著者
佐藤 真実 谷 洋子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.133, 2003

目的 福井県の銘菓である羽二重餅は織物の一つである「羽二重」を由来にするとされ、主材料はもち粉や白玉粉であり、なめらかな舌触りが特徴である。福井県内では羽二重餅を食べたことのない人はほとんどなく、女性や高齢者に好まれる傾向がみられるが、その購入回数などは低く、羽二重餅が嫌いな人の理由は比較的明確であるに関わらず、おいしさについては詳細な報告がみられない。本研究では羽二重餅のおいしさについて官能検査を行い、材料の配合割合などについて検討した。方法 福井県内で売られている市販羽二重餅7種類を購入し、標準試料に対する相対評価として官能検査を行い、好まれる羽二重餅の特性について考察した。標準試料は本学調理室で白玉粉、上白糖より調製し、さらに材料の配合やもち粉、白玉粉、牛皮粉、羽二重粉などの材料の種類を変えた羽二重餅について、色差測定、レオメータによる力学的測定、官能検査を行い、好まれる羽二重餅の調製法について検討した。結果 市販羽二重餅は材料がもち粉、砂糖、水飴の他に乳化剤の添加したものが好まれ、外観の透明度、きめの細かい食感をもつことから総合評価が高くなった。水飴の添加は透明度が増し、卵白の添加は白さ、弾力性が増し、砂糖はグラニュー糖を使用したものがやわらかく、しなやかな食感で、甘味も上品となった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.744, pp.18-20, 2016-09

製造業の高度化に向けて、中国政府が策定した行動計画「中国製造2025」。そこに大きなビジネスチャンスを見いだしているのがドイツSiemens社である。同社が2016年7月に中国・北京で開催したプライベートイベント「Industry Forum Siemens 2016」において、同社の中国…
著者
大山 ちあき 藤野 文代
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.301-305, 2001
被引用文献数
1

【目的】患者及び家族の希望で訪問看護を受けながらターミナル期から死亡までを在宅で過ごし, 死亡したがん患者についての訪問看護の内容を明らかにし, 在宅療養を可能にする条件を探求することである.【研究方法】訪問看護記録・外来カルテ・入院カルテの分析と訪問看護者との討議内容を分析する方法とした.これらのデータを基に文献との比較を行い, 考察した.【結果】5事例のうち患者自身が在宅ケアを選択し意思決定した人は2名であり, 他の3名は娘や息子夫婦が在宅ケアを決定した.ターミナルの期間は, 最も短い人で2ヶ月, 長い人で7ヶ月であった.訪問期間は9日から5ヶ月半であった.死亡場所は, 在宅2名, 病院3名であった.病院で死を迎えた人の理由は, 本人の苦痛が強くなったため本人が入院希望をした人が2名, 家人が患者を看ていることに耐えかねて入院希望した人が1名であった.<BR>訪問看護の内容としては, 医療処置・清潔ケア・介護方法の助言・家族の健康管理・連絡調整であった.訪問看護婦は, 患者及び家族の希望に沿いながら, 看取りのための準備を実施していた.また, 訪問看護婦は患者や家族にとって頼れる存在であり, 病院とつながっている安心感を与える存在であった.【結論】本研究から, 在宅ターミナルケアを可能にする患者・家族・看護者のそれぞれの条件は, 以下のような内容であることが明らかになった.<BR>1. 患者の身体的条件においては, 疼痛コントロールができていることと, 精神的な条件においては, 死を受容しながら生きる希望を持っていること.<BR>2. 患者にとって強力なキーパーソンが存在すること.<BR>3. 家族が患者の死を受容して, 家族の介護の意思が他者から支えられていること.<BR>4. 家族がケアの学習意欲を持っていることと, 看護者がケアの指導技術を持っていること.<BR>5. 病院と地域の連携のシステムがあること.
著者
関 喜史 福島 良典 吉田 宏司 松尾 豊
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.95-115, 2017

