著者
内藤 秀幸 阪本 真一 大竹 守 奥村 忠嗣 丸山 武男 西山 伸彦 荒井 滋久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.125, pp.19-22, 2007-06-22

半導体薄膜導波路構造を用いるDFBレーザは、量子効果による利得増強効果と併せて従来にない極低電力動作、BCB等の屈折率の温度依存性が負となる材料をクラッド層とすることによる発振波長の温度無依存化が期待できる。これまでの作製法で大面積化・再現性が問題となっていた貼り付け法ではなく、薄膜導波路構造下に予め成長した犠牲層の横方向選択エッチングによるエアブリッジ構造を用いて半導体薄膜BH-DFBレーザを試作した結果、光励起下で10℃〜80℃までの連続発振を実現した。最低しきい値励起光強度は20℃で4.3mW、また、レーザの発振波長の励起パワー依存性より見積もった熱抵抗値は11K/mWであった。
著者
森末 道忠 上田 和宏 坂本 政祐
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.398-406, 1999-07-25
被引用文献数
5

非同期式ディジタル回路を実現するための新しい単一磁束量子(SFQ)の一線式論理回路を提案している. 従来の非同期式計算機回路では, アクノリッジ(acknowledge)信号やリクエスト(request)信号を用いるハンドシェイク(handshak)方式が一般に用いられているが, ここではその欠点を補う方式の回路を考案した. ここで用いる方式は論理"1"をSFQの正方向信号, 論理"0"を負方向信号に対応させた一線式の方式であり, これにより"0"の入力信号を明確認識して, 非同期でシステムを動作させることができる. このような方式でのディジタル回路として排他的論理和回路, 否定回路及びAND回路を提案し, シミュレーションにより動作の確認を行っている. 排他的論理和回路の例では, 動作遅延速度は13ps/ゲート, 消費電力は24nW, 動作マージンは±36%であることを示した.
著者
柳沼 良知 和泉 直樹 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.547-558, 1996-04-25
被引用文献数
27

本論文では, ドラマの映像情報とそれに対応する文書情報であるシナリオとを結合することによって映像編集を行う方式を提案する. すなわち, 意味的内容を反映したシナリオ文書を従来のテキストエディタにより編集し, あらかじめ行っておいた映像, 音声, シナリオ文書間の時間的対応付け(同期)結果を用いて, 編集されたシナリオ文書に対応する映像, 音声の部分を選び出し, 並べ直すことで, 映像, 音声の編集を行う. これにより, 映像情報に比べて抽象度が高くデータ量の少ないテキスト情報を用いて映像の編集ができると共に, シナリオ文書に記述されている意味的内容に従って, より高次な映像の編集ができるという利点が得られる. 本論文では, 更に, 複数のドラマ映像を用いて行った実験および評価について議論し, 本手法がドラマ映像の編集, 加工に有効であることを示す.
著者
押田 京一 小林 稔 古田 照実 遠藤 守信 オバラン アグネス
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-2, エレクトロニクス 2-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.421-426, 1997-12-25
被引用文献数
1

炭素材料の結晶構造やアモルファス組織などの微細組織の解明には, 透過電子顕微鏡(TEM)観察は非常に有効な手段である. TEM像のコントラストに関して検討するため, 炭素材料の一つであり配向性のないランダムな構造をもつアモルファスカーボンフィルムを試料として用いて, 異なる非点収差ΔfにおいてTEM観察し, Δfの違いによるTEM像の変化を調べた. また, TEM像をディジタル化してコンピュータに取り込み解析した. 2次元高速フーりエ変換により求めたパワースペクトルの解析から, 画像処理によってもTEM像の光回折パターンとほぼ同等なパワースペクトルを得られることがわかった. パワースペクトルの動径方向の積分からΔfとTEM像の等価関数との関係を検討し, 画像処理を用いた本手法はアモルファスカーボンフィルムのように特徴が明確でないTEM像の解析に特に有効であることを示した.
著者
荒川 文男 山田 哲也 岡田 崇 石川 誠 近藤 雄樹 小沢 基一 兒玉 征之 西井 修 服部 俊洋 亀井 達也 西本 順一 吉岡 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.125-133, 2005-02-01

