著者
徳田 恵一 益子 貴史 宮崎 昇 小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.1579-1589, 2000-07-25
被引用文献数
65

HMM(hidden Markov model)による時系列の統計的モデル化手法は, 特に音声認識における音声スペクトル列の統計的モデル化手法として広く成功を収めている.HMMは, 離散的なシンボル列を扱う離散分布HMMと、連続値をもったベクトル列を扱う連続分布HMMとに大別されるが, 実際の観測系列には, 離散的なシンボルと連続値が時間的に混在したものがあり, 従来のHMMでこのような観測系列をそのまま取り扱うことはできない.音声のピッチパターンは, このような系列の例である.この問題を解決するため, 本論文では, 可変次元の多空間上における確率分布に基づいたHMMを新たに定義し, 拡張されたHMMのモデルパラメータの再推定アルゴリズムを与えている.拡張されたHMMは, 離散分布HMM, 混合連続分布HMMを特別な場合として含み, 更に離散シンボルと連続値が時間的に混合した観測系列をモデル化することができる.
著者
佐藤 純子
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学大学院論集. 人間科学研究編 (ISSN:13482122)
巻号頁・発行日
pp.71-83, 2003-03-18

TitleVII of the Elementary and Secondary Education Act enacted in 1968, well known as the "Bilingual Education Act" , was replaced by the "No Child Left Behind Act of 2001" which was signed into law by President Bush on January 8, 2002. The expiration of the "Bilingual Education Act" means the elimination of not only bilingual programs, but also the spirit of multiculturalism in the sense of tolerance and respect for diversity. This paper seeks to compare the purposes of the "Bilingual Education Act of 1968" with those of the "No Child Left Behind Act of 2001", and tries to expound why the "Bilingual Education Act" is needed to proceed us to real democracy.
著者
小山田 耕二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.55-56, 1996-09-04

現在使われている可視化手法は,数値データが格子点で定義されていることを仮定していることが多い.一方,数値シミュレーションの中には,格子中心で数値データを計算するものがある.有限体積法では,変数は,格子の中心に定義されている.また,有限要素法では,最初に数値データが格子点で計算されるが,その微分量は,格子の中心で計算されることが多い.このような格子の中心で定義された数値データを以降,格子中心データと呼ぶことにする.格子中心点を格子点とするような格子を再構築するのは,非現実的である.特に非構造格子データの場合,もとの境界を保持するのが困難である.その代わりに,これまで,格子中心データから次のような2つの手法によって格子点データに変換されてきた.1つは,距離逆数法である.これは,まず,格子中心から格子点までの距離の逆数を重みとして,格子中心データS^<cell>を各格子点に加算していく.同時に,重みそのものも格子点毎に加算しておき,最後に,加算された重みで加算されたデータを除して,その格子点でのデータS^<point>_iとする方法である.S^<point>_i=<Σ_<C^<cell>_i S^<cell>×W^<cell>>/<Σ_<C^<cell>_i W^<cell>>,ここで, W^<cell>は,距離の逆数を,Σ_<C^<cell>_iは,i番目の格子点について総和をとることを示す.もう1つは,格子中心で評価された勾配ベクタ▽S^<cell>から格子点データを外挿する方法である.S^<point>_i=S^<cell>+(D^^→,▽S^<cell>),ここで,D^^→は,格子中心から格子点への方向を,(A^^→,B^^→)は,A^^→とB^^→の内積,そして▽Cは,スカラ関数Cの勾配を表す.格子中心から格子点データに外挿する場合,一般的に格子点を共有する格子毎に違った値が計算される.格子点毎にユニークな値が必要となる場合,これらの値は,平均化される.以上のアプローチで得られる格子点データによって張られるデータ空間は,もとの格子中心データによって張られるそれと異なると考えられる.今,紹介した手法では,この違いによる誤差についてなんら考慮がなされていない.しかしながら,我々は,この誤差の定量化を行ない,この定量化された誤差を各格子点毎に極小化するアプローチを提案する.
著者
小池 正春
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.133-150, 2004-03-31

