著者
伊藤 宏見
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.119, pp.29-56, 1977-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
33
著者
高崎 裕治 大中 忠勝 栃原 裕 永井 由美子 伊藤 宏充 吉竹 史郎
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.65-71, 2010 (Released:2018-03-22)
参考文献数
16
被引用文献数
2

パイロットスタディとして大阪と秋田で冬期に入浴と排泄の模擬行動を観察し,高齢者におけるヒートショックの状況を検討した.さらに,全国調査で収集した室内温熱環境の資料を用いて,浴室とトイレの暖房設備等と気温の関係,居間との気温差,高齢者の温冷感を検討した.パイロットスタディでは寒冷地において居間と他の部屋の気温差が大きく,居間から浴室やトイレに移動したときに大きな血圧上昇を示すものがいた.全国調査の資料より,居間と浴室やトイレとの気温差は夕方8時前後に最大となった.同じ温冷感であるにもかかわらず,浴室やトイレでの実際の気温は居間の気温よりも低かった.高齢者は身体にストレスを受けているが,浴室やトイレの寒さには寛大であるように思われる.居間と浴室の気温差は浴室での死亡率と相関する傾向にある.
著者
百瀬 容美子 伊藤 宏
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.38, pp.297-305, 2017-12

本研究は,日本トップ水準の先天全盲ゴールボール選手の守備場面におけるイメージ生成構造を解明して,ゴールボール版の視覚障害児童・生徒・成人向け運動イメージ生成評価基準の項目作成することを目的とした.個人別態度構造分析の結果,1)音を聞いて攻撃者となるボールを持っている相手選手を特定する,2)その選手から投げられるボールの道筋と守備防壁となる味方同士の重なりを想定する,3)センターポジションでボールを待ち守備するという3 つの構造が見出された.この知見に基づいて,「ボールが弾む軌跡をイメージすることができますか?」「自分と味方、相手、ボールの動きを俯瞰的にイメージすることができますか?」といった20 項目,7 段階評定の質問項目を作成した.今後の課題は,信頼性と妥当性の確認を行うことである.
著者
百瀬 容美子 伊藤 宏
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.281-293, 2017-03

本研究では,先天全盲選手向け運動イメージ生成尺度の原案を提案することを目的とした.そのために,我が国トップ水準にあるブライドサッカー選手1 名のPAC(個人別イメージ構造)分析を行った.その結果,先天全盲選手ならではのイメージの利用として,1)運動イメージを描く上で競技場であるピッチに対する全体的な俯瞰図としてイメージしていること.2)自分の動きと相手選手との相互距離感をイメージしていること,3)自分と味方選手との距離感,味方のゴールキーパーとの距離感も考慮に入れた空間的なイメージをしていたことが判明した.こうした新たな知見である3 カテゴリーに関して,国内外を通して高い信頼性と妥当性が確認されている視覚心像鮮明性質問紙(Vividness of Mental Imagery Questionnaire:VVIQ) に倣い,5 件法で20 項目からなる先天全盲選手向け運動イメージ生成尺度原案が作成された.
著者
久保田 陽子 伊田 昌功 伊藤 宏一 加藤 浩志 辻 芳之
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.257-264, 2014

日本では諸外国に比し硬膜外麻酔を用いた無痛分娩の普及率は著しく低いが,当院では分娩例の約半数に無痛分娩を施行している.今回,2010年7月から2011年12月の間での無痛分娩症例において,後方視的に自然分娩例と比較し分析することにより,無痛分娩が分娩や新生児に与える影響を明らかにすることを目的とした.無痛分娩群では自然分娩群と比較して,回旋異常発生率・陣痛促進剤使用率・吸引分娩施行率・分娩所要時間(分娩第1期・分娩第2期)が有意に上昇したのに対し,緊急帝王切開移行率・分娩時総出血量は両者で有意差を認めなかった.新生児への影響に関しては,Apgar score,臍帯血pHには有意差を認めなかった.臍帯血BEにおいては両群間で有意差を認めるも,ともに正常値の範囲内であり,以上より無痛分娩が新生児へ悪影響を及ぼすことはないという結果になった.無痛分娩による母体合併症として,当院では2例の硬膜穿刺後頭痛を経験したが,いずれも保存的治療のみで症状は軽快し,うち1例では次回分娩時にも無痛分娩を希望した.以上より,分娩帰結に差がないことを考えれば,痛みのない分娩を選択でき得ることは妊婦にとって大きな助けになると思われる.〔産婦の進歩66(3):257-264,2014(平成26年8月)〕
著者
金子 栄 山口 道也 日野 亮介 澤田 雄宇 中村 元信 大山 文悟 大畑 千佳 米倉 健太郎 林 宏明 柳瀬 哲至 松阪 由紀 鶴田 紀子 杉田 和成 菊池 智子 三苫 千景 中原 剛士 古江 増隆 岡崎 布佐子 小池 雄太 今福 信一 西日本炎症性皮膚疾患研究会 伊藤 宏太郎 山口 和記 宮城 拓也 高橋 健造 東 裕子 森実 真 野村 隼人
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.6, pp.1525-1532, 2021