近年, 携帯電話, ディジタルカメラ(DSC/DVC), カーナビ等のディジタル家電向けの組込みプロセッサ市場が急成長している.組込みプロセッサはコストと消費電力の厳しい制約の中で高い性能を達成しなければならない.また, 様々な機器の様々な要求にこたえる柔軟性をもたせることも重要である.本論文では, こうした背景のもとで開発したSuperHアーキテクチャの最新プロセッサコアSH-Xを紹介する.SH-Xは低電力版では360MIPS, 80mW, 4500MIPS/Wという高い電力性能比を達成し, 標準版では400MHz, 720MIPS, 2.8GFLOPS, 36Mポリゴン/秒を達成している.更に, 待機時リーク電流は, スタンバイ前の状態に3msで高速復帰できるリジュームスタンバイモードで100mA, リセットから再起動するUスタンバイモードで10mAと低く抑えている.
著者
アサラット ルチパン 山本 潮 小野里 好邦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.81, pp.59-66, 2000-05-19

DS-CDMA方式に関して、通信のユーザ数減少時にデータ通信速度を改善するため、拡散符号の符号木の再構成方式[1]が提案されている。ただし、符号木の再構成は基地局とユーザの符号同期を引き起こすことがある。本論文では、再構成による符号同期数を下げるため、再構成延期方策を提案する。
著者
小幡 康 亀田 洋志 系 正義 辻道 信吾 小菅 義夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.654, pp.79-86, 2000-02-25

近年, 多目標追尾のアルゴリズムとして.MHT(Multiple Hypothesis Tracking)が注目されている.MHTは観測データと目標との相関処理に関する仮説を複数維持して追尾処理を行う延期決定型の追尾アルゴリズムであり, 追尾開始機能を持っていることが一つの特長となっている.ただし仮説の扱いについては課題があり, 我々は改良版である航跡型MHTを開発した.この航跡型はMHTでは仮説は航跡を元に構成され, 追尾開始機能の向上が図られている.今回、航跡型MHTによる追尾開始方式の性能評価を、NN(Nearest Neighbor)アルゴリズムで追尾を行いゲート内での観測データの観測頻度により航跡確立の判定を行う追尾開始方式との比較シミュレーションにより行った。本稿ではその性能評価について報告する。
著者
川瀬 徹也 系 正義 小菅 義夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.271, pp.1-6, 2004-08-20

IMM(Interacting Multiple Model)フィルタは,様々な運動モデルを持つカルマンフィルタより構成される追尾フィルタである.複数の異なる運動モデルの残差ベクトルより尤度を算出し,運動モデル毎の尤度比から得られるモデル信頼度により,モデル毎の平滑値の重み付けを行っている.しかし,高サンプリングレート追尾においては,準最適化による平滑値のミキシングにより,モデル毎の尤度に差がつきにくく,追尾精度精度が劣化する問題がある.本報告では,サンプリングレートが高い場合に,モデル毎の尤度に差が生じるまで,一定期間混合処理を延期させる高サンプリングレート追尾に対応したIMMフィルタについて提案する.
著者
小幡 康 亀田 洋志 系 正義 辻道 信吾 小菅 義夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.655, pp.79-86, 2000-02-25

近年, 多目標追尾のアルゴリズムとして, MHT(Multiple Hypothesis Tracking)が注目されている.MHTは観測データと目標との相関処理に関する仮説を複数維持して追尾処理を行う延期決定型の追尾アルゴリズムであり, 追尾開始機能を持っていることが一つの特長となっている.ただし仮説の扱いについては課題があり, 我々は改良版である航跡型MHTを開発した.この航跡型MHTでは仮説は航跡を元に構成され, 追尾開始機能の向上が図られている.今回、航跡型MHTによる追尾開始方式の性能評価を、NN(Nearest Neighbor)アルゴリズムで追尾を行いゲート内での観測データの観測頻度により航跡確立の判定を行う追尾開始方式との比較シミュレーションにより行った.本稿ではその性能評価について報告する。
著者
北村 強 飯塚 真規 佐久田 誠 西野 嘉之 笹瀬 巌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.1382-1393, 2002-08-01

