著者
清 佳浩 飯塚 正男 秋久 俊博
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.309-316, 2005

脂漏性皮膚炎患者22例を対象に,ツバキ油およびツバキ油配合シャンプーの安全性と有用性について検討した。期間は4週間,使用頻度は週2回以上とした。紅斑,湿潤,鱗屑,痂皮,掻破痕,そう痒の皮膚症状について観察した結果,全ての皮膚症状に有意な改善が見られた(p<0.01)。有用性は,やや有用以上が95%,副作用は全症例に認められなかった。<BR>脂漏性皮膚炎の発症に関る癜風菌の菌数と頭皮脂質の分析を行った。菌数は試験終了後有意に減少しており(p<0.01),頭皮脂質は炭化水素群(炭化水素,スクワレン)と遊離脂肪酸量に有意な減少がみられた(p<0.05)。癜風菌数,遊離脂肪酸量ともに減少していた症例は18例中14例あり,皮膚症状の改善もみられた。<BR>以上のことから,ツバキ油とツバキ油配合シャンプーは脂漏性皮膚炎患者の頭皮・頭髪のケア剤として有用であると考えられた。
著者
飯塚 正人
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.20-35, 1990 (Released:2010-03-12)

Muhammad 'Abduh (d. 1905), a famous religious reformer in the modern age, is known as one of the leading spirits of 'Urabi movement in his early days. But it was only after the resignation of the “reactionary” Cabinet of Riyad Pasha in September, 1881 that he participated in the movement. Until that time, as editor-in-chief of the Egyptian official gazette, al-Waqa'i' al-Misriyah, he thoroughly supported Riyad's Government and accused the movement of its. demand for radical reforms. Then, why did he change his attitude toward the movement immediately after its triumph over the “reactionary” regime?The previous studies have concluded that 'Abduh participated in the movement in order that he might keep it away from any radical reforms, because he believed that it was only through a gradual reform or national education that Egypt could develop. But, in fact, since his participation in the movement, he recognized such radical reforms as the convention of the representative parliament by the new regime. This fact apparently contradicts the conclusion of the previous studies.To understand his real intention behind his recognition of them, I have inquired into his articles written during this period, namely, “Ikhtilaf al-qawanin bi-ikhtilaf ahwal al-umam (Difference of the Laws according to Difference of the Circumstances of Communities)” and “Al-Shura wa'l-qanun (The Parliament and The Law)”, both contributed to al-Waqa'i' al-Misriyah. As a conclusion, I have pointed out that 'Abduh's idea of national education is closely connected with the application of the Shari'ah. And even after his recognition of the new regime, he never ceased to demand its application, while his request for national education was completely dropped. Actually, he believed that Egypt could not develop without its application and its respect by the whole nation.
著者
黒木 英充 飯塚 正人 臼杵 陽 佐原 徹哉 土佐 弘之 間 寧 栗田 禎子 佐藤 幸男
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

