著者
赤塚 美月 中川 真紀 臼井 千惠 林 孝雄
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.45-49, 2020 (Released:2021-02-06)
参考文献数
15
被引用文献数
1

【目的】急性内斜視を相次いで発症した2兄弟を報告する。【症例】兄弟1(一卵性双生児)兄:16歳発症。25⊿ET。1年前から近距離でスマートフォン(以下スマホ)使用。兄弟1弟:18歳発症(大学受験勉強中)。40⊿ET。兄弟2兄:15歳発症(高校受験勉強中)。60⊿ET。兄弟2弟:13歳発症。65⊿ET。1年前から近距離でスマホ使用。屈折異常は兄弟1正視、兄弟2近視。全例で遠・近見での眼位差なし。【結論】兄弟1兄と兄弟2弟は近距離のスマホ使用が、兄弟1弟と兄弟2兄は受験勉強(近業)が急性内斜視の発症誘因となった可能性があり、共通する遺伝要素を持つ兄弟でも発症に環境要因が影響することが示唆された。
著者
西村 清和 尼ヶ崎 彬 長野 順子 相澤 照明 山田 忠彰 中川 真 渡辺 裕 津上 英輔 青木 孝夫 外山 紀久子 大石 昌史 小田部 胤久 安西 信一 椎原 伸博 上村 博 木村 建哉 上石 学 喜屋武 盛也 東口 豊 太田 峰夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究は従来自然美論、風景論、環境美学、都市美学という評語のもとで考えられてきたさまざまな具体的、個別的諸問題領域を、日常生活の場において企てられたさまざまな美的実践としてとらえなおし、あらたな理論化を目指すものである。具体的には風景、都市景観、森林、公園、庭園、人工地盤、観光、映画ロケ地、遊芸、雨(天候)、清掃アートなど多様な現象をとりあげて分析し、その成果を『日常性の環境美学』(勁草書房、2012)として刊行した。
著者
坪野 由美 飯山 志保 浦島 理恵 山田 孝子 小杉 久子 中川 真由美 澁谷 直美 大浦 栄次
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.240, 2008

〈はじめに〉平成17年の国民健康・栄養調査によると我が国の喫煙率は男性で39.3%で減少傾向、女性は11.3%で横ばいとなっている。しかし依然禁煙を実行しえない喫煙者が多く存在している。今回禁煙のきっかけ作りのために、身近な人の禁煙エピソードを収集し、その特徴をまとめたので報告する。<BR>〈方法・対象〉対象者は平成19年8月から平成20年1月までの6ヶ月間に、厚生連高岡健康管理センターで日帰りドックを受診し、禁煙アンケート調査に同意を得られた禁煙成功者(以下成功者とする)および禁煙失敗者(以下失敗者とする)(男100名・女10名)の110名である。アンケートは独自に作成したもので喫煙歴、禁煙のきっかけ、禁煙成功・失敗理由等の項目についての自記式調査用紙である。ケースによっては追加聞き取りも行った。<BR>(結果及び考察)対象の内訳は禁煙成功者92名、禁煙失敗者18名である。成功者92名中、男性85名女性7名であった。成功者の禁煙のきっかけ、成功理由を人間関係、健康上の理由、仕事、イベント、趣味・生きがい、金銭的理由、環境、その他の8つに分類した。一番多い禁煙のきっかけ、成功理由は表3に示すとおり健康上の理由が50例と多かった。人間関係では子供の誕生、友人と約束、仕事上ではお客様のため等、イベントでは結婚を機に、エイプリルフールに、ハワイ旅行で等があった。趣味・生きがいではサーフィンを続けるためが1例、金銭的理由ではタバコ税に頭がきて等、環境では職場が禁煙になり等があった。<BR>今回の成功者の禁煙成功の鍵は、健康上の理由が最も多いことがわかった。しかし、健康上の理由で禁煙が必要であっても、その気が全くない喫煙者も存在していることから、禁煙成功には各個人の健康に対する考えが大きく左右しているのではないかと考える。また色々な禁煙エピソードを読むことで喫煙者に共感や驚きが生まれ、禁煙の試みにつながると思われる。今までのように煙の害を啓蒙する、禁煙外来をすすめる等の禁煙支援の方法もあるが、今回の成功者には禁煙教室参加でやめたケースは1例にとどまり、禁煙外来で成功したケースもなかった。しかし、主治医のすすめで成功のケースは5例あり、医師のアプローチの重みは強い。今後保健、医療の両現場においての禁煙支援のひとつの手段に禁煙エピソードを取り入れ、喫煙者の禁煙への興味、関心を引き出し禁煙のきっかけ作りに利用していきたいと考える。
著者
中川 真海 加藤 正人 トウ ソウキュウ
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.132, 2021

