著者
奥村 史朗 齋藤 浩之
出版者
福岡県工業技術センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

パラスポリン4 はヒト大腸がん由来のCACO-2 細胞をはじめとするヒト培養がん細胞に対して高い細胞傷害活性を示す一方で、正常細胞に対しては細胞傷害活性を示さないが、このことは正常な哺乳動物に対して毒性を示さないことを保証するものではない。そこで、マウスに対する急性毒性および長期投与における健康への影響を検討した。また、パラスポリン4 前駆体封入体の経口投与によるがん抑制効果の検討を行った。
著者
村上 謙 佐藤 浩司 横谷 哲也 安士 哲次郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.279, pp.73-77, 2005-09-15

IEEE802.1のLink Security Task Groupにて, レイヤ2レベルのセキュリティに関する標準化が進められている.具体的には, 802.1AEにてMAC(Media Access Control)サービスを適用するLAN/MAN(Local Area/Metropolitan Area Network)でのセキュア通信機能を, 802.1afにてMACセキュリティのためのコネクティビティアソシエーション確立方法を議論している。802.1AEはDraft3.5によるワーキンググループレベルの投票が7月に行われ、11月までに次のステップ(スポンサー投票)に進む予定である。また来年5月の標準制定を目標としている。一方, 802.1afはDraft0.2が7月に発行されたが, 課題も多く, 依然としてタスクグループ投票前の議論が続けられている。こちらは来年12月の標準制定を目標としている。本報告では, 各ワーキンググループでの審議状況をまとめるとともに, 特に802.1afにおける今後の課題を示す.
著者
藤田 雅也 後藤 浩太朗 水野 真盛 土田 明子 森 昌子
出版者
公益財団法人野口研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、ピロリ菌の増殖抑制効果を持つαGlcNAc(αグリコシル型でN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)が結合しているもの)含有ムチンを、糖結合モジュール(CBM)により、天然から効率的に得る方法を検討する。具体的には、遺伝子情報を基に、αGlcNAc含有ムチンの糖蛋白質糖鎖に結合すると考えられるリコンビナントCBMを作成・固定化する。該CBMを用いて、天然の粗抽出物からαGlcNAc含有ムチンを分離精製し、その抗ピロリ菌活性を検討する。これにより、抗ピロリ菌活性の高いムチンが得られれば、機能性食品添加物として、もしくは抗菌物質の補助剤としての役割が期待できる。今回の検討により、1、当該CBMは、ウェルシュ菌だけでなく、ビフィズス菌その他の常在菌にも存在する可能性が高く、その遺伝子を取得後、蛋白質発現用ベクターを構築し、一部はその発現が確認できた。また、2、CBMのαGlcNAc含有ムチン特異的に結合すると考えられる領域の分泌発現を検討し、ブレビバシラス菌を宿主とする発現方法により、効率よく分泌発現されることが示された。これにより、CBMの工業的な利用可能性が示された。一方、3、αGlcNAc含有ムチンを天然から効率的に抽出できない場合を考え、CBMを活用した酵素的合成法によってもαGlcNAc含有ムチンが調製できないかを同時に検討した。その結果、ウェルシュ菌の当該CBM領域を導入したバクテロイデス菌由来のリンコンビナント酵素(αGlcNAcの加水分解酵素(Agn)とのキメラ型酵素)が、合成基質(GlcNAc-DMT)に作用し、αGlcNAc非含有ムチンをαGlcNAc含有ムチンへと変換することがわかった。これにより、工業的な応用可能性も高まった。さらに、効率的な糖鎖導入等を考え、他の菌体由来のAgn調製のための遺伝子も取得することができた。
著者
伊藤 浩史 長沼 誠二 片岡 寛章 喜多村 直実
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

頭頚部扁平上皮癌培養細胞株においてHGF刺激前後で発現が変化する種々の遺伝子を制御しているmicroRNAとして上皮間葉系移行(EMT)に関与するZEB1をターゲットとするmiR-200cと、癌細胞の浸潤や増殖因子の活性化に関わるST-14/matriptaseをターゲットとするmiR-27bを同定した。また前立腺癌でGleason score別に癌細胞を分取することによって、生検時のGleason分類ではHigh riskかIntermediate riskか判定困難な症例で、miRNA-182が予後診断マーカーとして有用であることを明らかにした。
著者
澤田 純男 古川 愛子 中村 晋 鍬田 泰子 後藤 浩之
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

固体である地盤を伝播する地震波は重力の作用を無視するが,流体に近い性質を持つと考えられる液状化地盤では重力の作用を無視することができるとは限らない.重力の作用を考慮した数値解析手法によって,液状化地盤を伝播する波をシミュレートしたところ,せん断剛性の低下に対応して表面波が流体中の重力波に似た性質をもつようになること,またスロッシング現象が顕著になることを明らかにした.
著者
加藤 浩 山村 英司
出版者
西南学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究ではSocial capitalが産業発展にどのように関係しているかを分析した。実証的な結果より、Social capitalは人的資本の形成を促し、ローカルな需要を高めることが分かった。これらの実証結果から、Social capitalは供給面、需要面の双方から産業発展を促すことが明らかになった。理論的な分析では、需要の不確実性が産業発展に与える影響について焦点を当てた。大きな発見としては、不確実性が大きいほど産業ライフサイクルが短くなるというものである。したがって、Social capitalが需要の不確実性にどのような影響を与えるかを明らかにすることが今後の研究課題となる。
著者
和田 琢 秋山 雄次 横田 和浩 佐藤 浩二郎 舟久保 ゆう 三村 俊英
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.433-438, 2012 (Released:2012-10-31)
参考文献数
22
被引用文献数
6 28

