著者
玉田 亨 岡下 慎太郎 橋本 和哉 荒川 博之 本田 領 神原 敏之 川本 達雄
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.274-278, 2004-12-25
被引用文献数
2

我々は顎変形症患者の性別による性格傾向を調査するため,本研究を行った.資料として1999〜2002年に本学附属病院矯正歯科を受診した(1)男性の顎変形症患者19名(平均年齢22.17歳,18〜27歳)(2)女性の顎変形症患者27名(平均年齢23.72歳,18〜39歳)を用いた.方法として,MINI自動心理診断システムver6.0(学芸図書出版)を用い,臨床尺度について比較検討を行った.男性の顎変形症患者群において有意水準p<0.05でHy(ヒステリー),Pd(精神病質的逸脱),Pa(妄想症)の尺度で有意に高得点を示した.女性の顎変形症患者群において有意な高得点を示す尺度はなかった.以上の結果,顎変形症患者の男性群は女性群と比較して,身体表現性障害や精神的障害の可能性が多いことが示唆された.
著者
橋本 武志
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.28-39, 1993-09-01
著者
岸田 直樹 橋本 宗明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.212, pp.47-49, 2015-06

─薬局がセルフメディケーションの支援に関わるために、薬剤師が臨床推論を身に付ける必要があるのは分かります。でも現状ではOTC薬を置いていない薬局も多くあります。また、スキルを習得しようという意欲を持った薬剤師はたくさんいるでしょうか。
著者
橋本 摂子
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.123-142, 1999-05-15
被引用文献数
4

This paper aims to clarify the dynamic process in "ijime" situations, focusing on the practical role of bystanders in group dynamics. In "ijime" studies, bystanders have been identified as the key persons who influence the seriousness of the "ijime" situation. However, the practical effects of bystanders on the "ijime" situation is not clear. Since the structure of an "ijime" group is presumed to be static, and the change of the "ijime" situation has been overlooked in previous studies. In this study, we attempt to show the different effects caused by the various roles bystanders play in the process of "ijime". Through interviews conducted on 62 students at the university and high school level, we were able to classify their experiences in elementary school or in junior high school on the subject of "ijime". There is a remarkable difference between the "ijime" situation in elementary school and in junior high school. Depending the role of the bystander in any given "ijime" situation, three patterns of "ijime" in elementary school and two patters in junior high school were identified. These differences can be attributed to the varying attitude that bystanders have toward a particular "ijime" situation. In elementary school, bystanders act either as an audience or remain silent for personal safety reasons, thus allowing the "ijime" to attract more attention by adults. In junior high school, however, bystanders are no longer concerned with the role of "ijime" because they have lost interest in the "ijime" behavior. In this case, bystanders detract attention away from the "ijime" in such a way that the assailants behavior become more serious. Then the situation turns for the worst with the possibility that a victim will emerge. It is during the freshman and sophomore year in junior high school that incidents of "ijime" can become most serious. This fact has been explained with the increase in the number of bystanders in previous studies.
著者
橋本 鉱市 高橋 哲 鈴木 道子 稲永 由紀 二宮 祐 井本 佳宏 小島 佐恵子 丸山 和昭 朴 玄貞 陳 曦 京須 希実子 (白旗 希実子)
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本研究は、専門職の養成過程における「質」の側面に着目して、わが国における専門職コンピテンシーのあり方とそれを保証するシステムの実態を考察することを目的とした。10種以上の職種を取り上げて、それぞれの質保証に関する政策議論を跡付けるとともに、特に実習カリキュラムが大学における専門(職)教育(学問知)と現場での実際的な業務(実践知)とを繋ぐ制度として機能しているかを考察した。
著者
橋本 栄莉
出版者
くにたち人類学会
雑誌
くにたち人類学研究 (ISSN:18809375)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-25, 2011-05-17

2010年11月現在、一国の独立を決める住民投票を控え、南部スーダンの住民の間では徐々に期待と緊張が高まってきている。度重なる内戦や平和構築、今回の住民投票を含む民主化への動きなどさまざまな出来事を経験してきたナイロート系牧畜民ヌエル(Nuer)の一部の人々の間では、それらの出来事はある予言者によってかつてなされた予言が「成就」したものであると語られてきた。本論の目的は、ヌエル社会において人々の歴史観や未来観と不可分に結びついてきた「予言の成就」に関する語りに注目し、新たな歴史的出来事を通じて刷新され続ける予言のリアリティのあり方について考察することである。本論では予言や予言者を取り巻く周囲の人々の語りが、各々の経験や偶然的な出来事を組み込みながら、特定の語りの要素を結節点としてゆるやかな「原因」と「結果」の関係で結ばれ、複数の人々にとって「真」たりうるストーリーとして重層性を帯びてゆく様相を明らかにする。
著者
岩崎 泰正 橋本 浩三
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.747-751, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
16
被引用文献数
3 1

