著者
伊藤 一成
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.16, pp.110-120, 2017-08-10

ピクトグラムとは日本語で絵記号,図記号と呼ばれるグラフィックシンボルであり,意味するものの形状を使ってその意味概念を理解させる記号である.特に人自体を表現したピクトグラムは数多く存在し,本論文では人型ピクトグラムと称する.Papert は,自分自身の体を使ってタートルになったふりをすることで,LOGO の命令を実行することができるという特徴に大きな重要性を見いだし,これを同調的学習と呼んだ.これは,人型ピクトグラムに対する本人との同一視効果や感情移入の効果に相当するものと考えられる.また Papert は,タートルは文化活動に結びつく一種の文化同調も見られるとしている.ピクトグラムは,観光,異文化コミュニケーション,語学,認知,心理,防災,福祉,医療,情報デザインなど様々な領域で人々の生活や文化に広く根付いており,人型ピクトグラムを題材とすることで文化同調の効果も期待できる.そこで,人型ピクトグラムを用いたプログラミング学習環境 「ピクトグラミング」 を実際に構築し,評価した.
著者
蓑原 美奈恵 伊藤 宜則 大谷 元彦 佐々木 隆一郎 青木 國雄
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.607-615, 1988
被引用文献数
6 2

一地域住民38歳&sim;84歳の924名のうち,味質脱失者19名を除いた905名を対象とし,滴下法を用いて味覚検査を行った。味質は甘味:精製白糖,塩味:塩化ナトリウム,酸味:酒石酸,苦味:塩酸キニーネの4種に限定し,以下の結果をえた。<br>味覚識別能は4基本味質のいずれも,女性が男性より敏感に識別していた。また,男女とも味覚識別能検査値は,70歳代で最も鈍化し,80歳代ではやや敏感になる傾向など,加齢による変化を認めた。<br>また,総入歯群と義歯なし群や部分入歯群とを比較したが,義歯の状態による味覚識別能に対する影響は認めなかった。<br>喫煙による味覚識別能の影響は,喫煙量(本/日)の増加にともない,男女とも味覚識別能が鈍くなる傾向にあり,味覚識別能における性差は無くなった。塩味,酸味の識別能は喫煙量の増加にともない,男性が女性より敏感に識別し,性差が逆転したが,喫煙量の増加に従い鈍化する傾向は一致した。<br>さらに,味覚識別能に影響を認めた性,年齢を考慮した多変量解析を行った結果,喫煙量の増加にともない味覚識別能は鈍くなる量-反応関係が明らかとなった。その影響の強さは,苦味,酸味,塩味,甘味の順であった。
著者
市橋 大山 青柳 直樹 佐藤 千鶴子 内野 栄治 伊藤 八十男 桂 英二
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.117-120, 2013-04-25 (Released:2013-05-15)
参考文献数
7
被引用文献数
3

北海道における日常食中の放射性セシウム(134Csおよび137Cs)量について調査を行った.札幌市およびその近郊に住む成人から提供を受けた1日分の食事(陰膳方式)を灰化して試料とした.測定にはGe半導体検出器を用いた.本調査における日常食中の放射性セシウムの最大値(平均値)は,2011年7月1.0 Bq/人・日(0.24 Bq/人・日),11月1.3 Bq/人・日(0.30 Bq/人・日),2012年2月3.9 Bq/人・日(1.0 Bq/人・日),そして7月0.34 Bq/人・日(0.12 Bq/人・日)であった.本調査における放射性セシウムの最大値3.9 Bq/人・日の食事を1年間摂取し続けたときの預託実効線量は0.022 mSv/年であった.
著者
伊藤 悠真 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.2165-2176, 2015-11-15

暗記学習の一般的な手法の1つとして替え歌を用いる手法がある.これまでにさまざまな暗記学習システムが開発されているが,暗記用替え歌の一般的な生成手法や自動で生成するシステムは筆者らの知る限り確立されていない.よって本研究では暗記学習のための替え歌自動生成システムの構築を目的とする.提案システムは,替え歌の元となる楽曲を保持しており,学習者が入力した暗記したい項目が,いくつかの曲の歌詞に割り当てられて替え歌として出力される.本研究では暗記したい項目を歌詞に割り当てる割当てアルゴリズムを提案する.これにより,提案システムは暗記に適した替え歌を生成できる.評価実験の結果,提案システムにより生成された替え歌は丸暗記に比べて効果があることが示唆された.
著者
辻 澄子 藤原 香里 柿内 雅 柴田 正 内堀(長谷) 幸子 古山 みゆき 兼田 登 尾田 美子 藤原 一也 鈴木 宏 伊藤 誉志男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.303-313_1, 1993-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1 3