地域間交流の問題は昨今盛んに議論されているが、東地中海地域は世界最古の文明を発達させ、古来活発な地域間交流を実現してきた。それは地中海という海域とその周辺地域における人間の空間的移動が極めて円滑であったことに拠っている。また、同地域では言語的・宗教的・文化的に多様な複合的性格をもつ社会が形成されてきたが、人間が文化的共同体の間を移動したり、その複合性を都市空間や文化活動で重層化したりする営みも見られた。この「明」の側面と、近現代においてパレスチナ問題を初め、バルカンの民族紛争、レバノン内戦、キプロス分割など、民族・宗派的対立もまたこの地域で進行してきたという「暗」の側面が、これまで別個に論じられてきたばかりで、両面を統合的に把握する努力が顧みられなかった。この欠を埋めて、民族・宗派対立問題に関する新たな解釈を打ち出し、人間の移動性がますます高まりつつある世界における文明交流の枠組み作りに資する知見を得るため、4年間にわたり、海外調査や国内での研究会、国際ワークショップを重ねた結果、次の点が明らかになった。1) 移動する人間に対する「保護」の観念が、東地中海地域で歴史的に深く根付き、それが制度化されてきたが、19世紀半ば以降、これが換骨奪胎され、「保護」の主体が法的基盤を持たぬまま入れ替わったことにより、現代の対立状況が招来された。2) 新たな「保護」のシステムを支える普遍的価値の創出が望まれる。これは現代の東地中海地域における民族・宗派問題の解決可能性を考慮するならば、一元的尺度による統治の実現をめざすのではなく、当該地域の複合的性格を反映した他者を包摂する弾力性に富んだ多元的な統治システムをめざすべきである。今後は、1)をふまえたうえで2)の点について、多角的で学際的なアプローチを展開する必要があろう。本研究はその方向性を明確に指し示すことができた。
著者
飯塚 正人 黒木 英充 近藤 信彰 中田 考 山岸 智子
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1998年2月に「ユダヤ人と十字軍に対するジハードのための国際イスラーム戦線」が結成されて以来、いわゆる「イスラム原理主義過激派」のジハード(聖戦)は新たな段階に入った。そこでは、これまでイスラーム諸国の政府を最大の敵と見て、これに対する武装闘争を展開してきたこれら過激派が、反政府武装闘争を否定するウサーマ・ビンラーディンのもとに結集し、彼の指揮するアルカーイダとともに、反イスラエル・反米武装闘争を優先する組織へと移行する現象が見られたのである。本研究の主な目的は、結果として「9,11」米国同時多発テロを引き起こすことになるこうした変化がなぜ起こったのか、また対外武装闘争を実践しようとする諸組織の実態はいかなるものか、を地域横断的に分析することにあった。このため、各年度の重点地域を中央アジア、中東、東南アジア、南アジアに設定し、それぞれの地域におけるジハード理論の変容と実践を現地調査するとともに、必要に応じて毎年各地で継続的な定点観測も行っている。その結果、当初設定した課題には、(1)諸国政府による苛酷な弾圧の結果、「イスラム原理主義過激派」にとって反政府武装闘争の継続が著しく困難になったこと、(2)パレスチナやイラクに代表されるムスリム同胞へのイスラエルや米国の攻撃・殺戮が看過できないレベルに達したと判断されたこと、という回答が得られた。またこの調査では、特に「9.11」以降欧米や中東のムスリムの間で論じられ、強く意識もされてきた"ISLAMOPHOBIA"(地球規模でのムスリムに対する差別・迫害)現象がアフガニスタン戦争、イラク戦争を経て東南アジアや南アジアのムスリムにもまた深刻な問題として意識されるようになっており、こうした差別・迫害に対する抵抗手段として、ウサーマ・ビンラーディン型のジハードを支持、参入する傾向がますます強くなりつつある事実も明らかになっている。
著者
飯塚 正明
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
no.69, pp.307-310, 2021-03-01

[要約] 電気技術者の多くは,子供時代にラジオ製作から電気・電子技術に興味をもち,技術者の道に進んでいる者が少なくない。初めて作るラジオ教材は,AM ラジオである。これは,回路が簡単であることだけではなく,簡単な回路であることから,部品一つ一つが特性に影響をおよぼす回路であり,部品の改良と共に特性の改善が得られ,技術の核心に触れることが出来る。しかし,近年,このAM ラジオで受信可能なAM 放送の放送停止が進められている。我が国では,今日でもAM放送が続けられているが,すでに,海外では放送を停止した国もある。テレビ放送がアナログ放送から地上デジタル放送への変更にともない放送電波帯がVHF からUHF へと移動した。その結果,FM ラジオ放送の利用電波帯が広がり,ワイドFM となった。広がった電波帯にAM 放送と同じ放送が行われるようになり,FM ラジオだけで,FM 放送だけでなく,AM放送と同じ内容の受信も可能となった。これは,AM 放送電波帯の停止の可能性が高まったといえる。AM 放送が停止してしまうと,技術者育成のきっかけでもあるAM ラジオ教材が製作できなくなってしまう。本研究では,AM ラジオ教材にかわるFM ラジオ教材の検討を行った。FM ラジオでは,AM ラジオに比較し,復調回路が複雑である。AM ラジオでは,鉱石ラジオと呼ばれる無電源ラジオが作製教材の代表例である。無電源ラジオとして,FM 復調回路だけのラジオの検討を行った。筆者の環境では,電界強度が低く,放送の受信が出来ないため,増幅回路を検討した。回路が複雑なラジオでは,初心者の製作には困難であるため,トランジスタ1石で検討を行った。その結果,超再生方式のFM ラジオ回路であれば,増幅度を高くすることが可能であり,1石での回路が作製できることから,超再生FM ラジオ作製教材の検討を行った。
著者
住本 勉 白鳥 靖人 飯塚 正明 国吉 繁一 工藤 一浩 田中 國昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.80, pp.19-23, 1996-05-28
被引用文献数
1