アバタセプト(ABT)を投与後に肺間質影の増悪がみられた関節リウマチ(RA)の1例について報告する.55歳時にRAおよび間質性肺炎を発症した.間質性肺炎は副腎皮質ステロイド大量療法で改善した.RAは多種の疾患修飾性抗リウマチ薬およびインフリキシマブに対して抵抗性であった.タクロリムス(TAC)が有効であったが難治性の掻痒感と下痢のため中止となった.2ヶ月後,関節炎が増悪したためABTの国内第III相試験に参加した.ABT投与2日目から白色痰が出現.痰培養は陰性であり投与13日後に胸部CTを施行した.2ヶ月前に比して間質影の増悪がみられたため,臨床試験は中止された.関節炎に対しABT投与27日後にプレドニゾロンを2 mg/日から10 mg/日に増量した.ABT投与44日後に胸部CTを再検した結果,間質影は改善傾向を示した.本例の発症機序については,ABTによる間質性肺炎の増悪以外に,TAC中止による間質性肺炎の増悪,RA増悪による間質性肺炎の悪化,ウイルス感染の関与なども考えられた.新規抗リウマチ生物学的製剤であるABT投与後に間質性肺炎が増悪した症例は未だ報告されておらず,これが最初の症例報告である.ABTと間質性肺炎増悪の因果関係は不明であり,このような症例の蓄積が必要であると考える.
著者
新藤 浩伸
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、市民文化活動の支援方策の国際比較として、(1)文化政策、生涯学習政策における市民活動支援プログラム、(2)民間の文化活動支援ネットワーク、(3)劇場を含めた文化施設・機関の教育プログラムという三つの観点から、イギリス(平成23年度)、アメリカ(平成24年度)、EU(平成25年度)における文化施設および団体の訪問調査を実施した。調査からは、ハイカルチャーだけでなく、文化多様性を重視し、福祉等の関連領域も視野に入れた多様な文化活動支援がなされていること。そして、民間の文化活動支援ネットワークが緊密に市民文化活動への情報提供およびエンパワメントを実施していることが明らかになった。
著者
澤田 純男 後藤 浩之 米山 望
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本課題は,固体か流体かに依存しない支配方程式を理論的に導出し,その支配方程式に基づいた数値解析コードを開発して,固体と流体との中間的状態にある媒質の動的な挙動を高精度に解析することを目指したものである.固体と流体の双方を取り扱うことのできる支配方程式をラグランジュ形式で導出し,線形弾性体からニュートン流体までシームレスに解析できることを静的解析,および動的解析によって検証した.本解析コードを飽和砂地盤の動的解析に適用し,液状化地盤の揺動現象を再現することができた.非液状化層や埋設構造物を想定した側壁付近で,励起された鉛直振動に伴う液状化が確認された.
著者
原 俊介 河原 正治 大武 信之 佐藤 浩史
出版者
筑波技術短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

(1)現在、中途失明者の多くが点字の書き方の学習には比較的容易に取り組むことができても、点字触読の学習には困難を感じていると言われている。点字触読の学習の初期の段階では、大きな点字、またはマス間や行間の広い点字を用いる方が効果的な場合もあると思われるが、現存のほとんどの点字印刷機器では、点字の大きさ、間隔等が標準サイズに固定されているため、標準と異なるサイズの点字のテキストを作成するには多くの困難を伴う。この問題を解決するため本研究では、点字における、点の直径、2点間の間隔、マス間、行間などをユーザーの必要に応じて自由に設定できる点字印刷システムの開発を行った。このシステムを利用して、点字使用者の点字習熟度、または使用者の触覚の機能にあった点字印刷物の作成が可能になるとともに、点字触読の能力を高めるための学習、点字触読の過程及び点字パターンの認識を規定する諸要因の研究、読みやすい点字サイズの研究等が促進されることが期待される。(2)情報処理機器の発達により、視覚障害者の情報収集は比較的容易になってきたが、情報発信、特に数式等を含む科学技術文書の作成にはまだ困難が伴い、晴眼者の助力が必要になることが多い。我々は視覚障害者自身で数式を含む科学技術文書の作成を可能とするため、Windows上で動作するLaTeX文書作成支援システムを開発した。このシステムはWindows画面読み上げソフトウェアを用いて音声出力を行う。このシステムを用いることで視覚障害者はLaTeX文書の修正および作成した文書の確認が容易に行える。我々は実用に耐えるシステムをほほ完成した。現在このシステムを搭載したノート型パソコンを筑波技術短期大学及び他の機関に設置して、全盲の学生及び研究者に数式を含むLaTeX文書作成時における実際の利用及びシステム・チェックを兼ねた支援システムの検証作業の協力を依頼し、LaTeXコマンドの追加、LaTeX文書作成時におけるエラー・メッセージの改良等を続けている。
著者
伊藤 浩二 加藤 和弘
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.449-452, 2007-03-30 (Released:2009-03-31)
参考文献数
20
被引用文献数
7 7