米国では,1983年に発表された報告書「危機に立つ国家」をきっかけに全国的な教育改革運動が起こった。また同年に「アメリカの高校教育改革」という全米各地の学校実態を調査した報告書による教育改革の提案がなされた。1991年大統領により「2000年のアメリカ:教育戦略」が発表され,2002年には連邦法No Child Left Behind Actの制定に至った。本報告書は,このアメリカの一連の教育改革を様々な報告や研究レポートを参照し鳥瞰図的に眺める。次に「アメリカの縮図」といわれるメリーランド州の教育改革の流れを見る。そして最も「アメリカ的な問題」を抱える同州プリンス・ジョージズ郡に焦点を当て,第2次大戦後同郡がどのように社会と経済,人種構成上で大きな変貌を遂げ,それが教育環境にどのような影響を及ぼしたかを事例を見て今後の行方を探る。
著者
池添 冬芽 市橋 則明 羽崎 完 森永 敏博
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.59-63, 2001-03-31
被引用文献数
1

本研究の目的は, 段差昇降動作における昇降動作様式の違いおよび下腿の肢位によって, 膝周囲筋の筋活動がどのように変化するかを明らかにすることである。対象は健常女子学生18名であった。測定筋は右下肢の大腿直筋, 内側広筋, 外側広筋, 半膜様筋, 大腿二頭筋とし, 前方昇降動作と後方昇降動作をそれぞれ下腿中間位, 下腿内旋位, 下腿外旋位で行わせたときの筋電図を分析した。前方昇格および後方昇降動作の筋活動量を比較すると, 大腿直筋, 内側広筋, 外側広筋においては前方昇降動作より後方昇降動作の方が有意に大きな筋活動量を示した。また, 下腿の肢位による変化は, 内側広筋, 半膜様筋, 大腿二頭筋において認められ, 内側広筋, 大腿二頭筋では下腿外旋位, 半膜様筋では下腿内旋位で最も大きな値を示した。これらのことから, 段差昇降訓練を行う場合, 段差昇降様式の違いではハムストリングスに対する負荷は変化しないが, 大腿四頭筋に対しては, 前方昇降より後方昇降させる方が大きな負荷量が得られること, さらに内側広筋をより収縮させたい場合には下腿外旋位で段差昇降を行うことが有効であることが示唆された。
著者
ダニアル ケオキ 青木 孝文 戸田 真志 長谷川 晶一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.26, pp.15-20, 2009-02-28

カメラ画像から実世界の3次元情報を復元することが求められている。本研究では,実世界とCGを重畳させるために必要な3次元形状と運動認識をより効果に行うために尤度付き物理シミュレータの提案をする。A research to increase recognition of shape and movement for three-dimensional objects using physic simulator with probability consideration. By this,object recognition via camera is hoped to increase.
著者
井関 健太 矢口 勇一 大田 和寛 千葉 将人 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.363, pp.105-110, 2008-12-11

2次元連続DPアルゴリズムと因子分解法に基づく画像からの3次元形状を効率的に復元するシステムを実現した.2次元連続DPでは画像間の全ピクセルに対する非線形対応のマッチングが可能である.そのため,因子分解法において使用される計測行列を,画像集合の1枚と任意の他の画像とのすべてのピクセル対応から生成する事で,特別な計測機器やカメラパラメータを必要とせず,少数枚数の画像のみから3次元モデルを生成する事が可能である.一方,2DCDPによる計算コストがO(N^4)となり,計算速度とメモリサイズに関する問題がある.本報告ではこれらの問題に対処するために,2DCDP計算の並列化に基づく計算機環境を構築した.また,野外の大きな建築物である城郭を対象にし,効率的に形状復元を行うシステム実装した.大規模画像への3次元形状復元には,部分3次元形状のモザイキングにより実現する.今回構築したシステムが良好に動作する事を実験により示した.
著者
吉武 博通
出版者
筑波大学大学研究センター
雑誌
大学研究 (ISSN:09160264)
巻号頁・発行日
no.32, pp.43-62, 2005-03

