著者
真島 裕樹
出版者
サレジオ工業高等専門学校
雑誌
サレジオ工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:18812538)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.23-29, 2015-03-31

This article propose a scheme of pure state formulation of statistical mechanics by use of phase average. It is shown that a statistical average by a density matrix, an expectation value in a double Hilbert space in thermo field dynamics, and an expectation value with phase average in pure state statistical mechanics are equivalent. It is also pointed out importance of the phase average in statistical mechanics.
著者
Misaki Nakamura Yutaka Kitamura Mito Kokawa
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
Food Science and Technology Research (ISSN:13446606)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.605-609, 2016 (Released:2016-10-31)
参考文献数
18
被引用文献数
10

In recent years, food consumption trends in Japan have been changed greatly by the “westernization of the meal”. In particular, the increased consumption of dairy products and decreased consumption of rice are remarkable. Thus, we investigated the possibility of producing a cheese-like food from rice milk. Rice milk was pasteurized, fermented by lactic acid bacteria (LAB), and coagulated with various coagulation agents. Several heating conditions were applied for pasteurization of the rice milk, and the most rapid and efficient condition was achieved when the rice milk was heated at 65°C for 30 min. After fermentation, the population of LAB and pH of the fermented rice milk were found to be similar to those of fermented dairy milk. Some samples went through a dehydration step before coagulation with gelatin, xanthan gum, or agar. The dehydrated samples containing gelatin were similar in breaking strength to standard dairy cheese, and thus were used in sensory evaluation. In the sensory test, the sample containing 2.5 wt% gelatin received the highest overall acceptance of 41.6%.
著者
松村 剛志 大場 美恵 山田 順志 楯 人士 青田 安史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1032, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】介護保険制度においてリハビリテーション(リハ)専門職は,生活機能全般,特に活動の向上に働きかける役割を求められている。役割にはこうした社会や制度の中で付与される集団的役割だけでなく,関係的地位の相手方の期待に基づく関係的役割も存在する。外来理学療法では患者の期待と理学療法士(PT)の役割認識にズレが生じていることが明らかとされているが,介護保険サービスにおいて要介護者が抱くPTへの役割期待は十分に解明されておらず,その変化を捉えようとする試みも見当たらない。そこで今回,通所リハ利用者の抱くPTへの役割期待の変化を質的研究手法を用いて明確にすることを試みた。【方法】対象者は静岡県中部地域にある2カ所の通所リハ事業所にてPTによる通所リハ・サービスを受けており,重度の記憶障害がなく言語によるコミュニケーションが可能で,かつ同意が得られた14名の要介護高齢者であった(男性10名,女性4名,平均年齢76.9±4.1歳)。主要疾患は脳血管障害9名,パーキンソン病3名,その他2名である。2012年9月に11名,追加調査として2013年3月に3名の対面調査を行った。面接は録音の許可を取った後に,通所リハ利用の目的,PTへの期待とその変化等について半構成的インタビューを行った。20~40分の面接終了後に,録音内容の逐語録を作成し,Steps for Coding And Theorization(SCAT)を用いて分析した。SCATによる分析では,まずSCATフォームの手順に沿って文字データから構成概念の生成を進めた。同時に,データに潜在する研究テーマに関する意味や意義を,得られた構成概念を用いてストーリーライン(SL)として記述した。次に,個々の対象者においてSLを断片化することで個別的・限定的な理論記述を行った。得られた理論記述の内容をサブカテゴリーと位置づけ,その関係性を検討した上でカテゴリーを構築した。最後に集約されたカテゴリーを分析テーマに沿って配列し直し,研究対象領域に関するSLを再構築した。対象者14名にて理論的飽和の判断が可能かどうかは,シュナーベル法を用いて構成概念の捕獲率を求め,捕獲率90%以上にて理論的飽和に達していると判断した。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は平成24年度浜松大学研究倫理委員会の承認を受けており,対象者に対して書面ならびに口頭での説明を行った後に同意書への署名を得た。【結果】本研究では,76種類154個の構成概念が構築され,14例目における捕獲率は93.54%であった。また,全対象者から37個の理論記述が生成され,6つのカテゴリーに分類された。これらのカテゴリーから構築されたSLは以下の通りである。通所リハ利用者は,サービス開始当初,PTに対して身体機能や歩行能力の回復に対する働きかけを期待していた。ただし,脳血管障害の対象者にその傾向が強く,慢性進行性疾患の場合は悪化防止に焦点が当てられていた。リハ効果は,自己による自己評価と他者による自己評価の認知によって確認されており,息切れや歩行といったモニタリング指標を各自が持っていた。リハ効果が期待通り或いは期待以上であれば,PTへの信頼感に基づく全面的委任や担当者の固定による現状の継続が希望され,PTには得られた効果の維持が期待されるようになった。一方,転倒のような失敗体験の反復は,自己信頼感を低下させ,リハ効果が期待外れや不十分と認識される要因となっていた。この場合,サービスへのアクセスそのもの(回数増加や治療時間の延長)が期待されるようになり,治療効果を生み出すことは期待されなくなっていた。さらに,利用者に回復の限界に関する気づきがみられると,利用者は通所リハをピアと会える新たなコミュニティと位置づけていた。【考察】本研究においては,利用者のPTに対する役割期待に変化が認められ,その変化にはモニタリングされたリハ効果をどのように自己評価しているかが大きく影響しているものと考えられた。通所リハにおける利用者の満足感に関する背景要因には,(1)設備や雰囲気といった場,(2)サービス担当者の知識・技術・言動,(3)プログラムの多様性や治療機会,(4)心身の治療効果が挙げられている。利用者がPTから満足感を得ようとする場合,これら要因を組み合わせてPTへの役割期待を作り上げているものと考えられ,モニタリングの結果によって役割期待を能動的に変更している可能性も示唆された。【理学療法学研究としての意義】本結果は一地域の通所リハ利用者に限定されるものではあるが,通所リハ利用者の抱くPTへの役割期待の変化をSLとして明らかにし,PTが利用者理解を深めるためのモデルケースを提示できたものと考えられる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.609, 2015-02-09

