著者
三科 正樹 杉浦 彰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム
巻号頁・発行日
vol.96, no.530, pp.7-14, 1997-02-20

本研究では、普遍同期方式の微弱電波スペクトル拡散通信方式を用いて、混信の少ない空きTVチャネル帯域の有効利用を検討する。ここでは、放送波中のカラーバースト信号を用いた普遍同期方式を提案し、試作装置により2チャネル帯域を用いた双方向通信を実現する。初めにCATV等の有線系を想定して実験を行い、つぎに無線系において室内電波通信について評価を行う。試作装置を用いて微弱電波データ通信を評価した結果、基準信号送信方式と比較した場合で、約12dB妨害余裕度が向上した。
著者
山口 一太郎 斎藤 建夫 塚田 章 川原田 淳 佐々木 和男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.46, pp.33-40, 1997-05-17
参考文献数
7

レーザ組織血流計は無侵襲で簡便に末梢循環状態を連続モニタする機器として広く使用されている.しかし,体動の影響を受け易く,測定範囲・深度が局所に限定され,定量性の面においても問題を残している.本研究では,近赤外レーザ光を用いて局所的な組織血流量を定量的に測定する方法に関する基礎的検討として,まず生体組織に対するモデルとして血液,肝臓,ミルクに近赤外レーザ光を照射しモデル内で散乱したレーザ光の光量分布について検討を行った.次に静脈圧迫等により測定部の血液量を変化させたときに生じる生体内の吸光度変化から組織中のヘモグロビン量を求める装置を試作し,これに定量的組織血流計測に利用されているラバーストレインゲージプレチスモグラフィーや水素クリアランス組織血流計を組み合わせて,簡便に実効光路長を求める方法の可能性について検討した.
著者
村田 潤
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

若年者と高齢者の手指感覚識別時の手指循環動態,および手指感覚閾値を測定し,加齢による手指循環調節能と手指感覚機能変化について検討した.その結果,手指の感覚情報処理にともなう手指血流量変動量が加齢により減少することを明らかにした.さらに,この手指血流変動の応答は感覚機能減弱にも関連していた.また,手指体積変動により手指感覚閾値が影響を受けることが判明したことから,感覚識別時の手指循環変動は手指体積変化に反映し,皮膚物性値に作用して体性感覚感度を変調させていることが示唆された.
著者
春日 志高 天野 洋
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.31-42, 2000-05-25
参考文献数
15
被引用文献数
7 12

1999年3月8日から5月31日の期間に全国47都道府県を対象としてケナガコナダニ属のダニのホウレンソウ加害に関するアンケート調査を実施した.被害は北海道から九州までの広範囲で認められ, 施設栽培で早春と晩秋に発生するのが一般的だった.ケナガコナダニ属のダニはまれに大きな被害を引き起こすが, 季節的に限定された発生を示すため害虫としての重要性は比較的低く評価された.また, 最近5年間くらいで被害が認識されるようになった比較的新しい害虫であることが示された.被害傾向は「年によってまちまち」が50%, 「横ばい」が27.1%, 「年々増加」が18.8%, そして「年々減少」が4.2%だった.イナワラやモミガラの堆肥, 特に未熟堆肥の大量投入が発生を助長する傾向が認められた.さらに登録のある2薬剤の評価を求めたところ, DDVP乳剤の効果にばらつきが認められた.この原因は薬剤がダニの寄生する新芽部にかかりにくいためと考えられた.一方, DCIP粒剤の評価は比較的高かったが匂いが強いためか使用例は少なかった.郵送されたサンプルからダニを採取し同定したところ, ホウレンソウケナガコナダニが優占種であり, ホウレンソウ加害の主要種と考えられた.
著者
加藤 美保子
出版者
北海道大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

2006年以降、ロシアは政治・経済関係を多角化することによって、中国中心のアジア戦略から「太平洋のロシア」戦略へ移行しつつある。本研究は、米国のアジア・シフトと中国による南シナ海や北極海への進出によるサブリージョン・レベルの緊張の高まりによって、ロシアの地政学的関心が大陸から沿岸・海洋へ拡大しつつあると同時に、日本やベトナムなどの地域諸国がロシアの戦略的価値を再認識している点も指摘した。
著者
藤井 叙人 佐藤 祐一 若間 弘典 風井 浩志 片寄 晴弘
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.26-33, 2013-09-27

概要:ビデオゲームエージェント(COM)の振る舞いのデザインにおいて,『強い』COM の自律的獲得は「熟達者に勝つ」という目標を達成しつつある.一方で,獲得されたCOM の振る舞いは,過度に最適化され機械的に感じるという課題が浮上している.この課題を解決するため,著者らは,『人間の行動原則』を課した強化学習や経路探索により,人間らしいCOM を自律的に構成するフレームワークについて提案してきた.しかし,それらのCOM が本当に人間らしいと解釈されるかどうかの検証が不十分であった.本論文では,自動獲得されたCOM の振る舞いについて主観評価実験を実施する.
著者
漁淵 弘樹 軽部 紘典 鈴木 篤人 小森谷 哲哉 森田 登 上野 貴博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.466, pp.57-60, 2009-02-27

電気摺動接触機構は,静止物体から移動物体(回転物体)への電流通電を行なう機構である.そこには機械的に接触する真実接触面が存在し,例えば,モーターの整流子とブラシ間に存在している.しかし,現在においても接触点の解明はされていないのが現状である.そこで本研究では,接触面の発熱および応力による変形に着目し静止状態における実験と解析を行なうことで接触現象解明のアプローチを目的とした.
出版者
[衆議院圖書館]
巻号頁・発行日
vol.民政党内閣の功績.第2輯, 1932
著者
陶山 哲夫
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.99-106, 2006-02-20
被引用文献数
4
著者
後藤 邦夫
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.76-80, 2001-11

2000年10月18日、シドニーオリンピックメインスタジアムでは、世界123カ国から男子3015名、女子1018名合計4033名の選手が集まって、パラリンピックの開会式が繰り広げられた。日本からは151名の選手と89名の役員、総勢240名が選手団を編成し、メダルを目指して自己の限界に挑んだ。 ...
著者
渡邉 將智
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2010

制度:新 ; 報告番号:甲3178号 ; 学位の種類:博士(文学) ; 授与年月日:2010/10/20 ; 早大学位記番号:新5468
著者
阿部 康久 高木 彰彦
出版者
日本地理学会
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.228-242, 2005-04-01
被引用文献数
1 1

衆議院への新選挙制度の導入によって,個人後援会に代表される国会議員の政治組織が,空間的にどのような変容を遂げつつあるのかを長崎県を事例として検討した.並立制導入以降も,議員の多くは,新選挙区から外れた地区においても政治活動を行い,中選挙区時代の後援会組織を,基本的には維持している.その要因として,選挙区外の支持者であっても,選挙の際には支援を受けられるという点があるが,中選挙区時代の区割りが,現在でも議員や後援者の意識に,強い影響力を有しているという側面も指摘できる.これに対して,現在の選挙区が,交通アクセスが悪い諸地域から成り立っているところでは,中選挙区時代の後援会組織を維持することに消極的である.また,衆院から参院議員や知事に鞍替えした議員は,広大な選挙区をカバーする後援会組織を作ることが難しく,その空間的範囲は,衆院時代のものに限定されている.党派別に見ると,与党系の議員は,自前の後援会組織だけでなく,党所属の地方議員や支持団体からも支援を受けられるのに対して,保守系野党議員は,このような支援を受けにくく,従来の後援会組織に集票活動を依存する傾向が強くなっている.