ただ今、ご紹介に預かりました吉武です。この4月から筑波大学に来ております。今日は大学改革についてなのですが、私自身は3月まで民間人でした。25年間、新日鐵という会社に勤務していた鉄鋼マンです。そのような人間が、大学について ...
著者
寺尾 浩 岸川 禮子 加藤 真理子 野田 啓史 岩永 友秋 庄司 俊輔 西間 三馨
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1119-1122, 2004
被引用文献数
4

症例は65歳の男性. 主訴は全身の発赤, 腫脹, 掻痒, 意識消失. 既往歴は34歳時より糖尿病発症, 近医受診中. 現病歴は34歳時にパーティーでビールを摂った後, 20分後に全身の発赤, 腫脹, 意識消失が出現した. その後, 患者は様々な食物(すべて小麦が使われていた)摂取後に散歩をし, 蕁麻疹, 意識消失を生じていた. 平成13年2月肉団子入りの食事を摂った後, 散歩に出かけ, 帰宅後, 全身の発赤, 腫脹, 意識消失が出現した. 初診時検査では血清IgE値253IU/ml, IgE RAST値は小麦で2.13UA/ml(クラスを示した. 運動負荷試験方法では空腹時負荷異常なし, アレルギー除去食(小麦, エビ, カニ除去)摂取後, 運動負荷異常なし, 食パン1/2枚摂取後運動負荷異常なし, 食パン1枚摂取後運動負荷で全身に蕁麻疹出現. 以上より小麦を原因とするfood-dependent exercise-induced anaphylaxisと診断した. 物理的アレルギーのなかで, 運動という物理的刺激によりアナフィラキシー症状を呈する疾患を運動誘発性アナフィラキシーという. そのなかでも, 特定の食物摂取時にのみ運動誘発性アナフィラキシー症状が現れる場合, 食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(FEIAn)という.
著者
柘植 洋一
出版者
金沢大学地域連携推進センター
雑誌
金沢大学サテライトプラザミニ講演記録
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, 2008-08-30

外国語を勉強すると日本語には無い音がでてきます。また同じ日本語でも方言によって使う音には違いがあります。この音声について,①どのようにして産み出されるのか,②どのような種類があり,どんな特徴を持っているのか,③どのように人間はそれをとらえているのか,といった内容を,「音声を目で見る」ということも含めて,お話しいたします。この講演を通じて,日頃何気なく使っているコトバの音声面への関心を深めていただければと思います。
著者
末武 国弘
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.13, no.14, pp.35-42, 1989-03-04

現在, CAIのコースウエアの良いものが各方面で要求されている.しかしながら, これまで開発されてきたものの内容は, 表現技術, 画像提示技術の上で, いま一つ足りないところがある.ここでは, 画像技術, 提示技術に焦点を絞って述べてある.その基本は, コースウエア制作者の学習者に対する[気配り]にある.
著者
吉田 稔 青柳 隆二
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.189-199, 2004-08-31
被引用文献数
1

