著者
粟田 英資 久保 晴信 守田 佳史 小竹 悟 白石 潤一
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.170-180, 1998-03-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
61

楕円代数という名の国があります. 最近までは, この国のことを詳しく記した地図はありませんでした. この国には楕円関数に付随した代数の秘密が伝わっていると謂われています. それはBaxter達の模型を開ける大事な鍵になると信じられています. Baxter達の模型の臨界点での振舞を読み解く鍵となったのは共形場理論でした. 臨界点から離れたところを探るために, 次の鍵を見つけよつとして, 多くの人々が何年にも亘って知恵を出し合いました. 紆余曲折の末, それでも懸命に進み, 目的地へのある扉を叩くことになった人達がいました.
著者
大久保 等
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.45-57, 2016-03-31

宮沢賢治の詩の解説や一つの詩の中の部分的解釈は、多数の専門家によって試みられている。しかし、一つの詩の全体を通した現代語解釈は今まで見つけることができなかった。今回、宮沢賢治の詩の代表作の一つ『春と修羅』という詩について、幾つかの解説書を参考にして、また一部に筆者による具体的な説明を付け加えて詩全体の現代語解釈を試みた。 筆者は、宮沢賢治が、仏教の求道者としての生き方を探して苦しみもがいている描写と、まだ浅い春の、明るい日中の景色の描写との対比や、修羅としての賢治の感情が糸杉林の精神と交わり現実の感覚を失っている描写と、嵐がくる前の流れる雲や稲光が発光する描写との対比は、他に類を見ない、臨場感のある優れた映像効果を生み出していると考える。
著者
久保 智之
出版者
The Linguistic Society of Japan
雑誌
言語研究 (ISSN:00243914)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.112, pp.66-97, 1997-11-25 (Released:2007-10-23)
参考文献数
20

ハルハ・モンゴル語では,Japon‹日本›→japon Mapon‹日本とか›のように,単語全体を繰り返し,後ろの単語を/m/で始めるリデュープリケーションが,非常に生産的である.derivationやinflexionなどのword formationとの関わりを観察すと,derivation→compounding→reduplication→inflexionという文法の構成が明らかになる.また,[XY]という構造があるとき,リデュープリケーションによって[XYY]となるのか,[XXY]となるのか,[XYXY]となるのかは,その内部構造と深く関わっていること,さらに,ストレスやピッチとの関わりもあることが,明らかになった.
著者
木暮 貴政 久保田 富夫 村山 陵子 新村 洋未
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.171-176, 2011-11-25 (Released:2017-07-28)
参考文献数
29

To evaluate the influence on sleep by mobility and comfort on a mattress, we estimated subjective sleep feelings and measured sleep quality by polysomnography. Ten healthy subjects (4 males, 6 females), aged 62-67, were recorded, sleeping in a laboratory for two nights at a week interval under two crossover designed conditions (EMC: a mattress easy to move and comfortable by first impressions, DMU: a mattress difficult to move and uncomfortable by first impressions). The percentage of wakefulness in the first half of sleep time was significantly increased at DMU. Subjective sleep feelings were better at EMC and subjective evaluations at the time of arising showed EMC was easier to move and more comfortable. These results suggest that mobility and comfort on a mattress is important for better sleep.
著者
鈴本 雄也 梶川 翔平 久保木 孝
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.912-917, 2021-12-15 (Released:2021-12-20)
参考文献数
10

Wood materials are attracting attention as an alternative material to plastics for solving environmental problems, such as sea microplastic. An effective wood processing method should be developed for producing products with various shapes, which leads to an effective use of the wood. This paper proposed extrusion of the wood powder mixed with a natural binder composed of sucrose and citric acid, which effectively forms products with same cross-sectional shape in the extruding direction. Circular tube was extruded in this experiment. It was important to solidify the wood powder inside an extrusion die for molding the tube without cracks and fracture. Therefore, influence of the extrusion die length, the punch speed and the heating temperature, which concern solidification with cooling, were investigated for improving the dimensional accuracy and the mechanical property of the tube. At first, the fracture of the molded product was prevented by setting an appropriate die length. High punch speed caused the tube expansion due to insufficient cooling before extruding, while low punch speed caused the fracture due to long time heating. Density and strength of the molded product increased with the decrease in the temperature, although the cracks easily occurred on the tube surface under the low temperature of 140°C. The tube surface state became smooth by setting the molding temperature to 160 or 180°C. From the above results, the circular tube, which has good dimensional accuracy and mechanical property, was molded by controlling the extruding condition.
著者
久保 正敏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CH,[人文科学とコンピュータ] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.49-57, 1995-01-27
参考文献数
3
被引用文献数
2

