1 0 0 0 OA 人参言上書

著者
阿部輝任
出版者
阿部友之進写
巻号頁・発行日
1744
著者
押切 洋子 藤沢 美由紀 阿部 泰昌 河田 理絵子
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.BbPI1194, 2011

【目的】ギランバレー症候群(以下GBS)は、一般的に予後良好と言われているが、回復遅延型の症例報告は少なく、回復過程については不明なことが多い。今回、我々は早期より装具を作成し、歩行練習を導入することにより、長期的に回復した症例を経験したので経過に若干の考察を加えて報告する。<BR><BR>【方法】回復遅延型GBSの症例において急性期、回復期、維持期の3年6ヵ月に渡り、身体機能および動作能力の回復経過を評価、情報収集を実施。一症例報告として報告する。<BR><BR>【説明と同意】ヘルシンキ宣言を順守し、本人およびご家族へ本発表の趣旨を説明し同意を得ている。<BR><BR>【結果】症例は現在30歳代男性、エンジニア、他県で独居。現病歴は海外旅行中のX-5病日目より腹痛、痺れ、四肢脱力出現。GBS疑いにて帰国、A病院入院、軸索障害型に属するAMANと診断。四肢体幹筋MMT0~1、基本動作全介助。人工呼吸器管理は約2カ月に至り回復遅延型であった。前医では約6カ月のリハビリテーション実施、予後予測は電動車いす平地自立。X+175病日目当院転院。<入院時理学的所見>MMT体幹2、肩及び肘関節2~3、手関節2、手内筋0、骨盤挙上2、股関節1~2、下腿0。ROM足関節背屈左右0°、SLR右70°左75°、その他の四肢関節も伸張痛伴う中等度~重度の制限を有し、手内筋には著明な筋萎縮を認めた。感覚障害なし。四肢の深部腱反射は消失~減弱。歩行は両側膝装具とAFO装着し、平行棒内1往復3人介助にて開始。m-FIM24/91点。入院時予後予測は自走式車いす平地自立。<発症7カ月経過時>歩行は両側KAFO作製、平行棒内重度介助にて1往復。低負荷の筋力強化でも筋疲労強く認める。<発症8-9カ月経過時>両側KAFO、平行棒内歩行軽度介助、サークル型歩行器使用し軽度~中等度介助にて約50m。m-FIM39/91点。<発症10カ月-1年経過時>両側KAFOとサークル型歩行器使用し軽度介助~監視にて約100m。筋疲労は翌日までの残存が軽減~消失。m-FIM67/91点。<発症1年1カ月経過時>両側KAFOとプラットホーム杖使用し中等度~軽度介助にて約10m。m-FIM70/91点。<1年2カ月経過時>MMT肩及び肘3~4、手関節3、手指2、股関節3~4、膝関節2。実用的移動手段は車いすにて退院。<発症2年5カ月経過時>屋内両側KAFOからAFOへ変更し軽度介助にて約30m。<発症2年8カ月経過時>屋外両側AFO、杖なし軽度介助にて約60m。<発症2年10カ月経過時>屋内装具なし、杖なし軽度介助にて約30m。<3年2カ月経過時>改造車購入し運転自立。<発症3年6カ月経過時>MMT膝関節3、足関節2。杖、装具なし屋内遠位監視にて約60m、屋外近位監視にて約30m。<BR><BR>【考察】回復遅延型GBSは予後不良との報告が多い。筋疲労性の変化については、高い筋疲労性を示した症例でも約3カ月後には筋力の回復と共に正常人と同程度まで改善したとの報告があるが、本症例では回復までに10カ月要し、遅れて回復する可能性もあることが示唆された。歩行については、予後や回復遅延により入院が長期に及び目標が不明瞭となりやすい傾向に対して、本人と話し合い、demandに即した短期目標を2-4週間毎に見直し理学療法プログラム変更。結果的に最も回復を自覚できる手段であり、モチベーション維持と能力向上に繋がった。また、予後としては、入院時予測した目標に留まらず、屋内や短距離屋外の実用的移動手段が歩行に至り、車の運転等も自立し活動範囲拡大に繋げることができた。疾患の回復に応じた能力向上を図る上で、心肺機能低下、重度ROM制限等、廃用の影響は大きな阻害因子となるが、KAFO使用した早期歩行導入は、機能改善や廃用の予防に有用な手段であったと考えられる。軸索障害型に属するAMANは回復に時間を要すことが多いとの報告もあり、本症例からも同様に、長期経過においては緩徐な機能回復を認めることが示唆された。その時点の理学的所見データのみの予後予測ではなく、長期的な変化を見過ごさず、回復の可能性を常に模索しながら、理学療法を実施すること。また、現在も緩徐に能力改善を認めているが、今後加齢と共に現在獲得した動作能力がいつまで維持可能か、維持困難となった時期にどう理学療法を展開していくかを早期より考えていく必要がある。<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】回復遅延型GBSは予後不良との報告もあるが、具体的に獲得可能となった能力や経過の報告は少なく不明な点が多い。重症例における長期経過の報告が、類似症例における長期ゴール設定と理学療法実施の指標の一助として活用できるものであると思われる。
著者
押切 洋子 藤沢 美由紀 金谷 博子 佐藤 弘恵 阿部 泰昌
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.B3P2273, 2009

