著者
山口 弘悦 松下 恭子 佐藤 浩介 中島 真也 佐々木 亨 Simionescu Aurora Bautz Marshall Loewenstein Michael 「ひとみ」コラボレーション
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.485, 2017

<p>Fe, Mn, Niなどの鉄族元素は、白色矮星の爆発的核融合による「Ia型超新星」を主要起源とする。したがってその組成は、過去に起こったIa型超新星の物理的性質を知る重要な手がかりとなる。「ひとみ」は打ち上げ直後に観測したペルセウス座銀河団からSXSの優れたスペクトルを取得した。分析の結果、鉄族元素の相対組成はいずれも太陽近傍の星の組成と一致することが初めて示された。講演ではその宇宙物理学的意義について解説する。</p>
著者
佐藤 浩司 竹内 正雄 竹ノ谷 文子
出版者
上智大学
雑誌
上智大学体育 (ISSN:02870568)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-8, 2001-03-31

本多浩二教授退任記念号
著者
佐藤 浩昭 中村 清香
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.281-291, 2018-05-05 (Released:2018-06-07)
参考文献数
14
被引用文献数
4

MALDI-TOF-MSは高分子材料の化学構造解析に有力な手法であるが,ポリエチレンオキシド(PEO)系界面活性剤などのイオン化効率が高い成分が共存していると目的成分のピークが観測されにくくなるという課題があった.そこで水に難溶のトリヒドロキシアセトフェノンをマトリックスに用いて試料/マトリックス混合結晶を調製し,その上に水/メタノール混合液を滴下して速やかに吸引することにより,PEO系成分を選択的に除去できる簡便な前処理法を開発した.この方法を洗髪剤の成分分析に応用し,妨害成分であるPEO系アニオン性界面活性剤(ラウレス硫酸ナトリウム)を除去して,配合成分のピークが観測できるようになった.得られたマススペクトルをKendrick mass defect(KMD)プロットに変換して成分分布を二次元展開したところ,様々なPEO系非イオン性界面活性剤の組成分布やPEO-水添ヒマシ油の共重合組成分布を明らかにすることができた.また,紫外線硬化塗料に含まれるPEO系界面活性剤を除去して,ウレタンアクリル系成分の化学構造情報を得ることができた.本法は,工業製品の配合情報を簡便かつ詳細に得ることができるスクリーニング手法として有効であると思われる.
著者
後藤 浩 依田 光正 城内 博 竹澤 三雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.11-22, 2018 (Released:2018-05-20)
参考文献数
37
被引用文献数
1