To clarify the interrelations between various semi-natural grassland types (verge meadows, ditch walls, paddy levees, fallow fields, abandoned rice fields and farm roads) maintained by traditional agricultural management methods, we conducted vegetation investigation in a ‘Yatsuda’ rural landscape, and compared species richness between the grassland types using the rarefaction method. Each grassland type was characterized by indicator species extracted by INSPAN and life-form composition of the grassland types were compared. The results of rarefaction method showed that the paddy levees located between paddy field and hillslope were species-rich grassland habitat, as rich as the verge meadows which were cutting grassland adjacent to woodland. The abandoned rice fields, the verge meadows and the paddy levees were consisted of different species groups, and similarity indices were not large between these grassland types. Therefore, in Yatsuda rural landscapes, we suggested that the different types of grasslands should be maintained by traditional agricultural management methods for conserving plant diversity.
著者
本田 恭子 伊藤 浩正 小田 滋晃
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.185-193, 2011-09-25

This research aims to clarify the requirements of rural inhabitants in hilly and mountainous areas for newcomers from city areas. The result of the questionnaire survey conducted to the whole population of the K district in Iga-city, Mie prefecture is as follows. 1) Elderly inhabitants showed a tendency to hope for newcomers, or in-migrants, to be more beneficial to them such as living long term, constructing or buying houses, and acting as a leader of the area. 2) "Adapting to the area" which had been indicated from previous researches as a key requirement for successful migration had two aspects:obtaining membership (being a member of the rural community) and assimilation (assimilating into the daily life of rural inhabitants), and those who stayed in the district longer (e. g. people engaged in agriculture and forestry or self-employed) are likely to place more importance on the latter. 3) Inhabitants who were involved in agriculture (e. g. farmers) were more likely to expect the in-migrants to farm, but those uninvolved in agriculture (e. g. households that had consigned their farmland) had little interest in whether or not the in-migrants would farm.
著者
市川 正人 大久保 史郎 倉田 原志 倉田 玲 北村 和生 渡辺 千原 和田 真一 吉村 良一 松宮 孝明 山田 希 毛利 透 木下 智史 渡辺 康行 田村 陽子 須藤 陽子 斎藤 浩 森下 弘 佐上 善和 渕野 貴生 村田 敏一 多田 一路 水野 武夫
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

最近の最高裁判決を分析した結果、法分野ごとに最高裁の役割が異なり、また、最高裁の人的構成の影響が異なることが、明らかになった。最高裁裁判官の選任のありようについて、下級裁判所裁判官人事(「司法官僚」の形成)と関連させながら検討する必要性が明らかになったため、最高裁裁判官データベースの作成を進めた。アメリカ、カナダ、ドイツ、韓国、フランス、オーストラリア、イギリスに対する実地調査を行った結果、日本の最高裁・司法制度の特質と、他方、現代国家の司法・裁判所の共通点が明らかになった。以上を踏まえ、最高裁について人的、制度的な改革案をまとめた。
著者
沈 益新 伊藤 浩司 石井 康之 田中 重行 田中 典幸
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.19-26, 1995-03-05
被引用文献数
1

オーチャードグラスの品種ナツミドリにおける施肥による生産性の一時的な調節が, その後の生産性に及ぼす影響を圃場実験及びポット実験により検討した. 圃場実験では, N施用量が1.8g/m^2相当の有機質肥料の基肥を施用して10月31日に播種し, 翌年1月5日に化成肥料で窒素, 燐酸, 加里の3要素とも10g/^2 (多肥区), 5g/m^2 (中肥区), Og/m^2 (少肥区)を施用した施肥処理区を設けた. その後, 4月15日に各区とも同量で中肥区相当を追肥し, その際, 刈り取り区として各区の半数を3cmの高さで刈り取り, その他は無刈り区として生長を継続させた. 1月5日から5月25日までにわたり, 乾物生長の変化を調査した. ポット実験の処理及び調査は圃場実験に準じた. 追肥までの期間は, 少肥区ほど葉面積の拡大が強く抑制されて地上部乾物収量 (DMY) が小さかった. しかし, 追肥後では, 刈り取り区及び無刈り区ともに, 追肥前の少肥による生長抑制に対する補償的生長が現れて, DMYの増加は少肥区ほど大きかった. これは, 主として, 追肥前に少肥の区ほど, 追肥後の葉面積指数 (LAI) の増大速度が大きいとともに, LAIの増大に伴う純同化率の低下が小さいことによった. 少肥によるDMYの減少に対する追肥後の補償は完全ではなかったが, 少肥によって生産を一時的に抑制しても, 適切な追肥を行えば,その後の生産が引続き抑制されることにはならないと推察された.
著者
工藤 浩二
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (カウンセリング科学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6552号)