著者
青木 義次 湯浅 義晴
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.449, pp.47-55, 1993
参考文献数
21
被引用文献数
21 16

We can find various types of extensions of private commodities such as plant-boxes, bicycles and other household goods in alley-space which tenement style houses are faced. We sometimes assert that the closed type public space facilitates private use more than the open type. But, the results of five surveys on the private commodities in 53 alley-spaces reject this hypothesis. These suggest that habitants in the open type alley-space use public space privately for making their tight community space and their behavior do not block the passage in public alley-space.
著者
ビアルケ (當山) 千咲 青木 幸子
出版者
国際基督教大学
雑誌
教育研究 (ISSN:04523318)
巻号頁・発行日
no.47, pp.135-143, 2005-03

In the changing society in postmodern age, it is becoming more necessary to focus on the individuals who assign meanings to their various experiences and construct the lives from their own unique point of view. The purpose of this article is to reconstruct a life story told by one woman in an autobiographical narrative interview and to consider the meanings of her experiences at school in the context of her whole life process. This analysis is based on the "Case-Mediated Approach" developed by S. Mizuno. Its primary task is a particular understanding of the case in question which should be followed by comparative analyses of other cases to approach the research objective. The case is analysed by focusing not only on main topics which are selected and arranged by the interviewee in a particular order, but also on changing perspectives over time from which the interviewee told her life story. Thus, her life story is elucidated by distinguishing the factual life process which consists of her experiences and actions in the past from her retrospective interpretation of her life. After this reconstruction, the following question is examined: which sustained effects do her experiences at school such as teacher-student-relationships and peer relationships have on the sequential process of her further life and how are these experiences embedded in the whole context of her social environment in each life stage? The analysis of an individual case presented here indicates the possibility to approach meanings of the school in a new way that has not been attempted by previous studies on school education.
著者
増岡 秀次 森 満 野村 直弘 桜井 美紀 吉田 佳代 岩渕 由希子 青木 典子 白井 秀明 下川原 出 浅石 和昭
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.63-68, 2006-03-25 (Released:2011-03-02)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

日本女性の乳癌死を減少させるために, 症例対照研究によるリスク因子解析により検診推奨者を選定した。当院で手術を施行した原発乳癌2,103例を症例とし, 当院受診者で受診時乳腺疾患のない3,131例を対照とした。解析結果より, 次のとおり検診推奨者を選定した。 (1) 35歳以下のhigh risk group : 1.初潮が11歳以下と早い者, 2.良性乳腺疾患の既往がある者, 3.癌の既往がある者, (2) 閉経前 : 1.初潮が早い者, 特に11歳以下の者, 2.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者, 6.第1度近親者あるいは第2度近親者に乳癌の家族歴のある者, (3) 閉経後 : 1.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者および25.0以上の肥満の者, 2.体重が58kg以上の者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者検診は癌の発生の予防ではなく, 早期発見により癌による死亡を減少させるためのものである。厚生労働省は「健康日本21」において, 2010年の受診率目標を1997年の50%増の約39%を掲げている。しかし目標が達成されたとしても対象者の半分以上が依然として検診を受けていない状況になっている。以上を踏まえ, われわれは症例対照研究によりリスク要因を特定し, 効率のよい検診を進めるため検診推奨者を選定した。
著者
青木 仕
出版者
特定非営利活動法人 日本医学図書館協会
雑誌
医学図書館 (ISSN:04452429)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.219-227, 1988 (Released:2011-09-21)
参考文献数
15

Eponymy is the practice of affixing a scientist's name to his or her discovery or invention.Five hundred fifty-nine eponyms were analyzed from among three hundred ninety one cases selected from lists of syndromes which appeared in the Supplment of “The Japanese Journal of Clinical Medicine” in 1977 and 1982 and 1987.The following results were obtained:1) Eponyms were the most frequent (85) in the 1950's. The frequency of eponyms increased markedly from 11 in the 1870's to the 1950's but has been decreasing since then.2) Eponyms were the most frequent-179 (32%)-in the U. S. A.3) From the basis of the numbers of eponyms, the center of world medical science seems to have moved from England to France, Germany, and the U. S. A. in the 20th century.4) In Japan 2 eponyms appeared for the first time between 1901 and 1920.
著者
青木 紀子
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.50-57, 2014-01-20 (Released:2016-07-08)
参考文献数
20