生鮮及び加工食品合計213種類 (864検体) について, 呈色陽性物質を除去して亜硫酸量 (SO2として) を算出する改良ランキン-比色法を用いて, 亜硫酸の天然由来含有量を測定した. 生鮮食品中の亜硫酸の天然由来含有量が多いものの大部分は含硫化合物を含有する食品であり, 10mg/kg以上含んでいるものはワケギ, 小玉ネギ, 白ネギ, 青ネギ, 玉ネギであった. それ以外のものは, いずれも5.0mg/kg以下であった. 加工食品中の亜硫酸の天然由来含有量は生鮮食品に比べて低く, すべて10mg/kg以下であった.
著者
伊藤淳子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情処学研報
巻号頁・発行日
vol.1995, pp.41-47, 1995
被引用文献数
1

日本全国の女子高生は約260万人。半数以上が自分の部屋にファックス&留守番機能付き電話機を持ち、また40%近い子がポケベルを持っている。世間ではインターネットの導入が騒がれているが、現在のところ彼女らのコミュニケーションは「おしゃべり」である。ところが、この「クチコミ」と言うもっともプリミティプなネットワークが企業の動向を左右することもある。グリコの「イチゴポッキー」、ロッテの「コアラのマーチ」など、女子高生のクチコミで全国的にヒットした商品も数多い。しかし、クチコミにはかならず仕掛けがある。そのメカニズムと、女性における情報の価値について考察してみたいと考えた。
著者
伊藤 信一 鈴木 智和 小南 陽亮
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.123-131, 2011-07-30

陸生のカニ(陸ガニ)が生息地の植物に対して果実採食と種子散布という作用を及ぼすことは熱帯・亜熱帯において数例知られているが、日本のような温帯では報告例が見当たらない。そこで、本研究では、陸ガニによる果実の選好性と採食・運搬行動を明らかにし、その結果から陸ガニが温帯海岸林において種子散布者や種子食者として作用するかを検討した。調査は浜松市にある海岸林とその周辺の竹林で行い、日本に広く分布するアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニを対象に、果実の選好性、種子の取り扱い、果実の採食場所を比較した。飼育下でも野外の生息地においても、3種の陸ガニは多様な果実を好む傾向がみられた。アカテガニでは採食時に種子を破損する頻度が他の2種よりも低く、海岸林の多様な植生で活動し、採食した果実の種子を巣穴から離れた場所にも落としていた。一方で、クロベンケイガニでは、種子を破損する割合が高く、生育可能な植物が限られる湿った環境で主に活動しており、巣穴近くに果実を運んで採食する傾向が強かった。ベンケイガニでも種子を破損する頻度が高かったが、活動する植生は多様であった。これらの結果から、種子散布者となる可能性はアカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニの順に高く、種子食者となる可能性はその逆であると考えられた。すなわち、温帯の海岸林においても陸ガニは種子散布者または種子食者となっている可能性が高く、陸ガニの種によってその作用は異なることが示唆された。
著者
伊藤 千尋
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.327-344, 2021 (Released:2021-10-20)
参考文献数
39
被引用文献数
1

「人種」は,一般に浸透している用語であるが,概念の定義を学ばなければ誤解しやすい.人種概念に対する誤った認識や,過去・現在の人種主義に対する理解の欠如は,国内外で生じている人種差別への理解を矮小化し,他者への差別・偏見を助長する土壌にもなりかねない.人種概念の理解に向けて地理教育も積極的な役割を担う必要がある.現行の高校地理教科書における「人種」および「黒人」に関する記述を分析した結果,すべての教科書において「人種」や「黒人」という語は使用されているが,概念の定義を説明している教科書は限定的であり,その説明にも不十分な点がみられた.「人種」や「黒人」という語を用いることでしか表せない現実も存在するため,使用を必要以上に避けるのではなく,注意を払って使用することが求められる.また,不必要に人種概念によって地域を表象することにより,単純な地域理解に生徒を導いてしまうことは避けなければならない.
著者
猪狩 賢蔵 鈴木 信也 関 博志 野村 嘉奈子 外園 弥生 吉田 蘭子 阪上 貴子 伊藤 智一 荒瀬 透 林 誠一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.179-184, 2021-04-10 (Released:2022-04-10)
参考文献数
11

