著者
相良 節夫 中村 政俊 檀上 光昭
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.1143-1152, 1985-12-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
62
被引用文献数
1
著者
藤田 節子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.113-117, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
5

図書の索引がどのように作成されているのか、その実態を把握するために、 編集者へのアンケートとインタビュー調査、および著者へのインタビュー調査を行った。その結果、学術書に索引が必要であるということについては、編集者も著者も認識しているが、編集者は、時間の制約や体系的な索引作成技術の欠如などから、十分な索引編集を行なえない状況にある。一方、著者は、図書内容については熟知しているが、索引作成の技術や経験が少ない。その結果、総じて適切な索引作成が行なわれていない現状が明らかになった。今後、著者や編集者、出版社に対して、索引作成技術の普及やガイドブックの整備が求められる。
著者
菊池 節子 鍬野 信子 佐原 昊 近藤 榮昭
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.337-340, 1987-12-20

会津の郷土料理、つと豆腐について、市販豆腐の包装方法と同様に包装し、5℃±5℃の冷蔵庫で保存してその保存性について検討を加えた。その結果、次のような知見を得た。1. 官能検査の結果、保存5日目に品質の劣化が認められた。2. つと豆腐の色は、保存により次第に黄味を帯びる傾向にあったが、品質劣化には大きな影響を与える因子とは考えられなかった。3. 食感は、官能検査結果では4日目から有意な差が認められたが、カードメーターによる硬さにおいて、差は認められなかった。4. つと豆腐浸漬液の吸光度は、日数の経過とともに大きな値を示し、日持ちの判定の一つの指標になるものと思われた。5. pHは、保存にともない低下する傾向を示した。
著者
木下 節子 大森 正子 塚本 和秀 大塚 五郎 益子 まり 藤生 道子 高橋 司 星野 斉之
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.749-757, 2007-10-15 (Released:2011-05-24)
参考文献数
23

〔目的〕都市における結核発病の実態を報告し,今日の都市結核対策を検討する。〔方法〕症例研究を中心に行った。各症例の社会背景と結核菌DNA指紋分析を加えた菌情報により感染経路を調査した。〔結果〕2005年2月よりの1年5カ月の間に,川崎市川崎駅周辺の約500m四方の地域で9例の結核発病を確認した。9症例は16~55歳の比較的若い年齢層で,3例はホームレスであった。接触者健診の過程で,すべての症例が川崎駅周辺を生活活動圏としており,ネットカフェ等での関連が推測された。9例中7例はSM耐性菌であり,そのうち5例はDNA指紋分析により同一パターンを呈した。〔考察〕本事例はネットカフェ等の不特定多数利用施設を中心とした感染と考えられた。都市にはこのような施設が多く,若年者層とともにホームレス等の社会的弱者も利用する。結核未感染の若年者層と結核ハイリスク層とが閉鎖的空間を長時間共有する環境は,いったん結核菌の喀出があれば,容易に感染が起こりうることを示唆した。結核の都市偏在にはこのような社会環境も影響しており,それらを加味した総合的対策が求められる。
著者
橘 温 森岡 節夫 中井 滋郎
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.9-15, 1987 (Released:2007-07-05)
参考文献数
24
被引用文献数
2 4

早生ウンシュウ‘宮川早生’を, 無深耕•少肥及び深耕•施肥と, 無せん定•無摘果及びせん定•摘果の各栽培条件下で, ha 当たり1,250, 2,500, 5,000及び10,000本の4つの栽植密度で, 1967年に植え付けた. その後間伐せずに栽培を続け, 4年生時 (1969年) から19年生時(1984年) までのデータを用い, 各栽培条件下における栽植密度が, 単位面積当たりの収量に及ぼす影響を検討した. また各栽培条件が収量に及ぼす影響も比較検討した.1. いずれの栽培条件においても, 収量は初期に5,000及び10,000本/haの高密度で多かったが, やがて減少傾向に転じ, 樹齢とともに1,250及び2,500本/haの低密度で多くなった. 以上の関係は, 栽培条件によってほとんど影響を受けないようであった.2. 各樹齢において, 最高収量を示した栽植密度, すなわち収量に関する最適密度は, 4~5年生; 10,000本/ha, 6~7年生; 5,000本/ha, 8~13年生; 2,500本/ha, 及び14~19年生; 1,250本/haであり, 最適密度における4年生時から19年生時までの平均収量は68t/haであった.3. 各栽植密度が隔年結果を示し始めた時の樹齢は, 無せん定•無摘果条件において, いずれも初めて結果した翌年であった. せん定•摘果条件においては, 栽植密度の低下とともに遅れて現れた.4. 無深耕•少肥条件と深耕•施肥条件の収量を比較すると, 後者の方が年次変動は小さかったが, 両者の間にほとんど差はみられなかった.無せん定•無摘果条件とせん定•摘果条件の収量を比較すると, 前者の方が明らかに年次変動が大きく, また収量はやや多いようであった.
著者
木地 節郎
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.298-308, 1958-05-01 (Released:2008-12-24)
被引用文献数
1 1