<p>広葉樹の価値は、川下の需要の状況により大きく変化するため、広葉樹林業では需要と供給のマッチングが重要であるが、現状は、マッチングがうまくいかず国産広葉樹の約9割は価値の低いチップ材となっている。樹高や胸高直径で樹形が把握でき価値が決められる針葉樹と違い、広葉樹は枝分かれや曲がりが多くあるため、需要と供給のマッチングにはレーザー計測などで得られる、より詳細な情報が必要である。しかし、レーザー計測機器は高価であり、普及が難しく、これが、広葉樹林業が伸び悩んでいる原因の一つとなっている。</p><p>本研究では、安価かつ簡便に立体モデルを作成する方法を試行し、モデルの精度を検証した。iPhone SEを用いて樹木の連続写真または動画を、角度や枚数など撮影条件を変えて撮影し、それぞれの撮影条件ごとにSfM解析を用いて立体モデルを作成した。これらの精度を検証した結果について報告する。</p>
著者
箕田 春香 林 孝雄 中川 真紀
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.79-85, 2004-07-31
参考文献数
23
著者
中川 真紀子 嘉名 光市 蕭 閎偉 Supagtra Suthasupa
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.105-112, 2021-04-25 (Released:2021-04-25)
参考文献数
14

グローバルツーリズムの時代において、観光地化は、経済の発展や雇用機会を創出する一方、外部資本の流入や雑多な事業の介入を招きかねない。そこで、既存の生業や地域空間を保全活用することは持続可能な観光開発にとって重要であると考える。タイ・バンコクは近年の観光地化が著しく、特に、Rattanakosin島は、政府による歴史的建造物の保全や観光開発が行われ、バンコクの主要な観光地として位置づけられている。本研究は、Rattanakosin島の歴史ある2つのコミュニティに着目し、地価や土地利用などの空間的側面と、住民や政府、コミュニティ組織、事業者といった地域関係者の意識と関係性から観光地化の実態を解明した。
著者
石坂 昌司 中川 真秀
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

エアロゾルを足場とした雲粒の発生過程は、気候変動予測における最大の不確定要素である。大気中には多種多様な微粒子が混在しているため、微粒子集合系の平均値解析では現象の解明に限界があり、個々の微粒子を直接観測可能な分析手法の開発が強く望まれる。本研究では、特に気候への影響が大きく、従来のレーザー捕捉法が適応できない黒色炭素粒子に着目し、単一の黒色炭素粒子を空気中の一点に非接触で浮遊させ、雲粒の発生を再現する新規計測法を開発する。これまでに我々が開発したドーナツビームを用いるレーザー捕捉法では、ロウソクの燃焼により発生した煤を一旦、固体基板の上に捕集し、マイクロマニピュレーターを用いて固体基板から黒色炭素微粒子を気相中に持ち上げ、レーザー捕捉空間内に導入する必要があった。2019年度は、燃焼によって発生した黒色炭素微粒子を固体基板に捕集することなく、そのままレーザー捕捉し計測するための実験手法の改良を行った。線香の燃焼によって発生した煙(黒色炭素微粒子)を光学顕微鏡のステージ上に設置した反応容器へ直接導入し、気相中において観測することに成功した。また、黒色炭素微粒子のオゾンによる不均一酸化反応を誘起するため、オゾン発生装置を設備備品として導入した。オゾンの発生量は、原料ガスの種類(空気または酸素)及びガスの流量に依存する。ヨウ化カリウム水溶液にオゾンガスを通過させ、遊離したヨウ素を酸化還元滴定することによりオゾンを定量し、実験条件の検討を行った。
著者
中川 真
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.19, no.7, pp.442-447, 1990-07-30 (Released:2010-03-18)
参考文献数
1
著者
西岡 直子 中川 真次 木村 浩子 森本 遥 中野 貴文 山﨑 佳歩 小谷 廣信
出版者
日本赤十字社和歌山医療センター
雑誌
日本赤十字社和歌山医療センター医学雑誌 = Medical journal of Japanese Red Cross Wakayama Medical Center (ISSN:13419927)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.67-72, 2017-03-31

平成26年4月の特定共同指導において「再指導」という結果を受けたことから、特定共同指導ワーキング(以下、WGという)を立ち上げ、指摘事項について協議を行った。医療情報管理課は、カルテ監査及び医学管理料(以下、管理料という)の監査を担当した。診療報酬点数表より管理料の算定要件を精査し、医師による管理料算定の徹底を院内に周知した。管理料オーダの中で、算定要件を満たしているものを「適正」、満たしていないものを「不適正」とし、不適正オーダについて日々督促を行い、毎月開催されたWGで適正率ならびに不適正オーダに対する督促数、不適正オーダの修正数等を報告した。その結果、平成27年2月の個別指導では、「経過観察」となった。管理料の監査については、個別指導後も日々行っており、平成28年5月の管理料の適正率は98%であった。個別指導後も、高い適正率は保っているものの不適正オーダの未修正オーダも残存しているので、再督促の徹底が急務である。
著者
中川 真一
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

