3 0 0 0 OA 芥子園画伝

著者
王安節 等摸古
出版者
前川文栄堂
巻号頁・発行日
vol.初集 第1冊, 1881
著者
布施谷 節子 松本 智絵美 フセヤ セツコ マツモト チエミ Setsuko FUSEYA Chiemi MATSUMOTO
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
vol.46, pp.1-12, 2006-03-31

The breasts are vibrated obviously by jumping. It has been thought that the brassiers should control the vibration of breasts. So the authors investigated the effects of controlling the vibration by several kinds of brassiers. Two subjects whose breast sizes were different put three infrared reflex marks on their three points of each body and jumped ten times with camisole, sports bra, super light adhesive bra, brassier and strapless bra in regular sequence. The camisole was used instead of the nude. The first mark was put on the fossa jugularis point and next two marks were put on each theloin. Two video cameras and 3D action analysis soft wear were used in the experiment. Main results were as follows: The subject with smaller breasts showed the effect of controlling the vibration in the case of wearing the sports bra, brassier, strapless bra. The other subject with larger breasts didn't show the evident effect by any kinds of brassiers. The brassiers with straps have to be selected fittingly and adjusted by straps to each wearer; otherwise it is probable that the vibration of breasts will be large.
著者
高田 節子 田村 典子 塚原 浩子
出版者
広島県立保健福祉短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

田淵まさ代は日本の近代看護の黎明期にあって、大正10(1920)年英国ロンドンで開催された第2回国際公衆衛生看護講習会に参加した。大正9年赤十字社連盟第一回総会で、各国赤十字社の事業の1つに公衆衛生看護婦養成が決議され、各国から講習生を派遣し第1回は既に前年に開かれている。第1回は期日の切迫の為派遣は見送られたが、第2回講習会には女学校時代から英語の学習研鑚を積み英語力に堪能なまさ代が選ばれた。帰国後まさ代は講習会での学習とヨーロッパ各地の施設で見聞した看護事情を報告書にまとめ、いくつかの提言をしている。なかでも英語教育の必要性に関する提言は内地留学制度導入の契機となり、その制度で何人もの国際的に活躍した看護婦が生まれた。まさ代はまた救護看護婦や社会看護婦の養成に従事した。パリで事故に遭われた北白川宮妃殿下の看護に選ばれて派遣された。またシベリア派遣救護班の婦長としても活躍し、こうした功績に対して昭和12(1937)年ナイチンゲール記章が授与された。
著者
河野 真也 相馬 孝行 植野 美穂 後藤 貴裕 中村 直人 宮寺 庸造 横山 節雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.433, pp.67-74, 1998-11-20
被引用文献数
3

学習指導案にはこれまで慣習的な形式しかなく, 指導者によって形式や着目する点が異なるものであった.そのため, 初めて学習指導案を作成する教育実習生徒にとって, 指導案の作成は極めて困難であり, また有効な授業設計のデータとなり得る指導案のデータベース化も困難になっている.そこで本研究では, 学習指導案を作成する際の文法を定めることにより指導案を形式化し, それに基づいた学習指導案作成支援システムを設計した.本システムを用いて作成された指導案は文法的に正しく(健全性), さらに, 任意の正しい指導案は本文法により作成することができる(完全性).また作成しながらデータベース化を行うので一度作成した指導案の再利用も可能となる(汎用性).
著者
大塚 秀高 高田 時雄 原山 煌 樋口 康一 牧野 和夫 森田 憲司 庄垣内 正弘 浅野 裕一 赤尾 栄慶 高山 節也
出版者
埼玉大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