浅間山天仁活動は,スコリア(軽石)の噴出に始まり,中間型の追分火砕流の発生を経て,上の舞台溶岩流の流出で終わった.天明活動の鎌原火砕流に相当する噴出物は,天仁噴火では知られていない.これらの噴出物は,同一火口から生じ,いずれも安山岩質で,主成分組成の分布範囲は狭い.著者らは,吉田・土屋(2004)が,天明(1783)活動噴出物につき得た結果と同じく,噴出様式の変化は,噴出時のマグマからのがス放出状況の相違がもたらしたものと考え,各種噴出物中のフッ素,塩素を定量し,これらの成分の揮発に開する吉田の実験結果に基づいて噴出機構を考察した.スコリア試料は,均一で高い塩素含有量を示し,噴火開始時に,マグマ柱の最上部に揮発性成分が濃縮され,火道内部で発泡して激しく放出されるとともに急冷されたとして説明される.追分火砕流試料は,フッ素,塩素含有量の分布範囲が非常に広く,かなりの数の試料がスコリアとほぼ同じ含有量を示す.一方,その他の試料は,フッ素,塩素含有量とも低く,変動幅が著しく大きい.ハロゲン含有量の地理的分布を検討した結果,追分火砕流は,ハロゲン含有量の異なる多くのフローユニットから成るものと見られる.ハロゲンの多いフローユニットは,火口付近に堆積したスコリアが流れ下ったものと推測される.ハロゲンの少ないフローユニットは,天明活動の吾妻火砕流と同様,火口付近で発泡しながら流出したことを示唆する.一方,ハロゲン分量の地理的分布を見ると流出後の脱ガスは主に流下の初期に起きたと思われる.上の舞台溶岩は流出後のガスの放出は少なかったと見られる.これらの結果は,天明噴火噴出物につき得られた結果と調和する.
著者
小磯 邦子 中島 修 松村 大輔 藤本 康之 橋本 祐一
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 = Journal of the Pharmaceutical Society of Japan (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.120, no.1, pp.104-112, 2000-01-01

Human myeloid leukemia K562 cells can be induced to differentiate to mature cells bidirectionary, i.e., hemin induces erythroid differentiation, while 12-O-tetradecanoylphorbol 13-acetate (TPA) induces differentiation to monocytes. The differentiation-inducing activity of various hemin-related compounds suggested certain structural requirements for the activity : 1) the iron moiety of hemin is not essential, and 2) the propionic acid side chains of hemin play an important role in the differntiation and induction. In addition, we have examined the influence of some bioresponsemodifying factors on hemin/protoporphyrin IX-induced differentiation of K562 cell line. Retinoids and tubulindisruptors, themselves did not induce differentiation, enhanced hemin/protoporphyrin IX-induced differentiation of K562 cells. We also examined the possible involvement of peripheral-type benzodiazepine receptor (PBR) in hemin/protoporphyrin IX-induced differentiation on K562 cell lines. The PBR specific ligands modified hemin-induced differentiation. These results suggest a requirement for retinoids (or retinoids-like cofactors) for hemin/protoporphyrin IX-induced differentiation of K562 cells and the involvement of PBR in erythroid differentiation of K562 cell line. Further we showed that TPA suppresses hemin-induduced erythroid differentiation of K562 cells, while retinoids augment it. TPA is a potent inducer of heme oxygenase (HO), which catabolizes heme to biliverdin. An HO inhibitor, tin protoporphyrin (SnPP), suppresses TPA-induced K562 cell differentiation to monocytes. It was also found that cotreatment of K562 cells with SnPP and TPA induces erythroid differentiation of K562 cells, though SnPP alone or TPA alone does not induce erythroid differentiation, suggesting a role of HO in the directional switch of differentiation.
著者
桑原 明史 須田 武保 飯合 恒夫 畠山 勝義
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.21-26, 2009-01-01
被引用文献数
1 1

新潟県における大腸内視鏡検査関連の偶発症の実態を明らかにするため,アンケート調査を用いた検討を行った.対象は2000∼2004年に新潟大腸肛門病研究会の13幹事施設で行われた大腸内視鏡検査症例である.検査総数は,85,507件(観察のみ40,149件: 処置あり45,358件)であった.偶発症の発生頻度は,全体で198件,0.23%に認められ,処置あり群で8倍高くなっていた(観察のみ0.05%,処置あり群0.39%).偶発症の内訳は出血80.3%と穿孔13.6%が多く,発生頻度は出血0.19%,穿孔0.03%であった.出血の原因手技はEMRが76.7%で,治療はクリッピングが66%に行われていた.穿孔例の部位は96.3%が左側結腸であり,59.3%が観察行為のみで起きていた.穿孔に対する処置は85.2%で緊急手術が施行されていた.偶発症での死亡例は0.002%であり,いずれも穿孔例であった.<br>