ベッド上で便器や尿器を用いたときの排泄時の姿勢は,腹圧がかけやすくなるなどの理由から上半身を挙上するとされている.適切な挙上角度は身体的な安楽なども考慮され60°くらいとされている.しかし,看護技術書にはさまざまな挙上角度の記載があり,明確にはされていない.そこで,ベッド上で便器を挿入し上半身の挙上角度を変化させたときの腹圧のかかり方について,自覚的な腹圧のかけやすさと腹部表面筋電図から検討していくことを目的とした.18~22歳の健康な若年成人女性14名 (平均BMI,21±3.08) を対象に,ベッドの上半身の角度を0°,15°,30°,45°,60°,75°に変化させたときの安静呼吸時と最大腹圧を3秒かけたときの腹部表面筋電図を連続的に測定した.その結果,腹部表面筋電図は自覚的に腹圧がかけやすい拳上角度の順位別でも挙上角度別でも有意差はみられなかった.つまり,自覚的な腹圧のかけやすさと腹部表面筋電図との関連はみられず,腹圧のかかりやすい挙上角度は特定されず個別的である可能性が示された.
著者
青木 孝文 今野 俊介 宮本 雅史 伊藤 博元
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.84-87, 2007 (Released:2008-01-22)
参考文献数
7

慢性腰痛患者に対し簡便な運動療法を指導し,その臨床的効果について検討した.方法は座位で体幹を左右に回旋させるのみの極めて簡単な方法である.ただし,一方向に回転させてからその位置で3秒同一姿勢を保持させ,それを反対側にも行って,これを5~10往復,1日3回行うように指導した.運動実施後1カ月の調査では,腰痛がほとんど消失したり,かなり改善して効果の顕著な症例が全体の70%に及んだ.本法は脊柱周囲の筋群に対するストレッチ効果が高いものと推定されるが,今後筋電図学的検討なども加えながら詳細に検討する予定である.
著者
田中 佑弥 上田 慎治エジウソン 寺内 文雄 青木 弘行
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.150, 2013 (Released:2013-06-20)

近年デザイン開発では製品・サービスなど基本的な機能である機能的価値に加えて、人の心地や感覚、感動といった感性的価値を考慮したものづくりが盛んに行われている。モノの長期使用を考えたとき、感性価値はなくてはならない要素であるが、機能的価値とは異なり主観的な価値であるため、使う人の年代や経験に左右されやすい。本研究ではこうした感性価値の中から実際の製品コンセプトとしても取り上げられることの多い「温もり」という印象に着目し、世代別の価値観の違いを共分散構造分析(SEM)を用いた因果モデルにより視覚的に表し、各世代の評価差を明らかにすることを目的とした。20代、40代、50代の各世代の因果モデルの比較によって、20代の世代が「生物的な」という評価項目に対して「温もり」を感じていることがわかった。この傾向は他の世代では見られず、20代に特有のものであった。そこで、「生物的な」という感性的価値をデザイン要件とした検証モデルを複数制作し、実際に20代の被験者を用いてVAS法とSD法による印象評価を行い検証した。
著者
青木 正哉 向原 伸彦 吉田 正人 村上 博久 邉見 宗一郎 松島 峻介 西岡 成知 森本 直人 本多 祐 中桐 啓太郎
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.391-394, 2013

症例は71歳男性,201×年2月22日に他院にて腹部大動脈瘤破裂に対し人工血管置換術が施行された.術後3カ月目,外来の採血検査でHb 7.0 g/dlの貧血を認めたため,再入院となった.CTならびに上部消化管内視鏡検査にて,Aortoenteric Fistula(以下AEF)と診断され,手術目的にて当科転院となった.手術待機中に,吐・下血後,出血性ショックとなり,緊急でステントグラフトによる血管内治療(Endovascular aneurysm repair : EVAR)を施行した.術後,感染の再燃や消化管出血も認めず,術後58日目に軽快退院した.現在術後1年が経過しているが,再感染の兆候なく,外来にて厳重に経過観察中である.二次性AEFは予後不良であり,外科的根治術が原則である.しかし,出血からショックに陥った症例では,血管内治療はその低侵襲性と迅速性を活かしてbridge to open surgeryとして治療のオプションとなりうる.また,再感染がなく,消化管出血を認めないなどの条件が整っていれば,最終的な治療にもなりうるが,再感染および再出血のリスクを念頭に置いた観察が必要である.
著者
東 久美子 塚川 佳美 近藤 豊 Dallmayr Remi 平林 幹啓 尾形 純 北村 享太郎 川村 賢二 本山 秀明 的場 澄人 青木 輝夫 茂木 信宏 大畑 祥 森 樹大 小池 真 小室 悠紀 對馬 あかね 永塚 尚子 繁山 航 藤田 耕史
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