1965年から1989年までの間に発表されたニューミュージク系の曲300余を対象に、歌詞をデータ入力するとともに、歌詞から曲を分類する項目を設定し、それに基づいた値のデータベースを作成した。その概略的な分析結果を報告する。25年間を5年毎の5つの期間に区切って、分類項目値の変化を見ると、以下のようないくつかの特徴を指摘できる。●1960年代には見られた「若者モノ」は1975年以降減少している。●代わって「恋愛モノ」が台頭し、最近では9割近くを占める。●これに呼応して、歌詞に友人や肉親など恋愛対象以外の人物が登場する曲は急減する。●歌詞の時間的方向性を見ると、第1期は未来指向、第2、3、4期は過去指向、第5期は再び未来指向が優勢となる。こうした変化と、経済・社会的変化、世相・風俗、ミュージシャンの世代や相互の影響、海外の洋楽からの影響、と言った諸現象との相関についての詳しい分析は、今後の課題としたい。
著者
久保田 由美子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.447-449, 2003-04-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
2
被引用文献数
3
著者
大久保 賢 山村 美紀 薛 馬各 林 卓人 野嶋 琢也 内山 博子
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.117-128, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
56

In this paper, we propose a method for creating a Kinetic Clothes with a scalable shape-changing interface. The Kinetic Clothes is a clothes which is composed of a deformable garment and changes its shape along wearer’s biometric information. Many of the conventional Kinetic Clothes are composed of motors and shape memory alloys. Then their systems are difficult for fashion designers to implement from the beginning since it requires wide range of knowledge in engineering. Therefore, we tried to adopt a scalable shape changing interface and propose a toolkit system to create Kinetic Clothes with the interface. With the toolkit, the user who does not have an experience in engineering can create the Kinetic Clothes. The detail of the created Kinetic Clothes and the workshop with the toolkit are described in the paper.
著者
内田 智也 古川 裕之 松本 晋太朗 小松 稔 佃 美智留 土定 寛幸 大久保 吏司 藤田 健司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.105-112, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
26

【目的】投球動作におけるステップ脚膝関節動作と肘外反トルクとの関連から肘関節負荷を増大させる動作を検討する。【方法】中学生投手20 名のFoot Contact(以下,FC)以降のステップ膝動作を膝関節位置の変位が生じない固定群と投球方向へ変位する前方移動群の二群に群分けした。FC・肩関節最大外旋位(以下,MER)・ボールリリースのステップ膝屈曲角度,投球中の肘外反トルク(身長・体重での補正値)および投球効率(肘外反トルク/ 球速)を群間比較した。【結果】固定群は14 名,前方移動群は6 名であり,前方移動群のステップ膝屈曲角度はFC からMER にかけて増大することが示された。また,肘外反トルクおよび投球効率は固定群が前方移動群より有意に低値を示した。【結論】前方移動群はFC 以降に膝の縦割れが生じていることで,肘関節に過度な負荷が加わっていることから,ステップ膝動作の評価は野球肘の理学療法において重要であることが示唆された。
著者
五十嵐 陽介 田窪 行則 林 由華 ペラール トマ 久保 智之
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.134-148, 2012-04-30

聴覚印象に基づいて分類した3種類のアクセント型にそれぞれ所属するテスト語は,音響的にも互いに有意に異なっていることが,分散分析の結果によって確認された。また,あらかじめ分類を行わずに音響特徴のみを与えてテスト語を分類させるクラスター分析の結果,3種類のクラスターが得られた上,各クラスターの成員が,聴覚印象に基づいて分類したアクセント型の成員とほぼ完全に一致した。以上の結果から,池間方言のアクセント体系は三型であって二型ではないということは,動かしがたい事実であると断言することができる。本節の分析により,池間方言と多良間方言の間にはそれぞれのアクセント型に所属する語彙に規則的な対応があることが示されたが,同時に池間方言のA型の語彙数が極端に少ないことも明らかにされた。A型の語彙が極めて少ない事実もまた,池間方言のアクセント体系が二型であるとする誤った記述の原因のひとつであると考えられる。方言間の対応については次節でも触れる。
著者
久保 達彦 蓮沼 英樹 森松 嘉孝 藤野 善久 原 邦夫 石竹 達也
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.403-411, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
24
被引用文献数
1

