1 0 0 0 OA 絵本太閤記

著者
岡田玉山 著
出版者
楽成舎
巻号頁・発行日
vol.14, 1886
著者
藤田 恵美 中田 誠
出版者
日本林學會
雑誌
日本林學會誌 = Journal of the Japanese Forestry Society (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.83, no.2, pp.84-92, 2001-05-16
参考文献数
43
被引用文献数
3

新潟県下越地方において、海岸砂丘地のクロマツ林への広葉樹の混交が林床植生と土壌特性に及ぼす影響について研究を行った。亜高木層に落葉広葉樹が混交した林分では、クロマツのみから構成される林分に比べて低木層の被度がやや低いが、高木・亜高木性の常緑広葉樹の稚幼樹が多く出現した。草本層ではイネ科植物が優占し、クロマツ林では砂地や草原を好む種の被度が高いのに対して、混交林では被度がやや低いが木陰や林内に生育する種の比率が高かった。これらはクロマツ林への広葉樹の混交による林内の光環境と土壌特性の変化が原因と考えられた。土壌はいずれもA0-A-C層からなる砂質未熟土だった。混交林ではクロマツ林に比べてA0層のCa、Mgの含有率が高く、塩基飽和度とpHが上昇していた。また、混交林では表層土壌(0~10cm)へのCa、Mg、Nなどの養分の蓄積が進行していた。海岸砂丘地のクロマツ林における落葉広葉樹との混交林化とそれに続く常緑広葉樹の侵入は、海岸防災林の保全や機能強化にとって重要な役割を担うと考えられる。
著者
小島 克己 上條 厚 益守 眞也 佐々木 惠彦
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.p258-262, 1994-05
被引用文献数
4

マツノザイセンチュウの病原力の弱い培養個体群も, セルラーゼを体外に分泌していることを活性染色法により確かめた。マツノザイセンチュウが分泌するセルラーゼ酵素群の組成は, ニセマツノザイセンチュウとは異なるものの病原力の強い培養個体群と弱い培養個体群の間で違いはみられなかった。マツノザイセンチュウが分泌したセルラーゼの活性を比べると, 病原力の強い培養個体群の方が病原力の弱い培養個体群よりも強かった。またマツノザイセンチュウの分泌するセルラーゼが結晶セルロースを分解する能力をもつことを明らかにした。マツノザイセンチュウの分泌するセルラーゼがマツ樹体内においてもセルロースを分解しうると考えられた。以上よりセルラーゼがマツ材線虫病の病原物質であるという可能性がより確かになった。
著者
水上 元
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.135, no.7, pp.867-882, 2015 (Released:2015-07-01)
参考文献数
55
被引用文献数
1

Plant secondary product glycosyltransferases belong to family 1 of the glycosyltransferase superfamily and mediate the transfer of a glycosyl residue from activated nucleotide sugars to lipophilic small molecules, thus affecting the solubility, stability and pharmacological activities of the sugar-accepting compounds. The biotechnological application of plant glycosyltransferases in glycoside synthesis has attracted attention because enzymatic glycosylation offers several advantages over chemical methods, including (1) avoiding the use of harsh conditions and toxic catalysts, (2) providing strict control of regio-and stereo-selectivity and (3) high efficiency. This review describes the in vivo and in vitro glycosylation of natural organic compounds using glycosyltransferases, focusing on our investigation of enzymatic synthesis of curcumin glycosides. Our current efforts toward functional characterization of some glycosyltransferases involved in the biosynthesis of iridoids and crocin, as well as in the sugar chain elongation of quercetin glucosides, are described. Finally, I describe the relationship of the structure of sugar chains and the intestinal absorption which was investigated using chemoenzymatically synthesized quercetin glycosides.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1063, pp.29-32, 2000-10-23