【はじめに】<BR>ギランバレー症侯群(以下GBS)は、筋力低下を示す免疫性末梢神経障害で、回復遅延型では予後不良となる報告が多い.今回我々は回復遅延型GBSに対し、歩行練習によりADLへの効果が得られた一症例を経験したので若干の考察を加えて報告する.なお本発表に際し本症例の同意を得た.<BR>【症例】<BR>20歳代男性.エンジニア.他県で独居.性格は努力家.<BR>【現病歴】<BR>海外旅行中X-5病日目より腹痛、痺れ、四肢脱力出現.GBS疑いにて帰国、K病院入院.四肢体幹筋MMT 0~1、基本動作全介助.人工呼吸器管理は約2カ月間に至り回復遅延型と診断.約6カ月間のリハビリテーション実施.前医での長期予後は電動車いす移動と予測.X+175病日目当院転院.<BR>【入院時理学的所見】<BR>MMT体幹2、肩及び肘関節2~3、手関節以遠0~2、骨盤挙上2、股関節1~2、膝関節以遠0~1.ROMは、SLR右70°左75°、足関節背屈左右0°、その他の四肢関節も伸張痛伴う中~重度の制限を有し、手内筋には著明な筋萎縮を認めた.感覚障害なし.四肢の深部腱反射は消失~減弱.起き上がり中等度介助、長座位移動及びpush up全介助、移乗2人介助.車いす駆動監視(耐久性50m).m-FIM24/91点.<BR>【経過】<BR>当院リハ開始時、両側膝装具とAFO装着し平行棒内1往復3人介助にて歩行.両側KAFO作製し平行棒内にて立位・歩行練習開始.上肢支持は肩関節外旋位、肘関節伸展位にて行い、振り出しは重心移動の介助で可能.入院1カ月目、骨盤挙上MMT3~4と回復し、立位は股関節伸展位にて保持.骨盤挙上による振り出し可能.入院2カ月目、U字型歩行器歩行開始.入院3カ月目、股関節屈曲3となりフットプレートへの足の上げ下ろし自立.push up能力向上し、トイレへの移乗監視.入院5カ月目、内外腹斜筋MMT3へ向上、トイレ及び車への移乗自立.入院6カ月目、車いす上で骨盤挙上による下衣更衣自立.入院8カ月目、プラットホーム杖歩行開始.振り出しは体幹側屈や骨盤挙上伴う股関節屈曲にて可能.m-FIM70/91点.入院9カ月目当院を車いすレベルで退院後、週3回の外来リハ継続.退院4カ月後の現在、自宅内移動は車いすから四つ這いを経て、現在膝歩き.歩行は両側KAFO杖なし約20m監視.<BR>【考察、まとめ】<BR>前医では実用歩行が困難と予測されていた症例であったが、回復に合わせた歩行補助具の選択及び歩行様式の調節を実施.その結果、体幹及び骨盤帯の筋活動が向上し、ADLや応用動作能力の向上に繋がった.実用歩行が困難と予測される症例についても、歩行練習によりモチベーションの維持を図ることは勿論、ADLへの波及効果及び相乗効果を見据えたアプローチが重要であると思われる.GBSにおける追跡調査の報告は少なく長期予後について不明なことも多く、今後も追跡調査を行っていく予定である.
著者
岡本 英生 森 丈弓 阿部 恒之 斉藤 豊治 山本 雅昭 松原 英世 平山 真理 小松 美紀 松木 太郎
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.84-93, 2014

