著者
松田伸也
雑誌
琉球大教育紀要
巻号頁・発行日
vol.33, pp.343-354, 1988
被引用文献数
1
著者
大島 登志一 佐藤 清秀 山本 裕之 田村 秀行
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.699-705, 1999
参考文献数
12
被引用文献数
12

This paper introduces a collaborative shooting game - "RV-Border Guards," which uses Mixed Reality (MR) technologies. This system is designed to emphasize MR-specific features for entertainment. Three players wearing HMDs cooperatively battle with virtual invaders flying around them in the MR space. Each player is armed with a virtual gear such as a helmet and a gun, and can intuitively interact with the MR space using easy gestures. Total reality of the MR space is carefully tuned. This project tries to achieve a novel multi-player entertainment, which has never been realized without MR technologies.
著者
浜本 肇 木之下 正彦 天本 健司 坂口 知子 石本 直子 蔦本 尚慶 山下 敬司
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.491-497, 2002

症例,71歳,男性.平成10年1月26日,胸部圧迫感を訴えて当院を受診.120/分の頻脈と心尖部から第2肋間胸骨左縁にかけて,第3肋間に最強点を有するLevineIV度の収縮期駆出性雑音を聴取.これは,吸気時に減弱,呼気時に増強した.心エコー図では左室径は小さく,大動脈弁の開放時の離開距離は正常で,弁の肥厚を示唆する所見も見られなかった.また,血漿中の脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP),心房性ナトリウムペプチド(ANP)が上昇していた.平成10年5月22日,ダブルマスター負荷後,V4~6,II,III,aVFで中等度のST低下を認めたため虚血性心疾患を疑い,滋賀医科大学第1内科へ精査の目的で入院した.<BR>入院後の検査では,カラードプラ法にて,肺動脈内にモザイク状のパターンを認め,右心系の疾患が疑われ,MRIにて右室流出路の狭窄を認めた.心臓カテーテル検査では,右室心尖部と流出路の間に31mmHgの圧較差を検出した.また,血漿ANP濃度が大心静脈と冠状静脈洞との間に大きなstep upを示し,当院外来で見られた血漿ANP濃度の上昇は右心負荷によるものと考えられた.<BR>この狭窄の原因として,心雑音の呼吸性変動の態度等から,胸郭形成術による心臓の偏位,および右室前壁の胸壁への癒着の影響が考えられた.
著者
平 啓介 寺本 俊彦
出版者
日本海洋学会
雑誌
日本海洋学会誌 (ISSN:00298131)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.388-398, 1985
被引用文献数
1 17

南海トラフを横断する3点と相模トラフの2点において, 1982年5月から1984年5月まで底層流の直接測定を行ない, 平均流と変動流の特性を調べた.アーンデラ流速計を海底上7rnに係留した.南海トラフの平均流は, 流速0.9-2.1cm sec<SUP>-1</SUP>の反時計まわりの循環があることを示した.トラフ斜面上の方が, 平坦なトラフ底部より流速が大きかった.相模トラフでは相模湾に流入する平均流が観測され, 本州東岸にそって南下する親潮潜流の一部と考えられた.周期100時間以上の変動流の分散は, いずれのトラフにおいても八丈島西方の測点に比べて小さかった.相模トラフの北斜面上で, 周期66.7時間の, トラフ軸に平行に流動する強勢な流速変動が観測された.相模トラフで最大流速49cmsec<SUP>-1</SUP>が観測された.
著者
飯島 雄大 丹野 義彦
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.232-236, 2012 (Released:2012-11-23)
参考文献数
18
被引用文献数
9 9

The present study investigated the effects of cognitive load on the temporal focus of mind wandering. Participants performed a cognitive-load task under three load conditions (0 back, 1 back, 2 back). During each condition, thought sampling was conducted to measure task-unrelated thoughts. When a thought probe was presented, participants responded what they were just thinking. The results showed that future-related thoughts were reduced with increasing cognitive-load. On the other hand, past-related thoughts were not reduced under moderate cognitive-load but were under high cognitive-load. This indicates that future-related thoughts require additional resources. Furthermore, future-related thoughts were more prevalent than past-related thoughts under low cognitive-load. These findings may indicate that a future prospective bias is important for survival.
著者
平野 隆
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.173-189, 2008-02