Postoperative nausea and vomiting (PONV) are common and unpleasant postoperative complications. Although guidelines recommend preventative measures according to PONV risk, anesthesiologists do not always follow the guidelines. In this study, we investigated whether the pharmacists’ proposal of a PONV prevention method to anesthesiologists in accordance with the guidelines affected the decision-making of anesthesiologists and subsequent PONV development. Two hundred and five patients who underwent gynecological surgery at Keiyu Hospital were included in this study, and the number of preventative measures selected by an anesthesiologist and frequency of PONV complications before and after the pharmacists’ intervention were determined. After the intervention, the number of preventative measures implemented by the anesthesiologist increased in the PONV moderate- and high-risk groups (P < 0.01) and incidence of PONV in patients decreased [odds ratio 0.362 (95% confidence interval 0.174 - 0.726) (P < 0.01)]. It is the intention of anesthesiologists for pharmacists to evaluate PONV risk and propose preventative measures that comply with guidelines to anesthesiologists. The results of this study show that the proposal of pharmacists on PONV prophylaxis affects anesthesiologists’ decision-making and is effective in preventing PONV.
著者
井上 寛康 戸堂 康之 藤原 義久 伊藤 伸泰
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

災害などのショックでは連鎖的な破綻など複雑な現象により被害が深刻化するが、従来研究のモデルではこのような過程を検証できない。複雑な現象の原因は企業をとりまくネットワークにあり、実際のネットワークデータなしで現実の現象を把握するのは困難である。そこで、大規模で網羅的なサプライチェーンデータを元に企業の生産活動をモデル化し、富岳コンピュータを用いたシミュレーションにより、災害や感染症対策が経営・経済に与える影響の精細かつ柔軟な推計を行う。本研究では160万を超える企業のサプライチェーンと600万を超える事業所のデータと富岳コンピュータを用いる。
著者
幸田 芳紀 伊藤 康一 青木 孝文
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.312-320, 2020-04-01 (Released:2020-04-01)
参考文献数
11

2015年に国連は,「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」(Transforming our world:the 2030 Agenda for Sustainable Development)を採択し,その中でSustainable Development Goals(SDGs)を発表した.このSDGsは17個のゴールと169個のターゲットで構成されており,その目標16ターゲット16.9では,「2030年までに,出生登録を含むすべての人に合法的な身元を提供する」ことを宣言している.これは,出生直後から全ての人が出生国の国民として登録されることで,国民として享受すべき社会保障サービスを受けられる環境を確立することにほかならない.国民の登録・管理に利用できる個人認証技術の一つとして指紋認証がある.現在までに数多くの国々が指紋認証に基づいた国民IDシステムを導入している.しかしながら,新生児に利用可能な指紋認証システムが開発されておらず,そもそも現状の国民IDシステムでは,新生児を含む5歳以下の子供を登録対象としていない.本稿では,SDGsターゲット16.9の実現に向け,指紋認証技術の適用範囲を出生直後の新生児にまで拡大する取組みについて述べる.
著者
伊藤 正純
出版者
摂南大学
雑誌
摂南経済研究 (ISSN:21857423)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.37-54, 2012-03