電荷移動錯体TMTSF-TCNQを形成する、テトラメチルテトラセレナフルバレン (TMTSF : ドナー性分子) とテトラシアノキノジメタン (TCNQ : アクセプタ性分子) を用いて、積層構造の電界効果 (FET) 素子を作製し、積層膜界面に形成される錯体層の導電率をゲート電圧により制御することを試みた。TMTSF/TCNQ積層型FET素子では、ゲート電圧を変化させるとソース・ドレイン間電流に変化が現れ、その相互コンダクタンスは、それぞれ1層のものよりも大きかった。また、積層させる順番を逆にすると、ソース・ドレイン間電流ー電圧特性のゲート電圧依存性も逆転した。この現象はドナー、アクセプタ系の電気伝導特性を反映したものである。
著者
澤尻 昌彦 飯塚 正
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.152-166, 1999-12-15
著者
米田 圭吾 金子 俊一 渋谷 久恵 前田 俊二 仁戸部 勤 飯塚 正美 中山 透
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.1182-1188, 2014-12-05 (Released:2014-12-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Bullet identification is the difficult work that only specialists can do. It requires a high level of skill and takes a long time. So we are trying to assist appraising workers by using an image processing technology. In this paper, we propose a method to express the similarity between two bullets numerically and to estimate whether two bullets were fired by the same firefream.
著者
黒木 英充 鈴木 茂 眞島 一郎 飯塚 正人 飯島 みどり 鵜戸 聡 池田 昭光 大場 樹精 山本 薫
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

1世紀以上に及ぶレバノン・シリア移民の顕著な世界的活躍を支えるのは、異文化の社会に対する適応力とネットワーク形成力・拡張力の高さである。移動する自己と親族・友人等との間で、常に複数の社会における財の価値の違い等に関する情報が交換され、様々なビジネスが展開し、時には出身国と現住国の政治にすら大きな影響を及ぼす。そこでは自己の構成要素の複数性(たとえば言語など)、他者との関係構築ツール(帰属する宗教組織のネットワークから信用再強化のためのカネの貸借といった財の交換関係にいたるまで)が意識的に維持・展開される。その歴史的起源はレバノン・シリア地域の非ムスリム商人や通訳といった類型に求められる。
著者
飯塚 正英 工藤 暢宏 木村 康夫 荻原 勲
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.767-773, 2001-11-15
参考文献数
25
被引用文献数
4 4

ユキヤナギ(Spiraea thunbergii)とシモツケ(S. japonica)を交配して赤花のユキヤナギの作出を目的として, 両種間で正逆交雑を行った.1. 乾燥条件, -30℃で貯蔵した花粉は貯蔵後360日でも発芽および受精能力を維持することがわかった.2. S. thunbergii×S. japonicaでは, -30℃で270日間貯蔵した花粉は柱頭上で良く発芽し, 花粉管は花柱内を伸長して子房内の胚珠に達し, 10日後には胚珠の肥大が観察された.一方, S. japonica×S. thunbergiiでは, 花粉は柱頭上で良く発芽したが, 子房内の胚珠へ到達しなかった.3. S. thunbergii×S. japonicaの交配16日後に摘出して培養した胚珠は正常に発育する実生を生じ, 8個体が得られた.それらの個体の形態は両親の中間を示し, RAPDパターンは両親のバンドを併せ持ったことから雑種植物であると判断した.
著者
松尾 浩司 前田 俊二 飯塚 正美 安野 拓也 西村 晃紀
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2017年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.69-70, 2017-03-01 (Released:2017-09-01)

昨今、刃物による傷害事件が後を絶たないため、刃物個々の威力を評価し、事件解決の手がかりの一つにすることを目的とする。本研究では刃物(洋包丁、三徳包丁)を被験物に突き刺し、被験物に刃物を突き刺すときの速度、変位、断面積、体積の時間推移とそれぞれの関係を調べた。測定方法は画像解析技術の一つである特徴点抽出を用いた。本報告では上記関係に基づき、刃物の威力を定量化した結果を述べる。
著者
中村 雅一 佐久間 広貴 酒井 正俊 飯塚 正明 工藤 一浩
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.77-82, 2003-02-10 (Released:2009-01-27)
参考文献数
15

This article presents the concept and some fundamental research on ‘self-assembled’ nanoscale transistors using charge transfer (CT) complexes. First, TTF-TCNQ CT complex wires of organic metals having high conductivity, are formed by applying electric field during vacuum deposition. Then, a self-aligned active part is formed in the gap between a pair of grown wires. The semiconductive part spontaneously formed at the point of wire contact can be used as an active part; besides, we can employ the metal-semiconductor (metal-insulator) phase transition devices consisting of CT complex bilayers of which electronic structure is modulated by external electric field. On the CT complex wires and CT complex bilayer transistors, some experimental results are presented.
著者
中村 廣治郎 東長 靖 飯塚 正人 鎌田 繁
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