(1)研究集会の開催:班の研究テーマである「出版文化論研究」を念頭に、班長の筆者により、複数回研究集会が企画・開催された。ちなみに、平成16年度の研究集会の概要は以下のようになっている。平成16年5月14・15の両日、14日は京都国立博物館の講堂、15日は京大会館の会議室を会場とし、C班と共催で企画・実施(七条学会)。七条学会のテーマは、京都国立博物館で開催中の「南禅寺展」にちなんだ仏教関係の研究と、班員共通の研究対象であるアジアの特殊文庫とした。D班の発表者は、計画班で牧野和夫と筆者大塚秀高、公募班で西村浩子と中見立夫であった。七条学会の開催をきっかけに、班員の間に、相互の研究テーマに対する認識が一層深まった。そもそもD班とC班は、平成13〜14年度に筆者大塚が代表を兼ねていたため、メンバー相互間に交流があり、D班公募班の高橋章則・高倉一紀・西村浩子などは、現C班代表の若尾政希が主催する研究会「書物・出版と社会変容」研究会で報告をしている。また、G班公募班の松原孝俊が開催した第4回海外所蔵日本資料データベース会議に、D班の高田時雄・中見立夫ならびに大塚が参加し、高田と大塚は報告を、中見は司会をつとめた。(2)調整班会議の開催:後半2年間にあっては、第1回調整班会議を平成15年11月28目におこなわれた第3回「東アジア出版文化に関する国際会議」にあわせて開催し、上記の七条学会につき協議した。第2回は七条学会の当日に開催し、第3回は6月26・27の両日、沖縄那覇で開催された平成16年度第6回研究集会のおりに開催した。(3)その他:班長である大塚は総括班会議に出席し、必要な情報についてはメールで班員に伝達した。また、総括班会議でニューズレターを班ごとの特集号とするよう提案し、第6号をD班特集号とした。第6号に各自の研究テーマに関する文章を寄せた者は、計画班で大塚秀高・原山煌・牧野和夫・森田憲司の4名、公募班で蔵中しのぶ・高橋章則・中見立夫・西村浩子の4名の、あわせて8名であった。また調整班の成果報告書を作成し、班員に配布した。
著者
中村 陽子 人見 裕江 西内 章 津村 智惠子 上村 聡子 松浦 尊麿 村岡 節 金 玄勲 金 東善
出版者
園田学園女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

限界集落における終末期の現状は在宅死よりも病院での死亡が多かったが、後期高齢者になると自宅か町内の病院死が多かった。厳しい生活条件の下での暮らしの中、人々は地域に深い愛情を持ち、家で終末期を迎えることを希望しながらも現実は無理であるとの思いが強かった。高齢化と過疎化、相互扶助の文化が薄れてきており、看取りの文化の継承が困難である現状が明らかになった。韓国の過疎地域における終末期ケアの課題としては医療・福祉サービスなどの多様なサービスの提供と都市部と地方の地域格差の解消が重要であることの示唆を得た。
著者
上田 至宏 黒岩 共一 善住 秀幸 片野 泰代 亀 節子 樫葉 均 武田 大輔 柳田 利雄 喜多村 祐里 大城 宣哲 時本 康紘 野村 保
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.407-412, 2000-09-01

イメージによる脳の機能を検討するため刺激強度を変えて合谷を圧迫した場合と、それらと同じ状態をイメージした場合とをfunctional MRI(f-MRI)で測定した。強い痛みをともなう圧迫刺激では両側の2次知覚野と頭頂葉、視床、島などが賦活され、人によっては視覚野も賦活された。その状態をイメージした場合には2次知覚野の信号強度は低くなり、視覚野や側頭葉の強度が増加した。合谷皮膚表面の強いピンチ刺激(激痛)では、圧迫刺激の場合に見られたほどの広範囲な賦活はなかった。左指先から右掌の労宮に気を送る実験では、右感覚野と右基底核の限定された部分が賦活した。瞑想、小周点法も行ったが賦活部位は検出できなかった。
著者
眞田 雅人 俵積田 裕紀 佐久間 大輔 本木下 亮 高橋 健吾 松山 金寛 前田 昌隆 東郷 泰久 小倉 雅 藤井 康成 永野 聡 小宮 節郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.661-663, 2017-09-25 (Released:2017-12-14)
参考文献数
3

