著者
池田 貴幸 岩谷 靖 巣瀬 浩一 美多 勉
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.233-243, 2001-05-15 (Released:2011-10-13)
参考文献数
16
被引用文献数
1

In order to create a running and jumping quadruped robot composed of all articular joints, we have developed a mono-leg robot which simulates the landing and lift-off motions of kangaroos. From the photograph data of the gait motion of kangaroo, time responses of four fundamental quantities are approximated by solutions of first or second order differential equations. Then we propose a control strategy of the robot which realizes these differential equations as controlled constraints. Experimental results show that a running mono-leg robot is produced which has a smooth jumping gaits.
著者
川井田 政弘 佐藤 清二 岡本 亮二 池田 稲穂
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.369-373, 1986-05-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
17

A 11-year-old male complained of swelling of the cervical lymphnodes without fever and sore throat. On admission the patient exhibited hepatomegaly. On laboratory findings, hepatic dysfunction and 77% mononuclear leucocytes in the circulating bloods were found, although atypical lymphocytes were rare. High titer of EB viral capsid antigen IgG (VCAIgG) and EB early antigen-diffuse, restricted IgG (EA-DRIgG) was noted. EB nuclear antigen (EBNA) antibody and heterophile antibody were negative. The histological investigation of the lymphnode revealed chronic lymphadenopathy, and infectious mononucleosis was diagnosed. The patient recovered in 5 weeks from the onset.
著者
月田 和人 下竹 昭寛 中谷 光良 高橋 幸利 池田 昭夫 髙橋 良輔
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.37-40, 2017 (Released:2017-01-31)
参考文献数
10
被引用文献数
2 7

症例は46歳男性.5ヶ月前から性格変化や記銘力低下があり徐々に増悪し就業不能となった.頭部MRI T2強調像で両側内側側頭葉に異常高信号域を認め当初はウイルス性や自己免疫性の辺縁系脳炎を疑ったが,血清と髄液梅毒反応がともに陽性であったため神経梅毒と診断した.ベンジルペニシリンで治療し就業可能にまで回復した.辺縁系脳炎に類似した画像所見を示す神経梅毒の症例では,比較的若年発症,HIV陰性,亜急性経過の認知機能低下やてんかん発作の特徴を有するため,同様の臨床的特徴をもつ症例では積極的に神経梅毒を疑うべきである.さらに本症例は髄液の抗グルタミン酸受容体抗体が強陽性で,病態へ関与した可能性が疑われた.
著者
池田 光男 篠田 博之
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

人間は3次元空間に生きているから、3次元空間の認識が最重要な大脳の機能であるといえる。しかしよく考えてみると外界の情報はまず網膜で取り入れられるが、外界の網膜像は2次元像になってしまっている。次元ダウンである。大脳はしたがって2次元網膜像を受け取った後それを3次元空間に戻さなければならない。次元アップである。これが通常の大脳機能と考えられる。さて壁に掛けられた絵画を人間が見た場合、その網膜像は2次元像である。上記の論で言えばこれは直ちに3次元空間として認識されるはずである。しかし実際はそうではなく、2次元画像はやはり2次元画像としてしか認識できない。何故か。それは次元アップ機能は絵画が掛けられている空間の方に使われてしまったからである。そこでその空間情報を排除して絵画だけを網膜にインプットすると大脳は当然それを次元アップし、絵画は3次元空間として認識されるはずである。このことをまず大きさの恒常性を利用して証明した。遠方に比叡山が見える場所で写真を撮り、比叡山だけ大きさをいろいろに修正し、実際に見た比叡山の大きさと同じと思う写真を被験者に選ばせた。実際より大きな比叡山の写真を選んだ。つぎに次元アップゴーグルを使用して写真のみが見えるようにして同じ判定をすると修正無しのものを選んだ。写真が次元アップされて大きさの恒常性が働いたと考えればよい。つぎに、夜景の写真を次元アップゴーグルで観測し、光源色に見える明度を測定すると、10以下となった。やはり次元アップがされたので真っ白の物体以下の明度ですでに光源色になったと考えればよい。最後に、ネッカーキューブを次元アップゴーグルで被験者に観測させ、テスト刺激の明度判定を行わせた。次元アップされ3次元の立方体を認識したときのみ現れる明度に被験者は設定した。以上のように、2次元画像でもそれのみを網膜に入力すると、大脳は自動的に3次元空間に変換したことを証明することができた。
著者
宮原 広翼 江尻 祐介 池田 栄次 佐々木 泰芳
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.2G3OS2a02, 2019 (Released:2019-06-01)