<p>乾癬治療における生物学的製剤使用時の結核スクリーニングの現状について西日本の18施設を調査した.事前の検査ではinterferon gamma release assay(IGRA)が全施設で行われ,画像検査はCTが15施設,胸部レントゲンが3施設であった.フォローアップでは検査の結果や画像所見により頻度が異なっていた.全患者1,117例のうち,IGRA陽性で抗結核薬を投与されていた例は64例,IGRA陰性で抗結核薬を投与されていた例は103例であり,副作用を認めた患者は23例15%であった.これらの適切な検査と治療により,結核の発生頻度が低く抑えられていると考えられた.</p>
著者
丸山 成和 丸山 典彦 伊藤 宏 田中 良和 植松 典昭
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.330-333, 1983-06-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
12
被引用文献数
1

牛以外の動物, とくに人と豚のアカバネウィルスに対する抗体の保有状況を知る目的で, 両者の血清について, 赤血球凝集抑制 (HI) 反応, 中和 (NT) 試験による調査を実施した. なおHI価10以上, NT価4以上を反応陽性とした.調査期間は人では1977年6月~1979年4月, 豚では1978年9月~1979年2月であった. 調査地域は人では県内8市5町, 豚では9市4町であった. その結果以下の成績を得た.1) 人血清1, 348例のうち1.3%(17/1, 348) がHI陽性であった. これらの陽性例は県東部の隣接田園地区に集中してみられた. 陽性例のHI価は10~40, NT価は4~32であった. なお豚のHI陽性率の高い地域の養豚従事者19人では1例が陽性 (陽性率5.3%) で, そのHI価およびNT価はそれぞれ10および8であった.2) 豚血清1, 134例 (4~5ヵ月齢の肥育豚654頭, 繁殖豚480頭) についてHI価を測定したところ, 1.4%(16/1, 134) の陽性率であった. このうち肥育豚は0.8%(5/654), 繁殖豚は2.3%(11/480) の陽性率であった.陽性例のHI価は10~20, NT価は4~64であった.豚および人は, Vectorの動物嗜好性によることも考えられるが, 牛にくらべて本ウイルスの感染をうけにくいものと推測される.
著者
向井 潤 栗田 隆夫 上撫 忠広 原 肇 豊岡 武裕 伊藤 宏之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.18, no.65, pp.41-46, 1994

我々は、ツイステッド・ネマチック(Twisted Nematic)構造を固定化した光学機能性高分子液晶フィルム(LCフィルム)を開発した。本フィルムにおいてねじれ角とリターデーション、さらには複屈折の波長分散特性を制御し、最適化することにより、高コントラストのS TN液晶ディスプレイを実現することができる。また、ねじれ角、リターデーション等を制御することにより、ツイステッド・ネマチックだけでなく様々な構造をとることができ、コレステリック・フィルム等への応用が期待できる。
著者
丸山 典彦 伊藤 宏 内山 秀和 戸根 慶子 角野 猛 松井 清治
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.656-661, 1983-08-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
18

風疹抗体陰性の大学生50名を対象にワクチンを接種した後, 経時的に採血して抗体価ならびに免疫グロブリンの測定と同時に副反応についても検討し, 次の成績を得た.1. 大学生168名中, 風疹HI抗体の陽性率は女子で59.0%, 男子で76.3%, 全体では64.3%であった.2. ワクチン接種後, 3週から抗体産生が認められ, 5週において全例 (100%) の陽転が認められた.3. 5週における平均抗体価はHI価で68.6倍, NT価で42.4倍であり, 両抗体価の間には高い相関 (r=0.95) が認められた.4. 遠心分画法による2・ME感受性試験で接種後3週から6週目の血清の一部にIgMが検出された.5. 接種後, 副反応を呈したものは50名中6名 (12%) に認められ, そのうちわけは関節痛が2名, 発疹が1名, 発熱が1名であった.
著者
中村 真司 中川 貴美子 原田 樹 栗田 康寿 藤井 真広 伊藤 宏保 菊川 哲英 吉田 昌弘
出版者
富山救急医療学会
雑誌
富山救急医療学会 (ISSN:21854424)
巻号頁・発行日
vol.33, 2015

