著者
Yuki NONAKA Takayuki OIKE Shinichiro TANAKA Kazuyuki TABIRA
出版者
Japanese Society of Physical Therapy
雑誌
Physical Therapy Research (ISSN:21898448)
巻号頁・発行日
pp.E10187, (Released:2022-12-28)
参考文献数
38
被引用文献数
1

Objective: We aimed to examine the relationship between physical performance and readmission among older patients with heart failure (HF) over the past year. Methods: This retrospective cohort study included 325 patients with HF who were aged ≥65 years and were hospitalized for acute exacerbation between November 2017 and December 2021. We investigated age, sex, body mass index, length of hospital stay, initiation of rehabilitation, New York Heart Association (NYHA) class, Charlson comorbidity index (CCI) score, medications, cardiac/renal function, nutrition, maximal quadriceps isometric strength, grip strength, and Short Physical Performance Battery (SPPB) score. Data were analyzed using the χ2 test, Mann–Whitney U test, and logistic regression analysis. Results: Altogether, 108 patients met the inclusion criteria and were divided into the non-readmission (n = 76) and readmission (n = 32) groups. The readmission group exhibited longer hospital stay, more severe NYHA class, higher CCI score, higher brain natriuretic peptide (BNP) levels, lower muscle strength, and lower SPPB score compared to the non-readmission group. In the logistic regression model, BNP level and SPPB score were independent factors associated with readmission. Conclusion: BNP level and SPPB score were associated with readmission in patients with HF within the past year.
著者
清水 義雄 中村 雅彦
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.17-30,64, 2000-07-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
26

鳥類の混群形成の意義には,相利共生,片利共生,寄生の3種類がある.カモ類の採餌混群では,随伴種は中核種の採餌行動により利用可能となった餌を採餌することで採餌効率を上げ,中核種は随伴種による明確な悪影響を受けないことから,混群形成の機能的な意義は片利共生とされてきた.渉禽類やスズメ目鳥類の混群では,混群サイズの増加にともない餌をめぐる競争や攻撃頻度が増大するため,随伴種のみならず中核種も採餌効率が下がること,人為給餌による餌量の増加は混群形成を抑制することがわかっている.しかしカモ類では,実験的に餌量を操作し,餌量の違いが混群形成の様式,混群サイズ,種間順位,各構成種の採餌行動に与える影響を明らかにした研究はない.そこで本研究は,非繁殖期に混群を形成するコハクチョウ,ホシハジロ,オナガガモに人為給餌を施し,人為給餌前後の混群形成の様式,採食行動,社会行動を比較することにより,餌量が混群形成の機能的意義に与える影響を明らかにすることを目的とした.調査は1996年10月15日から12月28日まで長野県南安曇郡豊科町の犀川貯水池で行なった.貯水池の一部に実験区を設定し,約30kgのイネの種子やもみがらを1日3回与え,餌量を操作した.群れは,単独,同種群,コハクチョウとホシハジロの2種混群,コハクチョウとオナガガモの2種混群,ホシハジロとオナガガモの2種混群,3種混群の6つのタイプに分け,人為給餌前後で各群れタイプの個体数を記録した.人為給餌前後の追従関係,混群タイプの構成割合,採餌割合,攻撃頻度を比較するため,コハクチョウ25個体,ホシハジロ22個体,オナガガモ21個体を一個体当たり8~13分間連続してビデオカメラで録画し,行動を分析した.各種の採餌テクニックや採餌頻度は,群れタイプで異なることが予想されたので,各群れタイプに属するコハクチョウ109個体,ホシハジロ91個体,オナガガモ79個体を一個体につき約5分間ビデオ録画し,人為給餌前後で採餌テクニックと採餌頻度を分析した.採餌混群は,人為給餌前後とも,コハクチョウが首入れ採餌をする前に水中を脚で頻繁にかき回すときに形成された.脚のかき回しにより水底に沈むイネやぬかがわき上がり,ホシハジロはコハクチョウの直下に潜水採餌,オナガガモはわき上がった餌を両種の周囲で採餌した.各種の追従行動から,3種混群の中核種はコハクチョウ,追従種がホシハジロとオナガガモであり,オナガガモはコハクチョウに追従するホシハジロに追従することがわかった.追従頻度は人為給餌後に増加し,その結果3種混群の混群形成率が増加し,群れサイズは約2倍に上昇した.この時,構成種の76%がホシハジロだった.採餌割合は,人為給餌後の3種混群時に3種とも増加した.人為給餌前のコハクチョウの首入れ採餌頻度は3種混群時が最も高く,ホシハジロも3種混群時及びコハクチョウとの混群時に潜水時間を短縮することで潜水採餌の頻度を高めた.オナガガモは3種混群時のみ,ついばみ採餌,首入れ採餌,こしとり採餌の3種類の採餌テクニックを併用し,こしとり採餌では移動距離を短くすることにより採餌頻度を高めた.人為給餌前は3種とも3種混群において採餌頻度を高めているため,採餌混群の機能的意義は相利共生といえる.人為給餌後の3種混群では,コハクチョウだけが採餌頻度を下げ,ホシハジロに対する攻撃頻度を増加させた.これに対しホシハジロとオナガガモは人為給餌前と同様に採餌頻度を高めていた.したがって人為給餌後の採餌混群の機能的意義は,宿主がコハクチョウ,寄主がホシハジロ,オナガガモの寄生関係といえる.3種混群のコハクチョウにとって,ホシハジロの適度な個体数は,自らの採餌頻度を高めるのに有効だが,人為給餌による過度の群れサイズの増加はコハクチョウの採餌行動の混乱,攻撃頻度の増加をもたらし,採餌頻度は減少する.このことから,随伴種であるホシハジロの個体数が採餌混群の適応的意義を決定する主因と考えた.人為給餌の餌は3分以内に水中に沈み,沈んだ餌はコハクチョウが脚でかき回すことではじめてホシハジロ,オナガガモが利用可能となる.それゆえ,カモ類の混群では,与えた餌の絶対量ではなく,中核種により開発され随伴種が利用可能になった餌量が混群形成に影響を与えると考えた.

