの間に明らかな差はなかった.検査所見では, 急性精巣上体炎と精管炎の5例がクラミジアが陽性であった.他に淋病とモルガン菌を1例づつ認めた.精液検査を2例で行い, うち1例で軽度の乏精子症を認めた.腫瘍マーカーを5例で検査したが, 全て正常範囲であった
著者
安達 康生 安高 真一郎 植松 康祐 アダチ ヤスオ アタカ シンイチロウ ウエマツ コウユウ Yasuo Adachi Ataka Shinichiro Koyu Uematsu
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.47-62, 2016-01-31

The cellular automaton was created by John Von Neumann and Stanislaw Marcin Ulam. What Von Neumann was interested in was a machine which could replicate itself and the first such machine in the logical world was the Neumann cellular automaton. Since then, the cellular automaton has been expanded to many fields such as biology, history, and complex systems. This paper suggests closed social structure models with the method based on the cellular automaton. We succeeded in finding some interesting facts using simulations. The results gained can be applied to models such as closed social structures nowadays or the existence of living creatures.