著者
龍 梓 木村 龍一郎 飯田 頌平 宇津呂 武仁 三橋 朋晴 山本 幹雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J102-D, no.3, pp.104-117, 2019-03-01

ニューラル機械翻訳(NMT)の弱点の一つとして,扱える語彙に限りがある点が知られている.NMTにおいては,語彙辞書に含まれていない単語は未知語トークンとして出力されるため,これが誤訳となる.従来法では,出力文に含まれた未知語トークンが対応する原言語の単語を推定しその訳語に置き換えることによって,NMTにおいて出力可能となる語彙の規模を拡大した.しかし,この方式は,単語単位での語彙規模の拡大にとどまる点が弱点であった.本論文においては,ニューラル翻訳において,大規模フレーズ語彙に対応する方式を提案する.具体的には,訓練用対訳文においてフレーズ間の二言語対応の情報を収集し,二言語間で対応済みのフレーズ対訳対を同一のトークンに置き換えた後,NMTモデルの訓練を行う.翻訳時には,NMTモデルの語彙集合中の語彙部分に対しては,NMTモデルによる訳文生成がなされ,一方,その他のフレーズまたは単語語彙部分に対しては,SMTモデルによる翻訳がなされる.日中,中日,日英,英日の各方向の翻訳において評価を行い,提案手法の有効性を検証した.
著者
田邊 聖一
出版者
日本針路研究所 ; 2009-
雑誌
Plan B = プランB : 閉塞時代を打ち破る代案を!
巻号頁・発行日
no.42, pp.23-25, 2013-06

農業革命、工業革命、そして情報革命──。20世紀の終わりに発生した第3の革命はまだ始まったばかりだ。しかし、20年前と比べれば生活の変わりように気づくはず。圧倒的利便性によって、インターネットは急速にライフラインになった。もはやこの便利な生活を放棄して後戻りすることはできない。2008年に1兆だったページの数は現在、30兆。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1919年01月28日, 1919-01-28
著者
浅本 晋吾 岡﨑 百合子 岡﨑 慎一郎 全 邦釘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.122-131, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
15

本研究では,コンクリートの収縮,クリープ実験のデータベースを用いて,機械学習,重回帰,設計の予測式で,実験の終局値について回帰分析を行った.収縮に関しては,ランダムフォレストが最も精度よく実験データを予測できたが,クリープでは,ニューラルネットワークの予測精度が高かった.機械学習は,設計予測の適用範囲外の条件でも実験の傾向を概ね再現できたが,100%に近い相対湿度や0.8を超える水セメント比など極端な条件に対する予測精度は低かった.ランダムフォレストによる入力パラメータの重要度は,材料・環境条件に関する実験及び設計上の影響認識と概ね一致した.機械学習による回帰モデルで長期の収縮,クリープ予測の試計算を行ったところ,学習した範囲外の外挿やデータが少ない範囲での予測は難しいことが確認された.
著者
斉藤 惇 佐藤 吉哉
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1423, pp.90-94, 2008-01-07

問 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題では、欧米に比べ日本の金融機関は比較的軽度の損失で済みそうです。善かれ悪しかれ、日本の金融機関の存在感の薄さが浮かび上がったと言えます。なぜ日本は「金融市場の自由化」という変わらぬテーマを、何十年も議論し続けなければならないのでしょうか。
著者
大西 祐司 栗田 昇平 岡出 美則
出版者
日本スポーツ教育学会
雑誌
スポーツ教育学研究 (ISSN:09118845)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-17, 2020-06-30 (Released:2020-09-30)
参考文献数
41