今回我々は,巨大な痛風結節を生じ,手術加療を要した症例を経験したので報告する.症例は37歳男性.20歳の時に痛風と診断された.度々痛風発作があったが放置.今回全身の関節に腫脹疼痛があり,手指の把握困難,起立歩行困難のため入院となった.四肢関節,特に両肘,両膝,左母趾には巨大な皮下腫瘤を認めた.両膝の関節液より尿酸Na結晶が検出され痛風関節炎と診断した.約2週間保存的に加療し全身痛は改善したが,左肘・手指・膝・母趾の疼痛が持続するため,痛風結節の掻爬術を行った.術後症状の改善がみられた.痛風の治療は,薬物療法が確立されており,痛風結節を生じる症例は稀である.痛風結節に対しては薬物療法が基本であるが,抵抗性の場合は手術が必要となる.本症例は,薬物療法に抵抗し,疼痛・機能障害が改善しないため手術を行った.尿酸値は徐々に改善しており,手術が尿酸代謝の改善に好影響を与えたものと考える.
著者
竹末 芳生 横山 隆 児玉 節 藤本 三喜夫 瀬分 均 村上 義昭 今村 祐司
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.137-142, 1989-02-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
8

院内感染において, メチシリン耐性S.aureus (MRSA) は重要な位置を占めている。そこで, 当科において1983年より1988年4月までに臨床より分離された214株ならびに手術場の浮遊, 落下, 付着細菌62株のS.aureusを対象とし, コアグラーゼ型別分類を中心にMRSAの検討を行なったので報告する。病棟分離株の検討では, メチシリン高度耐性株 (MIC>100μg/ml) は1983年には認められなかったが, その後急増し, 1987年にはMRSA (MIC≧12.5μg/ml) の約60%を占めていた。しかし医療従事者がMRSAが流行していることを認識し, 病棟での消毒をクロールヘキシジン・アルコール溶液に変えるなど院内感染対策を行なったところ, 1988年にはメチシリン高度耐性株並びにMRSAは激減した。コアグラーゼ型の検討ではMRSAは1984年まではコアグラーゼIV型が主であったが, 1986年以降II型の耐性株がほとんどを占めるようになった。このコアグラーゼII型MRSAの特徴は, メチシリンやその他のβ-ラクタム剤に対し高度耐性化すること, ペニシリナーゼを高度に産生する株が少ないこと, MINOやピリドンカルボン酸系薬剤に感受性を示すこと, また最近GM感受性, AMK耐性株が流行していることであった。手術場においては, 全株MSSAであり, またコアグラーゼ型による検討ではVII型が手術場における流行株と推察され, 当科におけるII型MRSAの交叉感染の場は病棟であると考えられた。
著者
梅枝 愛郎 北市 正則 松井 茂 色川 正貴 片貝 重之 中沢 次夫 飯塚 邦彦 三浦 進 笛木 隆三 小林 節雄
出版者
社団法人 日本呼吸器学会
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.804-809, 1986

「蚕 (カイコ)」体成分の吸入に起因する過敏性肺炎 (養蚕者肺症) の1例を報告した. 症例は48歳女性, 養蚕農家の主婦で咳, 痰, 労作時息切れ等が「繭かき」「ケバ取り」などの養蚕作業と関連して出現. 初診時軽いチアノーゼを認め, 胸部で捻髪音聴取. 血沈亢進, CRP (2+), 白血球増多, 低酸素血症, 胸部レ線でスリガラス様陰影を認め, 肺機能で拘束性障害と拡散能の低下がみられた. 免疫学的検査ではツベルクリン反応陰性で, 蚕体成分の一つである熟蚕尿に対する沈降抗体陽性であった. 肺組織には胞隔炎, 類上皮細胞肉芽腫, マッソン体が認められた. 入院後症状の自然改善が見られ, 血沈等が正常化し, ラ音の聴取されないことを確認して熟蚕尿による吸入誘発試験を行った. 吸入後捻髪音が出現し, 拡散能は前値に比し30%低下したため, 誘発試験陽性と判定した. 以上より本症例は蚕体成分である熟蚕尿に起因する過敏性肺炎 (養蚕者肺症) と診断した.
著者
吉田 裕人 藤原 佳典 天野 秀紀 熊谷 修 渡辺 直紀 李 相侖 森 節子 新開 省二
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.156-167, 2007 (Released:2014-07-03)
参考文献数
17
被引用文献数
5

