著者
坂下 美咲
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2019-04-25

本研究の目的は,骨の多様な形態が形成されるメカニズムを骨に加わる外力に基づいて理解することである.研究対象の魚類の椎骨は側面の形態が種によって異なる.観察から,これらの形態は各魚種の遊泳法との関連が予想された.そこで,外力依存的に形態を生成する数理モデルを構築し,現在までに一部の形態が再現できた.研究期間中はより多種の形態を正確に再現するため,数理モデルの改良に必要な生物的要因を実験から明らかにする.加えて,椎骨の構造強度解析と変異体を用いた遺伝子操作実験により,椎骨の形態と外力の関連を調べ,数理モデルを検証する.改良した数理モデルを用いて,異なる形態に共通の形成メカニズムを明らかにする.
著者
深澤 秀夫 箕浦 信勝 飯田 卓
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

国語にも指定されているマダガスカル語とマダガスカルのろう者たちが用いる手話の会話場面を臨地調査によって収集・記録し分析した結果、マダガスカル語の動詞の態の選択、語順の選択、主語の単数/複数の選択の頻度を会話場面毎に計測することによってそこに内在する行為主体の志向の強弱を判定し、マダガスカルの人びとの文化の共通性と多様性を測定することが可能であるとの見通しを得た。その一方、マダガスカル語とマダガスカル手話とでは、挨拶の定型性、同時発話の頻度、動詞の態の種類をめぐり明らかな違いが認められ、その要因についてはさらなる調査が必要である。
著者
水田 洋一 川西 孝秀 矢澤 進
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.165-170, 2003

培地を無くし,遮根できる布(底面遮根材)を用いて底面給液することにより,根域を薄層化することで,セル成型育苗システムを軽量化した&ldquo;セルシート&rdquo;育苗法を開発した.底面遮根材および根域を保護する資材(根域保護材)が,苗の接着性,生存率,地上部生体重に及ぼす影響をレタス,ハクサイ,トマトで調査した.底面保護材にテトロン200 lpiまたはテトロン250 lpiを用いると,シートを垂直にぶら下げた程度では苗は全く落下せず,苗を剥がしても根が傷がつかず,適当な苗の接着性があった.底面保護材にテトロン200 lpi,根域保護材に80 ℃で乾燥したピートモス200~400 ml/シートの組み合わせで,対照のセルトレイ区よりも地上部生体重が大きくなった.しかし,レタスではセルシートを根域保護材で被覆した場合,生存率が低下した.<br>
著者
水田 洋一 川西 孝秀 矢澤 進
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.165-170, 2003-09-15
参考文献数
7

培地を無くし,遮根できる布(底面遮板材)を用いて底面給液することにより,根域を薄層化することで,セル成型育苗システムを軽量化しだセルシード育苗法を開発した.底面遮根材および根域を保護する資材(根域保護材)が,苗の接着性,生存率,地上部生体重に及ぼす影響をレタス,ハクサイ,トマトで調査した.底面保護材にテトロン200lpiまたはテトロン250lpiを用いると,シートを垂直にぶら下げた程度では苗は全く落下せず,苗を剥がしても根が傷がつかす,適当な苗の接着性があった.底面保護材にテトロン200lpi,根域保護材に80℃で乾燥したピートモス200~400ml/シートの組み合わせで,対照のセルトレイ区よりも地上部生体重が大きくなった.しかし,レタスではセルシートを根域保護材で被覆した場合,生存率が低下した.
著者
遠藤 貴宏 田口 仁 バルア プラナブ ジォティ 沢田 治雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.769-772, 2009

LiDARデータを用いてスギ人工林のベクター形式による単木抽出手法を開発した.本手法は, 樹冠形状に基づいた抽出手法であり, ラスタライズ処理を必要としないことが特徴である.また, 林木内の異なった大きさの樹冠を持つ樹木に適用できるよう, 本手法は, はじめに, 孤立木のような樹冠形状を有する樹木を抽出し, 次に被圧木のような樹冠形状を有する樹木を抽出する2段階の抽出処理で構成されている.現地調査による単木位置と本手法を用いた樹頂点位置とを比較したところ, 位置精度は1m以内であった.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
角田 正健 佐藤 春海 大串 勉
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.490-498, 1981-09-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
21
被引用文献数
9 18

