著者
冨永 和宏 松尾 長光 上野 功 森本 守 重本 康晴 空閑 祥浩 水野 明夫 佐々木 元賢
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.879-890, 1993
被引用文献数
1 1

To evaluate the utility of subperiosteal tissue expansion (STE) for mandibular augmentation with hydroxylapatite (HA) particles, two experimental studies in adult mongrel dogs were performed. One was to observe histologic changes following STE and to compare the tissue response to STE with that to subcutaneous expansion. The other was to observe clinical and histologic changes following implantation of HA particles in the subperiosteal expanded bed. In the first experiment, small tissue expanders were placed and inflated subperiosteally in the mandible and subcutaneously in the breast. A fibrous connective tissue capsule was formed surrounding the implanted expanders. Periosteum was replaced by simple connective tissue during expansion. Capsule formation during STE was much more rapid than the subcutaneous expansion. In the subperiosteal group, a thick fibrous capsule consisting of coarse collagen fibers was observed one week after full inflation. Leaving the fully inflated subperiosteal expanders in place more than one month accelerated the resorption of the underlying bone. In the second experiment, one week after full expansion of the mandibular subperiosteal expander, the expander was removed and HA particles were implanted in the expanded bed. Despite marked augmentation with excessive amounts of HA particles, there was no deformity or infection of the grafts, which maintained their designed controur. The firm fibrous capsule formed by STE permitted consolida tion of HA particles easily and effectively, and prevented migration of the particles. Immobilization of the grafts was achieved within two months following implantation of the HA particles.
著者
柿原 知 佐々木 愼 寺井 恵美 渡辺 俊之
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.1457-1461, 2014-12-31 (Released:2015-04-02)
参考文献数
14

症例は65歳,男性。間欠的な腹痛と発熱を認め,腹痛が徐々に増悪したため当院救急搬送された。来院時の血液生化学検査で白血球とCRPが上昇しており,腹部造影CT検査でS状結腸に50mm長の緩やかに弯曲する細径の高輝度領域と腸管外ガスを認めた。魚骨によるS状結腸穿孔を疑い,緊急手術を施行した。術中所見ではS状結腸腸間膜側から魚骨が突出しており,後腹膜も一部損傷していた。S状結腸部分切除とS状結腸にて人工肛門造設術(ハルトマン手術)を施行した。摘出した魚骨の長さは57mmであった。誤嚥された異物のほとんどは自然排泄されるため,消化管穿孔や穿通により腹膜炎を発症することや,腹腔内膿瘍を形成する確率はまれであると報告がある。異物の割合は日本人では食生活の影響などから魚骨が50%近くを占める。今回のように50mm超える魚骨が誤嚥の認識なく,穿孔による症状で発見された症例は極めてまれである。
著者
逢坂 美冬 菊地 大介 上野 雄大 大堀 淳 佐々木 加奈子
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.17, 2015-12-04

今日広く用いられているWebアプリケーションフレームワークは,プログラムの自動生成やファイル名の命名規約など,プログラミング言語の範囲を超えた記述を要求するものが多い.この方法は,典型的なアプリケーションの開発において生産性が高いと考えられている一方,実行されるコードの全体像を把握することが難しく,フレームワークの想定から外れた,細やかな制御を必要とするアプリケーションを書くことは難しい.この問題を解決する1つの方法は,Webアプリケーションを構成するすべての要素がプログラミング言語の概念で網羅されるようにアプリケーションを構築することである.関数型言語は,高階関数やモジュール言語などの機能による高い記述力を持ち,このようなWebアプリケーション開発に適していると期待できる.従来の関数型言語では,Webアプリケーション開発に必須となる,データベースへのシームレスなアクセスやマルチコアCPUへの対応が不十分なため,言語単体でのWebアプリケーション開発は難しい.本発表では,SML#を用いた試作を通じて,関数型言語による高水準なWebアプリケーション開発の可能性を分析し,単独プロセスのWebサーバーとして動作するユーザプログラムとしてWebアプリケーションを開発する枠組みを提案する.提案手法では,HTTPサーバー機能を含む,サーバーサイドプログラミングに含まれるすべての要素はSML#のプログラムとして構築される.その構成から,SML#が持つCやデータベースとの連携により,データベースを含めた高水準なプログラミングや,マルチスレッドへのスケールアップ性は,自然に得られる.さらに本発表では,クライアントサイドプログラミングや,HTMLのリンクをユーザがたどることによる状態遷移など,本手法とクライアントとの連携の可能性について論じる.
著者
佐々木 真
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.98, no.6, pp.1105-1127,1180-, 1989