<p>推薦システムのユーザ体験を高めるために重要な指標の 1 つが多様性 (Diversity) である.多様性は推薦システムが提示するリスト内には様々なコンテンツが含まれるべきという考え方であり,過去の研究では多様性が含まれるリストの方がユーザに好まれるとされている.しかし実際のサービス上で推薦システムを検証したという報告は少なく,サービス上で多様性がユーザにどのような影響を与えるのかは明らかになっていない.本研究では実際にサービスとして提供されているウェブページ推薦システムを分析し,その推薦システムに多様性を導入して比較を行った事例について報告する.まず多様性が導入されていない推薦システムのユーザ行動を分析し,結果としてリストの中位以降に表示するウェブページに課題があることを明らかにした.その上で多様性を導入し,多様性のない既存システムとサービス上でのユーザ行動を比較した.結果として継続率やサービス利用日数が有意に改善していることを示し,従来研究で示されていた多様性を含む推薦リストの方がユーザに好まれるということを実サービス上で示した.そして利用日数が増えるに従ってリスト全体のクリック数が改善していくこと,特にリスト下部のクリック率が多様性のない手法では下がっていくのに対して,多様性のある手法では向上していくことを示した.</p>
著者
HONDA Hiroshi KANEKO Jun-ichi KONNO Yasuhiko MATSUMOTO Yoshiharu
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
Applied entomology and zoology (ISSN:00036862)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.464-468, 1979-11-25
被引用文献数
3

A simple mass-rearing method for the fruit-feeder type yellow peach moth, Dichocrocis punctiferalis GUENEE, was established with an oviposition device and an artificial diet.The oviposition device was a ball-type tea strainer (diam. 8 cm) which contained a small green fruit as an odor source and was wrapped with cheese cloth. The artificial diet consisted of meal powder for mouse, soybean meal powder, dry wood powder, ascorbic acid, agar powder, and water. The average cocoon-yield was 39.4% of eggs inoculated.
著者
福島 良典 大澤 幸生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.3E1R66, 2012

<p>ソーシャルメディアにたまった個人ログ,集合知を活用し,その人が今まで気付いていなかったが重要だと感じるニュースの推薦を行う.従来の研究では,自分が今まで過去に見た情報に似たニュースを推薦する研究が多かった.本項では,そういった過去に見たものに似た情報ではなく,過去に見た情報のログに基づき,その人が次に興味を持ちそうな情報を予測して,推薦することを目的とする.</p>

1 0 0 0 OA 書評

出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.057-058, 2014 (Released:2014-01-29)
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 袖簿播州廻

著者
並木五兵衛
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
子島 潤
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学雑誌 (ISSN:00480444)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.410-419, 1991
被引用文献数
5

392例の急性心筋梗塞 (AMI) 患者の集中治療室入院中の心電図モニター所見にもとづき, AMIに伴う心室頻拍 (VT) の臨床像について検討し, 以下の結果を得た.<BR>1) AMIにおけるVT発生率は23.5%であった.<BR>2) VT群では非VT群に比し心室細動の発生率および死亡率が高かった.<BR>3) VTの発生頻度はAMIに合併する心不全が重症なほど高かった.<BR>4) VTの発生頻度は前壁梗塞群よりも下壁梗塞群で高かった.<BR>5) VT発作はAMI発症当日に最も多くみられたが, 前壁梗塞群ではVT発作のピークが, AMI発症後第4週目にも認められた.<BR>6) AMI発症後14日以降に発生した遅発性VTの症例では, VT発作時心拍数が高く, VF移行率が高く, 重症心不全を伴い, 予後がきわめて不良であった.<BR>7) VT発生直前にVPCがみられたのは, 20.5%にとどまった. 上室性不整脈も23.1%に認められた.<BR>8) VTに対し, 前胸部叩打は60.9%, lidocaineは57.1%の奏功率であった.
著者
伊賀倉俊貞 著
出版者
清弘堂
巻号頁・発行日
vol.巻之1, 1885
著者
伊加倉俊貞著
出版者
清弘堂
巻号頁・発行日
1885
著者
スウィト アノタイシンタウェー チャイヤワン ワッタナチャント 野村 こう 大石 孝雄 天野 卓 Anothaisinthawee Suwit Chaiyawan Wattanachant Koh Nomura Takao Oishi Takashi Amano
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.63-70,

