著者
金田 豊
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.23-30, 1987-12-25
被引用文献数
22

本稿では、周波数領域においてAMNORの理論を述べ、その指向特性に検討を加えた。その結果、AMNORは従来の指向性マイクロホンを、指向特性という観点において包含するものであることを示した。更に、従来の指向性マイクロホンの指向特性が最適であるのは、ある特定の雑音条件に対してのみであるのに比べ、AMNORは、任意の雑音条件に対して適応的に最適指向特性を形成する。このことを実現するためにAMNORは、1)雑音到来方向に対して(マイクロホン素子数-1)個の死角(感度がゼロの方向)を形成する、2)死角以外の指向性形状も最適化する、3) 1)、2)の指向特性の制御を、周波数帯域ごとに独立に行う、ことを明らかにし、実験により確認した。
著者
Toyama Takuji Hoshizaki Hiroshi Isobe Naoki Adachi Hitoshi Naito Shigeto Oshima Shigeru Taniguchi Koichi
出版者
社団法人日本循環器学会
雑誌
Japanese circulation journal (ISSN:00471828)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.937-942, 2000-11-20
被引用文献数
6 6

To identify and quantify the amount of viable hibernating myocardium in patients with chronic coronary artery disease, resting ^<201>Tl single photon emission computed tomography(SPECT) was compared with ^<99m>Tc-methoxy-isobutyl isonitrile(MIBI) SPECT after nitrate infusion (nitrate-^<99m>Tc-MIBI) and ^<201>Tl SPECT after ^<201>Tl with glucose-insulin-potassium infusion (^<201>Tl-GIK) in 25 patients. Twenty-one patients also underwent completely left ventriculography beforehand and 5±4 months afterwards. SPECT images were divided into 9 segments and scored visually from 0 (normal uptake) to 3 (absent). The defect score was calculated as the summation of the total scores(TDS) in each patient. The TDS of nitrate-^<99m>Tc-MIBI images (6.3±4.3) and ^<201>Tl-GIK images (5.8±4.2) were significantly lower than the 7.4±4.3 of resting ^<201>Tl images (p<0.01). Based on the improvement of wall motion after coronary revascularization, the sensitivity of ^<201>Tl-GIK imaging (85%) was significantly higher (p<0.05), and that of nitrate-^<99m>Tc-MIBI imaging (79%) also tended to be higher (p=0.08), than that of ^<201>Tl imaging (62%) in detecting viable myocardium. The specificity of the 3 methods was almost the same. The nitrate-^<99m>Tc-MIBI and ^<201>Tl-GIK methods were more useful than the resting ^<201>Tl method for evaluating viable hibernating myocardium. Furthermore, the ^<201>Tl-GIK method may provide a more accurate estimate of the amount of viable myocardium than the nitrate-^<99m>Tc-MIBI method.
著者
立石 美加 堀井 洋一郎 丸山 治彦 名和 行文 土屋 公幸 牧村 進
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.491-494, 1997-06-25

ミラルディア(Millardia meltada)のIgG抗体をイムノアフィニティークロマトグラフィー法で精製し, ウサギ抗血清を作成した. この抗体を用いて, 寄生虫特異的ミラルデイア抗体をELISAにて測定したところ, 従来の方法に比べ著しい感度の上昇が認められた. ミラルデイアはStrongyloides venezuelensisとNippostrongylus brasiliensis感染に対して効率的な抗体産生を行っていることから, この動物の寄生虫に対する高感受性は一般的な免疫不全によるものではないと考えられる.
著者
徳久 良子 徳久 雅人 乾 健太郎 岡田 直之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.237, pp.13-20, 1999-07-26
被引用文献数
7

対話中に変化する相手 (ユーザ) の情緒を推定し, システムの応答プランニングに利用する技術の研究開発は, ヒューマンフレンドリな対話システムを構築するための有効なアプローチの一つと考えられる. このようなアプローチについてはすでに萌芽的な研究がいくつか見られるものの, ユーザの情緒の推定に必要な機構や情緒推定と応答プランニングの相互作用についてはまだほとんど明らかになっていない. そこで我々は, これらの問題を解明する手段の一つとして, 情緒タグつき対話コーパスの構築を検討している. 本稿では, 情緒タグつき対話コーパスを構築することの現実性について, 我々がこれまでに行った予備調査の結果を報告し, その中で明らかになった問題点について議論する.
著者
高山 透 村田 勝夫 池田 重良
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.34, no.12, pp.781-785, 1985-12-05
被引用文献数
2 2

減圧下誘電放電による窒素アフターグロー生成法を用いた発光分析装置を試作した.タンタル板製の加熱型アトマイザー上で減圧乾燥した溶液試料を加熱によって5Torrの気相に放出し,誘電放電路を流れてきた窒素と混合する.このとき,試料は三重項準安定励起窒素分子N_2(A^3Σ^+_u)からエネルギーを受け取り発光する.この装置を用いて,亜鉛,カドミウム,水銀の各溶液についてそれぞれの元素の中性原子線の発光を観測したが,その検出限界はそれぞれ5ng (472.2 nm), 0.1ng (326.1 nm), 0.03ng (253.7nm)であった.陰イオンの影響を調べるために,塩化物,硝酸塩,硫酸塩の各溶液について検量線を比較し,又,酸の濃度変化による金属の発光強度変化についても検討した.
著者
江田 昭英 永井 博弌 渡辺 茂勝 団迫 裕 井上 吉郎 坂本 憲市 中神 啓仁
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.22, no.10, pp.640-648,659, 1973
被引用文献数
1