The purpose of this study was to identify the learning sequence in the National Standards for Dance Education [NSDE]. To achieve this objective, we set the following three tasks;1) to identify the frameworks of learning sequences in each grade-band,2) to reveal the characteristics of content knowledge organized in Outlines of Sequential Learning,3) to illustrate the rationale behind the learning progression in Outlines of Sequential Learning.The results showed that;1) The learning sequence in dance education in the United States were structured in three grade-band, K-4, 5-8, and 9-12. In all grade-bands, development of not only motor skills, but also cognitive (creating and appreciating dance) and social emotional (establishing relationships with others) domains of learning in dance were expected to be acquired by students. Also, engagement in social activities relative to history and culture of dance were also identified as learning outcomes in the standards.2) In Outlines of Sequential Learning, three indicators provided achievement standards corresponding as to the three developmental stages. In particular, the achievement standards were not set up during content knowledge at that specific stage. The specific higher level standards enhanced the difficulty as integrating the lower level standards. The specific standards enhanced the difficulty not to change content knowledge, but to change the quality of achievement.3) In the process of developing Outlines of Sequential Learning, the developmental stages were set at first and then, in according to those stages, the achievement standards were described. The description on expected outcomes were differenent of each scopes. It means that the same achievement standards in sequential stages were described in some scopes and different others were changed in spite of same scopes. In addition, the amount of time to achieve appropriately was considerate.Overall, the learning sequence in the national standards for dance education in U.S.A. was structured based on the developmental characteristic of students and difficulty of the content. The consideration of content and the amount of time are critical to determine the learning sequences in national standards.
著者
大杉 祥広 石井 弘明
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.45-50, 2009-08-31
参考文献数
17
被引用文献数
1 2

在来種ネズミモチと外来種トウネズミモチの生理・形態特性の違いを明らかにするため,兵庫県の西宮神社の社叢において両樹種の分布パターンおよび様々な光環境に生育する個体の光合成や形態を測定した。ネズミモチは林内にランダムに分布していたが,トウネズミモチは林縁に偏って分布していた。ネズミモチの最大光合成速度(A<SUB>max</SUB>)やクロロフィル・窒素量は光環境によって変化しなかった。一方,トウネズミモチのA<SUB>max</SUB>は,暗い環境ではネズミモチと同程度であったが,明るい環境ではネズミモチより高い値を示し,クロロフィル・窒素量も変化した。また,トウネズミモチは明るい環境における枝葉の展開が旺盛で,このような生理・形態特性が林縁におけるトウネズミモチの拡大に寄与すると考えられる。
著者
鷲津 久一郎
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.5, no.43, pp.215-218, 1957 (Released:2009-07-09)
参考文献数
5

Equations of motion for a rigid aircraft propelled by solid propellant of cigarette burning type are derived, having effects of varying mass and varying position of centre of gravity into account. In the present method, an aircraft coordinate is fixed at a rigid part of the aircraft. Therefore, the magnitudes of aerodynamic forces and moments with respect to the axes of the aircraft coordinate depend on motions of the aircraft only and do not depend on the instantaneous position of the centre of gravity of the aircraft.
著者
佐藤 大祐 松林 達史 足立 貴行 大井 伸哉 田中 悠介 長野 翔一 六藤 雄一 塩原 寿子 宮本 勝 戸田 浩之
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.D-wd05_1-10, 2020-03-01 (Released:2020-03-01)
参考文献数
16
被引用文献数
2

In places where many people gather, such as large-scale event venues, it is important to prevent crowd accidentsfrom occurring. To that end, we must predict the flows of people and develop remedies before congestioncreates a problem. Predicting the movement of a crowd is possible by using a multi-agent simulator, and highly accurateprediction can be achieved by reusing past event information to accurately estimate the simulation parameters.However, no such information is available for newly constructed event venues. Therefore, we propose here a methodthat improves estimation accuracy by utilizing the data measured on the current day. We introduce a people-flowprediction system that incorporates the proposed method. In this paper, we introduce results of an experiment on thedeveloped system that used people flow data measured at an actual concert event.
著者
松尾 博人
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.957, pp.80-82, 1998-09-14