大規模災害後の被災地では,ドアや壁が壊れて外部から侵入しやすくなった建物や,人々が避難して無人になった家屋や店舗が多くなることなどから,便乗犯罪が発生しやすい.また,災害によるダメージからの回復が遅れればそれだけ犯罪を誘発する要因が解消されず,犯罪は発生し続けることになる.逆に言えぼ,災害被害からの復旧・復興が速やかに進めば,犯罪発生は抑制されることになる.災害の被害が大きいほど,また災害被害からの回復が遅いほど犯罪が発生しやすいということは,阪神淡路大震災(1995年1月発生)のあとの被災地住民を対象とした調査では示されている.そこで,本研究では,地理的条件などが異なる東日本大震災(2011年3月発生)でも同様なことが言えるかどうかを調べた.東日本大震災のあとの被災地(宮城県及び福島県)の住民(n=1030)を対象にインターネット調査を実施し,ロジスティック回帰分析により検討したところ,震災被害が大きいと,また震災被害からの回復が遅いほど,「自転車・オートバイ盗」や「住宅への空き巣」が発生しやすいことなど,阪神淡路大震災後の調査と同様な傾向が確認できた.
著者
松岡 浩司 阿部 浩通 今井 幸三
出版者
徳島赤十字病院
雑誌
徳島赤十字病院医学雑誌 = Tokushima Red Cross Hospital Medical Journal (ISSN:13469878)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.69-74, 2002-03-01

その病歴において両親から軟禁されるという体験があり、失立、失声等で発症した転換性障害の22歳女性症例を報告する。母親は一級身体障害者。幼少時より両親に交友関係や門限など厳しく制限されて生育した。中学生時過換気症候群を発症、高校入学後失立・失歩が出没するようになった。21歳時、恋人との交際を両親に狙反対され、自宅二階に軟禁状態となり、無断外出すると体制を与えられるようになった。この頃から失声も出現したため、近医より紹介入院(任意入院)となった。治療は①環境調整②両親への感情を患者に言語化させること、を目標とし、入院期間を限定した上で両親を含めた三者面談を頻回に行い、家族療法的アプローチを試みた。入院2ヶ月目、電話をきっかけに失声が消失したことから両親と会話が出来るようになり、その後の歩み寄りの過程で家族構造の歪みを双方が認識したことで症状が劇的に消失し退院となった。
著者
只木 琴音 阿部 明典
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

具象画に比べ,描かれているもののフォルムが明確に存在しないことが多い抽象画は初心者にとって鑑賞が難しいと言われている。作品に対して文脈・物語を与えられる行為はミュージアムの中ではキャプションなどによって多く行われていることだが,ワークシートを用いることで,鑑賞者自身が作品に文脈・物語を与えることを目指す。本研究では,「物語を作って抽象画を鑑賞することによって,具象画的な鑑賞が起こる」を仮説とし,フォルムの崩壊を解消するために,抽象絵画に対して物語を作るワークシートを考案し,効果を検討した。具象画を見て感想を述べる具象条件,抽象画を見て感想を述べる抽象条件,抽象画を見て物語を作り感想を述べる物語条件の3条件を被験者内要因の実験計画を用いて行った。本研究では,各条件の感想の,文字数,回答の収集率,回答の内容をもとに,具象画的な鑑賞が行えるかを判断した。平均文字数においては一部仮説に沿い,回答の収集率についてはどの条件間でも差はみられなかった。回答の内容については,先行研究および仮説を強く支持する結果が得られた。
著者
和田有司阿部祥子
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.63-67, 2012-02-15 (Released:2016-08-31)
著者
阿部 範子 Noriko Abe 日本赤十字秋田看護大学看護学部
出版者
日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学紀要編集委員会
雑誌
日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学紀要 = Journal of the Japanese Red Cross Akita College of Nursing and the Japanese Red Cross Junior College of Akita (ISSN:21868263)
巻号頁・発行日
no.14, pp.23-27, 2010-03-31