2 0 0 0 OA 感性工学とは

著者
長町 三生
出版者
The Society of Fiber Science and Technology, Japan
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.P468-P472, 1994-08-10 (Released:2008-11-28)
参考文献数
5
被引用文献数
4 11
著者
宮坂 まみ 小川 美智子
出版者
環太平洋大学
雑誌
環太平洋大学研究紀要 = BULLETIN OF INTERNATIONAL PACIFIC UNIVERSITY (ISSN:1882479X)
巻号頁・発行日
no.16, pp.107-115, 2020-03-31

近年,短期間でピアノを習得する必要のある保育学生へのピアノ指導についての課題が指摘されている。そこで,音楽の教授に37年間携わってきた第二著者による授業の受講生を対象として調査を行い,効果的な指導のあり方について検討した。調査1では,ピアノのレッスンを受けた経験や習熟度について探索的に調査を行った。その結果,学生の7割以上が入学時にピアノ未経験者であったが,1年8ヶ月経過後には基礎・表現面で上達を感じていた。調査2で役立った指導法について検討したところ,特に未経験者については,弾きやすくなるような譜面上のサポートが有用であると考えられた。さらに,経験者・未経験者ともにメンタル面の支援が役立ったと認識しており,技術面だけでなくメンタル面の支援が重要であることが示唆された。
著者
田中 秀則
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.291-294, 2018 (Released:2019-02-27)
参考文献数
16
被引用文献数
1

(目的) 妊婦は,インフルエンザ患者と濃厚接触した場合には,抗インフルエンザ薬の予防投与が勧められているが,服用を避けたい妊婦も存在する。本研究では,妊婦が,インフルエンザに罹患した家族に,濃厚接触した場合,葛根湯内服で,発症を予防できるか否かについて,調べることを目的とした。(方法)対象は,家族がインフルエンザに罹患した5症例である。投与時,妊娠週数は,A:妊娠5週,B:7週,C:8週,D:11週,および,E:31週であった。患者の同意を得て,葛根湯エキス7.5g,5日間を投与した。(結果)B,C,D,E 症例では,発熱症状などは,認められなかった。A 症例は,投与後3週間後に発熱を認めたが,インフルエンザ検査では,陰性であった。すべての症例で,妊娠経過,および,新生児に異常は認められなかった。(結論)葛根湯の内服によりインフルエンザの発症抑制が示唆された。
著者
永山 博通 小出 剛
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR ANIMAL PSYCHOLOGY
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
pp.69.1.13, (Released:2019-11-29)
参考文献数
37

Social behavior is a conspecific interaction and plays an important role in the survival of animals. In contrast, while heterospecific interaction largely refers to predator ― prey interaction, occasional instances of cooperative behavior can be found, for example, the interaction between domesticated animals and humans. Domestication involves breeding animals for generations to familiarize them with humans without fear. A major behavioral characteristic of domesticated animals is tameness which is divided into two categories. One is reluctant to avoid humans (passive tameness) and the other actively approaches humans (active tameness). Until now, however, little is known about the genetic, behavioral and neurological basis of these two categories of tameness. Here, we briefly review genetic and neurological research on tameness. Next, we explore the relationship between tameness and social cognitive skills of domesticated animals, such as dogs. Finally, we discuss the possibility of the same brain regions being used in both conspecific and heterospecific interactions.
著者
谷川 栄彦
出版者
九州大学
雑誌
法政研究 (ISSN:03872882)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.559-579, 1973-06-30
著者
植田 史朗 井上 竜治
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.36-40, 2008-01-25 (Released:2016-10-15)
参考文献数
10
被引用文献数
2