水辺空間は,良好な景観や憩いの空間を形成するためのツールとして都市空間に存在しているが,その一方で,水面などからの反射光に弱い者が存在する.子どもでは,点滅閃光に弱い障がいを有する者がおり,高齢者では,強い光によるグレアに弱い者がいる.このような光に対する弱者への水面反射光に対する医学的対応としては「親水空間へ近づかないように」との指導がなされているのみで,現状,根本的な解決策はなく,工学的技術による助力が必要な状況である.本研究では,室内水理実験を実施することによって,反射光の特性をコントロールする基礎的な知見を得るとともに,現在,都市空間内に存在する水を利用した親水空間形成のための構造物の設置状況を調査し,その影響について検証した.
著者
松本 慶吾 伊藤 浩充 瀧口 耕平
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】サッカーは世界中で人気の高いスポーツの一つである。近年,日本でも人気の上昇と共に幼少期からの人口が増えてきている。そのため,幼少期における外傷も徐々に増加傾向である。さらに,近年の日本の若年層の運動能力低下も指摘されており,スポーツ活動に伴う更なる外傷発生率増加が危惧される。サッカーは下肢でボールを扱う球技であることから,発育期の運動発達が下肢に偏ってきていることが危惧される。従来より,サッカーでは下肢の外傷発生が多いと報告されているが,上肢に関する外傷の発生率については報告が少ない。我々は高校サッカー選手を対象にスポーツ外傷を予防するための教育の一貫として,毎年フィジカルチェックを実施すると共に,入学時の過去の外傷歴も調査してきている。そこで,本研究は高校入学時のサッカー選手が有する上肢外傷既往歴の調査から,青年前期(U-15)における上肢外傷の特徴を明らかにすることを目的とした。【対象と方法】対象は1998年~2013年の16年間に某高校サッカー部に入部した部員419名である。これらの対象者に対し,毎年入学時にフィジカルチェックを行い,その際,自己記入式質問紙による過去の外傷歴を調査した。そして,調査した外傷歴の内,上肢の外傷歴のある人数および上肢外傷歴が一回の者と複数回の者を集計し,また,上肢外傷の経年変化を調べた。【倫理的配慮,説明と同意】ヘルシンキ宣言に基づき,フィジカルチェックの実施に際して,対象者およびサッカー部所属の監督とコーチには,事前にその目的と内容および実施計画を文書及び口頭で説明し,同意を得た。【結果】対象者のサッカー経験年数は平均8.4±1.6年(3年~12年)であった。全外傷数は1512件あり,一人当たりにして平均4件であった。部位別に見ると,下肢は1025件(68%),体幹は247件(16%),上肢は245件(16%)であった。上肢外傷既往歴をもつ者は170名41%で,そのうち,受傷歴が一回の者は118名(28%),複数回の者は52名(12%)であった。上肢外傷の内訳は,骨折が143名(34%)で206件と多く,捻挫が14名(3%)で16件,突き指が13名(3%)で16件であった。また,上肢外傷の内,骨折は225名(54%)で206件であり,その内上腕・前腕の骨折は71名(17%)で80件,手指の骨折は101名(24%)で126件であった。上肢外傷の経年変化を見てみると,1998年~2000年までは25~29%(平均27%),2001年~2005年までは30~56%(平均43%),2006年~2010年までは32~58%(平均44%),2011年~2013年までは38~56%(平均46%)であった。【考察】Robertらは,1998年から2003年の5年間におけるアメリカの2~18歳年齢のサッカーによる外傷を調査したところ,下肢は46%,体幹は23%,上肢は31%と報告している。特に5~14歳で上肢外傷は37.5%と最も多く,本調査結果においても41%と同様の結果となった。本調査の上肢外傷の内訳では骨折の割合が多かった。Gregoryらは,サッカーによる骨折は下肢よりも上肢の方が多いと報告している。そして,サッカー競技中の上肢骨折の受傷機転の大半が転倒であると報告している。また,Lawsonもスポーツによる上肢骨折の最も多い原因は,転倒であると述べている。我々の調査結果では,上肢外傷は全体の16%で,そのうちの約8割以上が骨折であった。さらに,本調査結果では経年的な動向として,上肢外傷率は増加傾向にあった。Gregoryらは,サッカーにおける上肢骨折は以前よりも頻繁に起こるようになったと報告している。幼少期の身体が未発達な状態でサッカーを継続するに際して,接触などの外乱ストレスやバランス不良などによる転倒の機会も増える為,上肢外傷のリスクの要因の同定と予防対策が必要である。そのためには,幼少期からのサッカー選手育成にはサッカー特有のスキルや身体能力を向上させるだけでなく,スポーツに伴う転倒に対する上肢骨折の予防にも着目して,運動能力の向上を図ることが重要であると考えられる。【理学療法学研究としての意義】近年の日本における若年層の運動能力低下は,サッカー選手の育成年代にも潜在しており,転倒率の増加とそれに伴う上肢外傷が増加傾向にあることが明らかとなった。サッカーは今後も競技人口は増加していくと推測されるが,幼少期からの外傷予防対策を教育の一貫の中で多角的に考えていく必要がある。そのためにも転倒による上肢外傷の受傷機転と,その発生要因を身体的要素から分析し,予防につなげていく必要がある。
著者
加藤 浩徳 城山 英明 深山 剛
出版者
Sociotechnology Research Network
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.147-158, 2009
被引用文献数
2

