著者
中村 満紀男 米田 宏樹
出版者
筑波大学教育研究科カウンセリング専攻リハビリテーションコース
雑誌
筑波大学リハビリテーション研究 (ISSN:09178058)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.37-47, 1999

精神薄弱者のコミュニテイ・ケアは、19世紀末の施設隔離期以降の一時期を除けば、元来むしろ常態であった現象である。20世紀初頭、隔離形態の最盛期に、コミュニティ内のコロニーが、仮退所制度と結合してニューヨーク州ローム施設長のC.バーンスタインにより ...
著者
辻原 万規彦 小林 正美 中村 泰人 外山 義
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.64, no.524, pp.215-222, 1999-10-30 (Released:2017-02-03)
参考文献数
58
被引用文献数
1 1

For supporting design of arcades which improve the amenity in urban area, typical examples of modern arcades in West Japan after the world war II were arranged historically and analyzed systematically. In consequence, these examples were classified into four groups in chronological order, the period of invention (silver awning and silver arcade), the period of fashion (the arcade of the "Gassyou" type), the period of expansion (the arcade of the louver type), the period of maturity (the arcade of the dome type). The social conditions which had changed the role and design of modern arcades were investigated.
著者
真鍋 勇一郎 中村 一成 中島 裕夫 角山 雄一 坂東 昌子
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.705-708, 2014 (Released:2020-02-19)
参考文献数
15

マラーのショウジョウバエの実験以後,放射線のリスクは,総線量で決まることが示され,LNT(直線しきい値なし(仮説))が放射線防護の基礎となった。しかしながら,後にラッセルらによって,線量率効果の存在が示された。これらの異なった種に対する結果を,統一的に理解し,それをヒトまで援用する手法として数理モデルを提案する。更にスケーリング則を導入すると,様々な種の実験データを統一的に理解できる。これは放射線リスク評価に新しい知見を加えるだろう。
著者
久保 暁子 山本 清龍 中村 和彦 下村 彰男
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.181-186, 2019

<p>本研究では,ストレス軽減のためデジタル機器から一定期間離れる取り組みであるデジタルデトックスの基盤的な研究を企図して,①回答者の属性とデジタル機器の使用状況,デジタル機器の依存性を把握し,それらの関係性を明らかにすること,②平日・休日の過ごし方,デジタルデトックスへの意向を把握し,デジタルデトックスの可能性を考察すること,の2点を目的とした。その結果,約半数の学生がデジタル機器を4時間以上使用し,一部の学生は機器の使用によって学生生活に問題を抱えていた。学生の意向をふまえれば,日常の機器使用制限や自然豊かな場所への外出はデジタルデトックスに有効と考えられた。</p>
著者
川崎 修 神長 百合子 中村 敏子 岡 克彦 町村 匡子 林田 清明
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

フェミニズムを「現代市民社会論」の一環としてとらえ直すことを通じて、女性や家族をめぐる様々な問題を検討し、同時にポスト近代における新たな政治のあり方について研究を進めた。具体的には、以下の三つの観点から共同研究およびそれらの統合を行った。<1 基礎的研究>昨年度に続き、法学・政治学・現代正義論・政治思想史・法思想史・文学の各分野において,女性がどのように位置づけられてきたかを検討した。そこでは、多くの分野において女性をめぐる様々な問題が充分に検討されずに、理論的にも死角となってきていたことが明らかになった。この死角を埋めるべく、市民論・権利論などの視角から、女性や家族をめぐる問題を法や政治に取り込むためことを目指して研究を進めた。その過程で、女性や家族をめぐる諸問題は、それ自体として検討することは言うまでもなく、国際化と多文化主義の流れのなかで他のマイノリティーがかかえる問題とも関連させた上で、理論化すべきであることが強く意識されるに至った。<2 応用的研究>女性の政治参加のあり方・社会保障制度における女性の位置・差別と女性の問題・韓国の婚姻制度における諸問題・多文化主義と国家の中立性などの観点から、具体的な問題をとりあげ、既存の制度がかかえる問題点を明らかにするとともに、現代により相応しい制度のあり方の設計をも射程に入れた研究を行った。その過程で、個別の制度の検討・評価だけではなく、国際比較や比較法的研究や、例えば社会保障制度と民事的な扶養責任の関係などこれまで別の領域と見なされてきた問題・制度の間での比較・検討など、より多角的な研究が必要であることが痛感された。<3 研究の統合>今年度は,助成額が少額であったため、札幌・東京・名古屋を相互に訪問するなどの研究交流や、研究代表者・研究分担者が一堂に会しての研究会等は行えなかった。従って、情報の交換・各自の研究の統合は専らインターネット等を介してのものとなった。
著者
中村 純子
出版者
信州大学留学生センター紀要
雑誌
信州大学留学生センター紀要 (ISSN:13467433)
巻号頁・発行日
no.7, pp.13-24, 2006-03

長野県上伊那地方で使われている方言終助詞「ニ↑」の意味を、「ヨ」、「ジャン」と比較し、明らかにすることを目的とする。「ニ↑」は聞き手が共通認識を持ってしかるべきだという文脈で、聞き手の共通認識の欠落に対して、話し手が共通認識を要求する標識である。「ヨ」は「ニ↑」と同様、話し手と聞き手との間に認識のギャップがあることが前提にあるが、聞き手に対して、「共通認識を持ってしかるべきだ」という話し手の意識はない。「ジャン」は「ニ↑」、「ヨ」とは逆に話し手と聞き手の認識のギャップがないことが前提となっている。
著者
早内 玄 中村 文彦 田中 伸治 有吉 亮 三浦 詩乃
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.A_223-A_228, 2018-02-01 (Released:2018-02-01)
参考文献数
13

