著者
杉安 和憲
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

ポリチオフェンは最もよく研究されてきた導電性高分子のひとつである。応用範囲が広い材料であるからこそ、その基礎的な知見を得ることは極めて重要であり、実験および理論の両面から様々な議論が行われている。本研究では、特殊構造ポリチオフェンを用いて、ポリチオフェンの電気伝導メカニズムに関する新しい知見を得ることに成功した。
著者
常田 聡
出版者
早稲田大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

まず,多孔性膜の界面からpolymer brushがはえている構造を作成するために,以下のような手順で膜材料を合成した.中空糸状の多孔性膜(ポリエチレン製)に電子線を照射した後,エポキシ基をもつモノマー(グリシジルメタクリレート)を前駆体としてグラフト重合させた。その後,エポキシ基の一部をイオン交換基(ジエチルアミノ基)に,残りをアルコール性水酸基(エタノールアミノ基)へ変換した.この多孔性膜の膜間に圧力をかけて溶液を透過させ,牛血清アルブミン(BSA)を対流に乗せてpolymer brushまで運び,きわめて短時間で生体高分子集合体を創製できることを確認した。この膜材料に一定流量でBSA溶液を透過させたときの圧力損失は,BSAの吸着が進むにつれて増大する。楕円球の形をしたBSA分子がpolymer brushに最密充填的に吸着していると仮定し,BSAの吸着によって液の透過できる細孔径が減少したとすると、BSA吸着後の膜の透過圧力をHagen-Poiseuille式によって推算できる。この理論式より推算された透過圧力と圧力センサーにより実測した透過圧力を比較した.その結果,実験値と推算値はよく一致することがわかり,吸着容量から推測した多層吸着構造モデルの妥当性が,流体力学的側面からも裏付けられた。また,polymer brush中のイオン交換基密度の増加とともに,電荷が互いに反発してpolymer brushが表面法線方向に伸長し,タンパク質をより多く抱き込む形態をとることが推察された。さらに,生理活性を有する酵素であるウレアーゼをpolymer brushにいったん集積させ,つづいてイオン強度を上げることによって脱離させた。尿素の分解特性をもとに生理活性を評価した結果,polymer brushへの集積前後においてウレアーゼの生理活性は変化しないことが示された。よって、polymer brushは生理活性を維持したまま高密度に生体高分子を集積できる場であることが示唆された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.8, no.8, pp.50-57, 1999-09

「7月24日は土用の丑(うし)。Aスーパーではウナギの蒲焼きのタレの横にビールを並べて成功した前例がある。今年も是非試そう」。「B商店街ではTVコマーシャルと連動させて当社のキャンペーンレディに浴衣を着せたら予想以上に売り上げが伸びた。同様の計画を持つ支社はぜひ検討されたし」。「C社の発泡酒の新製品は滑り出しが好調で我が社の製品は押され気味。
著者
塩入 健太 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.125, pp.63-70, 2005-12-17
被引用文献数
2

対戦型コンピュータゲームをプレイヤー1人でプレイする場合,人間のプレイヤー相手にプレイする場合と比較してつまらないと感じるプレイヤーが多い.その主な理由のひとつに「対戦相手のAIの反応が乏しい」といった問題がある.その改善のために本稿では,ゲーム映像からゲーム状況を読み取り,プレイヤーからの干渉や環境変化に対して発話音声によって反応を返す「仮想対戦プレイヤー」を提案する.またそのとき,感情的な内容や声の調子,発話頻度の出力をするために2つの内部パラメータ値を参照して音声ファイル選択を行う.これらはプレイ中にゲーム状況によって動的に変化させ,現在に至るまでの心理状態変化の蓄積として扱う.最後に手法の有意性を評価実験により確かめる.A player feels bored when he play the match-up type computer game without adversary person. One of the main reasons is "The reaction of adversary AI is scarce". To improve this problem,this paper proposes "The Virtual Adversary Player" that reads the game situation from game image and returns the reaction by the utterance voice when the player interferes or the environmental is changed. Moreover, in order to output emotional content, voice condition and the utterance frequency,the voice file selection is done referring to two internal parameter values that dynamically change by the game situation while playing and are treated as accumulation of the psychological condition change. At the last, the evaluation experiment of the technique is conducted.
著者
林 豊
出版者
専門図書館協議会
雑誌
専門図書館 (ISSN:03850188)
巻号頁・発行日
no.264, pp.2-8, 2014

