著者
渡邉 実 堀内 靖雄 市川 熹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.338, pp.17-22, 1997-10-23
参考文献数
6
被引用文献数
3

数式の構造は欧米語に近く、日本語とは非常に異なるため、その日本語の音声表現は決まったものがない。視覚障碍者がインターネット等を通して電子化された情報を得る場合を想定し、HTMLやLATEXで記述されている表形式や数式を音声で表現するための基礎検討を進めている。
著者
荒井 美帆
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.38-64, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は,JFL環境における思考力向上を狙った文化授業を考察するものである。筆者は日本国内の予備教育機関において,数年間日本語教育に携わった経験があるが,文化授業を受け持ったことはなかった。筆者が在籍する大学院の日本語教育実習において初めて文化授業を担当したことにより,これまでJFL環境における日本語教育の意義を真摯に考えたことがなかったこと,文化を教える際に必要となる視点が欠けていたこと,学習者の思考力向上を意識した学習目標を設定していなかったことに気がついた。そこで,先行研究からこれら3つの問題点を整理し,文化授業の改善案を提案することにした。文化授業を行う際に必要な視点には久保田(2008)が提唱する4Dアプローチを取り入れ,思考力向上を目指した学習目標のフレームワークにはCLIL(Content and Language Integrated Learning)の特徴である4Cを用いた。
著者
和田 結希
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.115-145, 2019 (Released:2019-10-07)

国際教養大学専門職大学院日本語教育実践領域で秋から春にかけて実施される3つの異なる教育実習では,具体的なコミュニケーション場面における実践的な口頭運用能力の向上を目標とした日本語の指導が奨励されている。本稿では「発話につながるわかりやすい授業とは何か」という問いに答えるため,これらの実習を通じて筆者が行ってきた教育実践を「認知的複雑さ」という観点から振り返る。筆者は秋と冬に行った2つの実習から得た気づきを基に,最後の実習では「一般的にわかりやすい授業=認知的に単純な授業」と仮定し,認知的複雑さを調節する指標を作成した後,教案作成を行った。実習後,そうした取り組みが本当に認知的に単純な授業になっていたのか,また実際に学習者の発話量に差は見られたのか学習者からのフィードバックやビデオ等を資料として検証した。その結果,学習者にとってわかりにくく話しにくい授業があったことが判明し,そのわかりにくさ・話しにくさが活動に必要な手順の不明瞭性や先行知識の不十分な提供に起因することが明らかになった。
著者
橋本 有貴
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.88-114, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域(以下,本大学院)の3期にわたる実習を通して筆者が行ったアクション・リサーチの報告である。本稿の考察は学習者から「もっといろいろなことを学びたかった」という授業内容に関する不満の声を得たことから始まる。そして主に春実習の振り返りを通し,学習者の学習ニーズを把握し授業に反映させることができていたかについて検証した。さらに様々な制約により授業にニーズを反映させることができない場合の教師の役割の1つとして学習内容の意義付けについても検討した。その結果をもとに,学習者のニーズをどのように授業に反映させるか,また,反映できない場合の教師の対応について考察する。
著者
張 雨潔
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.65-87, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は筆者が教育実習で学習者の沈黙について検証を行ったアクションリサーチである。筆者は3期にわたる教育実習を振り返り, 実習中に録画された授業のビデオを観察した結果から, 冬・春実習において授業中の学習者の沈黙が多いことに気づいたと同時に, 学習者の沈黙に対して大きな不安とストレスも感じた。そのため, 録画されたビデオにおける筆者の発話を分析しつつ, 学習者の沈黙が起こった原因をさらに探っていくと, 筆者の質問に一貫性がないこと, 終始同じ質問を繰り返すことや説明不足のままで活動が行われることなどがわかった。また, 筆者の心理的な不安で学習者の回答を待たないこともわかった。本稿では, 授業で起こった沈黙の分析を通して問題点の理由と改善案を提示する。
著者
小川 仁 福島 浩平 佐々木 巖
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.106, no.7, pp.996-1002, 2009 (Released:2009-07-06)
参考文献数
35

回腸嚢炎(pouchitis)は,潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘·回腸嚢肛門(管)吻合術後に発症する回腸嚢粘膜の非特異的炎症である.発症頻度は欧米では60%に上るとされているが本邦では20%前後と考えられ,潰瘍性大腸炎術後の合併症のなかで最も頻度の高い長期合併症である.半数以上は術後2年以内に発症する.診断には問診と内視鏡検査が必須であり,可能なかぎり病理組織検査も加えるべきである.治療は抗菌剤内服が第一選択であり,大部分の症例に対して有効である.しかし一部の症例は短期間に再燃し,また抗菌剤治療に抵抗するものもある.これら難治性回腸嚢炎に対する治療法は確立しておらず,今後の研究課題である.