IoT技術や各種センサーの進化によって、ヒト・モノに関連する膨大な情報をデータ化、蓄積できるようになってきた。同時にビッグデータ解析やAI(人工知能)の活用によって、新たな価値創出を目指す動きが世界的に加速している。 一方で、多くのデータが組織やシステムに閉じて蓄積されているため、組織を超えて相互利活用可能な状態になっておらず、データが経営資源として資産化されていない。富士通はブロックチェーン技術をベースに、信頼のおける関係者同士が参加し、データを用いたイノベーション活動を促進するサービス「Virtuora DX データ流通・利活用サービス」(以下、Virtuora DX)を発表した。 本システムでは、東京大学・大澤幸生研究室によって提唱された「データジャケット」と「KeyGraph」の概念を取り入れており、各企業が保有するデータの概要情報を安心・安全に共有・可視化することで、企業を超えたデータ流通・利活用とアイデア創出が可能となる。 本稿では、アイデア創出が必要な利用者の状況に応じて、「KeyGraph」の見方を柔軟に変更できる方法を考察・検討した。
著者
前田 吉昭 森吉 仁志 佐古 彰史 栗原 将人 井関 裕康 小谷 元子 綿村 哲 大森 英樹 池田 薫 勝良 健史 亀谷 幸生 坂内 健一
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

数論、代数幾何学、微分幾何学、トポロジー、それに数理物理、素粒子論を中心として、非可換な対象物を扱い、新しい幾何学の流れを構築することを目標に置いている。本研究の特徴は、基軸となる研究である変形量子化問題と非可換幾何学を推進し、これによる微分幾何学の非可換化(量子化)手法を確立させ、それを発展させるというまったく新しい立場からの研究を行うことにある。特に、Non-formal deformation quantizationの手法を用いて、数学および素粒子物理学との融合研究を進め、この分野の国際的なネットワークを構築することを目的としている。
著者
林 明男 池田 直樹 東条 尚 山本 良二 多田 弘人
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 = The journal of the Japanese Association for Chest Surgery (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.682-686, 2004-07-15
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

気管用ダブルルーメンチューブ使用により第2-5気管軟骨膜様部に損傷を来たした症例を経験したので報告する.症例は48歳女性.身長156cm, 体重48kg.右肺癌cT4N1M0に対し化学療法4コース施行後に右肺中葉切除及び右胸腔内温熱療法を施行した.挿管チューブは左用35Frダブルルーメンチューブ (ポーテックス社製ブルーライン・気管支内チューブ) を使用.挿管は容易であったが至適位置での固定が困難で, やむを得ずチューブを強く押し込んだ形で固定した.術中は左片肺換気を行い明らかな異常は認めず, 抜管後退室した.術後1日目に前胸部皮下気腫を認め増強傾向であったため術後2日目に胸部CT及び気管支鏡を施行.気管周囲に著明な縦隔気腫像を認め, 第2気管軟骨輪部を中心に膜様部が非薄化し裂傷が疑われた.同日緊急手術でこれを修復し, 初回手術後14日目に退院した.文献的考察を加え報告する.
著者
高田 圭太 中田 高 野原 壯 原口 強 池田 安隆 伊藤 潔 今泉 俊文 大槻 憲四郎 鷺谷 威 堤 浩之
出版者
一般社団法人 日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.23, pp.77-91, 2003-06-30 (Released:2012-11-13)
参考文献数
28