本稿では、専門図書館の現場で働く担当者を主な対象として、現在世の中で使われている広い意味での図書館システムを概観し、基本的な知識をコンパクトにまとめるとともに、最近の動向を紹介する。それにより、読者が勤務館で利用者に提供したいサービスを実現するためにどのようなシステムが必要なのかを判断するための一助になることを目的としている。ここでは、紹介するシステムを、「電子リソース管理・提供システム」「検索システム」「文献管理ツール」「次世代型図書館システム」という4 つのカテゴリーに分け、それぞれの概要、基本的なしくみ、メリット、必要性、代表的な製品などを紹介していく。
著者
朝岡 康二
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.543-562, 2003-10

本稿はスペイン・バルセロナにおける公的な博物館群の社会的な位置付けやその表象機能を紹介するとともに,これらの博物館群のひとつを構成するバルセロナ民族学博物館の特徴を示し,同時に,そこに収蔵されている日本関係コレクションの持つ意味の検討を行ったものである。同博物館の日本関係コレクションは,収集を行ったエウドラド・セラ・グエルの名を借りて,ここでは仮に「セラ・コレクション」と称することにする。同コレクションは決して古いものではなく,1960年代のいわゆる民芸ブームの中で収集された民芸品(あるいは観光記念品)であり,美術的な価値という点から評価するならば,貴重であるとは,必ずしも言い難いものである。しかし,見方を変えるならば,戦後の観光文化(なかでも地方都市の文化表象としての)を具体的に示すものとして興味深い資料であるし,また,当時のヨーロッパの一般的な観点からの「日本文化」であると言う点から言えば,また別の意味を導き出すことができる。近年のヨーロッパにおける大衆的な日本ブームと繋がるものだからである。さらに,このコレクションを集めた意図・過程・集めた人物などを検証していくと,その成立の背後に戦後のバルセロナのブルジュワと芸術家の集団があることがわかり,その持つ意味を知ることができるし,あるいは,明治・大正・昭和に跨るヨーロッパと日本を繋ぐ複雑な人的関係の一端も明らかにすることができる。そのキーパーソンがエウドラド・セラ・グエルなのである。本稿においてこれらの諸点が充分に解明されたというわけではない。いわば手掛かりを得たに過ぎないのであるが,それでも,次の点を知ることができた。それは,バルセロナにおけるセラを中心とする広範な人的関係に加えて,セラと日本を結ぶ(したがって,「セラ・コレクション」の背景となる)人的関係に,住友財閥の二代目総理事であった伊庭貞剛の一族がおり,「セラ・コレクション」はこの一族の広範な海外交渉史の一面を示すものでもある,ということである。This study is an analysis of public museums in Barcelona, Spain, in view of the social context and the representation, especially focusing on Etonològic de Museu Barcelona and the collection related with Japan.The collection of Japanese materials is tentatively named Sella Collection from the collector's name, Eudald Sella Güell.The collection dose not consisted of old treasures, but so called mingeihin (folkloric arts for tourists) in around 1960, therefore if it is evaluated from the strict point of aesthetic view, it could be regarded as cheep miscellaneous collection, but on the other hand, if changed the point of view, the Japanese tourism culture at that time and the popular westerner's view for Japan could be seen in the collection. The latter view can be thought to connect with today's popular Japan oriented booms.Moreover, studying the intention and the process to collect the materials showed the relations between the bourgeois people and the artists in Barcelona after the World War 2nd, and very complicated human relations between European and Japanese in from Meiji through Taisho to Showa era.Sella's profile on this paper shows to one more additional fact that a granddaughter of Teigo Iba who was the famous general manager of Sumitomo Zaibatu, married Sella, and her parents (one of Iba's son and a French woman) lived with them for a long time in Barcelona and died there. So the collection presents us one of aspects of a Japanese bourgeois family related with European for about 100 years.As the result of the research, it can be said that Ethnològic de Museu Barcelona has many collections, but mainly not systematically collected. And Sella Collection is collected by the bourgeois taste in Barcelona mixed with the viewpoint of related Japanese at the time. So, the Collection dose not present Japanese authentic material culture, but it is very valuable for focusing on the aesthetic tastes of both Barcelona and Japan after the World War 2nd.
著者
朝岡 康二
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.543-562, 2003-10