In recent years many new cities have been born and many old cities have expanded their city areas by absorpting their sorrounding rural villages. In such a new city area, consumers keep their rural living conditions and rural consumer habits still now. Some local cites came in contact with each other. From the viewpoint of urban geography, the relation between the city boundary and the extention of the retail trade area is the most important subjects to desolve. So the author adopted the following subjects; 1) The factors which restricts the geographical extention of retail trade area. The extention of retail trade area depends upon the conditions of trafics or transportations between the shopping center and consumers dwelling places. 2) Relation between the extention of the retail trade area and administrative boundary. Extention of city area resulted in confining daily movement to consumers into the city area, and the influence of retail trade area collides with each other directly. 3) Contact of two city boundaries. Some examples are found in the case of local small cities, in which retail trade area accord with city boundary approximatly. The author tried to illustrate the relation between the extention of retail trade area and city boundary on the case of two local small cities, i. e. Fukuchiyama (popul. 61, 800) and Ayabe (popul. 53, 000) in Kinki District in Japan. In these cases, two retail trade area contact with each other along with the city boundary. This is proved in quantity by the table which shows the havitual purchasing place at the two Azas neighboring the city boundary.
著者
伊藤 謙 宇都宮 聡 小原 正顕 塚腰 実 渡辺 克典 福田 舞子 廣川 和花 髙橋 京子 上田 貴洋 橋爪 節也 江口 太郎
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = Nihon Kenkyū (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.157-167, 2015-03-31

日本では江戸時代、「奇石」趣味が、本草学者だけでなく民間にも広く浸透した。これは、特徴的な形態や性質を有する石についての興味の総称といえ、地質・鉱物・古生物学的な側面だけでなく、医薬・芸術の側面をも含む、多岐にわたる分野が融合したものであった。また木内石亭、木村蒹葭堂および平賀源内に代表される民間の蒐集家を中心に、奇石について活発に研究が行われた。しかし、明治期の西洋地質学導入以降、和田維四郎に代表される職業研究者たちによって奇石趣味は前近代的なものとして否定され、石の有する地質・古生物・鉱物学的な側面のみが、研究対象にされるようになった。職業研究者としての古生物学者たちにより、国内で産出する化石の研究が開始されて以降、現在にいたるまで、日本の地質学・古生物学史については、比較的多くの資料が編纂されているが、一般市民への地質学や古生物学的知識の普及度合いや民間研究者の活動についての史学的考察はほぼ皆無であり、検討の余地は大きい。さらに、地質学・古生物学的資料は、耐久性が他の歴史資料と比べてきわめて高く、蒐集当時の標本を現在においても直接再検討することができる貴重な手がかりとなり得る。本研究では、適塾の卒業生をも輩出した医家の家系であり、医業の傍ら、在野の知識人としても活躍した梅谷亨が青年期に蒐集した地質標本に着目した。これらの標本は、化石および岩石で構成されているが、今回は化石について検討を行った。古生物学の専門家による詳細な鑑定の結果、各化石標本が同定され、産地が推定された。その中には古生物学史上重要な産地として知られる地域由来のものが見出された。特に、pravitoceras sigmoidale Yabe, 1902(プラビトセラス)は、矢部長克によって記載された、本邦のみから産出する異常巻きアンモナイトであり、本種である可能性が高い化石標本が梅谷亨標本群に含まれていること、また記録されていた採集年が、本種の記載年の僅か3年後であることは注目に値する。これは、当時の日本の民間人に近代古生物学の知識が普及していた可能性を強く示唆するものといえよう。
著者
角田 治美 古舘 和季 日野 もえ子 落合 秀匡 太田 節雄 種山 雄一 沖本 由理
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.392-398, 2015 (Released:2016-02-06)
参考文献数
22