背景.餅誤嚥は,直ちに窒息状態に陥ることが多く,救命が困難となりやすい.症例.78歳男性.2002年に脳梗塞の既往あり.食事中突然の呼吸困難を認め来院.左肺呼吸音は減弱し,重症急性呼吸不全を呈していた.喉頭展開上気道閉塞はみられなかった.胸部CTにて左上幹・下幹及び右底幹の気管支内に高吸収値を示す物質を認めたため,緊急気管支鏡検査を施行した.吸引・生検鉗子・キュレット・スネアを用い,気管支に閉塞していた異物(餅)を全て除去することにより,呼吸不全は直ちに著明改善した.結論.餅による多発気管支閉塞により急性呼吸不全を認め,救命しえた1例を経験した.餅摂食中に突然発症した呼吸不全では,喉頭展開で異常を認めなくても,餅による気管支閉塞の鑑別を要する.餅はCTにて高吸収値を呈するため,餅誤嚥の診断においてCTは気管支鏡前検査に有用である.気管支鏡検査にて診断の確定と救命が可能であった.
著者
品川 喜代美 金 娟廷 河村 彩乃 岩崎 裕子 高戸 良之 大越 ひろ
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.126-133, 2014 (Released:2014-07-04)
参考文献数
22
被引用文献数
1

高齢者向けにテクスチャーを改善した餅様食品が開発されている。その食べやすさについて検討するため,テクスチャー特性と筋活動量の測定ならびに官能評価を行った。テクスチャー特性の測定は,飲み込む直前の食塊についても行った。試料は,高齢者向けに開発された餅様食品S,K,および市販の切餅を用いた。餅様食品SおよびKのテクスチャー特性の付着性は,切餅に比べて小さいことが示された。若年者を被験者にした官能評価において,餅様食品SおよびKの喉につまる危険性は,切餅に比べて低いと評価された。また,SおよびKの筋活動量は切餅に比べて少ないことが示された。餅は高齢者が喉につめやすい食品であり,高齢化にともない咀嚼機能が低下するといわれている。付着性と喉につまる危険性および筋活動量に関係がえられたことから,付着性を抑えた餅様食品は,切餅に比べて食べやすいことが明らかとなった。
著者
西澤 萌希
出版者
現代日本語研究会
雑誌
ことば (ISSN:03894878)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.21-38, 2022-12-31 (Released:2022-12-31)
参考文献数
15

日本語の自称詞には男性語、女性語とされる語があり、特定の自称詞を用いた発話は特定の性別の人物像と結びつく。しかしそれとは別に、例えば同じ男性語自称詞ボク、オレでも結びつく人物像の男性性の強弱が異なる、といった現象がある。この現象を説明するため、本稿は少年マンガのセリフの観察を通し、男性語の自称詞オレ、ボク、女性語の自称詞ワタシ、アタシを使用する人物の言葉づかいの特徴を分析し、類似性や相違性を明らかにする。分析の結果、男性語自称詞オレ、ボクの使用者と女性語自称詞ワタシ、アタシの使用者で言葉づかいに部分的な類似性が認められた。またオレ使用者とボク使用者では、言葉づかいにおいて女性語自称詞の使用者とどの程度類似するかが異なり、ワタシ使用者とアタシ使用者でも男性語自称詞の使用者とどの程度類似するかが異なることが明らかとなった。そのような類似性の異なりが前述の現象の一要因になっていると考察した。
著者
穂刈 正昭 藤村 幹 川堀 真人
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

「心停止・重症SAH・低酸素・外傷性脳圧亢進」等によってもたらされる「広範性脳損傷」は「難治性の意識障害(遷延性意識障害)」をもたらし、その治療法の開発は急務である。本研究は「間葉系幹細胞」から分泌され神経保護作用を有する「エクソソーム」を「高濃度で脳内に到達させる」ため「経鼻的投与法」を採用し、その治療効果を検討する。①異なる時間軸での効果検証(「急性期」および「慢性期」投与に対するエクソソームの脳内分布と治療効果)、そしてその新規的作用機序である②「脳-腸」相関機構の解明を目指す。
著者
澤村 大輔 Tha KhinKhin 境 信哉
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

外傷性脳損傷では持続的な高次脳機能障害,特に認知制御機能である注意機能とワーキングメモリの低下をきたすが報告されている.近年では,外傷性脳損傷後高次脳機能障害に対するリハビリテーションの成果が報告されているが,慢性期における報告は少なく,特に重症度に応じた効果については十分なエビデンスが集積されていない.重症度に応じたトレーンングの有用性を明らかにすることは,臨床における効果的な治療実践,また対象者自身のセルフマネージメントにおいて重要な情報となる.本研究では慢性期外傷性脳損傷患者を対象に認知制御機能に焦点を当てたトレーニングの効果を重症度別で証明することで標準的な治療としての確立を目指す.
著者
菅原 国香 板倉 聖宣
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.173, pp.13-20, 1990 (Released:2021-09-01)