The purpose of this study was to clarify the effect of sodium copper chlorophyllin (Chn.) for halitosis.Volatile sulphur compounds (V. S. C) produced during the incubation of whole saliva were analyzed by gas chromatograph. The changing of leucocytes and epithelial cells in incubated whols saliva were observed using microscope. The effect of anti-bacteria against oral anaerobic bacteria was also observed.The following conclusions were obtained as the result of judging the halitosis control effect of Chn. by its experimental use of the saliva of periodontal patients having halitosis1. By adding and incubating 100mg, 50mg, 10mg and 5mg Chn. respectively into 1ml saliva, V. S. C. were not detected. However, when sampled at 1mg addition under the condition of incubate 36 and 48 hours, a small amount of V. S. C. was detected.2. The destruction speed of cellular components by incubate, in comparision with a controlled group, was not effected by addition of Chn.3. By microscopic observation, cell attachment on obsorption of Chn. were found which suggested its combination with protein.4. Almost any effect of anti-bacteria or bacteria growth prevention against oral anaerobic bacteria of Chn. was not observed.
出版者
交通毎日新聞社
巻号頁・発行日
vol.1968年, 1967
著者
山本 陽平 三谷 純 福井 幸男 金森 由博
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.13-16, 2012
参考文献数
4

平面多角形で表される複数のピースを並び替えて異なる2通りまたはそれ以上の数の形を作り出すパズルを、シルエットパズルと呼ぶ。このパズルに対して、我々は与えられた問題を解くことに着目することが多い。ここで本研究は、問題を作ることに着目して、複数の形を入力すると、その形を構成するピース群を自動生成するシステムを提案する。入力は、同じ数の正方形をグリッド状で構成した複数の形とする。また、一般的に単色の形を扱うシルエットパズルの表現の幅を広げるために、着色された形を取り扱えるようにする。システムはそれらを既存の裁ち合わせの手法を用いて、複数のピースに分割する。本研究の貢献として、着色が可能な拡張と、多角形を用いた入力の支援の提案、その際に多角形の一部を保持したピースを形の一部として扱う形状の拡張が挙げられる。提案手法を1つのシステムとして実装し、パズルの解とする形の入力からピースの自動変形を行い、その妥当性を評価した。
著者
石井 智美 鮫島 邦彦
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.173-178, 2004-08-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
11

モンゴル遊牧民の食は, 家畜由来の乳・肉に依存する割合が高く, 野菜の摂取がほとんどない。連続した雪害は家畜に大きな被害を与えた。雪害が食に及ぼした影響を検討するため, 1997年に調査を行った世帯と同一の世帯で, 食に関する調査を行った。その結果, 夫のエネルギー摂取量は1997年夏季で平均2,191±589kcal, 2002年夏季で平均2,108±618kcalと, 顕著な差はなかったが, 2002年夏季では雪害前に比べ乳製品の摂取量, 種類が減少し, 小麦粉を使った料理が多くなっていた。小麦粉の消費量は雪害以前より3倍に増加していた。夏季のエネルギー摂取量の半分近くを賄っていた馬乳酒の飲用もなかった。この馬乳酒から充分な量のビタミンCを摂取していたことが明らかになった。自家製乳製品は各種微量成分が豊富であった。乳製品の摂取不足が続くことで健康に影響の出る可能性が考えられた。近代化の波が押し寄せる草原で, 遊牧民の食は大きな岐路に立っている。
著者
小栗結一著
出版者
集英社
巻号頁・発行日
2008
著者
藤井 則彦
出版者
京都産業大学マネジメント研究会
雑誌
京都マネジメント・レビュー (ISSN:13475304)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-15, 2007-12

はじめに第1章 剰余金の配当について 第1節 配当および配当政策の原理について 第2節 会社法における剰余金の配当についての実務上の問題点についての私見 第3節 剰余金の配当とコーポレート・ガバナンスについて第2章 TOB,特に敵対的TOBに対する防衛策について 第1節 TOB,特に敵対的TOBに対する防衛策の本来のあり方と会社法の規定について 第2節 TOB,特に敵対的TOBに対する防衛策の現実に関しての株主の対応と結果についておわりに