本研究は,LRTの導入を10年近くの期間にわたって検討してきている,宇都宮市を事例として取り上げ,LRT導入に関わる問題の構造を,関係者へのインタビュー調査によって分析し,今後の導入に向けた検討に資することを目的とする.具体的には,まず,導入を巡る議論の経緯を整理し,関係主体に対するインタビュー調査を実施した.次に,インタビュー調査の結果から,関係主体の問題構造認識を分析し,各主体の関心の違いや問題の認識の違いを比較した.インタビュー結果から,導入に関わるファクターとドライバーを抽出し,LRT導入にかかわるイシューの整理を行った.さらに,関係主体間の相互期待表を整理することを通じて,LRT導入に向けた関係主体間の連携の可能性を検討した.
著者
高野 修治 佐藤 浩一郎 松岡 由幸
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.34, 2011 (Released:2011-06-15)

サステナブルな社会の実現や新たな価値の創生に向けて,21世紀のデザインには,多様な場や価値観の時間軸変動への対応が望まれている.しかし,従来のデザインは,時間軸変動を考慮する方法論を有さないことから,結果として,多くの人工物が使用時間の経過に伴い価値を衰退させるに至っている.この現状を打破する方策として,場や価値観の多様性およびそれらの時間軸変動に対応する新たなデザインのパラダイムとして,タイムアクシス・デザインが提唱されている.本研究は,タイムアクシス・デザインを具現化する価値成長デザイン方法論の構築を目的とし, 本報では,包括的な視点からデザインを捉えることができる多空間デザインモデルに基づいた価値成長デザインのためのタイムアクシス・デザインモデルを提案する.
著者
須藤 浩孝 伴 和敏 西脇 健二 河本 裕司 森 淳英 迫 和博 岡本 隆太 稲毛 亮太 川北 裕司 松岡 智生 今井 匡弘 北野 修二
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-10, 2012 (Released:2012-06-29)
参考文献数
8

無菌製剤製造に用いる陽圧型アイソレータにて,高生理活性物質を扱う場合,堅牢な封じ込めを行うハード面と同時に漏れを確実に捉えるソフト面(運用)が重要である。そこで,微粒子可視化装置を用い,陽圧型アイソレータ内でラクトースを噴霧した際にどのような飛散挙動を示すのか,また,実際に粉体をリークさせた際に周囲にどのように飛散して行くのかを確認した。これによりアイソレータの何処から漏れるリスクが高いのか評価することが出来,且つ実際の製造作業において,どの位置にどの程度サンプラーを設置しリークの有無を管理するが良いかをシステマチックなリスクマネージメントが可能となった。
著者
伊豆 裕一 加藤 健郎 佐藤 浩一郎 松岡 由幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.2_55-2_64, 2017-09-30 (Released:2017-12-22)
参考文献数
19

多くのデザイナーはデザイン案の発想にスケッチを活用する.一方,デザインの造形教育において,対象物を観察し表現するデッサンが重視される.両者の目的は異なるものの,透視図法や陰影法など,使用される表現スキルには共通点も見られる. 本研究は,デッサンとスケッチの描画スキルと描画過程を比較することにより,両者の関係について知見を得ることを目的とした.まず,10 名の対象者のデッサンとスケッチを描画スキルにより評価し分類した結果,対象者はデッサンスキル高,スケッチスキル高,およびその他の3つのグループに分けられた.つぎに,各グループのデッサンとスケッチの描画過程を分析し比較した結果,線や陰影と言った要素の描写時間や描画手順にグループによる違いが確認された.以上について分析した結果,デッサンとスケッチの描画には,表現スキルに加えて立体形状の認識方法の違いが影響することが示唆された.
著者
佐古 めぐみ 加藤 浩一郎
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.1_102-1_107, 2018 (Released:2018-02-04)
参考文献数
6

Previous study has investigated that, unlike most other fields, patent literatures are not regarded as a knowledge sources for the conception of new inventions in software field. This result shows a possibility of Japanese patent law’s laying open system is not functioning in this field. Therefore, we have conducted a survey to one of the top Japanese companies in this field which has high priority on patent activity. We have investigated that inventors who have rich experience and achievements, regard patent literatures as knowledge sources for the conception of new inventions. We also found that “high-ability searchers” and “high quality reading comprehension skill” are the key factors for the success to make outstanding engineers.
著者
野田 奈津実 小川 宣子 久慈 るみ子 山崎 泰央 坂田 隆 大竹 美登利 佐々井 啓 中島 明子 宮野 道雄 浜島 京子 加藤 浩文 萬羽 郁子 吉井 美奈子 生田 英輔 奥山 みどり
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.67, 2015

