著者
辻 明日夏 倉重 賢治 亀山 嘉正
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.337-346, 2008-06-15 (Released:2008-11-04)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

本研究では,いくつかの料理を組み合わせることでメニューの作成を行う.この組み合わせにより,栄養のバランスや料理同士の相性,各カテゴリーでの品数などを考慮する.バランスの取れた料理を作成するためには,エネルギーと脂肪,炭水化物,たんぱく質,食物繊維,塩分などの摂取量を考慮する必要がある.各栄養素に対する必要摂取量は,個人によって異なっており,料理を組み合わせることによって,その値を完全に一致させることは困難である.通常,これらの量は,完全に一致させる必要はなく,ある程度の範囲内で収めれば良いと考えられている.そこで,各栄養素に対する必要摂取量をファジィ数で表現し,それぞれの栄養素に適したメンバシップ関数を作成する.バランスの取れたメニューを作成するためには,最も低いメンバシップ関数値の最大化を目指す.その他,料理の相性や料理数は,通常の制約条件として取り扱うこととした.この問題は,ファジィ数理計画問題として定式化され,180皿の料理による数値計算例によって,その有効性を明らかにした.
著者
辻野 彰 松本 武浩 前田 隆浩
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

遠隔医療への期待が高まっている昨今、ビデオカンファレンス方式による遠隔診療の診断精度や治療効果(質)に及ぼす影響については十分に検討されていないのが現状である。本研究では、専門医が不在の離島にカメラ付きスマートグラス(MOVERIO Pro:エプソン)を利用したDoctor To Doctor To Patient(D to D to P)のバーチャル専門外来を開設して、その有用性を質に重点を置いて検討するものである。本年度は離島の基幹病院にバーチャル神経専門外来を開設し、慢性神経疾患診療、特にパーキンソン病における治療効果に重点を置いて、D to D to Pの遠隔診療支援の有用性を検討する。専門診療介入前後でパーキンソン病の治療効果や診療満足度が向上するかどうかの評価を開始した。診察プロトコール:1ヶ月に一度の外来受診(年12回)を基本として、同意取得後の6カ月間は通常診療を行う。この期間の診療をコントロール期間として、その後に引き続いてバーチャル神経専門外来を実施する。通常診療時とは別の現地の専属医師が大学の専門医のアドバイスを受けながらパーキンソン病患者を診療して抗パーキンソン病薬の薬物調整を行う。評価項目:PD統一スケール改訂版(MDS-UPDRS)、ウエアリング・オフ現象のオンとオフ状態の時間、ジスキネジアの有無、PD特異的QOL尺度質問票(PDQ-39)、臨床的全般印象度の変化(CGI-C)、認知機能(MoCA)、レボドパ換算総薬物投与量、入院回数、併存合併症(骨折など)、慢性疾患患者ケアシステム評価(PACIC)、アンケート調査を開始前から3カ月ごとに評価する。
著者
塚田 久恵 石垣 和子 辻村 真由子 都筑 千景 金川 克子
出版者
石川県公立大学法人 石川県立看護大学
雑誌
石川看護雑誌 = Ishikawa journal of nursing (ISSN:13490664)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.77-88, 2013

韓国における保健所の機能と公衆衛生における看護職の役割について現地調査及び文献検討をした.韓国の公衆衛生は,日本と同様,保健所を中核施設として始まり,発展してきた.日本の保健所が主な対人支援機能を市町村に移管し,企画調整や指導研修機能に転換したのに対し,韓国では今日でも保健所が診療機能の保有,保健支所の配置,農漁村では看護職が保健診療員として一次医療を担っている.一方,韓国は,急激な高齢化と,生活習慣病の増加により国民医療費が急増している.そこで,国民健康増進法,地域保健法を制定し,保健所機能の拡大,地域保健を担う看護職の専門化に取り組んできた.さらに,2010年から保健教育を担う保健教育師の養成を開始し,2012年8月には地域保健法改正案を立法予告して保健所の機能を再編強化する方針を打ち出している.今後,韓国の保健所において,企画調整,情報管理などが法的に付加されることにより,益々機能が強化されると考える.(著者抄録)
著者
栖原 健太郎 辻 幸和 真下 昌章 小竹 弘寿
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.166-172, 2019-03-29 (Released:2019-03-29)
参考文献数
4

