13 0 0 0 OA 会津磐梯山

著者
福島県民謡
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1952-06
著者
川瀬 隆千
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.77-90, 2004

学生のボランティア活動が盛んだが,「組織内部の運営上の問題」や「地域(外部)との連携の問題」などの課題も指摘されている。本論は,コミュニティ心理学の観点から,筆者自身が顧問を務める「学生ボランティア部」(学ボラ)の活動を検討し,学ボラにおける工夫を取り上げることによって,学生のボランティア活動を支援する方策を考えるものである。学ボラのミーティングに注目し,その組織運営の方法を検討する。ミーティングはケースの検討が目的だが,問題を解決するために,メンバー全員が知恵を出し合うことにより,円滑に運営されている。円滑な運営が可能なのは,ケース情報や少年イメージ,担当者の悩みなどをメンバー全員が共有し,知識や経験を蓄積するシステムを持つためである。学ボラにおいては,ケース検討会や合宿,歓迎会や送別会など,さまざまなコミュニケーションの場を,半ばイベント化して用意することによって,宮崎家庭・少年友の会や宮崎家庭裁判所との連携を保持している。友の会や家裁の十分なバックアップがなければ学ボラ活動は滞ってしまう。連携は活動継続のためにも欠かせない。さらに,継続的にボランティア活動を展開するには,顧問が適切な役割を果たさなければならない。本論では,顧問の役割を,スーパーバイザー,地域連携の媒介者,参加型理論構治安の3つの観点から検討する。
著者
藤 桂 吉田 富二雄
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.494-503, 2010
被引用文献数
3

This study examined the influences of online gaming on sociability and aggression in real life. It was hypothesized that the effects of online gaming would differ depending on the interaction style of the online-gamers. Online-gamers in Japan (<I>n</I>=1 477) were asked to respond to questionnaires that measured interaction style during online gaming, the effects of sociability and aggression, as well as social and individual orientation in real life. Factor analysis of the scores for interaction style extracted five factors. Covariance structure analysis indicated that sociable interactions such as "Broadening relations" and "Feeling of belonging" promoted sociability in real life. In addition, "Release from daily hassles" promoted sociability and decreased aggression. In contrast, non-sociable and aggressive interactions decreased sociability and increased aggression. The results also suggested that a social orientation in real life promoted sociable interactions during game playing, while an individual orientation promoted non-sociable and aggressive interactions. These results supported the hypotheses and suggested that online gaming resulted in positive outcomes for those who are socially, but negative outcomes for those who are not.
著者
長尾 真
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-8, 1991

今日,情報は社会のすみずみにまで行きわたるようになり,人それぞれによりそれぞれの仕方で活用されるとともに,また種々の影響を社会と個人に与えるようになってきた.従って,情報・情報技術の社会における実態とその影響をよく観察し,情報と人間との相互作用,相互関連性について考えることが必要である.即ち情報社会というものに対する生態学的研究が今日必要とされていると言える.本稿では,これを「情報社会の生態学」と名づけ,その試みを示す.情報の代表的な表現媒体は言語であるが,音や図形・画像,さらには動作などによっても行なわれている.かっては,印刷物に固定された情報以外はすべてその場で消滅してしまうものであったが,電子技術・計算機技術によって,各種の情報が記憶され,処理され,種々の形に変換されて利用されるようになってきた.情報爆発という言葉が示すように,情報表現技術によって膨大な情報が利用できるようになってきているが,それに従って,1人の人間にとって必要な情報の割合が極端に小さくなり,真に有効な情報の取得が困難となってきている.ここでは,社会と情報,個人と情報との関係として検討すべき課題を列挙し,情報の有効性と危険性について考える.
著者
渡辺 実
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.6, pp.319-326, 1996-11