目的 在宅高齢者を対象とした介護予防事業の効果を経済的側面から評価することを目的とした。方法 新潟県与板町において平成12年11月に実施された高齢者総合健康調査(対象は同町65歳以上の全住民1,673人)には1,544人が応答した(応答率92.3%)。この結果を受けて,同町では交流サロン,転倒予防教室,認知症予防教室などの介護予防事業を立ち上げながら,「住民参加」を理念とした介護予防活動を推進してきた。 平成16年 3 月の時点で同町在住が確認できた70歳以上で高齢者総合健康調査に応答し,平成13年から平成15年の 3 年間に介護予防事業に参加した146人を介護予防事業参加群,同じく70歳以上で高齢者総合健康調査のデータを有しているが,介護予防事業に参加したことがない846人を介護予防事業非参加群と定義した。その上で,2 群間における平成12年度から15年度までの老人医療費(国民健康保険または被用者保険からの給付+自己負担分)および介護費用(介護保険からの給付+自己負担分)の推移を観察し,介護予防事業による費用抑制効果を算出した。また,一般線形モデルにより,性,ベースライン時の年齢,総費用(医療費+介護費用)もしくは健康度(老研式活動能力指標得点,総合的移動能力尺度)を調整した総費用を算出し,事業参加による独立した影響を評価した。結果 月 1 人あたり平均医療費は参加群では減少した(平成12年度51,606円/月→平成15年度47,539円/月)が,非参加群では増加した(同41,888円/月→同51,558円/月)。月 1 人あたり平均介護費用は両群とも増加したが,増加の程度は参加群ではわずかであった(参加群,平成12年度507円/月→平成15年度5,186円/月,非参加群,同8,127円/月→同27,072円/月)。非参加群に比べた参加群の総費用の増加抑制の総額は 3 年間では約4,900万円と算出された。 また,交絡要因調整後の総費用の増加抑制の総額は最も大きな場合,年平均で約1,200万円/年,同じく介護予防事業の純便益は約1,000万円/年であった。これは介護予防事業の独立した効果と考えられた。結論 新潟県与板町において平成12年度から展開されてきた介護予防事業は,参加者のその後の医療費や介護費用の伸びを大きく抑制し,費用対効果の極めて優れた保健事業であることが示唆された。
著者
窪内 節子
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.17-26, 2023 (Released:2023-05-15)

臨床心理士資格取得者の増加により、臨床心理士の私設心理相談室の増加が予想される。その際に、臨床心理士の仕事は、医療だけでなく、教育、産業、司法、福祉など人間社会全体に関わる仕事として対象領域を広げることが重要と思われる。その実践する場として、まず筆者が運営する私設心理相談室の成り立ちやしつらえ等を紹介した。次に、実践例として、命の維持の選択に関する事例と、犯罪的家庭内騒動の事例の概要を示した。さらに、このような私設心理相談室を運営していくには、経済的基盤確保のためのNPO法人格の取得や、臨床心理士の質向上のための機関創設の必要性とSNSを利用した広報に参入する必要があることを示唆した。
著者
山田 節子 今野 祐子 三森 一司 出雲 悦子 大久 長範
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成18年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.173, 2006 (Released:2006-09-07)