膨張コンクリートの一軸拘束膨張試験方法のA法および一軸拘束膨張・収縮試験方法のB法について、JIS A 6202に規定されているダイヤルゲージ法だけでなくコンタクトゲージ法も併用し、A法およびB法のPC鋼棒とコンクリートとの付着が長さ変化率に及ぼす影響を実験的に検討した。その結果、A法では収縮率が-200×10-6程度まではB法と同様に収縮率が測定できることを、B法では収縮率が-300×10-6程度を超えるとPC鋼棒の転造ねじによる付着が端部で充分でなくなり、コンタクトゲージ法に比べて、ダイヤルゲージ法による収縮率の絶対値が小さくなることを、それぞれ明らかとした。B法における収縮率の適用範囲を限定する必要があること、およびA法にコンタクトゲージ法も併用すると、膨張コンクリートの一軸拘束状態の膨張率の測定を経た後の、拘束の無い収縮率も測定できる可能性を示した。
著者
浦辻 実奈 喜多村 正仁 相田 達哉
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.180-183, 2018

深刻な経営危機に陥ったシャープは、資本業務提携関係にあった台湾の鴻海精密工業と産業革新機構から支援の提案を受け、最終的には2016年3月に鴻海の支援を受けることを決定し、鴻海がシャープを買収した。買収交渉の過程で、鴻海はシャープの主力取引銀行に追加の債権放棄を迫った。本論文では、上記の状況をコンフリクト解決のためのグラフモデル (GMCR) と呼ばれる枠組みを用いてモデル化する。ナッシュ安定性、一般メタ合理性、対称メタ合理性、連続安定性の4つの解概念に基づく均衡を、計算プログラムにより求める。求めた均衡と現実の結末を比較し、考察を行う。
著者
辻 陽
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.16-31, 2008 (Released:2016-10-03)
参考文献数
15
被引用文献数
2

国会議員と地方議員はお互いの選挙での当選確率を高めるために「系列」といわれる協力関係を結んでいる。この「系列」が維持されているようであれば,1993年に始まった国政レヴェルにおける「政界再編」は地方政治にも影響を及ぼしたはずであるが,実際にはその影響は限定的であった。国政レヴェルでは多数の自民党議員が離党して新党を結成したが,「系列」に従って新党会派の結成を見た都道府県議会は少数だった。他方で,保守系会派から自民党会派に戻る議員も多数見られた。他方,「政界再編」が社民党の地方組織に及ぼした影響もまた,限定的だったといえる。社民党は国政レヴェルでひどく衰退し民主党も結成されたものの,2003年の時点でも相当の都道府県議会において社民党会派が存続していたのである。すなわち,自民党が約6割の議席率を誇る地方議会において,民主党が地方に基盤を築けていないことが確認された。以上を要するに,新党が地方において根付いていないことが明らかになった。
著者
辻 陽
出版者
近畿大学法学会
雑誌
近畿大學法學 = Kinki daigaku hogaku : the law review of Kinki University (ISSN:09164537)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.128-72, 2006-09-01

[目次] はじめに, 一.分析方法と分析対象 1.分析方法 2.分析対象, 二.分析 1.通時的分析(大阪府議会, 1971年4月~1995年4月) 2.共時的分析(滋賀県議会, 京都府議会, 大阪府議会, 兵庫県議会, 奈良県議会, 和歌山県議会, 1995年4月~1999年4月), おわりに, 付表
著者
小松 侯子 森田 雅之 山本 道子 桜井 磐 吉田 正樹 松本 文夫 高橋 京子 三浦 香苗 関根 優子 石田 政子 辻原 佳人 国分 勝弥 高橋 孝行 白井 裕二
出版者
日本環境感染学会
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.41-48, 1995

病院給食は, 食事療法を目的とした患者に細心の注意を払い, 安全かつ衛生的に食事を提供しなければならない. そこで医療機関における配膳車および食器類の衛生管理運営状況についてのアンケート調査を実施した. またこの調査を基に, 当院の給食用配膳車および食器類の細菌汚染調査を行った.<BR>1. アンケート調査結果から細菌調査を実施した医療機関は74%あり, その内訳は手指培養試験が21%, まな板無菌試験が21%, 厨房室内汚染菌調査が19%などであった.<BR>2.病院給食の配膳および食事介助者は病棟看護婦, 病棟婦で76%を占めていた. その時の手洗い励行率は67%, マスク着用率は15%であった.<BR>3. 当院の給食用配膳車の配膳前, 下膳後の細菌汚染調査では, 配膳前と比べて下膳後に<I>Staphylococcus aureus (S. aureus), Staphylococcus epidermidis (S. epidermidis)</I> および腸内細菌群が多く検出された.<BR>4.配膳車の天蓋, 棚, 手スリ, タイヤの細菌汚染調査で, タイヤから<I>S. aureus, S. epidermidis</I>および腸内細菌群が多く検出された. また, 配膳搬送専用エレベータ床, 配膳室床からも配膳車のタイヤと同様の菌が検出された.<BR>5.独食患者および介助必要患者の病院給食用食器, トレーからは, 下膳後に<I>S. aureus, S. epidermidis</I>, 腸内細菌群が検出された.<BR>以上, 今回の細菌汚染調査結果から, 定期的な配膳車のタイヤ汚染調査は院内の環境汚染状況を把握する一つの方法とも考えられた. また食器類は患者個人専用ではないため, 感染防止上, 使用後は十分に洗浄消毒する必要がある. さらに患者給食の配膳は病棟看護婦, 病棟婦の大部分が携わっていることから, 手洗いの励行を徹底することが改めて認識された.
著者
辻井 和一郎
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1960