マルチキャストトラヒック下におけるWDMシングルホップネットワークにおいて,競合する目的アドレスの少ないマルチキャストパケットを優先して送信することにより,平均パケット遅延特性及びスループット特性の改善を図るスゲジューリングアルゴリズムを提案する.提案アルゴリズムでは,他のデータパケットと競合する目的アドレスを多くもつマルチキャストパケットの送信を延期させることにより,競合する目的アドレスの少ないマルチキャストパケットを優先して送信する.競合する目的アドレスの少ないマルチキャストパケットを優先して送信することにより,スケジューリングが完了する次のタイムスロットにおける波長利用効率を向上することが可能となる.マルチキャストトラヒック下における平均パケット遅延特性及びスループット特性について計算機シミュレーションにより特性評価を行う.その結果,提案方式は平均パケット遅延特性及びスループット特性を改善できることから,提案方式の有効性を示す.
著者
中山 悟志 萬代 雅希 渡辺 尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.437, pp.37-42, 2004-11-11

電力効率の高いルートを構築するアドホックネットワークルーチングアルゴリズムPERFECT(Power Efficient Routing based on Function of Energy Computing Time)を提案する。 PERFECTはRREQ (Route REQuest)の受信電力の大きさから待機時間を算出し、待機時間の間だけRREQの転送を延期することで電力効率の高いルートを構築する。関連研究との比較評価によって、PERFECTがわずかな制御トラヒックや計算量のコストで電力効率の高いルートを構築することを示す。さらに、PERFECTの待機時間を算出する関数を拡張し段階的にパワー制御を行う実際の状況への対応を検討する。
著者
中脇 望 舟阪 淳一 石田 賢治 天野 橘太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.564, pp.13-18, 2003-01-09

近年のインターネット上で提供されるコンテンツの多様化に伴い,コンテンツが大容量化する傾向にある.利用者がこのようなコンテンツをより速く取得できるようにすることは重要な課題である.この要求を満たすために,1つのファイルを複数のブロックに分割し複数のサーバから並列にダウンロードする方式が提案されている.しかし,既存の方式は(1)コンテンツを要求する際あらかじめ分割数を決定しておく必要がある,(2)クライアントから各サーバヘの利用可能帯域について考慮していない,という問題点がある.そこで本稿では,各サーバに対するスループットを観測することにより,リクエストするブロックのサイズを動的に変更する方式を提案した.提案方式ではファイル分割数も動的に決定される.インターネットを用いて評価した結果,提案方式の方が従来方式よりファイル取得時間を短縮化できることが分かった.
著者
王 亮 川原 圭博 浅見 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.458, pp.103-108, 2009-02-24
被引用文献数
1

YoutubeのようなCGM型動画共有システムは現在のインターネット上でのキラーコンテンツの一つである.しかし,動画共有システムは桁違いに大きなトラフィックを発生させるため,サービスをスケールさせるためにP2P技術の導入が期待されている.しかし,P2P技術を用いると著作権管理機能が大きな課題となる.本研究は利用者発信型P2P動画共有システムの著作権管理を以下の条件で実現することを目的としている.(1)ユーザ認証は本人特定が困難な緩いレベルで行う.(2)一般利用者からのコンテンツのアップロードを認める.著作権違反コンテンツを削除したい場合,悪意があるノードによってキャッシュが不正所持され,コンテンツの流通を停止できない可能性もある.これを防止するために,コンテンツを暗号化し,閲覧時に暗号鍵の取得を義務付ける.しかし,暗号鍵を格納したノードも不正である可能性も考え,不正ノードによる暗号鍵の削除拒否も発生する可能性がある.そこで本論文では,暗号鍵を秘密分散法で分散鍵に分割し,分散鍵を複数のノードに格納することで,コンテンツ削除後の暗号鍵の不正利用を高い確率で防ぐ.解析的にもシミュレーション上でも,10%の不正ノード存在環境に対しても分散鍵の数を100,復号に必要な鍵の閾値を21個とすれば,不正利用率を0.1%以下に抑えることができることを示す.
著者
林 雅也 今井 慈郎 堀 幸雄 林 敏浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.175-180, 2009-02-28
被引用文献数
1