ACTH単独欠損症は下垂体前葉ホルモン6種類のうちACTHのみの分泌障害により副腎不全を来す疾患である.近年報告例が増加しており,決して稀な疾患ではない.また不全型(潜在型)の例も存在することから,全身倦怠感などの症状に加え低血糖,低ナトリウム血症,好酸球増多傾向など副腎不全を疑わせる所見を認めた場合には負荷試験で下垂体・副腎系の予備能を評価することが望ましい.
著者
橋本 健二
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.127-139, 1984-09-30

The purposes of this paper are to outline Marxist approaches in the socio-logical study of education taken initiative by S. Bowles in 1971, to point out problems to be solved in them, and to find direction to overcome them. There are three major question in the theory of Bowles and H. Gintis : (1) Instrumentalist view of public educational institutions, (2) Underestimation of economic functions of them, (3) Overestimation of reproductive functions of them. They dealt with the problems of reproduction of capitalist mode of production as far as public educational institutions took part there, and failed to locate them in the whole processes of the reproduction. Furthermore, they regarded public educational institutions as instruments of ruling classes which they could operate arbitrarily. And they concentrated on only noneconomic, political and ideological functions of them. There have been many critiques of their theory. And some have been proposed attempts to overcome them in two directions : (1) integration of "micro" and "macro" sociology, (2) investigation of structural mechanisms and contradictions. Relative to the second direction, I try to locate "Marxist sociology of education" as a branch of the theory of the capitalist state. That is, "Marxist sociology of education" must, based on more general theories of the state and social classes, (1) analyse functions of public educational institutions as a part of the state, (2) investigate factors influencing these functions, (3) locate these functions in the whole processes of reproduction of capitalist mode of production including both economic and non-economic.
著者
橋本 佳延 石丸 京子 黒田 有寿茂 増永 滋生 横田 潤一郎
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究(オンライン論文集) (ISSN:1883261X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.69-76, 2012 (Released:2012-08-10)
参考文献数
63
被引用文献数
1

Miscanthus sinensis grasslands can be dominated by dwarf bamboo such as Pleioblastus chino var. viridis after abandonment, leading to decrease diversity in the communities. We investigated the effect of mowing on recovery of grassland species richness and cover, and overall species composition over three years. Two treatments were tested: mowing above ground vegetation every autumn and mowing above ground vegetation every autumn with selective cutting of P. chino var. viridis in the first summer. The number of grassland plant species increased slightly under both treatments, although M. sinensis did not return as the dominant species in either treatment after the restoration. The addition of selective cutting of P. chino var. viridis resulted in greater cover of M. sinensis and higher richness and cover of grassland species. These results show that selective cutting of P. chino var. viridis in summer enhance the effect of management for restoring grassland species diversity in long-abandoned semi-natural grassland communities.
著者
橋本 浩子 谷 洋江
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.65-71, 2009-03-20
被引用文献数
3

本研究の目的は、外来通院中の点滴・採血を受ける血液・腫瘍疾患の子どものストレスの状態とプレパレーションを通じて処置に対する理解や認知を知ること、通常のケア時とプレパレーション実施後における処置中の子どもの行動の違いを明らかにし、点滴や採血によるストレスを緩和する看護援助を検討することである。5組の子どもと保護者を対象とした。その結果、1.処置前は4名がストレスがある状態であり、処置前後のストレスレベルの変化については個別性があるが、処置後もストレスがある状態であった。2.プレパレーション時の子どもの反応から、子どもは経験した処置内容を正確に観察しているが、すべて理解できているわけではなかった。3.プレパレーション実施後の処置中の子どもの行動には、子どもの頑張ろうとする行動が観察された。繰り返し処置を受けている子どもに対して、プレパレーションを通してこれまでの経験を表現できるように援助を行うことは有用と考えられた。
著者
泉田 大宗 橋本 政朋 森 彰
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.36, pp.1-8, 2010-02-25

