著者
今村 浩一郎 濱住 啓之 渋谷 一彦 佐々木 誠
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, no.39, pp.1-6, 1999-06-21
被引用文献数
7

In a relay station of SFN (Single Frequency Networks) for DTB (Digital Terrestrial Broadcasting), a coupling effect between transmitting antenna and receiving antenna should be reduced to an allowable level in order to avoid distortion and oscillation problem. Therefore, we have already made a basic report of the coupling canceler using reference signals such as SP (Scattered Pilot) contained in QAM-OFDM signals. In this paper, we propose a method of calculating transfer function of the coupling paths for the PSK-OFDM modulation schemes without SP, and applied the proposal method to the coupling canceler on some computer simulations. The simulations have shown the usefulness of the proposed method.
著者
佐埜 勇 川岸 直樹 阿部 道夫 土屋 誉 里見 孝弘 新井 元順 九里 孝雄 渡部 秀一 伊藤 順造 佐々木 幸則 児山 香
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.25, no.10, pp.2530-2534, 1992-10-01
被引用文献数
1

肝細胞癌を合併した非常にまれな抗ミトコンドリア抗体陰性の早期の無症候性の原発性胆汁性肝硬変症の1例を報告する.症例は71歳の男性で,近医で肝細胞癌を指摘され当院に手術目的で紹介入院.入院時自覚症状なく黄疽,貧血を認めず.腹部所見で心窩部に手拳大の腫瘤を触知するほか異常所見なし.血清学的検査では胆道系酵素が上昇し,HBs抗原陰性,HCV抗体陽性だった.腫瘍マーカーは正常範囲内だった.免疫学的検査ではIgMのみが軽度高値を示したほか正常であった.腹部超音波検査,コンピューター断層撮影,血管造影にて肝左葉外側区域の直径7.0cmの肝細胞癌と診断し,肝左葉外側区域切除術施行.病理学的検査では,腫瘍部は高分化型のEdmondson II型の肝細胞癌で非腫瘍部には細胆管の増殖と中等大以下の小葉間胆管に炎症像のみらねるstage 2の早期の原発性胆汁性肝硬変症と診断.経過順調で現在外来通院中である.
著者
河野 南雄 佐々木 則子 棚橋 豊子 村岡 祝子 東 ちえ子
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.742-752, 1975-11-20

There are many reports on the relationship among malignant tumors, blood clotting and fibrinolytic enzyme system. The present report describes the fibrinolytic enzyme system in plasma of rats with experimental urinary bladder tumor. The plasma was separated into three fractions with lysine-sepharose affinity chromatography. The materials were Wistar-Imamichi strain male rats which had been administered a dose of 0.02 mg/head/day of N-butyl-N-(4-hydroxybutyl)-nitrosamine (BBN) from 8 weeks old to 16 weeks old and then sacrified at 28 weeks old. Fraction-I did not contain either plasmin (PL) or plasminogen activator (PLg-act). Though the normal rat plasma sometimes has a slight antiplasmic action, the plasma of rats which had been administered BBN had a marked antiplasmic action. However, the action did not correspond with bladder tumor and hyperplasia. The rat plasma had an antiurokinase activity irrespective of BBN-administration. Sometimes fraction-II had also PLg-act irrespective of BBN-administration. On the rats which had been administered BBN, the activity of PLg-act in the bladder tumor-group and in the hyperplasia-group had an increasing tendency which was more marked than that in the unchanged group. Fraction-III revealed mainly the PL-activity. Normal rats had no activated PL, but the animals administered BBN revealed PL-activity. The PL-activity in the unchanged group had a more marked increasing tendency that in the bladder tumor group and hyperplasia group.
著者
中郡 昭人 打出 毅 天間 恭介 KENNEDY Richard H. KLIMBERG Suzanne V. 原 幸男 佐々木 卓士 明樂 泰
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.1315-1322, 2001-12-25
被引用文献数
2 9

ラット心房筋標本において, カルバコールは濃度依存的な陰性変力作用を発現した.ドキソルビシン1時間のインキュベーションは, このカルバコールによる濃度反応曲線を右方移動させた.しかし, ドキソルビシン4時間のインキュベーションは, 右方移動とともに最大効果も有意に減少させた.また, ドキソルビシン4時間のインキュベーションは, アデノシンA_1受容体作動薬であるR-phenylisopropyl adenosine(R-PIA)の陰性変力作用の最大効果も有意に減少させた.しかし, R-PIAの濃度反応曲線の右方移動は観察されなかった.ホモジネートまたは一部精製膜標本を用いた薬物-受容体結合実験で, ドキソルビシンは[^3H]quinuclidinyl benzilateの結合量を減少させたが, [^3H]R-PIAの結合には影響を与えなかった.カルバコールの陰性変力作用のドキソルビシンによる最大効果の減少は, ムスカリン受容体とアデノシンA_1受容体機構に共通した情報伝達系に関係して起こっているものと思われた.
著者
佐々木 重信 菊池 久和 朱 近康 丸林 元
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.77, no.11, pp.655-664, 1994-11-25
被引用文献数
5