1.論文の目的 本研究は、阪神淡路大震災時にラジオが行った地震発生直後1時間の災害放送と、災害の規模は異なるが同じ直下型地震であったこと、また、地震発生時間も同じ日の共に早朝であったことなど、災害時の放送環境が類似しているノースリッジ地震時にラジオが行った米国の災害放送の内容(地震発生直後1時間)を比較・検討し、我が国の災害放送のあり方を検討する一助としたい。2.研究の方法 阪神淡路大震災時に放送されたNHKラジオ、AM神戸の放送内容と、1年前のノースリッジ地震時に放送されたKFWB(参考にKNX)の放送内容を、地震発生から1時間の時間帯において、時系列に比較検討を行った。3.結論 日米の災害放送の内容を比較・検討を行った結果、以下のような相違点、及び課題が明らかになった。(1)地震発生直後に、何を伝えるのか?(2)地震直後の防災情報の出し方(3)無線を使った初期被害情報の放送 阪神淡路大震災でも災害時におけるラジオの有効性が立証された。しかし、被災者の命を救うラジオが、「いつ、誰に、何を伝えるのか」について十分な議論がなされているのだろうか。本調査結果を見ると、米国のラジオメディアは、災害発生直後には報道機関ではなく、放送で命を救う情報や被害の拡大防止に役だつ情報を、被災者へ向けて放送する防災機関の役割に徹底していることがわかる。この放送の価値観は、ラジオメディアならではの、災害放送の価値観ではないだろうか。
著者
内田 良 長谷川 哲也 上地 香杜
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.422-434, 2023 (Released:2023-12-13)
参考文献数
30

本研究の目的は、公共図書館をだれが利用しているのか、またそれはだれに利用されるべきと考えられているのかについて、平等利用の観点から大規模ウェブ調査の分析をもとに検証することである。分析の知見は次のとおりである。第一に、図書館利用には学歴がもっとも強い影響力をもっていた。第二に、非大卒者よりも大卒者のほうが、また滞在型の新しいサービスへの期待度が高い者のほうが、利他的に公共図書館の存在意義を重視していた。
著者
今福 輪太郎
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.2020-002, 2021 (Released:2021-03-23)
参考文献数
15

質的研究の目的は,研究対象となる当事者の視点から見える事象や人々との関わり,その人の心情などの内面的世界を理解することにあり,事実に対する「良い」「悪い」の評価基準は保留することが重要である.医療者教育の分野においても質的研究への関心が高まり,質的研究を「やってみよう」「やってみたい」と思う人が増えてきている.しかしながら,それに比例して,「どんなリサーチ・クエスチョンを立てたらいいのか」「何人からデータを収集すればいいのか」「数値に表しきれない膨大なデータが蓄積されていくだけでこの先どうすればいいのか」「分析手順がわからない」など,質的研究を始めてはみたものの壁にぶつかる人も多くいるだろう.本稿では,質的研究を実施する中でしばしば生じる疑問に答えながら,質的研究の位置づけや目指すものを整理し,その基本理念や方略について考察していく.
著者
川真田 聖一 黒瀬 智之 小澤 淳也 榊間 春利
出版者
コ・メディカル形態機能学会
雑誌
形態・機能 (ISSN:13477145)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.62-74, 2016 (Released:2016-04-08)
参考文献数
6

骨格筋の起始と停止から作用を理解する考え方を、初修者向けに説明した。筋は基本的に、力を出すとき収縮して短くなり、筋の停止が起始に向かって引かれる。その際、筋の作用は、起始と停止の間にある関節で起こるので、関節の可動性によって制約を受ける。筋の作用はしばしば3次元で起こるため、屈曲/伸展、内転/外転、内旋/外旋の3種類の運動に分けて、テコの原理にもとづいて理解すると分かりやすい。簡単に言えば、筋の作用は、3次元的に起始と停止間の距離が最も短くなるような運動である。したがって、起始と停止の位置関係を知り、その間にある関節の可動性が分かれば、筋の作用を合理的に推測できる。具体的に説明するため、棘上筋、棘下筋、広背筋、肩甲挙筋、前鋸筋と中・小殿筋を取り上げ、起始と停止から筋の作用を理解する考え方を説明した。また、全身の各部位には機能が似た筋が集まって存在する傾向があり、これらの筋を筋群と呼ぶ。同じ筋群に属する筋は、起始あるいは停止が共通な場合や、支配神経が同じであることも多い(例:前腕前面の筋、下腿後面の筋、ハムストリングス、内転筋群)。そのため、筋の起始、停止、作用と支配神経を学習する場合、全身には多くの筋があるので、はじめは全身の筋を筋群に分けて大まかに把握し、各筋群に共通する特徴を理解した後に、個別の筋を理解するのが良いと思われる。
著者
角田 啓斗 山野 仁司 豊田 賢治
出版者
アクオス研究所
雑誌
水生動物 (ISSN:24348643)
巻号頁・発行日
vol.2023, pp.AA2023-23, 2023-11-27 (Released:2023-11-27)