目的 環境負荷の少ないクリーンなエネルギーとして,風力発電の導入が先進国を中心に世界各国で進んでいる。一方で,風力発電施設からの低周波音・騒音に関して近隣住民の健康被害の訴えが報告されており,わが国においても風車騒音に係る基準やガイドライン策定の検討が行われている。そこで本研究では,今後,健康影響を考慮にいれた低周波音・騒音基準の設定を行う上で参考となる知見を明らかにすることを目的に,風力発電風車の近隣住民を対象にした疫学研究について文献レビューを実施した。方法 風力発電風車からの騒音に伴う健康影響に関する疫学研究論文を,PubMEDを用いて収集した。また最新の情報を収集するために関連国際学会Inter-Noise 2013, Wind Turbine Noise 2015の抄録からも追補的に情報を得た。抽出された疫学研究論文を研究デザイン,研究対象者,曝露評価,アウトカム,交絡要因および研究結果に関する情報別に整理しエビデンステーブルを作成した。結果 近隣住民を対象とした疫学研究として11件が抽出された(うち2件は国際学会抄録)。アウトカムとして,騒音の知覚(Perception),アノイアンス(Annoyance:騒音によるうるささ),ストレス,睡眠との関連が報告されていた。風車騒音とアノイアンス,主観的評価に基づく健康指標の間には統計的に有意な関連が繰り返し報告されていた。影響の大きさは,A特性音圧レベル1 dB増加あたりオッズ比1.1程度と2つの研究が報告していた。その他のアウトカムでは影響の大きさに関して研究間比較ができなかった。交絡因子として,風力発電への姿勢,景観に対する姿勢,風力発電からの経済的恩恵,風車の可視性,音への感受性,健康への懸念との影響が報告されていた。結論 風力騒音とアノイアンスについては,主観的評価に基づく健康指標の間には統計的に有意な関連が繰り返し報告されていた。ただし,アノイアンスが風力発電施設建設に対する心理的影響なのか,騒音曝露による心理的影響なのかについて,現状のエビデンスにおいてはその区別が明確にはつけられない状況であった。
著者
日比野 英彦 大久保 剛
出版者
日本脂質栄養学会
雑誌
脂質栄養学 (ISSN:13434594)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.89-106, 2017 (Released:2017-05-21)
参考文献数
23

Choline was appointed an essential nutrient in 1998 by the National Academy of Science and The dietary reference intake was evaluated scientifically in Nutrients Food and Nutrition Board Institute of Medicine. Choline is trimethyl aminoethanol of a quaternary ammonium ion constituting choline-phosholipids such as sphingomyelin, phosphatidylcholine or Glycerophosphocholine. Choline is a hydrophilic base moiety of the phosholipids building a cell lipid bilayer. Particularly, choline-phosholipids is the construction materials of lipid monolayer giving lipoprotein and a mother's milk fat globule and therefore is a basic material of the lipid nutrition. Choline functions as a precursor for acetylcholine, choline-phosholipids, and methyl donor betaine. The primary criterion used to estimate the adequate intake for choline is the prevention of liver damage as assessed by measuring serum alanine aminotransferase levels. A nutrient lipid-based in these general remarks in our country: We want to suggest the problem to make Choline widely available.
著者
上田 江里子 久保 孝富 村重 哲史 永澤 美保 池田 和司 瀧本-猪瀬 彩加
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR ANIMAL PSYCHOLOGY
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.27-39, 2020 (Released:2020-12-22)
参考文献数
57