子どもに対する虐待のニュースは鎮まることなく、様々な対策が取られる中、特に地域での連帯意識の希薄化などによる母親の社会的孤立を最大の問題ととらえ、育児支援とその評価の積み重ねが早急に必要であると考える。育児支援の実践報告では、子育てサークルへの参加によるメリット等が多く見られる。しかし、母親の育児不安の有無により、求められる子育て支援の在り方・内容・方法に違いが出てくる可能性があり、明らかにする必要があると考える。このたび乳幼児健診に参加した母親に対し、育児不安の有無により求める子育て支援サービスに違いがあるかどうかを知るために調査を実施した。求める子育て支援サービスとして「場所」「曜日」「内容」「支援者」の4項目を設定し比較した。結果、育児不安を持つ母親は持たない母親に比べ「自分の悩みを聞いてくれる場」としての育児支援サービスを望んでいること、特に常勤の母親、子どもが一人の母親、核家族の母親にその傾向が見られること、「子どもを預けられる場」を望んでいることが明らかになった。Abuse of children by parents has been reported by the media time and time again. Although various measures have been taken to resolve this problem, it seems necessary to note a motherʼs social isolation (especially due to the lack of a sense of togetherness with in the local community) as one of the most important issues associated with child abuse and to provide child care support, and conduct prompt and repeated assessments of the effects of such support. Reports published from child care support practitioners have often demonstrated the advantages of a motherʼs participation in child care circles or groups. However, the optimum style, designs and methods of child care support can vary depending on the presence or absence of anxiety about child care on the part of the mothers. The present study was undertaken to investigate whether or not child care support services desired by mothers participating in infant and child health check programs would differ depending on the presence or absence of anxiety about child care. In this survey, four elements of child care support services (place, day of the week, content and supporter) were analyzed in relation to the presence or absence of such anxiety. The survey revealed that mothers who were anxious about child care more frequently desired child care support services as "an occasion for talking about their problems related to child care" than did mothers who had no such anxiety. This tendency was particularly marked for mothers working full‑time, mothers having only one child and mothers living in a nuclear family (family consisting of parents and children alone). The mothers also desired a place where they can leave their children.
著者
高橋 暁子 市川 尚 阿部 昭博 鈴木 克明
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.31, no.Suppl., pp.25-28, 2008-02-10 (Released:2016-08-04)
参考文献数
6
被引用文献数
1

本研究では,自己管理学習スキルのうち,とくに学習内容の選択の支援を目的に,課題分析図を見ながら学習項目の選択ができるeラーニングシステムを開発した.学習項目を選択するインタフェースとして課題分析図を用いることで,学習者が習得状況を直感的に把握し,構造の上下関係に基づいて学習項目の選択を行うことを目指した.事前テストと事後テスト機能においては,課題分析図の構造による出題制御を行った.形成的評価の結果,習得状況を直感的に把握することに関して有用性が示唆されたものの,実際に構造の上下関係に基づいて学習項目を選択するかは学習者によって異なることがわかった.
著者
藤井 郁雄 阿部 昌之 早川 謙二 兼松 顕
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.4670-4673, 1984-11-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
5
被引用文献数
2 4

3, 4-Dimethoxy trans-6-morphinanone (1) and its cis isomer (2) were prepared stereoselectively from thebaine (3) and dihydrocodeinone (9), respectively. A general way of spectrally differentiating between these two stereoisomers is discussed.