なぜスウェーデン人は高い税金を徴収されても不満を言わないのか。負担と受益の関係が"見える化"しているという感覚があるからだ。1991年の税制改正によって導入された二元的所得税論は、税制を勤労課税重課、資本課税軽課の体系に変更した。勤労課税の中心は勤労所得税(地方所得税と国所得税)で、その大半は地方所得税である。地方政府の財源は国からの補助金が少しあるが、それ以外はほぼこの地方所得税だけである。低所得者にも重い地方所得税の課税は広範囲に課税するため安定した税収調達機能をもつ。しかし同時に、この地方所得税は社会的保護と教育(高等教育以外)を担うコミューン(市)と、病院経営を担うランスティング(県)の主要な財源となっている。そのため、"見える化"を進展させた。スウェーデンでは、地方政府が現金給付をおこなうことはほとんどない。それは国と高齢者年金基金の業務だからである。また、現金給付は課税給付金と非課税給付金に分かれている。課税給付金は勤労所得とともに獲得所得として勤労課税の対象となる。地方所得税は定率課税だが、国所得税は高い累進課税である。そのため、税による再分配機能もうまく発揮されている。そして、いかなる家族形態においても生活の安全が保障されている。それも、税における"見える化"を進展させている。
著者
伊藤 正次 嶋田 暁文 荒見 玲子 手塚 洋輔 松井 望 鈴木 潔 関 智弘
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、多元的に分立している国・自治体の行政機関相互の連携・協働の実態を把握し、効果的な連携手法を探究することを目的としている。研究の第3年度目となる平成29年度においては、前年度に引き続き研究会を開催してメンバーの視座の共有を図ったほか、学会の公募企画に応募し、研究成果の発信とピア・レビューの機会を得た。同時に、自治体に対する合同のヒアリング調査を実施した。具体的には第1に、平成29年5月28日に開催された日本行政学会に公募企画「多機関連携の行政学」を応募し、学界への研究成果の発信を行った。同企画では、研究代表者の伊藤正次、研究分担者の松井望、鈴木潔がそれぞれ報告を行い、青木栄一・東北大学大学院准教授を討論者に迎え、討論を行った。第2に、研究会を開催した。まず、日本公共政策学会の開催に合わせ、平成29年6月18日に富山市で通算第6回の研究会を開催した。そこでは、各自の研究分担の内容に関する中間報告を行い、研究全体のとりまとめに向けたスケジュール等を確認した。また、日本政治学会の開催に合わせ、9月24日に九州大学東京オフィスで通算第7回の研究会を開催し、研究分担内容の中間報告とそれに基づく討論を行った。さらに、後述の大牟田調査に合わせ、通算第8回研究会を平成30年3月6日に福岡市で開催し、次年度の研究方針に関する調整を行った。第3に、研究メンバー全員による調査を実施した。平成30年3月5日に大牟田市役所を訪問し、動物園行政、高齢者福祉行政等に関する多機関連携の現状と課題について聞き取りを行った。
著者
伊藤 均 Harsojo
出版者
日本食品照射研究協議会
雑誌
食品照射 (ISSN:03871975)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1-2, pp.29-32, 1998-09-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
3
被引用文献数
1

Escherichia coli O157: H7 is a rapidly emerging food-born pathogen which has been linked to outbreaks of hemorrhagic diarrhea in Japan, USA or many European countries. From this study, two strains of E. coli O157: H7 were isolated from beef and chicken meats in each one sample of 4 replicates. Some of the biochemical characteristics of these isolates were different from type strain IID959. These isolates could grow quickly at 10°C on cultivation of nutrient agar. D10 value of these isolates were obtained to be 0.06kGy in 0.067M phosphate buffer suspension which were highly sensitive than D10 value of 0.12kGy on type strain IID959. On the irradiation effect of type strain IID959 in ground beef, D10 value was obtained as 0.26kGy at fresh condition and 0.46kGy at frozen condition, respectively. From these results, necessary dose for elimination of E.coli O157: H7 was decided as 1.5kGy for fresh meats and 3kGy for frozen meats.
著者
堀江 秀樹 伊藤 秀和
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.357-361, 2006-12-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
20
被引用文献数
2

The oxalate in spinach leaves is believed to be the substance responsible for the unpleasant taste. We have defined the unpleasant sensation remaining after tasting an oxalate solution as the oxalate taste. The water used for boiling spinach had a strong oxalate taste, while the aqueous extract from spinach leaves or the raw spinach leaves themselves had only a slight oxalate taste. The concentration of oxalate found in the water used for boiling spinach was much lower than that in aqueous extract and raw leaves. These results could be interpreted by models that simulated the irritating crystal formation in the mouth between calcium ions from the saliva and oxalate ions from the spinach leaves. The aqueous extract of spinach leaves was separated into water-and ethanol-eluted fractions by the solid-phase extraction technique. The oxalate ions and oxalate taste were recovered in the former fraction, while the bitterness was recovered in the later, implying that the bitter compound (s) in spinach was not oxalic acid.