Behavioral synchronization is shown not only between intra-species but also between inter-species. Previous studies reported that behavioral synchronization occurs between dogs and their owners by affiliative bonds and dogs' social skills for communicating with humans acquired by domestication. Horses also have such bonds and skills like dogs, however, there have been few empirical studies of behavioral synchronization between horses and humans. Therefore, we investigated whether the gait synchronization occurs between the horse and his/her familiar human participant while they were walking together by using angular statistics and how horses and umans interacted by analyzing entrainment. Only when human gait rhythm was controlled to be constant, gait synchronization between horse and human participants was found, though entrainment occurred only in humans. When horses and humans were walking in a more natural and uncontrolled situation, entrainment occurred in both horses and humans, though their walk adjustment did not reach synchronization. These results suggest that gait synchronization occurs between horses and humans and walk adjustment from humans is involved in such synchronization.
著者
小林 知子 伊藤 友章 三浦 太郎 河島 尚志 坪井 良治 大久保 ゆかり 三島 史朗 織田 順
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.525-529, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
6

目的:東京医科大学病院救命救急センターへ搬送された,アナフィラキシー患者を調べ,特徴を検討した。方法:2011年1月〜2017年3月まで,当院救命救急センターへ搬送された192例を対象とした。発生場所,重症度,治療,原因抗原を調べた。結果:アナフィラキシーの搬送数は,全搬送数の1.69%で年々増加している。自宅外での発症が58%を占め,重症度は中等症が76例(39%),重症が103例(54%)であった。被疑物質は,食物アレルギーが74.5%を占めた。皮膚科で原因抗原が確定した25例では抗原として小麦が一番多く,次にアニサキスアレルギー,甲殻類の順であった。考察:本検討では,アナフィラキシー患者は初発例が多い。再発防止のため,原因抗原の同定と指導が大切である。アナフィラキシーに対する他科との連携が大切である。結論:都心部におけるアナフィラキシー発症動向を検討し,食物アレルギーが多いことがわかった。
著者
川久保 篤志
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.209-230, 2014 (Released:2018-01-27)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

In the recent course of economic globalization, the TPP negotiations have almost concluded. Japan is facing tax issues with its major agricultural produce. If tariffs are abolished, import quantities are expected to increase substantially, especially of rice, wheat, meat, dairy products, and sugar. There are growing concerns over the unsustainability of producing areas and impoverishment of rural communities.Taking into account this situation, this paper focuses on beef, analyzing the current existing structure of beef cattle producing areas, and projecting measures for such areas going forwards. Two dairy-beef cattle producing areas in Hokkaido (Shihoro town and Ashoro town) were employed as case studies, and the following was found:First, in Shihoro Town, in the 1970s the local Agricultural Cooperatives set up 18 beef cattle centers with over 1000 head of cattle each, which contributed to the growth of cattle farming. Characteristics of the beef cattle centers include: 1. They receive large loans from the local Agricultural Cooperatives, so that they can build a robust basis for management; 2. There is a high dependency on employed labor; 3. Since the cropped segment is small, animal feed is almost completely procured from outside; and 4. In the farming operation, the focus is placed on the efficiency of raising cattle rather than improving the quality of beef. In other words, cattle farming in Shihoro Town survived amid international competition through large-scale low-cost management.Meanwhile, in Ashoro Town production did not sufficiently expand, and since the liberalization of beef imports (1991), producing areas started to decline as the profitability was down remarkably. However, from 2000 on, after the signing of a breeding-and-sales contract with Chikuren Agricultural Cooperatives, which is committed to producing safe and trustworthy beef, management became stabilized as the decline was arrested. The contract does not allow farmers to have ownership of cattle, nor allow discretion over feed selection or the number of growing days; however, a sufficient amount of feeding and management commissions is paid after shipping. Therefore farming business significantly improved and farmers’ evaluation of this beef production system is very high.However, both areas have a large number of fiscal years showing losses, and most farmers cannot continue to run their businesses without a government system making up for losses by using funds from tariffs on imported beef. Depressed prices for dairy-beef since import liberalization have prevented farmers from maintaining their independent beef cattle businesses, and created a structure where such farmers cannot avoid being dependent on the Japan Agricultural Cooperatives and other governmental funds.Therefore, reduced tariffs will have a serious influence on dairy beef cattle production areas in Japan, so the areas must prepare for that situation. It is important to improve information disclosure on aspects such as the advantages of Japanese domestic produce which imported products do not have, such as taste and safety, as well as traceability. It is also important to communicate such information to consumers through direct sales at retailers. However, differentiation through such means is not perfect, and it is necessary to continue making efforts to reduce costs to close the gap in price between imported beef and domestic products.