Many morphological abnormalities have been reported in crab species, including intersexual or gynandromorphic individuals with both male and female traits and morphological deformities of the chelipeds and other parts of the body. A gynandromorphic individual of the snow crab Chionoecetes opilio was recently captured in Fukui Prefecture, Japan, on November 12, 2023. This specimen had some characteristics of the male with terminal molt such as a huge carapace width and enlarged chela height, on the other hand, it had a female-like widened abdominal width. It also had male-like first pleopods and female-like pleopods with hairs. Although histological observations could not be made because it had been boiled, the gonad appeared to be an ovary. This is a gynandromorphic individual with both male and female morphological characteristics, therefore, a detailed record is hereby provided.
著者
Takeshi Wada Katsutoshi Takayama Kaoru Myouchin Hayato Kishida Yuto Chanoki Keisuke Oshima Takahiro Masutani Yoshitomo Uchiyama Toshihiro Tanaka
出版者
The Japanese Society for Neuroendovascular Therapy
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
pp.oa.2023-0074, (Released:2023-12-08)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Objective: Symptomatic intracranial hemorrhage (SICH) after mechanical thrombectomy (MT) is generally considered a critical complication. Hemorrhagic transformation after ischemic stroke has also been associated with contrast media administration. The objective of our study was to evaluate correlations between contrast media type and incidence of SICH after MT.Methods: Ninety-three consecutive patients (41 men; mean age, 80.2 years; range, 44–98 years) underwent MT reperfusion (expanded thrombolysis in cerebral infarction score, 2a–3) for acute large-vessel occlusion ischemic stroke within 8 h after symptom onset between April 2020 and July 2023 were retrospectively reviewed. Correlations between contrast media type (iso-osmolar or low-osmolar medium) and incidence of SICH were assessed.Results: Contrast media were iso-osmolar in 60 cases or low-osmolar in 33 cases. The overall incidence of SICH was 5.5%. The frequency of SICH was significantly lower in the iso-osmolar group (1.7%) than in the low-osmolar group (12.1%; P = 0.033).Conclusion: Iso-osmolar contrast media was associated with a lower incidence of SICH compared with low-osmolar contrast media in patients after MT.
著者
Masato Nitta Takanori Ishikawa
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.23-30, 2024-01-11 (Released:2024-01-11)
参考文献数
60

Henneguya postexilis Minchew, 1977 (Cnidaria: Myxobolidae) is described as a novel record for Japan. It was found in the gills of non-native Ictalurus punctatus (Rafinesque, 1818) (Siluriformes: Ictaluridae), which were collected from the Omoi River, a tributary of the Tone River system in Tochigi Prefecture, central Honshu. This myxozoan species is native to North America and its discovery from Japan in this study is the second case reported from a non-native region. Until now, H. postexilis has only been observed in I. punctatus, suggesting that it is an introduced alien species in Japan, likely accompanying its host.
著者
松嶋 麻子
雑誌
第46回日本集中治療医学会学術集会
巻号頁・発行日
2019-02-04