濃厚飼料給与量を体重の1パーセントとした給餌条件下で飼育したタイ産肉用ヤギ3集団の屠体成績を得ることを本研究の目的とした。南部タイ在来種,2元交雑(50%アングロヌビアン種×50%在来種),3元交雑(50%ボアー種×25%アングロヌビアン種×25%在来種)から健康な1歳雄18頭を無作為に選び,24時間絶食後,屠殺した。3元交雑は2元交雑および在来種に比べ,屠殺前生体重,枝肉重量,枝肉長の値が有意(P<0.01)に大きかった。枝肉歩留は50.20~54.28%で,3元交雑が有意(P<0.01)に低かった。3元交雑のロース心面積は,2元交雑や在来種に比して有意(P<0.01)に大きかった(それぞれ16.97,11.19,8.13cm^2)。屠体の物理学的特性,肉の化学組成と微細構造は,骨と肉の比率を除いて3集団に差はなかった。在来種の骨量は他集団に比べ有意(P<0.01)に低く,筋肉─骨比はほかの2集団に比べて有意(P<0.01)に高かった。また可食肉(筋肉+脂肪)─骨比も有意(P<0.05)に高かった。肉のタンパク含量は3元交雑(22.4%)が有意(P<0.05)に高く,脂肪も同様(P<0.01)であった。肉の剪断力価と肉色は集団により有意(P<0.05)に異なった。胸最長筋の剪断力価は大腿二頭筋や上腕三頭筋より低く(P<0.05),国際標準照度値による肉色測定では大腿二頭筋と上腕三頭筋の肉色は胸最長筋よりも暗かった(P<0.05)。The objective of this study was to assess the carcass characteristics of three genotypes of meat goats in Thailand, kept in a semi-intensive system with concentrated feed at 1% of body weight. Eighteen healthy male yearlings, including Southern Thai native, two-way crosses (50% Anglo-Nubian ×50% native) and three-way crosses (50% Boer ×25% Anglo-Nubian ×25% native) goats were randomly selected and slaughtered after being starved for 24 h. Three-way crosses had greater (P<0.01) fasted live weight, carcass weight and carcass length than two-way crosses and native goats in the same environment. The dressing percentage (based on empty body weight) ranged from 50.20% to 54.28%, with highly significant differences between genotypes. Three-way crosses had greater (P<0.01) loin eye area than two-way crosses and native goats (16.97, 11.19, and 8.13cm^2, respectively). Physical properties, chemical composition of meat, and muscle microstructure of the three genotypes were determined. There were no differences in physical properties between genotypes, except for bone percentage. Native goats had lower (P<0.01) bone content than two-way and three-way crosses. The muscle-bone ratio was higher (P<0.01) in native goats than in other goats, even using the criterion of edible meat (muscle+fat-bone ratio, P<0.05). The protein percentage of muscles was significantly higher in three-way crosses (22.4%) than in two-way crosses and native goats (P<0.05). The fat percentage of three-way crosses was higher (P<0.01) than that of two-way crosses and native goats. Genotype had a significant (P<0.05) influence on meat quality in regard to shear force and lightness. The longissimus dorsi had a lower shear force value than the biceps femoris and triceps brachii (P<0.05). The International Commission on Illumination system values for the biceps femoris and triceps brachii were lower (P<0.05) than those for the longissimus dorsi.
著者
森田 敬知 高山 俊政 井上 隼人 吉村 博邦
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.268-279, 1998-06-30

肺・縦隔悪性腫瘍の上大静脈浸潤に際して,腫瘍の根治的切除が可能と判断される場合,上大静脈の合併切除が行われることがある。この時,広範囲の浸潤例では上大静脈の完全遮断が必要となる。本研究は,上大静脈の完全遮断の安全性および許容限界を明らかにする目的で,ピーグル犬を用いて,45分間の上大静脈のみの単純遮断を行ったもの(A群),上大静脈と奇静脈の両者を遮断したもの(B群),さらに,3時間の上大静脈と奇静脈の両者を遮断したもの(C群)に分け,それぞれ上大静脈圧,頭蓋内圧,下大静脈圧,大腿動脈圧,肺動脈圧,肺動脈楔入圧,心拍出量,血液ガス分析(体動脈血・肺動脈血)を測定しその変動を観察するとともに,遮断解除後に開頭のうえ脳を摘出し組織学的検討を行った。上大静脈圧および頭蓋内圧は,A,B群とも,遮断とともに有意に上昇し,遮断経過中,B群が有意に高値を示した。また,両圧は,いずれの群においても速断後の時間の経過と共に漸減傾向を示したが,A群での漸減傾向がより大きく,一方,B群では低下の傾向は少なく高値を持続した。他の循環動態の指標では,心拍出量,肺動脈圧,肺動脈楔入圧,および中心静脈圧(いずれも平均値)は遮断とともに有意に低下し,A群に比べB群での変動がより大きい傾向を示した。心拍数は,A群では徐脈傾向が,B群では頻脈傾向がみられた。体動脈圧(血圧)の変動は少なかった。体動脈血および肺動脈血の酸素分圧は,A,B群とも遮断後有意に低下し,B群での低下がより大きかった。炭酸ガス分圧は,肺動脈血で上昇傾向が見られB群でより高い上昇傾向を示した。すなわち,血液ガス分析所見においてもB群でより大きな変動を示した。しかし,上記の変動は,遮断後解除とともにほぼ遮断前値に復しており,循環動態に関するかぎり,45分間の上大静脈ならびに奇上大静脈の速断は充分可能と考えられた。一方,上大静脈と奇静脈の両者を3時間にわたり遮断することを試みたC群では3頭中1頭で,遮断後110分で呼吸循環動態が悪化し死亡した。脳の病理組織学的検討では,A群の5頭中3頭で,また,B群の5頭中4頭で,脳皮質を中心に広範な出血が認められており,また,残りの3頭のいずれも血管周囲の鬱血が認められた。また,C群中の死亡した1頭では,海馬におよぶ出血が認められた。以上より,循環動態より見るかぎり45分間の上大静脈および奇静脈の遮断は可能と判断されるが,本処置により器質的脳障害が発生する可能性が強く示唆され,ことに長時間の上大静脈および奇静脈の遮断は危険と判断された。
著者
小林 幹男
出版者
長野女子短期大学出版会
雑誌
長野女子短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.6, pp.15-29, 1998-12-21