強力なhistidine decarboxylase阻害作用があるといわれる35-NZの抗アレルギー作用について検討し, 以下の成績をおさめた.1) 抗egg albuminウサギ血清を用いたモルモットのpassive systemic anaphylaxisは35-NZにより軽度抑制された.2) 感作モルモット肺切片からのアナフィラキシー性mediator遊離はin vitroで35-NZにより抑制されなかった.また, 反応惹起3時間前に35-NZを投与したモルモットの肺切片からのmediator遊離量は減少しなかったが, 反応惹起5日前から1日1回宛連続投与した場合には軽度減少した.3) 抗egg albuminウサギ血清を用いたモルモットのheterologous PCAは35-NZの反応惹起3時間前または5日前からの連続投与により抑制されなかった.4) 抗DNA-Asラット血清によるラットのhomologus PCAは35-NZの反応惹起3時間前後の投与により抑制されなかったが, 5日前からの連続投与では抑制された.5) 抗ラットウサギ血清によるラットのアレルギー性炎症は35-NZの反応惹起3時間前の投与により抑制されなかった.6) モルモットのp-phenylenediamineによる接触性皮膚炎は35-NZの反応惹起3時間前の投与により抑制された.7) 35-NZの抗アレルギー作用はhistidine decarboxylase阻害以外の機序によるものと思われる.
著者
山崎 啓介 渡辺 澄夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.466, pp.23-30, 2000-11-17
被引用文献数
7

多層パーセプトロン、球形基底関数、混合正規分布などの階層構造を持つ推論モデルは、小さなモデルを表現するパラメータの集合が大きなモデルを表現するパラメータの集合の中の特異点を持つ解析的集合(解析関数の零点全体の集合)となり、特異なフィッシャー計量を持つために、学習精度を計算するアルゴリズムが確立されてない。本論では、真の分布を近似的に表現するパラメータ集合が作る体積の指数が学習精度と一致することを証明し、その性質を用いて学習精度を計算する確率的なアルゴリズムを提案し、有効性を実験的に検証する。
著者
目良 和也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.76, pp.9-16, 1999-05-21
被引用文献数
3

以前, 我々は相手の発話内容から情緒を生起するための計算式を提案した. しかし従来の手法は, 事象が自分にとって快であるか不快であるかのみを判定していた. 本研究では, Elliottが提唱している感情誘発条件理論に従来の情緒生起手法を適用することで, 状況に応じた多様な情緒を生起させる. 感情誘発条件理論では, 扱う事象が望ましいか望ましくないかというのが条件判断の基本となる。この事象が望ましいか否かという判断に, 従来の情緒生起手法の快/不快を適用する. さらに, 他者の好感度, 事象に付随する様相情報なども用いて, 条件判定を行なう. 実験を行なった結果, 318文で述べ156個の情緒が生起した.
著者
唐澤 信司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語
巻号頁・発行日
vol.98, no.179, pp.33-40, 1998-07-17
被引用文献数
4

解読器は行動を記憶でき、その行動を駆動することもできる。データとマッチングした解読器がレジスタを駆動して、解読器を稼働させる。言語の処理では概念の表象として解読器を用い、文章から単語、単語から形態素などと解読器の解読作業を階層的分担構造で形成させる。会話翻訳装置は発話者の意図する階層的分担構造の解読器群に近い解読器のモジュールを聞き手側で想起できるように音声を別の言語の音声に変換する。
著者
飯塚 建興 北 英紀 平井 岳根 大角 和生
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1299, pp.837-840, 2003-11-01