This paper deals with the historical process of various Japanese nomenclature of elements in the 1820s-1880s in Japan. The first introduction of Lavoisier's terms of elements in Japan was seen in the Ensei Iho Meibutsuko(1822-25) which Genshin Udagawa and Yoan Udagawa compiled from Dutch pharmaceutical books. In this book the Dutch term hoofdstof or grondstof is translated into Japanese as the term genso(元素).In the book, Yoan Udagawa coined the terms sanso(酸素)suiso(水素)and tanso(炭素)for Dutch terms zuurstof, waterstof and koolstof respectively. Then, he coined the terms chisso(窒素)and enso(塩素). The present Japanese nomenclature of elements of the suffix-so(素)is based on Yoan's nomenclature. Lavoisier's new concept of elements was described in more detail in the Ensei Iho Meibutsuko-Hoi (published in 1835). Morisaburo Ichikawa proposed in the Rika Nikki (published in 1872) that the Japanese terms of all non-metals should have a common ending in-so(素).His idea of the nomencelature of all non-metals was not generally accepted, although it was favoured by a few chemists. In the late Edo era (1820s-1860s) the names of many other elements appeared as the transliterations of Chinese characters for the terms used in Western Europe. The use of the transliteration of the Japanese alphabet kana for the elements appeared in the early 1870s. The Chinese character-transliteration became generally less prevalent. The use of the new transliteration nomenclature of the kana was generally accepted by the early 1880s in the field of chemistry. The Chineses single word nomenclature of elements adopted in the Hua Xue Chu Jie ("化学初階 " published in 1870) and Hua Xue Jian Yuan ("化学鑑原 " published in 1872) was introduced into Japan in the early 1870s. But it has had little influence on the Japanese nomenclature of elements
著者
森田 明理
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.6-10, 2013-03-31 (Released:2014-04-28)
参考文献数
21

Skin aging following repeated exposures to ultraviolet (UV) irradiation and tobacco smoking results largely from the damage to cutaneous connective tissue, which is composed of collagen, elastin, and proteoglycans. The alterations of cellular component and the extracellular matrix of dermal connective tissue after exposure to UV and tobacco smoke extracts. Our findings indicated that the skin premature aging induced by UV and tobacco smoke extracts share molecular features including abnormal regulation of extracellular matrix deposition through elevated MMPs, reduced collagen production and abnormal proteoglycan accumulation via ROS generation. Tobacco smoke contains more than 3800 constituents, including numerous water insoluble polycyclic aromatic hydrocarbons that trigger the aryl hydrocarbon receptor (AhR; also called the dioxin receptor) signaling pathway. AhR knockdown abolished the increase in transcription of the AhR-dependent gene CYP1A1/CYP1B1 and MMP-1 upon treatment with either tobacco smoke extract. These findings suggest that the tobacco smoke extracts induced MMP-1 expression in human fibroblasts and keratinocytes via activation of the AhR pathway. Thus, the AhR pathway may be pathogenetically involved in extrinsic skin aging. In addition, natural sun light includes visible light and infrared A (IR-A). Although the effects of ultraviolet for photoaging have been largely investigated, those of IR-A remain unclear. Based on the recent studies, infrared A shares the mechanisms for photoaging with UV, including the induction of matrix metalloproteinase (MMP)-1 through ERK and p38 MAP kinase activation. IR-A is absorbed intramitochondrially. There might be a chromosphere for IR-A radiation.
著者
西島 千陽 千葉 剛 梅垣 敬三
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.169-176, 2022-10-25 (Released:2022-11-03)
参考文献数
20
被引用文献数
1

サプリメント利用による臨床検査値悪化の頻度を調べるため,全国オンライン調査を実施し,特に肝機能指標に着目して解析した.過去1年以内のサプリメント利用者73,010名の中で,臨床検査値の悪化者は0.5%,肝機能指標の悪化者は0.2%と推定された.臨床検査値の悪化は軽微なものが多いと推定され,その経験者のほとんどがその情報をどこにも報告していなかった.サプリメント利用による下痢や皮膚症状と比較すると,臨床検査値の悪化者は,男性の比率が高く,毎日の利用と長期間の利用が多く,利用製品が特定できない者の割合が高いという特徴があった.肝機能指標の悪化者は多くはなく,大部分が軽微と推定されるが,その影響を利用者自身では判断しにくいことから,利用製品名と利用状況を記録するという対応が重要である.