問 独自に開発したさまざまな製品の販売が好調です。経常利益は4期連続の増益で今年3月期に235億円と過去最高、売上高に対する経常利益の比率も8.3%と製造業としては比較的高い。それぞれの商品の市場規模は大きくないわけですが、独自の商品作りにこだわってきた理由はなんですか。 答 いまは世界的な競争の結果、日本の市場と世界の市場が同一化しています。
著者
志賀 薫 増田 美砂 御田 成顕
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.1-13, 2012
参考文献数
47

本研究では,ジャワの林業公社が2001年に導入したPHBM(住民共同森林管理)の地域開発および森林保全に対する効果を明らかにした。PHBMはLMDH(森林村住民組織)が割当林班の保全を行う対価として,林業公社側は収益の分配を行うという互恵的関係を基軸に,割当林班のもたらす収入機会を排他的に利用する権利を認めるという点において,それ以前の地域対策と異なっていた。しかし,中ジャワ州プマラン県P村の事例では,LMDHの執行委員のみが運営に関与し,収益の分配をはじめ,様々な特権を得ていた。また,PHBM実施後,統計上は管区内の盗伐は収束したが,PHBMに対するP村住民の認知度が低かったことやLMDHの活動開始時期,盗伐の収束はPHBMの効果によるとは断定し難く,チーク林資源の減少も影響していたと考えられた。PHBMは,運用段階において問題が多く,LMDHの運営の在り方を改めて検討する必要がある。
著者
高山 誠 平松 庸一 内田 亨
出版者
新潟国際情報大学情報文化学部
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.121-128, 2015-04-01

本稿では、新潟県における妙高ゆきエビと村上鮭の養殖事業の事例を報告する。前者は、陸上養殖という特徴的な事例で、十分な技術によって良質な「製品」を作ることができた。しかし、販売面で、同種の他社製品や天然物と質の差別化ができず、また価格相応の価値を訴求することができないキャズム(chasm)によって、失敗した事例である。後者は、歴史と街づくりに裏打ちされた観光産業はじめ鮭の商品化を現在も進行しており、地方色豊かな事例である。地方発の養殖事業は、今後「漁業の6 次産業化」の推進が課題であろう。つまり、養殖による水産物の生産だけでなく、2 次産業的な水産物加工や3 次産業的な情報やサービス、観光をも視野に入れることである。

1 0 0 0 OA 測微器

著者
岡部銀次郎 訳
出版者
川崎造船所
巻号頁・発行日
1921
著者
齋藤 滋 村口 篤 二階堂 敏雄 瀧澤 俊広 津田 さやか
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

胎児は、母親にとって半異物のため、本来は拒絶されるが、免疫寛容を誘導する制御性T細胞(Treg)により、妊娠が維持される。今回の研究で父親抗原特異的な免疫寛容は精漿によりもたらされる事、ヒトの流産で胎児染色体正常例ではeffector Tregの数が減少していたが、父親抗原特異的Tregの割合は変化しなかった。一方、妊娠高血圧腎症ではeffector Treg細胞の減少は軽微であったが、父親抗原を認識すると考えられるクローナルなTregは、著明に減少していた。つまり、流産ではTreg細胞の減少が関与し、妊娠高血圧腎症では父親抗原特異的Tregが減少することが初めて証明された。
著者
藤田 裕之 杉村 博 村上 隆史 一色 正男
雑誌
研究報告コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21888604)
巻号頁・発行日
vol.2016-CDS-16, no.14, pp.1-7, 2016-05-26

iOS デバイス上で動作する ECHONET Lite パケット送受信ツール 「SSNG for iPhone」 を開発した.ECHONET Lite 仕様書に定義されている機器情報 (EOJ, EPC, EDT) の詳細をツール内部に持たせることと iPhone の限られた画面サイズを考慮した UI をデザインすることで,ECHONET Lite パケット作成時のパラメータ設定が飛躍的に容易になった.また受信したデータ解析も容易に行える.このツールは ECHONET Lite エキスパートの作業効率を高めるだけでなく,ECHONET Lite 初心者がプロトコルを理解するためにも活用できる.