網膜の最もマージン側の領域には長期間にわたって多分化能と分裂能を保つ網膜幹細胞が存在しており、それらは分泌性のシグナル分子であるWnt2bによって維持されている。本研究においては、Wntの下流で働いている転写因子に注目し、それらが作るネットワーク構造を解明することを目指した。その結果、Wntによって活性化されるβ-catenin/LEF1複合体がc-mycを含む複数の転写因子群を活性化していること、それらが協調して転写抑制因子であるc-hairy1を活性化していること、c-hairy1はWntの幹細胞維持活性を細胞に伝えるためのノードとして働いている事などを明らかにした。
著者
吉田 和男 井堀 利宏 石黒 馨 竹内 俊隆 鈴木 基史 依田 高典 江頭 進 橋本 敬 瀬島 誠 藤本 茂 遊喜 一洋 秋山 英三 八横 博史 山本 和也 中川 真太郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2005

テロや紛争、環境破壊、通商摩擦、金融危機といった今日の世界の秩序を脅かす諸問題は、相互に複雑に関連しあっているため、その解決には従来の個別対応的な方法では不十分である。本研究は、これら諸問題を総合的に分析し処方箋を提示するため、グローバル公共財(GPG)概念に依拠したシミュレータ(GPGSiM)を構築し、世界規模での秩序形成に必要なメカニズムを理論的・実験的に解明して、政策提言に役立てることを目指した。
著者
天野 文雄 中川 真 山口 修 山路 興造 吉川 周平 谷村 晃 林 公子 山崎 正和
出版者
大阪大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1988

民族芸能の「翁」の意義は、それ自体の価値とともに、能の「翁」研究の資料たる点にある。その両者を兼ね備えている民族芸能の「翁」には奈良豆比古神社翁舞、兵庫県加東上鴨川住吉神社翁舞、神戸市車の大歳神社翁舞などがあるが、後の二者についてはすでに詳細な調査報告がなされているので、このたびは奈良豆比古神社の翁舞を主たる調査対象としたものである。従って、この調査の目的は次のごとくであった。(1)奈良豆比古神社翁舞の歴史と現況の把握。(2)能の「翁」および民俗芸能の「翁」の中における位置づけ。(1)については、奈良豆比古神社および同社翁講所蔵の未紹介史料の発掘があり、それらの文献をもとに聞き取り調査をも併せ行った結果、寛政以後の翁舞や翁講の動向をある程度把握することができた。また、実績報告書にも報告したように、同翁舞の現況についても、所作と音楽を中心に詳細に分析し、記録化することができた。これは平成元年時の詳細な記録として、将来その評価はきわめて高いものとなることは必至と言える。(2)については、奈良豆比古神社の翁舞は上鴨川住吉神社や神戸市大歳神社の翁舞と同系であり、江戸期に南部の薪猿楽や春日若宮おん祭において「翁」を独占的に演じていた「年預」の系譜を引く「翁」であることが判明した。年預は室町期以前の猿楽座の上座衆(翁の上演構をもつ長老座衆)の末裔であり、「翁」という芸能の伝承力の強さ、民族芸能の「翁」の位置と意義について、新たな認識が得られた。
著者
米田 真弓 (中川 真弓)
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の柱の一つは、日本中世における願文執筆活動を明らかにすることである。その研究の始発として、中世菅家の礎を築いた菅原為長(1158~1246)に着目した。実用的・幼学書的性格を有するものが多く、作文集・作例集の存在も留意される為長の著作のうち、子孫・後世に影響を与えたと考えられる願文集である『菅芥集』(『続群書類従』所収「願文集」の本来の書名)を取り上げ、各願文を読み解くことによって為長の執筆活動を明らかにし、さらには願主ならびに供養対象者の伝記史料しての位置付けをおこなった。特に書写山円教寺関連の願文に着目し、為長による「性空上人伝」の文献的利用について明らかにして、これを論文にまとめた(「祖師の伝記-菅原為長と性空上人伝-」、阿部泰郎編中世文学と隣接諸学2『中世文学と寺院資料・聖教』竹林舎)。当論文によって、菅原為長の執筆活動だけではなく、中世初期における書写山円教寺の状況の一端が明らかになったと考える。また、研究のもう一つの柱としている寺院調査については、以前より参加している金剛寺科研調査(科研代表者:後藤昭雄氏成城大学)において、仁木夏実氏と共同で同寺所蔵の「無名仏教摘句抄」を閲覧・調査し、解題および影印と翻刻の紹介をおこなった(「金剛寺蔵『無名仏教摘句抄』-解題と影印・翻刻」)。さらに、岡山県倉敷市日差山宝泉寺の所蔵資料調査についても、引き続き現地での調査・検討をおこなった。今後も所蔵者の許可を得て、目録の作成作業を続ける予定である。
著者
向井 信彦 中川 真志
出版者
武蔵工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、血管の変形と血管を傷つけた際に発生する出血を同時に実現して性能評価を行うと共に、単体の計算機だけではなく複数の計算機をネットワーク結合した手術シミュレータシステムを構築して、処理の高速化に関する検討を行った。さらに、従来の血管モデルでは血管径を一定とした変形にしか対応できないため、血管径の変化も考慮したモデルを考案し、大動脈手術のような血管そのものの手術にも対応できるモデルと変形手法を構築した。