[目的]近年、ペットボトル飲料を日頃から水分補給のために利用する人が増えている。缶入り飲料に比べて、いつでも手軽に飲みたい分だけ飲め、そのうえキャップを閉めればどこへでも持ち運べるという利便性がある。また、消費者の健康志向も伴って、さまざまなペットボトル飲料の中でも、茶系飲料の売れ行きが好調である。しかし開栓後、直接口をつけて飲み、それを持ち運ぶことで様々な細菌に汚染されることが予測される。そこでペットボトル飲料に口内細菌と大腸菌を植え、どのくらい増殖および変化がみられるかを実験したので報告する。[方法]茶系飲料、スポーツドリンクおよびミネラルウォーターのペットボトル飲料に、自身の唾液より採取した口内細菌と、大腸菌をそれぞれ添加し、25℃で24_から_48時間保存したあと、菌数の変化をペトリフィルムで測定した。[結果]口内細菌を接種したところ、24時間後では、ブレンド茶は約、3.6倍、ミネラルウォーターは約、1.5倍と大きく増加する傾向が認められ、48時間後には無限大となった。ウーロン茶は、48時間後ではほぼ一定を保ち、緑茶は減少傾向を示した。PHが3.7と低いスポーツドリンクは口内細菌が減少する傾向にあった。大腸菌接種では、ウーロン茶、緑茶、ブレンド茶、スポーツドリンクは24時間で検出限界にまで減少し、ミネラルウォーターは一時的に減少したが、48時間後にも接種菌数の約、1/6が検出された。ペットボトル飲料が一般細菌に汚染された場合には、pHが中性に近づくに従い汚染が進行しやすく、pHが3付近では進行し難かった。
著者
村山 保史 三浦 節夫 柴田 隆行 シュルツァ ライナ 岩井 昌悟 西尾 浩二 Conway Michael 味村 考祐 東 真行
出版者
大谷大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は、井上円了と清沢満之の遺稿(複数のノート)から発見された東京大学在学時の外国人哲学教師による西洋哲学関係の未公開講義録とそれに関連する学習録の公開作業を通じて日本における西洋哲学の初期受容の一形態を解明し、あわせて、その後の井上と清沢の思想発展過程の一端を解明することを目的としている。そしてこの目的を果たすために以下の3つの課題を設定している。研究課題1a:東洋大学が所蔵する井上の哲学関係ノートを公開すること。研究課題1b:大谷大学真宗総合研究所が所蔵する清沢の哲学関係ノートを公開すること。研究課題2:東京大学の最初期の哲学教育が私立大学の教育にどのように継承されたのかを初期の哲学館と真宗大学における教育内容の確認を通じて解明すること。平成30(2018)年度は研究課題1aと1bを重点課題とした。より詳細には、研究課題1aと1bに関して平成30年度は以下の作業を行った。(A)編集:ノートの翻刻・翻訳作業。この作業については、井上ノートを翻刻(翻訳)するメンバー(3名)と清沢ノートを翻刻・翻訳するメンバー(6名)を選出し、井上ノートについては「古代哲学 明治十七年六月 井上円了」「最近世哲学史」等の9冊のノートの翻刻に当たり、「古代哲学 明治十七年六月 井上円了」ノートの前半部分と「東洋哲学史 巻一(井上哲次郎口述)」ノートの全体の翻刻を公開した。清沢ノートについては、先行する科研研究(平成25〔2013〕年度~平成27〔2015〕年度)「日本における西洋哲学の初期受容―フェノロサの東大時代未公開講義録の翻刻・翻訳―」において翻刻・翻訳したフェノロサの「哲学(史)」講義の部分(カントまで)に続くフィヒテからシェリング部分の仮の翻刻・翻訳を作成するとともに、これまで日本では講義録の公開例がなかったブッセの「古代哲学史」講義の仮の翻刻・翻訳を作成した。