1 1 1 0 OA 沖縄案内

著者
島袋源一郎 著
出版者
島袋源一郎
巻号頁・発行日
1932

1 1 1 0 OA 玉纒太刀考

著者
白石 太一郎
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.141-164, 1993-02-26

伊勢神宮の社殿は20年に一度建て替えられる。この式年遷宮に際しては建物だけではなく,神の衣装である装束や持物である神宝類も作り替えられる。アマテラスを祭る内宮の神宝には「玉纒太刀」と呼ばれる大刀がある。近年調進される玉纒太刀は多くの玉類を散りばめた豪華な唐様式の大刀であるが,これは10世紀後半以降の様式である。『延喜式』によって知ることができるそれ以前の様式は,環のついた逆梯形で板状の柄頭(つかがしら)をもつ柄部に,手の甲を護るための帯をつけ,おそらく斜格子文にガラス玉をあしらった鞘をもったもので,金の魚形装飾がともなっていたらしい。一方,関東地方の6世紀の古墳にみられる大刀形埴輪は,いずれも逆梯形で板状の柄頭の柄に,三輪玉のついた手の甲を護るための帯をもち,鞘尻の太くなる鞘をもつものである。後藤守一は早くからこの大刀形埴輪が,『延喜式』からうかがえる玉纏太刀とも多くの共通点をもつことを指摘していた。ただそうした大刀の拵えのわかる実物資料がほとんど知られていなかったため,こうした大刀形埴輪は頭椎大刀を形式化して表現したものであろうと推定していた。1988年に奈良県藤ノ木古墳の石棺内から発見された5口の大刀のうち,大刀1,大刀5は,大刀形埴輪などから想定していた玉纒太刀の様式を具体的に示すものとして注目される。それは捩り環をつけた逆梯形で板状の柄頭をもち,柄には金銅製三輪玉をつけた手を護るための帯がつく。また太い木製の鞘には細かい斜格子文の透かしのある金銅板を巻き,格子文の交点にはガラス玉がつけられている。さらにそれぞれに金銅製の双魚佩がともなっている。それは基本的な様式を大刀形埴輪とも共通にする倭風の拵えの大刀であり,まさに玉纒太刀の原形と考えてさしつかえないものである。こうした梯形柄頭大刀やそれに近い系統の倭風の大刀には,金銅製の双魚佩をともなうものがいくつかある。6世紀初頭の大王墓に準じるクラスの墓と考えられる大阪府峯ケ塚古墳でも双魚佩をともなう倭風の大刀が3口出土している。6世紀は環頭大刀や円頭大刀など朝鮮半島系の拵えの大刀やその影響をうけた大刀の全盛期であるが,畿内の最高支配者層の古墳では倭風の大刀が重視され,また古墳に立てならべる埴輪につくられるのもすべてこの倭風の大刀であった。大王の祖先神をまつる伊勢神宮の神宝の玉纒太刀がこの伝統的な倭風の様式の大刀にほかならないことは,6・7世紀の倭国の支配者層が,積極的に外来の文化や技術を受入れながらも,なお伝統的な価値観を保持しようとしていたことを示す一つの事例として興味ふかい。
著者
五十嵐 崇訓
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.65, 2018-03-01 (Released:2018-06-09)
参考文献数
87

肌は,人間にとって最も“目にする”身近な認識対象の一つである.そのため,肌の外観(アピアランス)は,学術・産業分野における重要な研究の対象として研究が進められている.この際,肌のアピアランスの特徴を決定する重要な因子の一つである“色”は,不可欠な評価対象である.そのため,肌の色彩を理解する上で有用となる様々な観点からの研究が展開されている.本報では,このような多岐にわたる研究分野の中から,肌色とその周辺に関する基礎知見として三つの観点から先行研究をレビューする.まず,肌色に関する一般的な評価知見として,(1)データベースに基づいた肌色特徴に関する最近の研究を振り返る.次に,しばしば肌色の理解において必要となる生理学的観点からの評価知見として,(2)分光データや画像データなどから肌の主要色素(メラニンとヘモグロビン)を定量化・指標化するための解析法の事例をレビューする.最後に,これらの評価では捉えづらいと考えられる肌特有の評価知見として,(3)肌・顔に特徴的な知覚を扱った最近の研究事例の一端を振り返る.