Large inland earthquakes bigger than Mj 7.2 during the historical past on Japanese islands have mostly been generated from active faults (Matsuda,1998). The 2000 Tottoriken-seibu earthquake of Mj 7.3 (Mw 6.6), however, occurred in the area where distinctive active faults were not mapped before the earthquake, and the surface ruptures associated with the earthquake were small and sparse. Active faults are hardly recognized even by detailed interpretation of aerial photographs after the earthquake but sharp lineaments. In Chugoku district in southwest Japan is characterized by less densely-distributed active faults with lower activities than other areas in Japan, and the 1943 Tottori earthquake of M 7 occurred by reactivation of the Shikano fault with rather obscure fault traces.Taking this condition, in mind, we carried out detailed mapping of active faults and lineaments, and compared with their topographical, geological, seismological and tectonic settings, in order to develop a new technique to find potential seismogenic faults.The results obtained are as follows;1) Active faults and lineaments were not evenly distributed, and the dense zone is recognized along the Japan Sea while the sparse zone in the central part of the district. The active faults known before are mainly located in the dense zone (Fig.1).2) The lineaments mapped are mostly less than 10km long, and half of them strike to NE-SW or ENE-WSW and 30 per cent to NW-SE or WNW-ESE (Fig.2). NE-SW lineaments prevail in the western part of the district, and NW-SW lineaments are systematically distributed only in the western-most and eastern-most area of the district probably reflecting their tectonic setting under the present stress condition.3) Lineaments with poor topographical manifest were not commonly recognized by individual geologist, and were generally short, scattered, isolated, random in strike, and independent from geological structures. These lineaments will not be considered as potential seismogenic faults.4) Epicenters of the small earthquakes are characteristically distributed to the north of the backbone range probably coincided with the past volcanic front. On the contrary, the area to the south of the backbone range the seismicity is sparse, except for several swarms. These seismic condition well matches with the distribution of active faults and well-defined lineaments (Fig.3).5) Most of the active faults and lineaments follow the pre-existed geological faults that had moved opposite direction to the active faulting, indicating their inversion movements under the present stress field.6) Surface ruptures reported as earthquake faults associated with the 2000 Tottoriken-seibu earthquake are considered as results of subsidiary shallow-sheeted faulting spontaneously caused by stain release around the seismogenic faulting in depth, because many of them appeared spontaneously, and not always along rather well-defined lineaments. They are small in extent and displacement. Therefore, it is rather difficult for evaluate such minor surface fault ruptures, but such ruptures may not displace the surface in large extent.
著者
藤城 光弘 池田 祐一 熊谷 英敏 山下 裕玄 森田 啓行 浅岡 良成
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

Wntシグナル制御機構:R-spondin-LGR4/5/6-ZNRF3/RNF43系を標的とした 抗癌剤としてのR-spondin活性阻害剤、腸管粘膜再生促進剤としてのR-spondin代替え低分子化合物の同定を目指し、 低分子化合物ライブラリーをスクリーニングした。その結果、再現性を持ってR-spondin 阻害活性を有する化合物を60種類、R-spondin 様活性を有する化合物を1種類同定した。その後の解析により、R-spondin 様作用を有する化合物はZNRF3/RNF43を介して作用することが確認され、消化器疾患再生医療領域における有望な創薬シーズになりうることが示唆された。
著者
脇坂 しおり 小橋 理代 菱川 美由紀 山本 百希奈 池田 雅子 坂根 直樹 松永 哲郎 森谷 敏夫 永井 成美
出版者
日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiy◆U014D◆ shokury◆U014D◆ gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.297-304, 2009-12-10
参考文献数
29
被引用文献数
2 4

胃電図は, 腹部に装着した表面電極から経皮的に胃筋電活動を記録する非侵襲的な胃運動評価法である。本研究では, 胃電図を指標として朝食欠食と朝の胃運動の関連を検討するために, 朝食摂取習慣のある女性11名 (21.5&plusmn;0.2歳) に, 1週間の朝食欠食および1週間の再摂食試験を連続して行った。各試験の前後に検査日を設け, 前夜から絶食した被験者の体組成, 空腹感と食欲 (Visual analog scaleによる) を測定し, 午前9時より胃電図と心電図を同時に記録した。得られた胃の電気信号を解析し, 1分間に約3回生じる正常波パワー (Normal power), 正常波パワー含有率 (% Normal power) およびその出現頻度 (Dominant frequency; DF) を定量した。心電図からは心臓自律神経活動を定量した。1週間の朝食欠食は, 有意ではないが% Normal powerとDFを低下させた。DFは欠食後から再摂食後にさらに低下した (<I>p</I>=0.074 <I>versus</I> baseline) 。朝食欠食後の空腹感スコア (<I>r</I>=0.55, <I>p</I>=0.077), 食欲スコア (<I>r</I>=0.60, <I>p</I>=0.051) と % Normal powerの相関には有意傾向が認められた。以上の結果より, 1週間の朝食欠食が習慣的に朝食を摂取している若年女性の胃運動を減弱させる傾向が認められたこと, および, 胃収縮運動の強さが空腹感や食欲の強さと関連している可能性が示唆された。
著者
池田 幸夫
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.33-38, 2007 (Released:2018-04-07)
参考文献数
11

観察・実験と理論・法則は自然科学を構成する基本的な要素である。両者の関係に基づいて,理科授業を2つの型に分けることができる。まず,観察・実験によって得たデータから,きまり(理論・法則)を帰納的に発見させる授業が理論追求型である。学校で行われている問題解決型の授業の多くは,この型である。一方,理論や法則を前提にして,問題解決活動に重点を置いた授業が理論依存型である。理論や法則に対する矛盾を自覚させる場面をうまく仕組むことによって,理論依存型授業は科学的思考力の育成に大きな効果を発揮し,科学に対する学習者の興味関心を高めることが可能である。