MoSi_2とMo_5Si_3粒子強化窒化ケイ素(Si_3N_4)複合材料は高強度,高靭性,耐摩耗性,耐酸化性と低摩擦性等において優れた特性を有しているので,耐摩耗部材や高温用部材として注目されている.MoSi_2とMo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料はそれぞれMoSi_2粉末を混合したSi_3N_4の成形体,又はモリブデン溶液を含浸させたSi_3N_4の仮焼体を高温で焼成することにより作製できる.MoSi_2粒子強化Si_3N_4複合材料では,MoSi_2粒子の粒径は出発原料であるMoSi_2粉末の粒径に依存し,1μm以上となるが,Mo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料では,含浸法でSi_3N_4の仮焼体に分散させた酸化モリブデンは高温焼成のプロセスでSi_3N_4と反応し,平均粒径0.1μmの球状Mo_5Si_3粒子はSi_3N_4の粒界ガラス相にその場で生成することが可能である.しかし,Mo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料では,Mo_5Si_3球状粒子の生成と同時に,酸窒化ケイ素(Si_2N_2O)針状,又は板状粒子も生成した.MoO_3の添加量の増加に伴って,Mo_5Si_3-Si_3N_4複合材料中のSi_2N_2Oの量が増加し,またその形状は針状から板状に変化する.含浸法で6mass%以下のMoO_3を添加した場合,複合材料の曲げ強度は向上したが,それ以上のMoO_3を添加すると,低強度の板状結晶粒子Si_2N_2Oが大量に生成するため,複合材料の強度は低下した.通常,Si_2N_2OはSi_3N_4とシリカに金属酸化物等の焼結助剤を添加した原料粉末を焼結することにより作製され,Si_2N_2Oの機械的性質はSi_3N_4より劣るが,その耐酸化性はSi_3N_4より優れている.このように,多くのMo_5Si_3粒子を複合したSi_3N_4複合材料の機械的性質を更に改善するには,なるべくSi_2N_2Oの生成を抑えることが必要である.一方,その耐酸化性を改善するには,逆にSi_2N_2Oの量を増やした方が有効だと考えられる.そこで,本研究では金属モリブデン粉末と酸化モリブデンの前駆体であるヘプタモリブデン酸アンモニウム四水和物を使って,多量のMo_5Si_3粒子をその場で生成させると同時にSi_2N_2Oの生成量を極力に抑えたMo_5Si_3粒子強化Si_3N_4複合材料とMoO_3とSi_3N_4の反応を利用し逆にSi_2N_2Oを大量に生成させたMo_5Si_3粒子強化Si_2N_2O複合材料の作製を試み,その微構造と機械的性質を評価した.
著者
岡田 了三
出版者
群馬パース大学
雑誌
群馬パース学園短期大学紀要 (ISSN:13477269)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.39-58, 2005-03-31

著者は1963〜166年、北米シカゴ、クックカウンティ病院付属ヘクトン医学研究所、先天性心疾患(CHD)研究・教育センター(モリスレヴ所長)の研究員を勤めた。当時、このセンターは臨床医・病理学者のチームからなるシカゴ学派の拠点として活発に活動していた。シカゴ学派はアレクサンダーシュピッツァによリ創立され、ヒットラーのオーストリア合併により消滅させられたウィーン学派の後裔と言える。本論文はシュピッツァの心臓発生とCHDの形態発生についての考え方と、それに則ったシカゴ学派によるCHD分類の紹介である。この分類では各奇形は群別1.0〜49.0コード:1.0大血管転位、2.0三尖弁狭窄・閉鎖、3.0大動脈路低形成、4.0大動脈縮窄、5.0単独短絡、6.0重複短絡、7.0閉塞群など、に細分される。その解説のために、著者のシカゴでの白験例826例中の代表的写真(日本臨床1973〜'80年連載の抜粋)を提示し、診断上の問題点を論じた。
著者
関 寿人 国枝 恒治 佐藤 正博 加納 東彦 若林 正之 中川 泰一 城 知宏 内山 正三 井上 恭一
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.466-472, 1992
被引用文献数
12 21

切除不能,肝動脈塞栓療法(TAE)の施行出来ない大型肝細胞癌(結節型,腫瘍径5~8cm:HCC)7例に対し,自作のマイクロ波電極を用いた超音波誘導下経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT)および経皮的エタノール注入療法(PEIT)の併用治療を施行しその効果を検討た.併用治療の抗腫瘍効果は良好で,腫瘍縮小率は平均40%を示した.現時点での生存期間は,6カ月~14カ月で7例中2例が死亡,2例とも肝硬変による肝不全死であった.また治療後例中3例に肝内に新しいHCCが出現したが,治療を施した腫瘍からの局所再発は認めていない.剖検標本では,治療時腫瘍長径7cmの大型HCCが被膜浸潤部を含め完全壊死に陥っているのが確認された.PEIT施行前に,PMCTを行うことによりPEITの治療回数およびエタノールの総注入量の減少,減量が可能であった.以上より本併用治療は,患者に対する負担の少ない効率の良い局所治療となり得ると考えられた.
著者
小孫 康平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.41-44, 2008

本研究の目的は,瞬目の頻度のみに関する情報から職業別人物の印象形成に及ぼす影響について検討することである.調査対象者は大学生110名(男性61名,女性49名)であった.調査内容は,「総理大臣・若い人気のある歌手・人気のあるお笑い芸人でまばたきをよくする人,あまりしない人」といった文章呈示によってイメージされる人物の印象である.評定は7段階尺度でSD法を用いた.因子分析の結果,情緒安定性因子,親近性因子,知性因子の3因子を抽出した.また,瞬目が多いといわれる人は,全体的に情緒安定性に欠けている人であると思い込まれていることが示された.特に,「総理大臣でまばたきをよくする人」は情緒安定性に欠けている人であると思い込まれていることが明らかになった.
著者
九頭見 和夫
出版者
福島大学教育学部
雑誌
福島大学教育学部論集 (ISSN:05328152)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.p81-88, 1975-11