近年、都市内交通としての索道整備が複数報告され、新たな交通手段としての役割が期待されている。 そこで本研究ではトランスポーテーションギャップの考え方に基づき、所要時間の観点から索道の役割を定量的に明らかにすることを目的とする。はじめに、東京都市圏パーソントリップ調査から得られる手段別所要時間分布と人々が受容する所要時間との比較により、都市内交通において現在、既存交通手段では所要時間が受容されない、またはされにくいトリップ距離が複数存在することが明らかとなった。 次に、世界各都市の索道について、同様の比較によりその受容可能範囲が 0.3km~4.2km であることが明らかとなった。最後に両者を重ね合わせた結果、課題の残るトリップ距離のうちおよそ 2~4km の領域における課題を索道が改善しうることが明らかとなった。
著者
増野 途斗 中村 好男
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.121-124,a2, 2005

花宗川における春水通水慣行は非灌漑期の春先において, 矢部川から分水する花宗川を瀬替して通水し, クリークに用水を貯水する慣行である。この通水期間は「四月上旬から八十八夜までの一ヵ月間」において実施されていたが, 現在では約20日間遅れで継続されている。このような慣行に関し, 旧通水期間と瀬替部分の横断水路敷設を視点に, 慣行の成立過程を検討した。その結果, 旧藩時代の初期に田中吉政氏の農業振興対策の一つである麦栽培の導入・奨励が契機となって, 瀬替水路は開削され春水通水慣行が成立したことを明らかにした。
著者
山住 康恵 櫻井 美奈 中村 昌子 池田 康子 横山 晶子 中原 るり子 Yasue Yamazumi Mina Sakurai Masako Nakamura Yasuko Ikeda Syoko Yokoyama Ruriko Nakahara
出版者
共立女子大学看護学部
雑誌
共立女子大学看護学雑誌 = Kyoritsu journal of nursing (ISSN:21881405)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.26-34, 2018

本報告は平成29年度の基礎看護技術論における新しい授業方法を試みた総括である。基礎看護学領域では、本学に導入されているICT (information and communication technology : 情報通信技術)システムを「基礎看護技術論」「日常生活援助技術論」「医療支援技術論」の教授・学習方略に活用している。基礎看護技術論ではブレンディッドラーニングとしてe ラーニングと「従来の対面式授業、一斉演習、演習時の同期型動画視聴」を組み合わせた授業を実施した。基礎看護技術論の「ベッドメイキング」の単元では、学生自身のベッドメイキング動画をweb上のフォルダに提出させる方法の技術試験を今回初めて導入した。今回ブレンディッドラーニングを導入し、動画提出による技術試験を実施したことで、「予習-講義-復習-演習-自己練習」の習得サイクルによる学習に導くことができたと考える。今後は、この習得サイクルによる学習を継続して学生自身が実践できるような働きかけが必要である。
著者
中村 大地
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

ブロックチェーンとは2009年サトシ・ナカモトによって提案された改竄が困難な元帳を作成する分散型元帳技術である。ブロックチェーンを活用した技術の代表例として仮想通貨「bitcoin」が存在する。しかし、「bitcoin」は取引をブロックチェーンに記録する際に、一度記録されてからチェーンが数ブロック伸びるまで待つ必要があり、単位時間当たりに処理できる取引数に限界がある。これをスケーラビリティ問題と呼ぶ。ライトニングネットワークは、スケーラビリティ問題を解決するための方法として2016年にJosephらによって提案された。ライトニングネットワークは、ユーザとユーザ間を繋ぐマイクロペイメントチャネルで構成されている。ライトニングネットワークにおいて、どのユーザ、あるいはどのチャネルを経由して目的のユーザに送金を行うかを決定するのがライトニングネットワークのルーティング問題である。本研究ではルーティングアルゴリズム[Flare]を実装して性能測定、およびライトニングネットワークのルーティング問題に対して、ユーザが自分の利益を最大化するために周囲のノードと協力することを考え、ルーティングアルゴリズムの拡張を行った。 [Flare]は、2016年にPavelらによって提案されたライトニングネットワークのルーティングアルゴリズムである。Flareでは各ノードはネットワークにおける自身の近隣の情報しか所有しておらず、周囲のノードに近隣情報を要求していくことで目的のノードへのパスを発見する。このとき、支払いの中継を行ったノードは送金者から手数料として利益を得ることができる。 このアルゴリズムにおいて、一部のユーザが協力することで互いの利益を最大化しようとする場合を考える。ネットワーク上に存在するユーザの中で、中継ノードとして利用される確率の高いユーザを選択し、そのユーザ同士で互いにチャネルを持ち合うグループを作成する。チャネルを持ち合うことで、グループのメンバ1人でも近隣情報を要求されれば、グループの全ユーザが探索領域に入るようになり、中継ノードとして使用されやすくすることでお互いの利益を最大化しようとする。このようなユーザのグループを作成することで、アルゴリズムの性能、ユーザが得られる利益がどう変化するかを調査した。結果、グループを作成することで、メンバが得る利益と他のノードがパスを発見できる確率を増加させることに成功した。