今回我々は,当施設(一小児専門病院として)での,最近24年間に行った思春期男性患者の精子保存の経験を報告する.2003年以前は,成人男性患者に対しても精子保存に関する全国的なガイドラインは存在しなかった.しかし我々は1990年以降思春期男児とその家族に治療関連性不妊と精子保存の説明を行い,同意が得られれば精子保存を行ってきた.現在まで精子保存の対象者は15例となり11例にはその説明を十分に行った.しかし2例は治療の緊急性により説明を行わず,2例は医師側の手違いにより説明を怠った.説明を行った11例中4例は精子保存を拒否している.保存を行った7例のうち2例が結婚し,1例は生殖補助技術により挙児を得,もう1例は妊孕性が回復し妻が自然妊娠した.1例は未婚であるが前処置軽減により造精能が回復した.現在まで精子保存を継続している患者は2例である.精子保存の本来の目的は妊孕性温存であるが,そのこと自体が精神的な励みになり,患者のQOL向上に寄与していると考えられる.良質な精子を得るためには治療前に精子を凍結保存するべきで,血液・腫瘍専門医は常にそのことを念頭に置き,患者に対して情報提供を行い他の医療者にも啓発していくことが必要である.精子保存に関する問題点として患者の適応基準,医療者側の情報提供の乏しさ,患者へのコミュニケーション不足,高い未婚率, 費用面などが挙げられ,今後我々は検討と対策を講じていかなければならない.
著者
藤田節子著
出版者
地人書館
巻号頁・発行日
2019
著者
平尾 和子 武井 婦貴恵 米山 陽子 高橋 節子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.49-54, 2005

サゴ澱粉の物性に及ぼす卵黄粉末添加の影響についてとうもろこし澱粉, 馬鈴薯澱粉と比較し, 澱粉懸濁液の粘度特性, ゲルのテクスチャー, 保型性および離水率を検討しTable2に示した.実際の調理面からレモンパイフィリングを調製して官能評価を行い, サゴ澱粉の調理素材としての適性を検討した.<BR>1) サゴ澱粉懸濁液の粘度変化は卵黄粉末30w/v%添加により最高粘度, 冷却25℃の粘度が無添加より増加した.<BR>2) サゴ澱粉ゲルの硬さ, 凝集性は卵黄粉末30w/v%添加により低下し, 付着性は添加, 無添加にかかわらず認められなかった.<BR>3) サゴ澱粉は卵黄粉末添加により, 他の澱粉に比べて保型性の低下が最も少なく, 形状保持に役立つ.また冷蔵による離水率はわずかに低下を示した.<BR>4) レモンパイフィリングの官能評価の結果から, 「特性評価」ではサゴ澱粉は有意に光沢があると評価された.「嗜好」では味, 硬さ, べたつき, 弾力性, 総合評価の項目では小麦粉が最も好まれたが, サゴ澱粉は硬さ以外の項目で小麦粉に次いで好まれ, とうもろこし澱粉にも近い嗜好性が認められた.
著者
田村 節子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.168-181, 2002

学校生活において子ども達は,学習面,心理・社会面,進路面,健康面にわたる多様な援助ニーズをもっている。スクールカウンセラーが,子ども達の援助ニーズに応えるためには,学校心理学に基づく心理教育的援助サービスの理論体系(石隈,1999)が多くの示唆を与える。本稿では,学校心理学を枠組みとしてスクールカウンセラーが実践したコア援助チームの事例を取り上げ,心理教育的援助サービスについて考察した。コア援助チームとは"教師・保護者・コーディネーター(スクールカウンセラーなど)が核になり,他の援助資源を活用しながら定期的に援助する心理教育的援助サービスの形態(田村,1998)"である。コア援助チームでは,それぞれの異なった専門性や役割を生がしながら子どもの状況について検討し,今後の援助について話し合い,援助資源を生かして援助を行う。コア援助チームで行ったコーディネーションや相互コンサルテーションは有効であることが示唆された。さらに,援助資源の把握,アセスメント,援助の立案などのために作成した援助チームシート・援助資源チェックシートも有用であることが示された。