<b>目的</b> JSHE生活研究では、石巻市にて「郷土料理の伝承」「特産物を生かした料理の提案」を目的とした料理教室と料理コンテストを行ってきた。これらの活動による参加者の意識・意欲の変化を明らかにする。<b></b><br><b>方法 </b>郷土料理教室は3回(2012年3月~2013年12月)、わかめ料理コンテストは1回(2014年10月)実施し、それぞれ参加者へアンケート、聞き取りを行った。<br><b>結果 </b>郷土料理教室の1、2回目は仮設住宅入居者を対象として行ったが、以前から郷土料理を作り、食べている参加者が多かったため、3回目は仮設住宅入居者を講師とし、大学生を対象に行った。終了後、大学生からは「石巻の食文化を知ることができた」「家族や友人に教えたい」、仮設住宅入居者からは「若い人たちと話せて楽しかった」「やりがいを感じた」という感想が多く、「郷土料理の伝承」の新たな形としての可能性が感じられた。わかめ料理コンテストは地域住民34組から応募があり、最終審査は10組で行われた。参加者からは「わかめだけでなく、他の石巻の食材も調べた」「参加者同士で意見交換できた」との声も聞かれ、両活動とも郷土料理や特産物に対する関心や愛着、誰かに伝えたいという意欲を生み、さらに地域関係者も含めたコミュニケーションの場となった。<br>本研究は科学研究費補助金(課題番号:24300243、25350040)、平成25年度(公財)浦上食品・食文化振興財団の助成を受けた。
著者
木藤 伸宏 新小田 幸一 金村 尚彦 阿南 雅也 山崎 貴博 石井 慎一郎 加藤 浩
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.633-640, 2008 (Released:2008-11-21)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

〔目的〕本研究は足踏み動作時の外部膝関節内反モーメントを内側型変形性膝関節症(膝OA)群と健常群で比較した。さらに膝OA群の外部膝関節内反モーメントと疼痛,身体機能との関係を明らかにすることを目的とした。〔対象〕被験者は内側型変形性膝関節症と診断された女性30名(膝OA群),健常女性18名(対照群)であった。〔方法〕動作課題とした足踏み動作を,3次元動作解析装置と床反力計を用いて計測した。疼痛と身体機能に関してはWOMACを用いて評価した。〔結果〕外部股関節内転モーメント,外部膝関節内反モーメントは膝OA群と対照群で有意な差はなかった。外部膝関節内反モーメント比率は,片脚起立期では膝OA群は対照群より有意に大きかった。片脚起立期の外部膝関節内反モーメントは,疼痛に影響を与える要因である可能性が示唆された。疼痛は身体機能に影響を与える要因であった。〔結論〕膝OAの理学療法では外部膝関節内反モーメントを減少させる治療戦略が重要であることが示唆された。
著者
山本 泰三 廉 本寧 後藤 浩二
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.852, pp.16-00535-16-00535, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
13

Fatigue property in gigacycle regime is focused as an important subject in recent years. In such a long-life region, a tremendous long period is required to perform the fatigue tests. In order to overcome this difficulty, special types of fatigue testing machines in rotating bending whose loading type is cantilever bending has been developed. It is known that this type of fatigue machine can be performed much quickly comparing with the tension and compression fatigue testing machines. And these experimental results are consistent with much data obtained by using traditional testing machines like tension and compression fatigue testing machines and the rotating bending fatigue test machines whose loading type is uniform bending named as Ono type, though it is unclear that much data of an ultrasonic fatigue testing machine are consistent with them. Although it prefers to perform the fatigue tests as fast as possible, but the maximum frequency of a rotating bending fatigue test are limited because of the possibility of temperature rise in specimen caused by the cyclic plastic work and the heat transfer from fatigue testing machine. Such local temperature rise might affect the fatigue property. However, the appropriate loading frequency limit is unclear because of the difficulty of the temperature measurement in the fracture portion of a specimen precisely during the rotating bending fatigue test. An in-situ temperature measuring technique is proposed to measure the temperature at the fracture portion of the specimen in real time during the fatigue testing, and the validity to determine the loading frequency of a rotating bending fatigue testing machine is discussed in this study.