博士論文
著者
武者 篤 一戸 達也 新谷 誠康 布施 亜由美 鈴木 奈穂 福島 圭子 大串 圭太 五味 暁憲 黒田 真右 辻野 啓一郎 横尾 聡
出版者
一般社団法人 日本障害者歯科学会
雑誌
日本障害者歯科学会雑誌 (ISSN:09131663)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.154-159, 2018

<p>mTOR阻害剤のエベロリムス(アフィニトール<sup>®</sup>)は結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫に有効であるが,口腔粘膜炎が高頻度に発症することが報告されている.今回,エベロリムスの内服治療を行うことになった結節性硬化症患者の口腔管理を経験したので報告する.</p><p>患者は20歳,男性.既往として結節性硬化症,知的能力障害,てんかん,腎血管筋脂肪腫がある.腎血管筋脂肪腫に対する治療としてエベロリムス10mgを内服開始するにあたり,泌尿器科主治医より歯科受診を勧められ当施設を受診した.口腔粘膜に異常所見は認めないが清掃状態は不良であり,頰側転位している上顎左側第二小臼歯鋭縁による口腔粘膜炎発症が懸念された.第二小臼歯の予防的な抜歯と定期健診および口腔衛生指導を行うこととした.頰側転位している第二小臼歯は6カ月後に抜去した.その後数回にわたり口腔清掃不良の時期と一致して軽度な口腔粘膜炎(grade 1)の発症があったものの食欲減退はなく,重篤な口腔粘膜炎発症によるエベロリムスの減量や中止にいたることはなかった.抜歯後も継続して月1回の定期健診を行っているが,口腔粘膜炎が重篤化することはなく,エベロリムス内服治療へ影響することはなかった.</p><p>本症例は口腔粘膜炎を最小限に抑えることができ,重篤な口腔粘膜炎が原因の内服治療の中止や腎血管筋脂肪腫の増大を起こすことなく経過している.これは主治医との連携と,定期健診や口腔衛生指導が適切に行えたことによると考えられた.</p>
著者
辻村 敏 宮部 義幸 楠見 雄規 井上 信治 南方 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告
巻号頁・発行日
vol.93, no.65, pp.165-174, 1993-07-21

オブジェクト指向アプリケーション開発環境ActivePageは,松下電器産業(株)と米国Gain Technology社とで共同開発したアプリケーション開発のための基本ソフトウェアであり,テキスト,グラフィックス,イメージ,アニメーションなどのマルチメディアオブジェクトを扱うことができる.また,これらのオブジェクトデータを保存するために,オブジェクト指向データベースを利用している.ActivePageでは,開発者がクラスの定義を行なう機能を解放しておらず,あらかじめOAアプリケーションを作成するために必要と思われるクラスを用意している.このため,一般のオブジェクト指向言語に比べアプリケーションの開発が容易である.
著者
辻岡 和代
出版者
桜花学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