2014年春にグリーンランド氷床北西部のSIGMA-Dサイトで225メートルの深さまでのアイスコアが掘削された。積雪のアルベドに影響を及ぼす物質として注目されているブラックカーボン(BC)の変動を高時間分解能で復元するため、国立極地研究所で開発されたアイスコア連続融解析装置(CFA)を用いてこのコアの深度6~113mを高時間分解能分析した。CFAはアイスコアを融解しながら連続的に分析する方法であるが、融解部に接続したWide-Range SP2 (Single Soot Photometer)によりBCを分析した。コアの上部6mは空隙の多いフィルンであり、CFAを用いることができなかったため、約5cmの長さ毎に切り、試料表面の汚染を除去して融解した後、SP2で分析した。主としてナトリウムイオン濃度と酸素同位体比の季節変動を利用してこのコアの年代決定を行い、1年を12に分割して月毎の変化を調べた。ブラックカーボンの質量濃度と数濃度はともに1870年頃から増加し始め、1920~1930年頃にピークを迎えたが、その後減少に転じた。1870年頃からの濃度の増加は、化石燃料の燃焼によって発生する人為起源のブラックカーボンがグリーンランドに流入したためであると考えられる。化石燃料起源のBC濃度の増加に伴ってBCの粒径が大きくなる傾向が見られた。これはグリーンランドに到達する化石燃料起源のBCの粒径が森林火災起源のものよりも大きいことを示唆している。BC濃度の季節変動を調べたところ、BC濃度の増加は主に秋~冬に生じていることが分かった。また、人為起源のBCの影響がない時代にはBC濃度は夏にピークを示していたが、人為起源のBCが多量に流入した時代には冬にピークを示していたことも分かった。夏にはしばしばBCが短期間だけ50µg/Lを超える高濃度になることがあったが、これは森林火災によるものと考えられる。本発表では、SIGMA-Dコアの結果を他のグリーンランドコアと比較して議論する。
著者
青木 由直
出版者
電子通信学会
雑誌
電子通信学会雑誌 (ISSN:0914529X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.2003-2004, 1967-10
著者
松本 〓子 青木 邦男
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.439-449, 1993

5, 6歳児352名 (男児183名, 女児169名) を対象に, 幼児の運動能力に影響する要困について, 運動能力測定および質問紙による調査を実施し, そのデータを数量化I類を用いて分析した.その結果, 以下のことが明らかになった.<BR>(1) 男児の運動能力に影響する要因として, 「歩行開始時期」, 「徒競走の成績・母」, 「動作性IQ」, 「遊び回数・母」, 「遊び友達の人数」, 「遊び場所」, 「出生順位」, 「身体活動状況」の8要因が抽出された.この8要因の男児の運動能力に対する重相関係数は<I>R</I>=0.5801である.<BR>(2) 男児の運動能力を促進するのは, 早く歩き始めること, 母親の徒競争 (学生時代) の成績がよいこと, 母親の子どもとの遊び回数が多いこと, 多くの遊び友達と広い場所で遊ぶことである.<BR>(3) 女児の運動能力に影響する要困として, 「テレビ視聴時間」, 「身体活動状況」, 「遊び回数・母」, 「言語性IQ」, 「歩行開始時期」, 「通園時 (往復) 徒歩時間」, 「出生順位」, 「徒競争の成績・母」の8要因が抽出された.この8要因の女児の運動能力に対する重回帰係数は<I>R</I>=0.5134である.<BR>(4) 女児の運動能力を捉進させるのは, テレビ視聴時間が短いこと, 身体活動が活発であること, 母親との遊び (静的受容的遊び) 回数が少ないこと, ある水準以上の言語性IQがあること, 歩行開始が早いことである.<BR>(5) 男女とも運動的遊びを含む身体活動量の多さが幼児の運動能力の発達を促すと結論づけられるので, 幼児の日常生活の中に身体活動量を増す機会を意識的に作る必要があろう.
著者
花輪 剛久 青木 歩 花輪 和己 手塚 春樹 荒井 千春 河田 圭司 鈴木 正彦 中島 新一郎
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.176-183, 2002-04-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