重症熱傷患者の死亡は、受傷早期の循環不全(いわゆる熱傷ショック)とその後に訪れる敗血症が主な原因である。今回は、重症熱傷患者の救命を目的に、社会保険中京病院(現独立行政法人地域医療機能推進機構 中京病院)で行った調査と感染対策について報告する。1.敗血症の起因菌と感染対策敗血症で死亡した広範囲熱傷の患者を調査したところ、約6割の患者において、創、痰、尿、血液、カテーテルのいずれかからmethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA)が検出され、全員から多剤耐性緑膿菌が検出されていた。これに対し、接触予防策と環境整備を中心とした感染対策を施行したところ、MRSAの検出率に大きな変化はなかったが、多剤耐性緑膿菌の検出率は1/3まで低下した。敗血症の発症率および受傷から敗血症を発症するまでの日数は感染対策の前後で変化はなかったが、多剤耐性緑膿菌による敗血症が減少した結果、死亡率は半減した。2.熱傷患者におけるToxic Shock Syndrome (TSS)TSSは、急激にショックから多臓器不全に陥る病態である。小児の熱傷患者における発症頻度は2.5-14%とされており、診断に至らず治療が遅れた場合には死亡率は50%に上ると言われている。成人では思春期までにTSST-1に対する中和抗体が産生されるためTSSの発症は極めて稀と考えられてきたが、近年、MRSAの院内感染により発症するTSSが小児だけでなく、成人でも問題となりつつある。我々の調査研究では、熱傷患者のMRSA院内感染によるTSSの発症頻度は8.2%であり、年齢や熱傷面積の分布に一定の傾向は認めなかった。TSST-1を産生するMRSAに感染した患者の内、TSSを発症した患者は発症しなかった患者と比較して、来院時の抗TSST-1抗体は低かった。TSST-1を産生するMRSA株が蔓延する施設においては、小児、成人に関わらず、MRSAの院内感染によるTSSの発症を考慮する必要がある。
著者
戸邉 直人 林 陵平 苅山 靖 木越 清信 尾縣 貢
出版者
日本コーチング学会
雑誌
コーチング学研究 (ISSN:21851646)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.239-251, 2018-03-20 (Released:2019-09-02)
参考文献数
28
被引用文献数
7

This study aimed to present the practical knowledge and investigate effective techniques to improve performance in the high jump. The subject was a male Japanese top class high jumper whose personal record was 2 m31. Progress in high jump performance was shown by an increase from 2 m22 in 2012 to 2 m31 in 2014, and kinematics data were collected at competitions to assess the factors involved in achieving best record. The results were as follows. 1. The subject focused on high jump technique training during periods between competitions, and on improvement in strength training at without competition periods. Considering effects of training, this training protocol was logical. 2. The subject changed from single-arm action at takeoff to double-arm action and improved its techniques during this study. This change improved high jump performance by increasing force on takeoff. 3. The results of this study suggested different from general theory which is provided by previous study. It means that there is possibility to discover new theory by investigating individual case.     These results suggest the hints to improve high jump performance and indicating the importance of individual longitudinal investigation.
著者
栃谷 史郎
出版者
公益財団法人 腸内細菌学会
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.33-41, 2017 (Released:2017-01-31)
参考文献数
54

児の腸内細菌叢の定着は母親の常在細菌叢を第一の源として起こる.腸内細菌叢は母と子を結ぶリンクの1つであると言える.適切な母子関係は児の脳発達において大切な働きをする.周産期における母親の感染症,ストレス,高脂肪食による肥満など様々な環境因子が児の腸内細菌の定着に影響を与え,その結果,児の脳発達にも影響を与えることが複数の研究から示されている.我々は,非吸収性抗生剤を妊娠マウスに投与し,母親の腸内細菌叢を撹乱する実験を行った.その結果,仔の行動に変化が観察された.本総説では,児の脳発達における周産期母体腸内細菌叢の役割について議論する.
著者
渡壁 奈央 古田 歩 鈴木 麻希 杉山 寿美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.648-659, 2023 (Released:2023-12-08)
参考文献数
46

戦国期毛利氏の饗応献立について, 『元就公山口御下向之節饗応次第』に記された6回の饗応献立記録と, 『身自鏡』に記された季節の食材や調理法から, 饗応献立の料理構成を検討した. 膳部の本膳, 二の膳, 三の膳の料理の数は, それぞれ7, 5, 3であり, 異なる15の料理が供されていた. また, 1回の饗応で料理の重複は認められなかった. 一方, “かうの物” “かまぼこ” “あわび”等は, 6回の饗応すべてで供されていた. 御汁は, 二の膳, 三の膳で2つずつ供され, 二の膳では, 魚 (鯉, 鯛, 鮒) の汁と, 山菜または海藻の汁, 三の膳では鳥 (白鳥, 靏, 鴈) の汁と, 獺またはあわびの汁であった. 『身自鏡』には, 塩による保存の有無で魚, 鳥, 獺の汁の調理方法が異なることが記されていた. 献部では, 初献で“雑煮”, 二献で“さしみ”“鳥”“栄螺”が供されていた. 点心の献には, 上位の食材とされる鯉, 白鳥, 鶴や, 季節の情景を表した料理が, “御副物”として組み合わされていた.