中山道は、東海道に次ぐ主要な街道であり、板橋・草津宿間67次であるが、一般的には東海道と重なる草津宿と大津宿を加えて「中山道69次」といわれている。中山道の宿駅は、社会の安定と経済の発達に伴って、物質の輸送や人馬の継ぎ立てが増加し、参勤交代の大名、一般旅行者の通行によって賑い、江戸後期になるとさらに輸送量と通行者が増加して繁栄した。しかし、宿駅や助郷村は、一方で無賃、または低賃銭の伝馬役などを強制され、その不足分を補填しなければならなかったため、財政が窮乏し、幕府や藩に窮状を訴えて減免を願い、宿駅と助郷村の紛争も相次いだ。孝明天皇の妹和宮が、公武合体の政治的意図によって、将軍徳川家茂に嫁ぐため東下した文久元年(1861)のいわゆる「和宮様の御通行」は、空前の大行列であった。この大行列の人数は、京方1万人、江戸方は京都所司代をはじめ、お迎えの人数を合せて1万5千人、合計2万5千人といわれ、御興の警護12藩、沿道の警護29藩、総勢およそ8万人と伝えられている。この大行列通行のために動員された人馬は「御小休」の長窪宿の場合、定助郷12か村、当分助郷29か村、人馬6,350人、645疋と記録されている。このことからも「御泊」の和田・八幡・沓掛宿、「御昼」の芦田・小田井・軽井沢宿などの負担を窺うことができる。
著者
太田 昌孝
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.57-69, 2005-01-14

本論は、1、詩「白い鳥」に見られる宮沢賢治の宗教観について、と、2、宮沢賢治作品の原風景としての安倍氏の興亡(白鳥伝説)とに分けられる。1においては大正11年11月の、妹宮沢トシの死を契機に賢治の宗教観(死後観)が如何に推移したかを、詩「白い鳥」の作品分析を行うことにより明らかにした。それによると、「白い鳥」制作時(大正12年6月)における賢治は未だトシの死がもたらした喪失感から抜け出す気配はなく、『古事記』に描かれている倭建命の死後の姿に仮託する形でトシの死を受け止め、やがて賢治が立ち向かうことになる、「青森挽歌」での、トシの死の意味づけとは遠い境地にあることを考察した。また、2においては、岩手に生まれ、岩手に生きた宮沢賢治の意識の原風景の中に刷り込まれていると考えられる、前九年の役における安倍一族の興亡の現実と賢治の作品への影響を、具体的な作品を提示することにより論考した。宮沢賢治の作品(詩)に前九年の役(安倍氏の興亡)を明らかに表しているものは発見できなかったが、それをイメージの源泉にしていると考えられる作品は幾つか提示した。加えて、前九年の役に内包されている〈白鳥伝説〉と賢治詩との相関についても若干の考察を試みた。

1 0 0 0 OA 野外演習軌典

出版者
陸軍省
巻号頁・発行日
vol.歩兵, 1882