本稿では軽量の動的エミュレーションと静的解析を組み合わせたマルウェアの振る舞い解析を自動化する手法について述べる。動的解析により実行時の情報を得るとともに、エミュレーションでは実行されなかった制御フローを静的解析を用いて調べることができる。静的解析ではバイナリコードから制御フローグラフ (CFG) を作成するが、間接ジャンプ/コールの行き先アドレスのような未解決な行き先に対し記号的評価を行い、定数値に帰結させることで順次 CFG を拡大する手法を用いている。記号的評価手法は静的単一代入 (SSA) 形式に変換した上で定数伝播とメモリアクセス解析を行っている。実際のマルウェアサンプルを用いた実験を行い、本手法の有効性を示した。We present an automated method for analyzing malware behaviors based on a combination of lightweight emulation and static analysis of binary executables. The emulator gathers run-time information while static analysis reveals control flows not explored by the emulator. The static analyzer incrementally converts binary code into static single assignment (SSA) form in which indeterminate values such as destination addresses of indirect jumps/calls and return addresses are symbolically evaluated for further conversion by constant propagation and by memory read/write tracing. The results of experiments conducted on malware samples collected in a real environment are presented to demonstrate the capability of the method.
著者
ウディン A. F. M. ジャマル 橋本 文雄 西本 慎一 清水 圭一 坂田 祐介
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.40-47, 2002-01-15
被引用文献数
2 9

開花前後の生育過程におけるトルコギキョウ[Eustoma grandiflorum (Raf.) Shinn.]花弁中のフラボノイド色素と花色変化について調査した.供試品種は, 'ブライダルバイオレット', 'あすかの朝', 'あずまの粧', 'ミッキーローズ'の4品種であり, 高速液体クロマトグラフによる色素分析から, 前二者はデルフィニジン主体型, 'あずまの粧'はペラルゴニジン主体型, 'ミッキーローズ'はシアニジン主体型であった.また, これらのアントシアニジンに加え, ペオニジンやマルビジンなどのメチル化アントシアニジンも含まれていることが明らかとなった.4栽培品種において, 花弁アントシアニンの生成は開花前に始まり, 開花後その総含量は増加していく傾向が認められ, 花弁フラボノール含量は, 開花前には最高値に達することが確認された.また, 開花日には, 開花前のアントシアニジン組成に加え, 他のアントシアニジンが新たに加わることが観察された.開花後は, アントシアニジンの比率はほぼ一定に留まり花色は変化しなかった.'ミッキーローズ'は, シアニジンを花弁中の優勢色素とする品種として確認された初めての例である.なお, 本研究に供試したトルコギキョウ品種では, 花弁フラボノイド色素間のコピグメント効果は発現していないものと推察された.
著者
橋本 隆子 白田 由香利 飯沢 篤志 北川 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.1-11, 2002-06-15
参考文献数
14
被引用文献数
2

近年,放送のデジタル化により,各種のメタデータが付加されたビデオコンテンツの配信がさかんになっている.このようなデジタル放送環境において,動的なダイジェスト生成は重要なアプリケーションの1 つである.我々はこれまで利用者の嗜好を反映させたパーソナルなダイジェスト生成方式(Personal Digest Making Scheme ,PDMS )の研究を行ってきた.PDMS では,加点事象のような成功プレイの重要度を判定することは可能であったが,もし成功していたら試合の流れを変えたかもしれない惜しかったシュートのような,不成功プレイの重要度を判定することはできなかった.本稿では,ダイジェスト作成のための新しい概念として,「ターニングポイント解析」を提案する.ターニングポイント解析は,スポーツの各種試合における「勝利確率(Winning Probability ,WP )」に基づいている.勝利確率とは,試合の経過時間とその時点における得点差(ホームチームの得点からアウェイチームの得点を引いた値)が与えられたとき,最終的にホームチームがアウェイチームを破って試合に勝利する確率を示すものである.勝利確率を利用することにより,成功プレイのみならず,不成功プレイの重要度を判定することが可能となり,より正確なダイジェスト生成を実現できる.本稿ではターニングポイント解析をサッカーの試合を例にとって説明し,実際のサッカーの試合に適用した評価結果を述べる.Content providers have recently started adding a variety of meta data to various video contents.Digest viewing that uses the meta data is a new application in the digital broadcasting era.o build personal digests,we have developed a digest making method named PDMS (Personal Digest Making Scheme).PDMS extracts signi ficant scenes and constructs digests automatically using the video program meta data.In PDMS,only a successful play event such as a goal that scored was considered signi ficant,and a misplay event,such as a shot that did not score was not taken into account,although such event may affect game progress. This paper introduces a new concept of turning point analysis.The turning point analysis is based on a winning probability for sports programs.Winning probability indicates the probability of a home team beating an away team at the end of the game,given the current score and the time elapsed since the beginning of the game.Using the winning probability, we can more precisely evaluate the signi ficance of each event,not merely a successful play but also a misplay.This paper presents turning point analysis for soccer matches.It also gives evaluation results of this turning point analysis for a recently broadcasted professional soccer matches.