三井住友建設は、トンネル用のデータベース管理システム「ジェネシス−LTR」を開発した。補修工事の設計や施工の情報を蓄積して、顧客に提供。それらのデータを維持管理に活用してもらう。
著者
伊藤 民雄 竹井 弘樹
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構 一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.33-37, 2008

2008年7月, 実践女子大学·短期大学図書館は, 韓国の横断検索メーカーであるアイネオと共同で, ウェブで無償提供される学術雑誌約1万誌を収録するデータベースDirectory of Open Access Journals in Japan (仮称。以下「DOAJJ」という)を公開した。DOAJJの収録雑誌データは当館OPAC用に作成したリストが基礎となっており, アイネオのAtoZリストのプラットフォームを利用し, DOAJJを実現した。DOAJJはOpenURL0.1に対応し, 2次情報データベース(CiNii, JDreamII, 医中誌Web)から電子ジャーナルへの仲介機能(リンクリゾルバ)を持っており, データベース契約機関であることが前提となるが, 設定さえすればこの機能をどの図書館でも使うことができるようにした。
著者
森 恵子 岩崎 靖 伊藤 益美 三室 マヤ 吉田 眞理
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.405-410, 2012 (Released:2012-06-26)
参考文献数
15
被引用文献数
2 7

症例は死亡時86歳の男性である.進行性の歩行障害,筋強剛,認知症を呈した.静止時振戦,L-dopaの反応性,自律神経障害はなかったが,MIBG心筋シンチグラフィーの集積低下をみとめ,Lewy小体型認知症と臨床診断された.死亡後の病理診断は大脳皮質基底核変性症であった.全身病理では心臓交感神経終末が高度に脱落しており,MIBGの集積低下を反映していた.さらに中枢神経,消化管,副腎等にはみられなかったLewy小体が交感神経節に限局してみとめられた.MIBGの集積低下はLewy小体の存在を示唆するが,その広がりまでは予見できず,また偶発的にLewy小体が合併する事を臨床診断の際には考慮する必要がある.
著者
北村 一男
出版者
The Society of Agricultural Meteorology of Japan
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.151-156, 1969

(1) プラスチックハウスを, 通風管を通る温風で暖房する場合のハウス内気温を時間・ハウス内の位置の関数として熱収支法で解板した。<br>(2) 解析から, ハウス内気温の場所による温度差は時間の経過に影響を受けないことがわかる。<br>(3) 埼玉園試のハウスについて理論式から計算した値と, 実際に観測した値を比較した場合, 両方の値はかなり接近していた。<br>(4) 送風機の風量が小さいと暖房機に近い所が高温になり, 逆に送風機の風量が大きいと通風管の放出端の近くが高温になる。埼玉園試の面積408平方米のファイロンハウスでは風量が中間の場合にハウス内温度差が小さくなると計算された。風量が大きい程ハウス内の温度差が小さくならなかつた。<br>(5) カーテンの熱伝達率が小さい場合について計算してみると, 暖房機の発熱量・送風量が共に小さくとも, ハウス内気温は高温になりしかも温度差も小さくなつた。
著者
村上 泉 浅野 正一 幸重 浩一 長屋 秀明 佐藤 宏 稲富 信博
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.108, no.6, pp.323-332, 1996-12-01
参考文献数
19
被引用文献数
1 2