本稿はスペイン・バルセロナにおける公的な博物館群の社会的な位置付けやその表象機能を紹介するとともに,これらの博物館群のひとつを構成するバルセロナ民族学博物館の特徴を示し,同時に,そこに収蔵されている日本関係コレクションの持つ意味の検討を行ったものである。同博物館の日本関係コレクションは,収集を行ったエウドラド・セラ・グエルの名を借りて,ここでは仮に「セラ・コレクション」と称することにする。同コレクションは決して古いものではなく,1960年代のいわゆる民芸ブームの中で収集された民芸品(あるいは観光記念品)であり,美術的な価値という点から評価するならば,貴重であるとは,必ずしも言い難いものである。しかし,見方を変えるならば,戦後の観光文化(なかでも地方都市の文化表象としての)を具体的に示すものとして興味深い資料であるし,また,当時のヨーロッパの一般的な観点からの「日本文化」であると言う点から言えば,また別の意味を導き出すことができる。近年のヨーロッパにおける大衆的な日本ブームと繋がるものだからである。さらに,このコレクションを集めた意図・過程・集めた人物などを検証していくと,その成立の背後に戦後のバルセロナのブルジュワと芸術家の集団があることがわかり,その持つ意味を知ることができるし,あるいは,明治・大正・昭和に跨るヨーロッパと日本を繋ぐ複雑な人的関係の一端も明らかにすることができる。そのキーパーソンがエウドラド・セラ・グエルなのである。本稿においてこれらの諸点が充分に解明されたというわけではない。いわば手掛かりを得たに過ぎないのであるが,それでも,次の点を知ることができた。それは,バルセロナにおけるセラを中心とする広範な人的関係に加えて,セラと日本を結ぶ(したがって,「セラ・コレクション」の背景となる)人的関係に,住友財閥の二代目総理事であった伊庭貞剛の一族がおり,「セラ・コレクション」はこの一族の広範な海外交渉史の一面を示すものでもある,ということである。This study is an analysis of public museums in Barcelona, Spain, in view of the social context and the representation, especially focusing on Etonològic de Museu Barcelona and the collection related with Japan.The collection of Japanese materials is tentatively named Sella Collection from the collector's name, Eudald Sella Güell.The collection dose not consisted of old treasures, but so called mingeihin (folkloric arts for tourists) in around 1960, therefore if it is evaluated from the strict point of aesthetic view, it could be regarded as cheep miscellaneous collection, but on the other hand, if changed the point of view, the Japanese tourism culture at that time and the popular westerner's view for Japan could be seen in the collection. The latter view can be thought to connect with today's popular Japan oriented booms.Moreover, studying the intention and the process to collect the materials showed the relations between the bourgeois people and the artists in Barcelona after the World War 2nd, and very complicated human relations between European and Japanese in from Meiji through Taisho to Showa era.Sella's profile on this paper shows to one more additional fact that a granddaughter of Teigo Iba who was the famous general manager of Sumitomo Zaibatu, married Sella, and her parents (one of Iba's son and a French woman) lived with them for a long time in Barcelona and died there. So the collection presents us one of aspects of a Japanese bourgeois family related with European for about 100 years.As the result of the research, it can be said that Ethnològic de Museu Barcelona has many collections, but mainly not systematically collected. And Sella Collection is collected by the bourgeois taste in Barcelona mixed with the viewpoint of related Japanese at the time. So, the Collection dose not present Japanese authentic material culture, but it is very valuable for focusing on the aesthetic tastes of both Barcelona and Japan after the World War 2nd.
著者
江前 敏晴
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.206-215, 2014-07-25 (Released:2014-07-29)
参考文献数
52
被引用文献数
1

