2 0 0 0 OA 飲酒と健康

著者
林田 真梨子 木下 健司
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.109, no.1, pp.2-10, 2014 (Released:2018-02-16)
参考文献数
7
被引用文献数
1 3

武庫川女子大学バイオサイエンス研究所では,2010年より久里浜医療センター監修のもとアルコール体質遺伝子検査および飲酒習慣に関するスクリーニングテストを実施している。それによって,未成年者に対しては飲酒防止のための健康教育,成人に対しては適切な飲酒習慣の指導を行っている。また,この活動には,我々にとって身近なアルコール体質検査を通じ,遺伝子診断によるオーダーメイド医療の普及・理解に向けた啓蒙を行うといった目的も含まれている。アルコール体質を5タイプに分類し,それぞれ留意すべきポイントがまとめられているので,読者の日々の健康管理に役立てられたい。
著者
児玉 聡
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.1406-1410, 2014-06-10 (Released:2015-06-10)
参考文献数
7
著者
都築 誠二
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.224-230, 2019-12-15 (Released:2019-12-15)
参考文献数
18

Dispersion corrected density functional theory (DFT) calculation is a powerful method for the refinement of crystal structures. This article presents a short introduction of computational methods and some examples of the refinements including the effects of the refinement on the calculated intermolecular interaction energies between neighboring molecules in crystals.
著者
本藤 智
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.12, pp.868-877, 1997-12-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
33

米味噌も清酒と同様米麹を醸造原理の基本とする点で一致する。永年信州味噌研究所で研究業務に携わってこられた著者は, 2年前から清酒醸造技術を専攻されることになったので, この機会に両醸造技術対比につき概説をしていただいた。味噌醸造技術の新しい展開にお役に立てれば幸いである。
著者
菊地 克子 五十嵐 敦之 加藤 則人 生駒 晃彦 金久保 暁 照井 正
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.129, no.13, pp.2763-2770, 2019-12-20 (Released:2019-12-20)
参考文献数
50

皮脂欠乏症は乾皮症と同義であり,加齢により生じる老人性乾皮症や皮膚機能が未成熟である乳幼児に生じるもののほか,アトピー性皮膚炎や魚鱗癬あるいは糖尿病や慢性腎臓病などの疾患に併発すると共に,一部の抗がん剤や放射線治療などに伴っても生じる.皮膚乾燥はしばしば瘙痒を伴い,搔破によって湿疹などの状態になることから,セルフメディケーション製品を含めた保湿剤による治療を疾患や病態に合わせて行う必要があるものの,明確な治療基準は存在しない.そのため,治療に関する指針が定められることが望まれる.
著者
吉国 好道 田上 八朗 白浜 茂穂 佐野 勉 井上 邦雄 山田 瑞穂
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.93, no.5, pp.491, 1983 (Released:2014-08-20)
被引用文献数
2

正常人における夏冬の皮表角層の水分含有状態の変化を,身体22か所において, 3.5MHz 高周波伝導度測定装置を用いて測定した.夏季では,顔面と前胸部がもっとも高値を示し,また,そ径部も比較的高値であった.躯幹,四肢の値も決して低くはなかった.しかし,冬季には,顔面の数か所を除き,各部位の角層水分量は著明に減少し,躯幹,四肢ではより著明で,そのなかでも下腿外側での減少率がもっとも大であった.あわせて測定した角層の水分吸収能1)と水分保持能1)も,冬季には低下していたが,角層水分量の減少ほどに著明ではなく,冬季の角層水分量が減少する原因は,水分吸収能や水分保持能であらわされるような単なる角層機能の低下によるものではなかった.また,皮表脂質量の測定では,夏冬の季節的変化はほとんど認められず,正常人における冬季の角層水分量の減少に対する皮表脂質の関与は少ないと考えた.一方,冬季において water loss by evaporation (WLEv:発汗と,汗管を経ずに経表皮的に失なわれる水分をあわせて皮表に蒸散される水分21)と角層水分量との間に,正の相関関係を認めたことと,冬季の角層水分量は,躯幹,四肢の被覆部よりも露出部である顔面(多汗部)が高値であることより,大気中の水分の影響に加えて,生体側の要因 -WLEv ,すなわち発汗が角層の水分に大きく関与していると推論した.
著者
前田 竜孝
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.319-331, 2020 (Released:2020-11-10)
参考文献数
23
被引用文献数
2