本稿は,戦前期の日本におけるチェーンストアの出現と初期の発展過程を概観し,同時期の米欧との差異を生んだ要因について考察する。 1910年代から,民間の商店経営コンサルタントによって,当時の米欧で発達していたチェーンストアの実態が紹介され,1930年前後ころからは,アカデミックな商業学の研究者がチェーンストアの原理などを論じる文献を発表するようになった。これらに加えて,企業の経営幹部らの海外留学や商業視察旅行などによってチェーンストアの知識が直接取り入れられたケースもあった。 以上のような情報移入を受けて,1910年代から30年代にかけて日本にチェーンストアが相次いで出現した。1910~20年代には,主に製造業企業(メーカー)の前方統合としての直営支店の展開やフランチャイズ・チェーンの創設が見られた。1930年ころからは,独立の中小小売店による不況対策としてボランタリー・チェーンが登場した。一方,高島屋均一店チェーンが1931年から急速な展開を見せ,戦前期における日本最大のチェーン組織に成長した。 しかし,戦前期日本のチェーンストアは,米欧と比較して,未成熟な発展段階にとどまっていた。それは,以下の諸点から明らかである。①全小売業売上に占めるシェアが小さい,②大規模小売企業によるコーポレート・チェーンが未発達,③第2 次世界大戦後に連続する企業がほとんどない,④アメリカで見られた独立小売店による激しい反チェーンストア運動もなかった。 本稿は,戦前期日本におけるチェーンストア未発達の要因として,①チェーンストアのコアな顧客層となる大衆(労働者階層と新中間層)が未成熟であった,②戦間期における百貨店の「大衆化」戦略によって萌芽的な大衆市場をめぐってチェーンストアと百貨店が競合した,という2点を指摘する。商学部創立50周年記念 = Commemorating the fiftieth anniversary of the faculty50周年記念論文
著者
徳永 章二
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.333-342, 2001-07-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
11
被引用文献数
2

この総説では平均への回帰,multilevel model,ポアソン回帰について解説した。同じ対象者を2回測定すると,「平均への回帰」という問題が起こる。これは,2回目以降の測定値は1回目の測定値より平均値に近い傾向がある,という現象である。例えば,1回目の検査値が高値だった対象者だけを選んで臨床試験や経過観察を行うと,その後の介入に何ら医学的効果がなくても,2回目の測定時には検査値の低下が観察される。この現象の起こる統計学的要因を説明するとともに,平均への回帰によるバイアスに影響されない統計解析の方法として共分散分析を解説した。繰り返し測定で得られたデータの解析にはmultilevel modelが有効である。複数の治療法の効果をある測定値に注目して比較する場合,この統計学的方法を適用することによって,治療法による測定値の差,測定値の時間的変化,測定値の時間的変化の治療法による違い,等に分解でき,それらが統計学的に意味のある差なのかを検定することが可能となる。目的変数が来院人数や患者発生数といったeventの発生数である場合,通常の直線回帰は適用できない。この場合の統計解析にはポアソン回帰が適切である。ここではポアソン回帰を発生率の解析に使う方法を解説した。医学データの解析では注目している発生数を解析する際に,しばしば観察時間を考慮に入れる必要があるからである。最後に統計解析パッケージ・ソフトウェアを簡単に紹介した。
著者
岩崎,学
雑誌
日本統計学会誌. シリーズJ
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, 2007-03

新薬開発の臨床試験などのように,処置の効果の有無やその大きさを評価する研究では,同じ被験者に対し処置を施す前と施した後でデータを観測するいわゆる処置前後研究が行なわれることが多い.この種の研究デザインでは「平均への回帰」現象が生じ,ともすると試験結果の解釈に重大な誤りをもたらすこともある.本論では,平均への回帰がなぜ生じるのかに関する考察を行ない,正規分布のみならず,ポアソン分布および二項分布のような離散分布における平均への回帰を議論する.
著者
武田 親宗 美馬 裕之 川上 大裕 浅香 葉子 朱 祐珍 植田 浩司 下薗 崇宏 山崎 和夫
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.306-311, 2016-05-01 (Released:2016-05-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