本論文では,筆者らがこれまで検討してきた並列組合せSS通信方式の一方式として,差動並列組合せSS(DPC/SS)通信方式を提案する.並列組合せSS方式は,複数のデータビットを+,-の状態をもつ拡散系列の組合せに変換して送信することで周波数利用効率を高めたSS方式である.本論文で提案する方式は,送信する系列にかかる+,-の状態データに送信側で差動符号化を施し,受信側で<は拡散系列の組合せを包路線検波により復調し,また+,-の状態データを遅延検波を用いて復調する.このため,受信側で搬送波の位相を再生する必要がなく,伝送路における位相変動が激しい移動体通信に有効と考えられる.本論文では,DPC/SS通信方式の基本的な性能として,白色ガウス雑音のみの伝送路,レイリーフェージング伝送路における誤り率特性,またレイリーフェージング伝送路においてダイバーシチを適用した場合の効果を明らかにした.その結果,本方式を従来のDPSKやBPSK方式と同等のデータ伝送速度で加法性白色ガウス雑音伝送路に適用した場合,ビット誤り率10^<-8>における情報ビット当りの所要SN比を,DPSKやBPSK方式に比べて,1dB以上削減できることが明らかになった.またレイリーフェージング伝送路において受信側にダイバーシチを適用した場合,ブランチ数の増加に伴うビット誤り率の改善効果が従来のDPSKによる直接拡散SS方式に比べて大きいことが明らかになった.
著者
佐賀 聡人 牧野 宏美 佐々木 淳一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.1620-1629, 1994-08-25
被引用文献数
23

本論文では,ペン入力システムにおいて手書きによる直接的な図形入力ヒューマンインタフェースを実現することを目的として,ファジー理論を応用したオンライン手書き曲線同定法「ファジースプライン曲線同定法(Fuzzy Spline Curve Identifier,FSCI)」を提案している.FSCIは,手書きされた曲線の形状のみならずその書かれ方の丁寧さ加減をもファジー情報として利用することにより,その曲線が「線分」,「円」,「円孤」,「だ円」,「だ円孤」,「閉自由曲線」,「開自由曲線」の7種類の基本的な曲線プリミティブのいずれを意図して書かれたものかを推論し,かつその形状パラメータを同定する.書き手が本手法の性質を利用することにより,7種類の基本曲線プリミティブの中から自分の意図する曲線を自然な描画動作表現によって選択し,同時にその形状パラメータを直接的にシステムへ入力することが可能となる.FSCIは通常の線図形の構成要素として必要最少限の曲線プリミティブの同定を実現しており,その意味でペン入力による直接的な図形入力ヒューマンインタフェースの汎用的な要素技術と位置づけられる.
著者
斎藤 勲 上野 英二 大島 晴美 松本 浩 佐々木 久美子 米谷 民雄
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.173-177, 2006-08-25
被引用文献数
2

GC-FIDを用いるメトプレン試験法を見直すための検討を行った.試料からアセトニトリル抽出し,塩析により水層分離後,アセトニトリル層を少量のヘキサンで洗浄,次いでフロリジルカラムで精製してHPLC-UVで測定した.小麦など7種類の試料からの平均回収率は 74.6~82.8% と良好であった.さらに本法を6機関で評価したところ,5種類の試料からの平均回収率は79.4~84.6%,併行再現性および室間再現性の相対標準偏差はそれぞれ 2.3~8.8%,8.8~23.6% であった.1機関でらっかせいからの回収率が高かったために室間再現性が高くなったのを除いて良好な結果が得られた.検出限界は0.001~0.02 μg/gであった.
著者
綱島 宣浩 塩原 守人 佐々木 繁 棚橋 純一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.33, pp.111-117, 2000-03-23
被引用文献数
6

水路やダムなどにおいて水位計測を行うことは,洪水や渇水の監視のために非常に重要である.水圧式やフロート式といった従来の水位計測手法は,水路に計測器を直接設置する接触型の計測手段であったため,藻やゴミによる誤動作や景観を損ねるという問題があった.このような接触型の従来手法の問題を解決するために,本研究では水路側壁において壁と水面の境界を求めることで水位の検出ができることに着目し,水路側壁を撮影した画像から画像処理によって水位を計測する非接触型の水位計測手法を開発した.画像処理によって水位を計測するために,波の影響を受けて不定形な曲線形状をしている水面境界の検出手法,および,検出した水面境界から波の影響を除去して水位を計測する手法を開発した.開発手法の有効性を検証するために,実際の河川で取得した画像に本手法を適用したところ,波のある水面に対して±1cm精度で水位を計測できることを確認した.It is very important to measure a water level for surveying a flood or a water shortage at a dam, a canal, a waterway and so on. In this paper we described a new technique for measuring a water level using image processing. The water level can be measured to detect a borderline between the water and sidewall of the waterway. The borderline becomes indefinite under the influence of a wave. Therefore we developed two algorithms for detection of the infinite borderline and calculation of the water level from it. Verifying our method, we apply it to the images taken from Tama River. As a result we can measure the water level with ±1cm accuracy.
著者
濱西 徹 西川 寛紀 小林 正人 中尾 大成 大萩 晋也 佐々木 秀行 松本 元作 三家 登喜夫 南條 輝志男
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.53-58, 1998 (Released:2009-04-28)
参考文献数
8
被引用文献数
3

患者は26歳の男性。平成6年7月再生不良性貧血のため,同種骨髄移植を受けた。経過は順調であったが,平成7年1月腹痛が出現したため,当科入院。腹痛の精査行うも原因不明で,その間に症状は徐々に増強した。入院4日目突然両側視力低下が出現した。翌日には全身に発赤を伴う丘疹が出現し,血液検査では重篤な肝機能障害を呈した。上記の一連の症状が水痘帯状疱疹ウイルスの臓器播種によるものと診断し,アシクロビルの静脈内投与を開始し,上記症状は著しく改善した。皮疹に先立ち急激な腹痛で発症した水痘帯状疱疹ウイルス感染症は稀であるが,高率に臓器播種し致死的で,早期治療が予後を大きく左右する。したがって,骨髄移植後,免疫抑制状態にある患者において,原因不明の激烈な腹痛を認めた場合,水痘帯状疱疹ウイルス感染症を念頭に置き,早期診断に努めることが重要であると考えられた。