本稿では,兵庫県南あわじ市南淡漁協の水産物流通を事例に,販路開拓の歴史と集出荷に関わる諸活動を考察する.南淡漁協では,長らく出荷先が二つの流通業者に限られていた.しかし,2012年にその片方のS水産が倒産すると,漁業者は販路の減少による魚価の低下を懸念するようになった.そこで,漁協は,新たな試みとして自らで水産物を荷受けして,関西地方から北関東の卸売市場までの幅広い地域へ水産物を出荷する取組みを始めた.販路はこれまでS水産が構築してきたものを利用した.一方,集出荷作業は地元の労働者が,配送作業はS水産の家族企業であるS運輸が担った.遠隔地への水産物の配送は,さまざまな主体が関わり,彼らの活動が生産地から消費地まで連鎖することで可能となった.
著者
大野 健次 高畠 一郎 桐山 正人 上野 敏男 竹田 康男 羽柴 厚 小山 信
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.613-617, 2011 (Released:2011-10-15)
参考文献数
6
被引用文献数
1

胃内視鏡多施設検診における至適生検率について検討を行なった。至適生検率とは見逃しが少なく(=癌発見率が高い), 最も効率がよい(=陽性反応適中度が高い)生検率と定義した。対象は08年, 09年に金沢市内視鏡検診を受けた17,280名で各医療機関の生検率を, 5%毎5群に分けて, 胃癌発見率と陽性反応適中度(以下PPV)について検討した。胃癌発見率とPPVは各々生検率5%未満で0.23%, 9.18%, 5~10%未満0.36%, 5.16%, 10~15%未満0.58%, 4.92%, 15~20%未満0.32%, 2.00%, 20%以上で0.59%, 2.21%であった。生検率が高いとPPVは低くなる傾向があるががん発見率は高くなる傾向が見られた。今回の検討では10%~15%未満から生検率を上げていっても癌発見率が上がることがなく, その中で最も陽性反応適中度が高いのは10~15%未満であり至適生検率は10~15%未満と考えられた。
著者
岩橋 勝
出版者
社会経済史学会
雑誌
社会経済史学 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.585-605,726, 1983-03-25 (Released:2017-11-24)

It has been understood that in the Edo period quotation and payment in gold was predominant in the eastern Japan and that in silver in the western Japan, with zeni used as auxiliary coin all over Japan. However, we can find momme-sen-satsu (匁銭札), if only in the south-western part of Japan. Which were issued, in fact, on zeni basis in spite of its guise of quotation in silver. Also remarkable were large denomination notes with face value over one kan mon (貫文), called sen-mon-satsu (銭文札), which were issued by Satsuma-Han, Izumo-Han, Kaga-Han, Nambu-Han, etc., not as auxiliary but as means of payment in large amount on zeni basis. On the ground of these findings I have suggested that there were areas of payment in zeni side by side with areas of payment in gold and those in silver in Tokugawa period. This paper intends to demonstrate that payment in zeni was predominant in Nambu-Han, by investigating circulation of money there. First, in Tempo age income in zeni over 100,000 kan mon amounted to half of Nambu-Han's annual revenue in money which was about 30,000 ryo. Especially in the case of business taxes called on-yaku-kin, rei-sen, and unjo, items of payment in zeni were twice as much as those in gold, the amount of payment in zeni being three times as much as that in gold. Moreover, such large amount sales of farmlands and homesteads which would reasonably be expected to have been transacted on gold basis, were in fact made on zeni basis. Especially in the inland district centering Morioka it was usual that such large amount transactions as exceeded 100 kan mon were performed on zeni basis. It must be noted that while quotation in zeni was more customary even in the account books of money-lenders and traesmen in the inland district, payment in gold was more usual than that in zeni in the Sanriku coastal district. Compared with similar transactions elsewhere in the eastern Japan, however, transactions quoted in zeni were conspicuous in the Sanriku district. Thus comparison of Nambu-Han as a whole with a typically gold basis district such as Kanto will prove that Nambu-Han can be characterized as the area where payment in zeni was predominant.
著者
伊藤(新澤) 恭子 村本 和優
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.276-279, 2020 (Released:2020-09-30)
参考文献数
19