ランソプラゾールの急性胃粘膜病変に対する治療効果を検討する目的で, ラットを用いインドメタシンによる胃出血と胃粘膜損傷に対する作用を静脈内投与で検討し, オメプラゾール, ファモチジンおよびラニチジンの作用と比較した.インドメタシン30mg/kg投与により胃出血が惹起されるが, この条件下にランソプラゾールを投与すると強い胃出血抑制作用を示し, ID<SUB>50</SUB>値は0.29mg/kg, i.v.であった.オメプラゾールおよびファモチジンも有意な胃出血抑制作用を示したが, ラニチジンは軽度な抑制しか示さなかった.ランソプラゾールの胃出血抑制作用は酸分泌抑制作用と相関し, 灌流液中に50mM塩酸を添加することにより消失したことから, ランソプラゾールの胃出血抑制作用は主として酸分泌抑制作用に基づくと考えられた.ランソプラゾールはインドメタシンによる胃粘膜損傷の進展に対して抑制作用を示し, ID50<SUB></SUB>値は0.10mg/kg, i.v.であった.オメプラゾール, ファモチジンおよびラニチジンのID<SUB>50</SUB>値は各々0.69, 2.58および24.6mg/kg, i.v.であり, ヒスタミンH2受容体遮断薬の作用は比較的弱かった.以上の成績からランソプラゾ-ルは胃出血および胃粘膜損傷の進展に対して強い抑制作用を有し, 急性胃粘膜病変の治療に有用と考えられた.
著者
富永 健 巻出 義紘
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1991, no.5, pp.351-357, 1991
被引用文献数
2

近年,人間活動から放出される物質が地球環境に重大な影響をおよぼしつつあるが,中でもフロンなど長寿命のハロカーボンは成層圏のオゾン層破壊や地球の温暖化をもたらすことが明らかとなった。大気中の極微量のフロン・ハロカーボンの平均濃度を精密に測定し,10年以上にわたってそれらの経年変化を研究した。フロン11やフロン12の濃度は毎年約4%ずつ,またフロン113の濃度は10~20%ずつ増加を続けている。世界的にフロン規捌が実施されると大気濃度の動向も変化が現れるはずである。大気球を用いたグラブサンプリソグ法およびクライオジェニックサンプリング法により成層圏の大気を採取し・フロンやハロカーボンの成層圏における濃度をしらべた結果,垂直分布はこれらの物質の成層圏の紫外光による分解の様子を反映することが明らかとなった。

1 0 0 0 OA 隆鼻術問答集

著者
林熊男 著
出版者
林病院出版部
巻号頁・発行日
1922
著者
Kyoichiro Yazaki Masato Otsuka Shohei Kataoka Mitsuru Kahata Asako Kumagai Koji Inoue Hiroshi Koganei Kenji Enta Yasuhiro Ishii
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-16-1261, (Released:2017-03-22)
参考文献数
17
被引用文献数
41

Background:Quantitative flow ratio (QFR) is a newly developed image-based index for estimating fractional flow reserve (FFR).Methods and Results:We analyzed 151 coronary arteries with intermediate stenosis in 142 patients undergoing wire-based FFR measurement using dedicated software. Predefined contrast flow QFR, which was derived from 3-dimensional quantitative coronary angiography (3-D QCA) withThrombolysis in Myocardial Infarction (TIMI) frame counts, was compared with FFR as a reference. QFR had good correlation (r=0.80, P<0.0001) and agreement (mean difference: 0.01±0.05) with FFR. After applying the FFR cut-off ≤0.8, the overall accuracy rate of QFR ≤0.8 was 88.0%. On receiver operating characteristics analysis, the area under the curve was 0.93 for QFR. In contrast, 3-D QCA-derived anatomical indices had insufficient correlation with FFR and diagnostic performance compared with QFR.Conclusions:QFR had good correlation and agreement with FFR and high diagnostic performance in the evaluation of intermediate coronary stenosis, suggesting that QFR may be an alternative tool for estimating myocardial ischemia.
著者
嘉名 光市 佐久間 康富 堀 裕典 堀口 朋亨
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

(1)回遊型社会実験データベース:海外8都市、国内4都市のインタビュー、現地調査を参考に回遊型社会実験データベースを構築し、社会実験は「交通」「空間」「イベント」に分けられることを明らかにした。また、全国の常設的オープンカフェ事業の展開の特徴、富山市グランドプラザの利用目的を明らかにした。(2)実証社会実験:都心エッジ型、既成市街地型の社会実験を実施し、橋上カフェ社会実験の評価と回遊行動に与える影響を明らかにした。