1.補助金交付の連絡を受けて6月に研究方針を話し合う会合を持ち、これまで主として国家論的見地からイスラム共同体思想を研究してきた飯塚が基調報告を行った。その上で、秋まで各自が個別研究を行い、10月以降報告と共同討議を行うこととした。2.6月の基調報告を受けて、10月からは以下のような研究発表が順次行われた。まず中村は、政府要人をイスラム共同体の外にある「不信仰者」と見なすことでテロをイスラム的に正当化しようとする現代のイスラム過激派運動に言及しつつ、「信仰者」とは誰かをめぐる神学論争史の検討を行った。ついで鎌田は、スンナ派とシーア派の権威のあり方の違い、とりわけシーア派の共同体論に特長的な隠れイマーム思想の意義を論じ、イラン革命に至る歴史の流れの中に位置づけた。東長は神秘主義者による教団設立を共同体思想のひとつの発露と見る立場から、特に18世紀以降大改革運動を繰り広げたネオ・スーフィズム教団の発生について分析した。また飯塚は現代イスラム国家論の系譜が大きくふたつの潮流に分類されることを示し、その根幹にはイスラム法の定義をめぐる中世以来の思想対立が存在することを指摘した。3.以上のように多様な観点から共同体思想が論じられたが、そこで常に意識されていたのは現代イスラムの動向を思想史的発展の中でとらえようとする共通の立場であった。イスラムが政治化する原因は何よりもその共同体思想にある。本研究を通じて、その個別局面の理解はかなり深まり、比較の作業も相当進んだと言えよう。しかし、一年間ではそれぞれの思想の相互連関および相互影響の理解が不十分でもあり、今後は私的研究会により研究を続けたい。その成果は2〜3年後をめどに公表するつもりである。
著者
長澤 榮治 鈴木 恵美 松本 弘 岩崎 えり奈 臼杵 陽 飯塚 正人 泉 淳 辻上 奈美江 ダルウィッシュ ホサム 錦田 愛子 横田 貴之 石黒 大岳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2011年1月に始まるアラブ革命の各国ごとの多様な展開を、憲法改正などの政治改革に成功した事例から、軍事クーデターや運動弾圧による内戦の勃発とその長期化による大量の難民発生の事例まで、実証的に検討し、その背景となるイスラーム運動など地域の基軸的な諸問題との関係を考察した。また、パレスチナ問題の展開や域内の非アラブ国や域外大国の介入など中東域内政治の構造変容についても分析を進めた。以上の研究の成果を社会に向けて公開・発信した。今後の研究発展の基盤整備のために、アラビア語など関連文献資料の収集を行い、政治動向の情報の系統的な収集・蓄積とアーカイブ化に向けた試作的なデータベースの作成も行った。
著者
飯塚 正孝 阪田 徹 溝口 匡人 高梨 斉 守倉 正博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.20, pp.43-48, 1999-04-23
被引用文献数
14 4

IEEE802.11規格に準拠した5GHz帯を用いたイーサネット対応高速無線LAN (EWA)のプロトタイプ開発に関して報告する。本システムは、ノートブック型PCなどに装着する無線端末(STA)と既存のLANとして一般的なイーサネットに接続するアクセスポイント(AP)によって構成される。昨年7月、IEEE802.11は5GHz帯の無線伝送方式として高速無線通信におけるマルチパス環境への耐性が優れたOFDM (Orthgodium Frequency Division Multiplexing)方式の採用を決定した。EWAは、OFDM方式を実装すると供にMAC (Medium Access Control)レイヤ機能を含めてIEEE 802.11に準拠した世界に先駆けて開発されたシステムであり、モバイル環境でのマルチメディア通信に適した20Mbit/sの高速無線アクセスを実現した。
著者
酒井 渉 山内 博 國吉 繁一 飯塚 正明 酒井 正俊 工藤 一浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.296, pp.7-11, 2012-11-09

有機ELディスプレイとして優位性を有するアクティブマトリクス駆動型の新型構造素子を提案した。また駆動用トランジスタの半導体層として塗布型ZnO 系材料に着目し透明ZnOトランジスタを作製した。一般にZnO薄膜は熱処理を行うことで特性の向上が見込まれるが、プラスチック基板等に対応するためには加熱温度を可能なだけ低温化させることが望ましい。そこで今回はUV/O_3アシスト熱処理法を行い、プロセス温度の低温化を実現した。