【はじめに】多数傷病者発生事案では分散搬送が原則であるが、医療圏を越えての搬送は実際には難しい。今回、4人家族の交通事故において分散搬送し、状態安定後再集約する事案を経験した。<br>【症例】トンネル内での軽自動車と4tトラックの衝突事故。軽自動車乗車中の4人(両親、長男、長女)が受傷した。救急隊トリアージにて父親は骨盤骨折疑い、母親は大腿骨骨折疑い、子供2人は心肺停止であった。砺波医療圏MC医師の判断により、母親、長男は市立砺波総合病院へ、父親および長女は当院へ搬送された。<br>症例1: 2歳女児。来院時心肺停止。病着後8分、受傷後54分で心拍再開した。全身CTで外傷性くも膜下出血、高度脳腫脹、頸部血管損傷疑い、骨盤骨折、左大腿骨骨幹部骨折を認めた。脳腫脹強く、神経学的な改善は望めない状熊であった。<br>症例2: 28歳男性。右股関節脱臼骨折を認め、整復後にICU入室となった。<br>女児が重度脳機能障害のためBSCの方針となり、家族の集約を目的に、父親が第3病日に、女児が第4病日に市立砺波総合病院へ転院となった。なお、母親は大腿骨骨折、長男も心肺停止であったが、蘇生に成功した。<br>【考察】3次病院においても、小児2名の外傷CPAの初療は難しい。また、救急隊の判断による医療圈を越えた分散搬送は現実には難しい。今回はオンライン指示によるMC 医師の調整により、2名とも心拍再開することができた。現場医師要請、あるいは県全体のルール策定などにより、よりスムーズな現場分散搬送体制の構築が重要と思われた。<br>【まとめ】今回、我々は4名の傷病者、うち2名が小児の心肺停止であった事案を経験した。分散搬送することにより2名の心肺停止の小児を蘇生することができた。
著者
伊藤 宏見
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.117, pp.1-28, 1977
著者
奥脇 昭嗣 伊藤 宏 岡部 泰二郎
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.10, pp.1462-1468, 1977
被引用文献数
5

アンモニアーアンモニウム塩-炭水化物混合溶液によりマンガンノジュールを処理し,銅,ニヅケル,コバルト,マンガンおよび鉄の浸出率を求め,最適浸出条件および浸出機構を検討した。 チタンライニング製内容積11のオートク1レーブに炭水化物としてブドウ糖,デンプンあるいはホルムアルデヒド0~591,ユール(平均粒径o.05~o.44,4種)10~1009/1およびアンモニア濃度0~7。5N,アンモニウム塩濃度0~1009μのアンモニアーアンモニウム塩混合溶液500 mJを入れ,温度60~160。C,時間0~6 hr,かきまぜ速度500 rpmの条件下で浸出した。ブドウ糖の場合,微細なノジュールから1時間以内に銅,ニッケルおよびコパルトを80%以上の高収率で浸出するための条件は温慶80。C,ブドウ糖/ノジュール重量比0.16,アンモニア濃度1,5N,アンモニウム塩濃度409μであった。マンガンと鉄の浸出率を抑制するためには,銅,ニッケルおよびコパルトの浸出率は少し低下するが,アンモニウム儘としては炭酸塩が非常に良好であったげデンプンおよびホルムアルデヒドの場合,ブドウ糖の場合よりはるかに高温で浸出する必要カミあり,最適温度は160。Cであった。 銅,二撃ケル,コバルトおよびマンガンの浸出挙動はつねに-体であるから,浸出機構としては,アンモニアーアンモニウム塩混合溶液においてノジュール中の酸化マンガン(y)が還元され,てマンガン(III)アンミンが生成し,それにともなって銅ニッケル,コバルトがアンミン化浸出されるものと考えられる。
著者
伊藤 宏一 社団法人自動車技術会関東支部学生自動車研究会
出版者
東京都立航空工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:03871355)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.153-159, 2001-10

都市部道路の交通容量の改善は,早急には実現困難であり,即効性のある改善策が求められている。通勤時間帯の渋滞の列を眺めていると,ドライバーだけの5人乗りの自動車が延々と連なっているが,もっと小さな自動車でも事足りるケースが多いと思われる。日本における10番目の自動車メーカーである株式会社光岡自動車のMC-1は,原動機付き自転車と同じ排気量49ccのエンジンを,全長が2mにも満たない小さな車体に搭載した省スペース・省燃費な自動車,まさにマイクロカーである。マイクロカーは,自動車に伴う環境問題やエネルギ問題に対する一つの解決策として,もっと普及しても良い筈であるが,今ひとつ普及していない。この原因として,その存在そのものが一般に知られていないこと及び,その動力性能,経済性,安全性などが紹介されていないことがある。そこで,シティ・コミューターとして極めてユニークな存在と言えるMITSUOKA MC-1を取り上げ,日産ディーゼル工業株式会社の茂木テストコースを用いて実車試験を実施し,定量的にその性能を明らかにすることにした。