Dans cet article, nous examinons les particularites de la milice royale et les rapports entre cette institution militaire novelle et la societe d'Ancien Regime. Etablie par l'ordonnance du 29 novembre 1688 pour augmenter les effectifs de l'armee et mettre un terme aux abus des "troupes reglees" qui constituaient jusqu'alors le noyau des forces militaires, la milice devait, a l'origine, etre temporaire. Des 1726, elle devient pourtant une institution permanente. Le recrutement des miliciens au sein des paroisses, la presentation des candidats officiers au Secretaire d'Etat a la guerre, ainsi que l'inspection de l'etat des troupes etaient places sous le controle des commissaires royaux : intendants de province et subdelegues, et ce, des le XVIII^e siecle. Vis a vis des troupes reglees qui, du fait du systeme de venalite des charges et du recrutement des soldats par contrat, constituaient une sorte de patrimoine des officiers, la milice qui trouvait son recrutement dans le service militaire formait un systeme beaucoup plus centralise. Mais il est vrai que la milice rencontrait partout des obstacles lies a la nature meme de la societe d'Ancien Regime. Les miliciens etaient recrutes dans les milieux populaires et les exempts etaient extremement nombreux, surtout parmi les privilegies. L'Ancien Regime, de par sa nature meme, ne pouvait mettre en place une milice egalitariste. La milice devint finalement impopulaire et ses effectifs etaient surtout composes de volontaires et de remplagants. Les deserteurs etaient legions. Pour resister a l'enrolement dans la milice, les appeles faisaient appel a la solidarite familiale, a celle de leur communaute, a l'appui des notables. Les communautes souvent payaient des remplacants pour eviter le depart de ses jeunes membres et les agents locaux souvent fermaient les yeux sur les volontaires et les remplacants. Le fonctionnement pratique de la milice montre le compomis qui se tisse entre pouvoir royal et societe civile bien plus qu'une penetration reelle de l'autorite monarchique dans la societe. Du fait de la resistance opposee au recrutement, la milice etait composee souvent de gens sans biens, sans etat, sans relations, c'est a dire souvent de ceux qui n'avaient guere de motivations et d'interet a la defense de la chose publique. De plus, la milice ne constituait pas une troupe faite pour la guerre a proprement parler. Comme force militaire de choc, la pouvoir royal devait toujours compter sur les troupes reglees. Pour que la milice se muat en armee moderne, il fallait un bouleversement des structures de l'Etat d'une part ainsi qu'une plus grande adhesion du corps social aux objectifs de l'Etat.
著者
楢崎 康二 渡辺 敦史 冨田 啓治 佐々木 義則 白石 進
出版者
日本林學會
雑誌
日本林學會誌 = Journal of the Japanese Forestry Society (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.157-161, 1996-05-16
参考文献数
19
被引用文献数
3

ヒノキとサワラの自然雑種であるヒノキ精英樹の富士2号と, ヒノキおよびサワラの園芸品種を対象として, 核ゲノムのRAPD分析と葉緑体ゲノムのSSCP分析を行った。富士2号のRAPD分析の結果, ヒノキおよびサワラに種特異的なPCR産物(バンド)がともに検出され, このクローンは両樹種間の雑種であることがDNAレベルでも確認された。さらに, 葉緑体ゲノムのSSCP分析の結果, 富士2号の葉緑体ゲノムはヒノキ型を示し, この自然雑種は花粉親をヒノキ, 母親をサワラとする交配組合せによってできたことが明らかとなり, 両樹種間の交雑育種における新しい知見が得られた。また, ヒノキとサワラの園芸品種(5品種)の分析の結果, それぞれの種に特異的なバンドが出現し, これらがヒノキもしくはサワラの突然変異体であることが確認された。以上の結果から, RAPD分析やSSCP分析によって得られるDNA分子マーカーは, 種間雑種における親の交配組合せの決定および突然変異体の由来を調べる上で有用であることが明らかとなった。
著者
田崎 冬記 内田 泰三 梅本 和延 佐々木 優一 向山 貴幸 高山 末吉
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.245-248, 2008-08-31
参考文献数
7
被引用文献数
1