紙は,歴史的に大量に使用されてきた代表的な生物材料である。軽量,高生産性,低コスト,液体吸収性,リサイクル適性,易廃棄性のような特性を持つがゆえに,通常の印刷や筆記以上の用途を提供してくれる可能性を秘めている。ペーパーエレクトロニクスは,そのような新規用途の1つであり,血糖値を電気化学的に測るような医療用途向け微小流体紙基板分析デバイス(µPADs)が例として挙げられる。紙の上に作製した線状又は面状電極の安定した導電性を確認する基礎研究に続いて,他の多くの紙デバイスが開発されてきた。照明,ディスプレイ,薄膜トランジスタ,電池やキャパシタのようなエネルギーデバイス,RFIDタグがその応用例である。最後に,材料の構造によって紙基板をいくつかのタイプに分類し,印刷方法の多様性についても論じた後,明るい将来展望について述べた。
著者
今中 亮介
出版者
日本アフリカ学会
雑誌
アフリカ研究 (ISSN:00654140)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.84, pp.1-16, 2014-05-31 (Released:2014-07-17)
参考文献数
32

マリ南西部の農村では,1990年代後半以降,「トン」と呼ばれる共同労働組織が急増している。この背景には,経済自由化などの理由から村内の現金流通量が増加したことがある。トンは植民地期以前からみられたが,近年増加している組織は子どもと既婚女性がそれぞれ新たに組織化したものである。本論では,一農村を事例にトンの歴史的な変遷を示した後に,子どものトンの経済活動の特徴を既婚女性のトンとの比較から明らかにする。両組織の経済活動は,「現金を対価として共同労働を行い,組織としてそれを貯蓄し,宴で消費する」という共通点がみられるものの,異なる論理に基づいて営まれている。既婚女性のトンが生活上の必要を満たすために営まれているのに対し,子どものトンは活動それ自体を楽しむこと,それのみに目的性をみいだしうる。こうした目的性の違いは,一方が固定的であり他方が流動的であるメンバーシップをもつ組織構成の違いにも表れている。トンがもとより有していた両義性と分化への性向,個人を構成単位とする組織のあり方が,両組織が同じ「トン」でありながらこうした対照的ともいえる特徴をもつことを可能にしたと考えられる。
著者
神代 ちひろ
出版者
日本アフリカ学会
雑誌
アフリカ研究 (ISSN:00654140)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.84, pp.17-30, 2014-05-31 (Released:2014-07-17)
参考文献数
23