今年6月、千葉・幕張のシャープ東京支社ビル内の会議室。机の上に置かれたテキストを開き、ある中間管理職は嘆息した。「こりゃしんどいわ」。文面には、最先端のネットワーク技術用語がずらりと並ぶ。「ブルートゥース」「IEEE1394」「MP3」…。文系出身の彼には、およそなじみの薄い言葉ばかりだ。
著者
山田 功
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.1088-1093, 2009-08-01
被引用文献数
1

現代の信号処理工学では複数の最適化基準を効果的に活用できるかどうかが成否の岐れ目になることが多い.非可微分凸最適化問題や階層構造を持つ凸最適化問題は,複数の最適化基準を柔軟に反映するための自然な問題設定になっている.本稿の前編では,凸最適化問題の古典的なアルゴリズム(射影勾配法)を非拡大写像の不動点理論の視点でとらえ直すことにより,非自明な一般化が可能となり,非可微分凸最適化問題や階層構造を持つ凸最適化問題を解決する二つの基本的な最適化アルゴリズムが導かれることを紹介する.
著者
山田 功
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.1207-1212, 2009-09-01

後編では,筆者らが解決に成功した数少ない非凸最適化問題の例として「低階数最小分散擬似不偏推定問題」を紹介する.この問題は,最小二乗推定法(最小分散不偏推定法)やWienerフィルタが抱えている本質的な弱点の解消を狙いとしており,信号処理工学の視点では,極めて自然な定式化になっている.ところが,最適化問題として眺めたとき,非凸制約条件が課せられる「階層構造を持つ非凸最適化問題」に分類され,最適化問題の標準的な解法を適用することはできない.実際にこの問題の解決には数多くの非自明なアイディアを要し,非凸最適化問題の手強わさを垣間見ることもできる.低階数最小分散擬似不偏推定問題の大域的最適解(MV-PURE/確率的MV-PURE)は最小分散不偏推定法やウィーナフィルタの非自然な一般化となっており,今後,新世代のロバストパラメータ推定法として重要な役割を演じていくことが予想される.
著者
鈴木 克尚 神谷 典男 西條 幸志 高岡 伸次 栗田 智代 大野 雄三 北本 憲永
出版者
The Japanese Society of Extra-Corporeal Technology in Medicine
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.22-25, 2001-12-01
被引用文献数
7

【要旨】今回,MUF終了後に再循環を行い20分経過した頃,人工肺入口側の圧が上昇し,回路接続が突然はずれた症例を経験した。人工肺の入口部は血液塊で詰まり,静脈リザーバのフィルタ表面および液面と動脈フィルタにも血液塊が大量に形成されていた。MUF終了後から待機循環中の血液塊形成が起こるまで,どのように変化するかヘパリン濃度,使用材料・構造,置換液,血液塊の解析,残血の成分より凝固系,蛋白,血液ガスについて検証した。再現実験を行った結果,血液塊はechinocyte化した赤血球の凝集であった。ヘパリンやヘパリンコーティング材料の使用は無効であった。MUFの残血は赤血球が減少しており,緩衝作用が弱まっていることに加え置換液にアルカリ化剤の含まれたものを使用したことなどから,人工肺によるガス交換で容易にpHの上昇を来したと推測された。MUF施行後の残血成分は通常と異なり,pHが上昇しやすい環境にあり,ガス流量を戻し忘れた際など,容易に凝集することが明らかとなった。
著者
坂田 一浩
出版者
熊本大学
雑誌
国語国文学研究 (ISSN:03898601)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.80-93, 2003-03-25

現代語において「AもBは」という形式をとる、『彼も数学は苦手だ。』『そっくりな二人も、歯の色は違う。』『あの鬼社長もカミさんには滅法弱い。』『君もやる時はやるんだね。』のような諸例には、共通した或る特徴的な意味構造が見出される。そしてそれは、ここに現れている助詞「も」「は」がそれぞれ、「極端例の提示」および「対比・限定」という含みを帯びることによってはじめて明示され得るものと考えられる。本稿ではこのような現象と、その要因について、古典語、とりわけこの形式を意図的に修辞技法として用いたと見られる古典和歌に遡って検証することをその目的とする。