近年,各種開発等によって絶滅危惧種キタサンショウウオ(<I>Salamandrella keyserlingii</I> Dybowski)の生息地が減少している。釧路湿原では,湿原内の乾燥化・樹林化等が大きな問題となっており,キタサンショウウオの産卵池においても開放水面を保持できない箇所が増加傾向にある。本調査では,開放水面が小さくなった産卵池(改修池)を拡幅し,卵嚢数および水質のモニタリングを行った。その結果,産卵池の拡幅によって,卵嚢数は増加した。しかし,鉄膜や鉄フロックによって,卵嚢の吸水状況の低下,カビ卵の発生割合が高まることが示唆された。卵嚢の孵化には水溶性の鉄も大きく影響すると考えられ,今後はこれもモニタリング項目の一つとする必要があると考えた。
著者
佐藤 文秋 佐々木 邦治 安田 健一 鈴木 岳志 野部 達夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.254, pp.1-9, 2018

<p>熱源の省エネルギーには負荷に併せた最適化が必要なため実態に近い負荷を予測することが重要である。地域冷暖房は供給先負荷熱量が計測されており、集積された多数の供給施設を含み平均化された負荷実態を把握することができる。本研究は大阪、名古屋、東京に供給する既存の地域冷暖房の供給先負荷の実績を分析することで、負荷予測の参考となる負荷の実態と特性を検討し、効率向上のために負荷持続曲線による熱源の部分負荷運転を最小とする容量分割検討と低負荷時の効率向上および低負荷を集積し高効率とする地域冷暖房の効果について検討を行うものである。 </p>
著者
菅並 秀樹 竹ヶ原 俊幸 田辺 逸雄 星野 良春 渡辺 馨 佐々木 文善 河合 直樹 氏原 淳一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.1388-1397, 1989-12-20
被引用文献数
1

ハイビジョンの音声信号を, MUSE信号の垂直帰線期間にベースバンド多重して伝送する方式を開発した.この方式においては, 音声信号の伝送容量が現行テレビ衛星放送の65%程度に制約されるため, 音声信号の符号化方式として準瞬時圧伸差分PCMを採用し信号の圧縮を行った.本符号化法による一般の番組音の音質評価実験を行った結果, 現行テレビ衛星放送のAモード, Bモードに比べほとんど遜色のない音質が得られることが確認された.また, 差分PCMの符号化, 復号化時に不完全積分を行うことで, 伝送中に生じた符号誤りによる音質劣化の改善を行った.この圧縮音声信号に, 音声以外のデータや訂正符号を付加し, 伝送レートが1.35Mb/sの多重化信号を構成する.これまでに, 本方式を用いたハイビジョンの衛星伝送実験を繰り返し実施し, いずれも良好な結果を得ている.
著者
冨田 健夫 坂本 博 高橋 政浩 高橋 守 佐々木 正樹 植田 修一 田村 洋 渡邊 泰秀
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-11, 2005-03

LE-7A の開発中に発生したパルス的な強い横推力の原因究明と対処のため,旧NAL 角田ではコールドフロー可視化試験,CFD 及びサブスケール燃焼試験を実施してきた。その結果,LE-7A エンジンで発生した横推力が,LE-7A で新しく採用したノズル形状設計によって発生したRSS,およびフィルム冷却構造部分で発生した剥離の急速な移動という2つの現象により引き起こされたことを明らかにした。さらに,各現象と横推力に影響を与えるパラメータを洗い出した。この成果は改良型のエンジン設計に反映され,パルス的な横推力を発生しないノズル設計に役立った。
著者
佐々木輝美著
出版者
勁草書房
巻号頁・発行日
1996
著者
佐々木 享
出版者
国土社
雑誌
技術教育 (ISSN:0285046X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.22-24, 1976-04-05
著者
大城 貴史 大城 俊夫 佐々木 克己
出版者
日本レーザー歯学会
雑誌
日本レーザー歯学会誌 (ISSN:09177450)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.27-31, 2016-04-01 (Released:2016-06-04)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

Photoactivation, also known as photobiomodulation, is recognized as one effect of laser/tissue interactions. This phenomenon, which is induced by low-level laser irradiation, was reported by Mester in the late 1960s. The therapeutic method with photoactivation was defined as low-reactive level laser therapy (LLLT) by Ohshiro in 1988. Today, various clinical applications using LLLT have been reported in the field of wound healing, pain attenuation, musculoskeletal injuries and so on.This introductory review covers the fundamentals of laser/tissue interactions and the basic mechanism of photoactivation to provide a better understanding of LLLT for wound healing.
著者
大類 孝 山谷 睦雄 荒井 啓行 佐々木 英忠
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.305-313, 2003-07-25
参考文献数
74
被引用文献数
6 4