本稿では,ブルキナファソ農村における女性住民組織の事例を取り上げ,組織の女性たちが開発援助の経験を積み重ね,その経験を活用しながら生活の便宜に合わせて独自の活動を創出したことについて,マイクロファイナンス(MF)の利用を中心にそのプロセスを明らかにした。昨今,住民自身の自主性や主体性を尊重した参加型開発が提唱される中で,住民組織が地域開発に活用されるようになった。事例とした組織は互助を目的として作られ,その後複数の援助を受けながら活動を展開してきた。その過程でMF機関の利用を始め,さらにNGOにより導入された手法で内部資金を運用したMFの運営を経験すると,それらの方法を取り入れてMFの自主運営に乗り出した。そしてMF機関に対して利用条件に関する交渉を行い一定の成果を上げると,自分たちの都合に合わせて修正を加えながらMFの自主運営をつぎつぎと展開させていった。それを可能にした要因は,組織の女性たちがMFの自主運営を行うために必要な技術と知識を身につけてきたこと,結成当初からの全ての組織活動の経験を通して自信を培ってきたことであった。MFの借り手,ひいては開発援助の受け手は,受動的な存在ではなく,積み重ねてきた経験を活用して,みずから新しい活動を創り出す力をもつのである。
著者
真野洋平 高田敏弘 齋藤洋典
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.70, pp.1-6, 2014-03-06

本論文は、複数のユーザによって楽曲に付与された時間区間アノテーション (コメントや評価) の集約によって得られる楽曲のダイジェストを用いた、楽曲推薦システムを提案する。本システムは、ユーザが楽曲内の気に入ったフレーズを検索クエリとして選択すると、そのクエリと各楽曲のダイジェストとの類似度を計算し、クエリによく似たダイジェストを持つ楽曲を推薦する。本手法は、時間区間アノテーションに基づいたダイジェストに着目することで、部分的フレーズに対する楽曲推薦を可能にする。このダイジェストは、計算機による構造抽出とは異なり人の音楽に対する感性を反映しているため、よりユーザの嗜好に適した推薦を行うことができると考えられる。楽曲推薦実験を通じて、提案手法が正解率とセレンディピティ (思いがけず価値のあるものを発見する能力) に関して優れた推薦能力を持つことを示す。
著者
金澤 周作
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

18 世紀、19 世紀のイギリスで隆盛を極めたチャリティ活動は、20世紀初頭の「国家福祉」萌芽期においてもなお、困窮者救済に根本的な重要性を持ち続けた。本研究では、第一次世界大戦期に行われた「戦争チャリティ」の実態を実態的かつ言説的に分析することで、国家の積極的介入がこれまでになく強く求められていた戦時下にあってさえ、チャリティの伝統が強固に力を発揮し続けていたさまを明らかにすることができた。
著者
林 良彦 山内 健二 永田 昌明 田中 貴秋
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

文章中の語句に関連するWikipedia記事を対応付けるタスクはWikificationと呼ばれる.本発表は,日本語・英語の対訳文書に含まれる固有表現に対して並行的に対応付けを行う方式を提案する.提案方式は,他方の言語の情報を利用することにより,双方の言語における固有表現抽出処理の結果を補完し,言語横断的なWikificationを達成する.
著者
木方 正 永井 勝幸 宮本 郁夫 渡辺 利明 鵜飼 茂夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.110, no.4, pp.286-288, 1990-04-25
被引用文献数
4

Biological activities of two galactomannans (CI-P and CI-A) isolated from the insectbody portion of Chan hua (fungus : Cordyceps cicadae) were studied. CI-P having low affinity for concanavalin A (Con A) exhibited potent carbon-clearance activity in mouse, although both polysaccharides had little antitumor activity against sarcoma 180 in mice. Furthermore, CI-P and CI-A was found to have potent hypoglycemic activity in normal mice, and CI-A having high affinity for Con A showed slightly higher activity than CI-P.
著者
林 香
出版者
慶應義塾大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

転写因子 KLF4 は腎臓糸球体上皮細胞(ポドサイト)に発現しており、糸球体障害モデルでは発現が低下した。Tet-on システムを用いたポドサイト特異的 KLF4 トランスジェニックマウスや KLF4 発現プラスミド投与による遺伝子導入により、アドリアマイシン腎症モデルにおいて低下した KLF4 を再誘導すると、ポドサイトの形質が改善しアルブミン尿が減少した。更にその機序には KLF4 のポドサイト形質における Epigenetic 調節が関与していることが示唆された。