【目的】ICU再入室に関する危険因子を検討した。【方法】後方視的診療録調査で,2012~2013年にICUを退室した患者のうち,死亡退室,18歳未満の小児患者,データ不備を除いた,生存退室患者879例を対象とした。【結果】ICU再入室は36例であった。独立した再入室の危険因子[OR]は入室時のAPACHE IIスコア[1.11 per point]と輪状甲状間膜穿刺キット挿入[15.5]と主診療科(腹部外科[7.34],頭頸部外科[9.03],その他の外科[4.74])であった。25例が隣接するハイケアユニット(HCU)からの再入室で,再入室理由の18例が呼吸器系トラブルを理由としていた。【結論】入室時の重症度が高く,喀痰排出障害がある患者の再入室のリスクは高く,HCUなどワンステップおいた退室が妥当と考えられる。
著者
南 徹
雑誌
情報学 (ISSN:13494511)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.23-31, 2011

全米2位の大型書店チェーン「ボーダーズ」が倒産して、2010年末の640あまりの店舗が約9カ月後の2011年9月には全て閉店した。一方、米国では全米1位の「バーンズ&ノーブル」が約700店舗を展開しているものの、ボーダーズの閉店によって書店チェーンの店舗が消えた地域が点在すると推測される。それらの地域に住む多くの読者は、オンライン書店、電子書籍の利用を強いられることになる。受け皿ともいえるバーンズ&ノーブル、アマゾンの動向を考察し、同時に電子書籍ブームとされる日本の読書環境の現状を概観したが、電子書籍ストアの乱立など整備は進んでいない。
著者
深川 真樹
出版者
学習院大学
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
no.16, pp.59-85, 2014-03

一般認為,董仲舒思想以天人感應論為特徵,關於其性質,向來有君主權抑制論、君權神授論、君主主體性論的三個見解。然而整理與探討這些見解的同時,參照〈賢良對策〉的相關部分而斟酌天人感應論,便可知:君權神授論與君主主體性論,皆並非適當討論決定董仲舒天人感應論性質的主要因素,即天與君主相互關係的特性;君主權抑制論則並無完整處理此相互關係。由天人感應論的理論結構而言,可把以下兩個性質視為其中天與君主相互關係的特性:一,由天將君主行為引導到儒家理念的方向;二,君主行為與天命、陰陽、祥瑞、災異等有所相連。此考察結果應可當成再次探討〈賢良對策〉內容與性質的重要線索。
著者
石川 利寿 河﨑 勉 島矢 和浩 安部 由希子 片 佑樹 岡安 香 鵜浦 康司 中村 陽一
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.1236-1239, 2017 (Released:2017-12-15)
参考文献数
7

症例は同居中の64歳女性(症例1)および37歳の長男(症例2).症例1は,6月より咳嗽,微熱を認め,症状増悪をきたし,9月に臨床症状,画像所見,気管支肺胞洗浄液と経気管支肺生検の所見,血清抗トリコスポロン抗体陽性,環境誘発試験陽性から夏型過敏性肺炎と診断した.その後12月に同一理髪店に勤務する症例2も咳嗽の増悪をきたし,血清抗トリコスポロン抗体陽性を含む診断基準を満たし,夏型過敏性肺炎と診断した.症例1は,帰宅誘発試験が陰性で,職場環境誘発試験が陽性であった.本症例は夏型過敏性肺炎の家族内発症例であるが,原因環境要因は,住居ではなく同一の職場にあると考えられた.また症例2は冬季診断例であった.夏型過敏性肺炎は,大半が夏季に発症し診断され,家族内発症のほとんどが住居環境に起因すると考えられてきた.特に専業主婦に多くみられ,本症例のように女性での職場環境による発症や冬季診断例は,夏型過敏性肺炎の臨床像が,社会環境の変化に伴い従来とは異なってきている可能性を示唆し,貴重な症例と考えられる.