口腔は, 皮膚と腸管とともに3大細菌網で, 口腔雑菌を知らず知らずに飲み込んでいる. 誤嚥性肺炎患者では, その口腔の中のセンサーが悪く, 唾液がたまったことを感知できない, いわゆる嚥下反射が低下している. そして気管に誤嚥したときは咳として出さなければいけないけれども, 咳反射も低下している. そして不顕性誤嚥を何回も起こしているうちにいつか肺炎になる.<br>それではなぜ嚥下反射, 咳反射が落ちるかというと, 迷走神経あるいは舌咽神経の知覚枝の頸部神経節でつくられるサブスタンスPという物質が少ないからである. サブスタンスPがなぜ少ないかというと, 黒質線状体でつくられるドーパミンという物質が少ないからである. なぜドーパミンが少ないかというと, 深部皮質における脳血管性障害があるからである.<br>サブスタンスPが少ないことから, 抗生物質に頼らないお年寄りの肺炎の予防が可能になる. カプサイシンという物質がサブスタンスPを強力に放出する物質であるため, カプサイシンを口の中に入れてやると嚥下反射が良くなる.<br>ドーパミンが少ないため, ドーパミンを上げてやれば良い. アマンタジン (シンメトレル<sup>&reg;</sup>) はドーパミンの遊離を促す. ドーパミンを投与した群としない群に分け, 3年間にわたって投与したところ, 肺炎の発生率を1/5に減らすことができた.<br>アンジオテンシン変換酵素阻害薬はサブスタンスPの分解も阻害するため咳が出るが, 肺炎をくり返すお年寄りは咳が出ないで困っているので, ACE阻害薬を投与した. イミダプリル (タナトリル<sup>&reg;</sup>) を2年間にわたって投与したところ, 投与しない群に比べて肺炎の発生率を1/3に減らすことができた.<br>65歳以上であれば半分の人たちは何らかの脳血管障害がある. 深部皮質に不顕性脳血管障害がある人は, 2年間に30%が肺炎を起こすという成績が得られた. したがって要介護老人のみの問題ではなく, 65歳以上であれば身近な問題であると言える.<br>脳血管性障害を防ぐことがお年寄りの肺炎を防ぐことにつながる. シロスタゾール (プレタール<sup>&reg;</sup>) を3年間にわたって投与したところ投与しない群に比べて脳梗塞の発生率を半分に減らすことができた. しかも肺炎の発生率も半分に減らすことができた.
著者
近藤 諒平 田安 義昌 佐々木 奈美 福原 隆志
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.711-716, 2021 (Released:2021-10-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

〔目的〕回復期リハビリテーション病棟入院患者の入院3週間以内の初回評価情報から,退院時の歩行自立を予測するための予測チャートを作成すること.〔対象と方法〕当院回復期リハビリテーション病棟に入院した患者163例を対象として,初回評価時の身体機能,認知機能,バランス能力,日常生活自立度から退院時の歩行自立を予測するための決定木を求めた.〔結果〕初回評価時の最大歩行速度,Hasegawa Dementia Rating Scale-Revised(HDS-R),Berg Balance Scale(BBS)が有意な予測因子として抽出され,退院時の歩行自立を予測するための決定木が得られた.〔結語〕認知機能が低下した患者を含めた回復期リハビリテーション病棟入院患者の退院時歩行能力は,初回評価時の最大歩行速度,HDS-R,BBSを組み合わせることで予測できることが示唆された.
著者
John E. McCosker 波戸岡 清峰 佐々木 邦夫 Jack T. Moyer
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.261-267, 1984-11-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
30

日本産キカイウツボ属魚類Uropterygiusの再検討を行った結果, コゲウツボU.concolar, キカイウツボU.bennettii, ナゴキカイウツボU.nagoensis, シズクキカイウツボ (新称) U.marmoratus, ホシキカイウツボU.macrocephalus, アミキカイウッボU.micropterus, の6種の分布を確認し, あわせてその検索を掲げた.これまでホシキカイウツボと称され報告されてきたキカイウツボ属の1種はU.marmoratusではなくU.macrocephalusであり, 従ってU.marmoratusの記録は本邦初となる, また, U.macrocephalusの確認は本種の分布を太平洋全域に広げた.