計算機アーキテクチャ教育支援を目的とした可視化シミュレータVisuSimはアプレットとしても,スタンダローンアプリとしても動作できるようJavaで記述・実装されている.可視化機能と共に情報通信機能を有し,ユーザ間での非同期型情報共有を可能としている.実際の教育現場では,効率的な情報共有を実現するため,シミュレータのダウンロード用Webサーバを立ち上げ,これにメイルサーバ機能や情報共有機能(の一部)を準備し,複数ユーザを対象とするシミュレーション機能,情報通信機能,情報共有機能などを提供している.本稿では,シミュレータの運用を目的とした情報サーバの環境について事例に基づき報告する.
著者
増田 直紀 河村 洋史 郡 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.248, pp.77-78, 2009-10-15

世の中の複雑ネットワークの多くは、枝に方向をもつ有向グラフである。有向グラフに特化した中心性指標の代表例は、グーグルの検索エンジンの基幹をなすページランクというアルゴリズムである。本発表では、ネットワークが巨大であるなどの理由で各頂点のページランクが正確には求められないという状況のもとで、ページランクを近似する手法を紹介する。近似手法を開発するために、線形代数の行列=木定理を用いる。結果の実データへの応用例についても講演で触れる。
著者
久保田 佳明 鍾 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.392, pp.29-34, 2010-01-18

Webスケール問題解決システムの開発には,ルールベース推論だけでなく,事例ベース推論との統合利用が要求される.そこで,本研究ではルールベース推論と事例ベース推論の協調処理ができる,分散Web推論エンジンのモデルとシステムを開発した.まだ,使用例として,パーソナライズされた旅行プランサービスを旅行ポータルサイトで提供するためのシステムを開発し,その提案手法の有用性を示した.これにより,ツアー情報と個々の旅行情報をそれぞれ提供できるのようになり,ユーザーが旅行プランを立てる負担を軽減できる.
著者
正岡 元 関 顕生 岸場 清悟 近堂 徹 西村 浩二 相原 玲二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.459, pp.161-166, 2009-02-26

近年,LinuxやFreeBSDなどUnix系OSの配布などで,BitTorrentをはじめとしたP2P型のファイル共有ソフトウェアが利用されている.P2P型のファイル共有プロトコルでは,ノードのアドレス変更や切断にある程度対応するための仕組みが含まれている.しかし,多くのノードが移動している場合など,アドレスが頻繁に変更される場合,転送効率が低下し,高速なネットワークであってもその帯域を十分利用できない.一方,ネットワークを移動してもセッションを中断することなく通信を継続できる技術として移動透過通信がある.移動透過通信を利用しP2P型ファイル配布を行うことで,ファイル転送の速度向上を実現することができる.本稿では,移動透過通信を利用した場合のP2P型ファイル配布時間を測定することにより,多くのノードが頻繁に移動する環境におけるファイル配布方式について評価する.
著者
徳永 和也 児島 彰 弘中 哲夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.394, pp.19-24, 2010-01-19

FPGAはユーザが任意の論理回路を生成できるデバイスであり,多くの分野でハードウェア(HW)化による処理の高速化に利用されている.本研究室ではそのようなFPGAを複数有するリコンフィギャラブルコンピュータシステムの開発を行っている.今回,システム利用環境を整備する目的でFPGAに対する管理機能であるRC-OSの開発を行い,RC-OSが提供するサービスをアプリケーションが容易に利用するためにAPIライブラリの開発を行った.本稿では作成したRC-OSの実行環境として作成したプロトタイプHWである"RC-SYS1"上で動作させ,各サービス実行時間を測定した結果を示す.また,実際のアプリケーションとして2次元DCT処理を実行した場合の,アプリケーション実行時の総処理時間に占めるRC-OSによる処理時間の割合を机上計算により導出した結果を示す.