我々はこれまでに加齢によりタンパク質合成は低下するが食事の栄養価を改善することによってタンパク質合成が促進することを明らかにしてきた。またγ-アミノ酪酸(GABA)を添加することによって脳機能が改善することを報告した。しかしこれまで行ってきたGABAを用いた研究は幼若雄ラットを実験動物として用いており我々の研究を還元できる範囲としては若年層の男性に限られてしまう。ところが加齢に伴う機能の低下は男性特有のものでない。特に閉経を迎えた女性の体機能の調節は大きな社会的関心事のひとつであるにもかかわらず閉経後の女性を視野に入れた脳機能の調節において機能性食品成分の1つであるGABAがどのように関わっているのか詳細に検討した報告は国内外にも認められない。そこで本研究では,閉経後の女性の脳機能維持・改善を目的とし,機能性食品成分であるGABA摂取時の,脳タンパク質合成の解明や,女性ホルモンの変化,さらに,学習記憶活動の指標となる成分の測定を行うことによって,高齢女性の脳機能を維持する上での健全な栄養摂取について考察した。動物は,24週齢雌ラットを用い,Sham-operatedラット群,卵巣摘出ラット群,卵巣摘出+GABA摂取群の3群で試験食を10日間与えた。試験食としてSham-operatedラット群と卵巣摘出ラット群には20%カゼイン食を,GABA摂取群には20%カゼイン+0.5%GABAを用いた。血中成長ホルモンの測定においては,1日3時間のみ摂取させるmeal-feedingに慣れさせたラットに試験食を1回3時間のみ投与した。実験は,大脳,小脳,海馬,脳幹のタンパク質合成速度をGarlickら(2)の^3H-Phe大量投与法により決定し,あわせて血中成長ホルモン濃度,RNA/Protein,RNAactivityを決定した。(H20年度)また,学習,記憶の神経活動において重要なコリン作動性ニューロンの調節因子として知られている神経成長因子(NGF)について,大脳,海馬で検討した。(H21年度)その結果,大脳,小脳におけるタンパク質合成速度,血中成長ホルモン濃度,およびRNA activityは,20%カゼイン食摂取群に比べGABA添加食摂取で有意に増加した。RNA量は,各群において有意な差はみられなかった。このことから,GABA投与における脳タンパク質合成の促進は,RNA量ではなく,RNA activiyに依存していることが考えられた。またこれらの結果は,GABAによる脳タンパク質合成の調節メカニズムの一つとして,体内成長ホルモン濃度の関与を示しているものと考えられた。らに,大脳,海馬のNGF量は,20%カゼイン食摂取群に比べGABA添加食摂取で有意に増加した。従来からも,コリン作動性ニューロンの神経伝達物質であるアセチルコリンの合成や,ニューロンそのものの維持にNGFが寄与することが報告されており,閉経女性における脳機能の維持においてGABA摂取の重要性が示唆された。

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著者
辻なおき 著
出版者
朝日ソノラマ
巻号頁・発行日
vol.1, 1968
著者
川勝 佐希 國土 将平 笠次 良爾 長野 真弓 森田 憲輝 鈴木 和弘 渡邊 將司 上地 広昭 山津 幸司 堤 公一 辻 延浩 久米 大祐 石井 好二郎
出版者
Japan Society of Human Growth and Development
雑誌
発育発達研究 (ISSN:13408682)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.78, pp.43-60, 2018 (Released:2018-08-07)
参考文献数
54
被引用文献数
1 1

A survey was conducted to assess physical activity, depression, and sense of coherence among early adolescents. This study used a cross-sectional sample of 12,086 students (G5-G9) from 28 public elementary schools and 22 public junior-high-schools in Japan. A total of 9,424 students (G5-G8) were surveyed from December 2013 to December 2015 using the International Physical Activity Questionnaire (IPAQ) -short form to measure physical activity (PA), the Depression Self-Rating Scale for Children (DSRSC) for depressive symptoms, and the Sense of Coherence Scale-13-item version (SOC-13). Vigorous PA (VPA) of the G5 boys (4h 20 min) was significantly longer than that of the G5 girls (1h 30min) and the VPA of the junior-high-school students increased significantly compared with that of the elementary-school students. The VPA of the G8 boys reached 6h 30 min, whereas that of the G8 girls approached 3h, which was a significant difference. Additionally, more junior-high-school students participated in sports-club activities than did elementary-school students. The mean DSRS-C score of the G5 girls (10.24±5.73) was significantly higher than that of the G5 boys (9.31±5.31). No other differences by grade, were found among the elementary-school students. The depressive symptoms of the junior-high-school students indicated they had a greater risk for depression than the elementary-school students did. The mean SOC score of the G8 boys (44.58±8.11) was higher (better) than that of the G8 girls (43.46±8.30). Furthermore, the elementary-school students' score on the SOC was higher than that of the juniorhigh-school students; the score tended to decrease as the grade increased.
著者
辻本 富幸 中出 雅彦 八木 幸弘 石井 登
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1237-1244, 2005 (Released:2006-03-01)
参考文献数
14
被引用文献数
4 5

Water tree is one of the degradation aspects of XLPE cables used for under-ground distribution or transmission lines. We have developed the loss current method using 3rd harmonic in AC loss current for cable diagnosis. Harmonic components in loss current arise as a result of the non-linear voltage-current characteristics of water trees. We confirmed that the 3rd harmonic in AC loss current had good correlation with water tree growth and break down strength. After that, we have applied this method to the actual 66kV XLPE cable lines. Up to now, the number of the application results is more than 120 lines.In this method, it is sometimes said that the degradation signal (3rd harmonic in loss current) is affected by the 3rd harmonic in the test voltage. To indicate and solve this problem, we investigated the extent of influence by 3rd harmonic in the test voltage, and found the rule of the influence. As a result, we developed a new technique of harmonic-noise reduction in loss current method that enabled a more highly accurate diagnosis and confirmed the effectiveness of this new technique by simulations and experiments with actual cables.