Cytochrome c oxidase in the mitochondrial respiratory chain mostly exists as an independent monomer, or as a monomer associated with the complexes I and III in the supercomplex, although its molecular mechanism has been elucidated based on the crystal structure of its dimeric form. Here, we report detailed comparison of the activity and crystal structure between the monomer and the dimer, and the possibility that the monomer is an activated form, whereas the dimer can be regarded as a physiological standby form in the mitochondrial membrane.
著者
神渡 巧 瀬戸口 眞治 緒方 新一郎 間世田 春作
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.98, no.10, pp.729-736, 2003-10-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
11
被引用文献数
1

We developed a method for the measurement of mono-terpene alcohols, whose characteristicsare strongly related to Kansho Shochu. The targeted compounds are nerol, geraniol, citronellol, linalool, and α-terpineol. Porapack Q was used as an adsorbent. Kansho Shochu was extracted and concentrated by solid phase extraction in order to determine the mono-terpene alcohols. Recovery of each compound by this method was 84-100% and was not influenced by compounds other than alcohol. The correlation coefficient of the calibration curve was 0.993 and above. Reproducibility (n=5) at relative standard deviation was 3.0% and below. The relative error was 2.3% and below when compared with standard addition method. In the present work, we discovered the existence of Vanillin in Kansho Shochu.
著者
穴井 智史 矢吹 信喜 福田 知弘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.1-13, 2021 (Released:2021-01-20)
参考文献数
44

画像処理による土木構造物の変状の自動検出手法として,以前は人間による特徴量選択が行われていたが,検出率が高くなかった.現在は適切な特徴量を自動取得可能な深層学習が登場し,従来手法と比べて検出率の向上や複数種類の変状の矩形検出等が報告されている.しかし,複数種類の変状検出では,深層学習モデルによる検出結果が個別に報告されており,異なる深層学習モデルによる検出精度は比較されていない.そこで本研究は,変状5種類(ひび割れ,鉄筋露出,遊離石灰c,遊離石灰d,遊離石灰e)を検出対象として,7種類の深層学習モデル(Faster R-CNN, SSD300, SSD512, RetinaNet-50, RetinaNet-101, RetinaNet-152, YOLOv3)による検出精度を比較した.その結果,YOLOv3の検出精度が最も高いことを確認した.
著者
長田 哲也
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.428-434, 2017-06-10 (Released:2017-06-21)
参考文献数
16
著者
米井 祥男 小針 正夫 横山 千昭 新井 邦夫
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.674-682, 1995-07-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

高圧CO2によりたばこ葉から高品質フレーバーを抽出するための最適操作条件の決定法の確立を目的として, 液体および超臨界CO2を溶剤とし, 半回分と回分抽出実験を行い, 操作条件とフレーバー品質との関係の体系化を行った.まず, フレーバー成分を化学的特性から水溶性フレーバー, 精油, 不揮発性フレーバーの3つの成分に分類する汎用的な方法を提案した.この方法に基づきたばこフレーバー成分を分類し, 各成分の主要成分としてニコチン, ネオフィタジエン, ソラネソールをそれぞれ選定した.次に, 操作条件と抽出物の主要成分組成ならびに品質との関係について検討した.その結果, 操作条件により抽出物の主要成分組成を広範囲に制御できることがわかり, 操作条件と主要成分組成との関係を表す操作マップを作成した.また, 官能検査から高品質なフレーバーの主要成分組成は特定の領域にあることが明らかとなり, 品質と主要成分組成との関係を組成マップとして表した.操作マップと組成マップの両者を用いることで, 目標品質のたばこフレーバーが得られる最適操作条件を決定することが可能となった.
著者
猿橋 勝子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.12, no.10, pp.1001, 1963 (Released:2009-06-30)
被引用文献数
1 2

アメリカの化学実験室で,ごく普通に用いられていて,しかも,わたしたちの研究室にあったら便利だと思うようなものを少し紹介したい.