The stability of powdery dosage forms of drugs prepared by unsealing the packages was investigated. For 247 articles purchased by the Yamanashi Medical University Hospital, the variables related to the evaluation of stability after unsealing these packages and investigating the contents based of an “Interview Form”. A longterm preservation test was carried out on 153 items (94%), and the mean length of the test was about 36 months. The acceleration and the severity tests were carried out using 17 items (10.4%) and 114 items (69.9%), respectively. The mean conditions of the acceleration test was 40°C/6 months, which agreed with the guidelines proposed by the “Drug Manufacturing Guidelines”. On the other hand, for the severity test, certain conditions for the evaluation could not be arranged, and testing was carried out under various conditions. In order to improve the efficiency of dispensing and the quality of life for patients, a further increased standardization of the testing conditions is recommended.
著者
/ 岩本 真承 青木 俊二 田中 直美 田嶋 清子 山原 條二 高石 喜久 吉田 雅昭 富松 利明 玉井 洋進 Yoshin TAMAI
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.397-399, 1991-02-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
9
被引用文献数
40 73

It has been reported that an acetone extract of ginger and its fractions have anti-5-HT (5-hydroxytryptamine; serotonin) effects. In the present study, guinea pig ileum, rat stomach fundus and rabbit aortic strips are used in order to determined the constituents of fraction 2 which are responsible for anti-5-HT effect and to examine their pharmacological properties.The analysis of fraction 2-3 indicated that galanolactone, a diterpenoid, is one of the active constituents. In guinea pig ileum, galanolactone inhibited contractile responses to 5-HT with a pIC50 value 4.93. pIC50 value of galanolactone against the response to 2-methyl-5-HT, a selective 5-HT3 agonist, in the presence of methysergide at 1×10-5M was 5.10. pIC50 values of ICS 205-930, a selective 5-HT3 antagonist, were 5.30 and 7.49, respectively. The concentration-response curve of 5-HT was shown as a biphasic curve and galanolactone caused a selective shift to the right of the second phase.In the same preparations, the pIC50 value of galanolactone and ICS 205-930 against the response to carbamylcholine (CCh) was 4.45 and 4.46.The inhibitory effect of galanolactone on the 5-HT response in the stomach fundus and aortic strips was less than that in the ileum.In addition, in the thoracic aorta precontracted with 50 mM K+, the relaxing effect of galanolactone was about 1/10 of that of papaverine.These results suggest that the anti-5-HT effect of galanolactone, a diterpenoid isolated from ginger, is related to antagonism of 5-HT3 receptors.
著者
秋枝(青木) 美保
出版者
福山大学
雑誌
福山大学人間文化学部紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.A1-A17, 2008-03

童話「銀河鉄道の夜」は、一九八〇年代以降、アニメーション化されて若者によく知られるようになり、現代少年少女の教養の一部となっている。二〇〇一年刊行の人気小説「世界の中心で、愛をさけぶ」は、恋愛小説の形をとりながら、実はその若者の教養の上に、互いに愛し合った十代後半の主人公二人が死別に直面し、自らの苦悩を通して死生観を構築していく過程を描いた一種の教養小説である。本論においては、現代社会において構築の困難な死生観を、若者が身近に存在する文学を通して立ち上げる過程を、作品内の表現を分析することを通して論じた。それによって、この小説の教養主義的な性格を明らかにした。
著者
齋藤 力也 寺内 文雄 久保 光徳 青木 弘行
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第54回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.A19, 2007 (Released:2007-06-09)

若い世代を中心に製品選択の意識や情報機器の使用状況は他の世代と比べて特殊に感じられる。接触や使用頻度が高く、仕事やコミュニケーションツールとして多面的に機能するパソコンや携帯電話であるが、買い替えは頻繁に行われる。そこで、製品に抱く愛着やパートナーシップを定量的に分析し、生活者の意識とモノに抱く愛着の関係性および生活観ごとに重要視されている要因を探り、モノの評価構造を解明することを目的とした。 結果として、情報機器への仲間意識や親しみなどの愛着感が見られたことから、「使い込むことによる充実感」が得られる可能性が示唆された。生活者の中には複数の携帯電話をシーンに合わせて使い分ける者や、これ以上新機能は不要で、壊れても生産中止でない場合は再び購入したいという「お気に入り」やファン心理の存在も確認された。