著者
川又 勝子 佐々木 栄一
出版者
東北生活文化大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

かつて仙台地方で隆盛した型染めである注染による浴衣・手拭いの資料を調査・収集し、これら文様の電子保存と、破損文様の電子的修復を試み、591枚の型紙文様を収録することができた。さらに染見本や、手拭い図案カード等771種類の文様も電子保存し『仙台型染資料集IV~VI』を作成したことで、これまで散逸していた仙台地方の伝統染色に関する資料を集約することができた。これら文様は、型紙の復刻やデジタルプリント等へも応用できる。
著者
佐々木渉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.29, pp.1-1, 2013-08-24

Vocaloid3 版リリースと,それ以降も視野に入りつつある 「今の初音ミク」 が目指す方向性を 「初音ミクが増えている」 というテーマで掘り下げていきます.V3 ミクのコンセプトの説明や,歌声データベースが増えるということ,歌う曲が増えるということ,作家が増えること,ネットやメディアでの露出量が増えるということ.それぞれ 「増え続けた事」 に着目し,増えたことにより何が起こったのか?について考える他,その解釈 / 分析や,現場からの反省から今後どういった初音ミクの可能性があるのか考えてみたいと思います.
著者
黒田 澤井 玲子 佐々木 裕 西川 智子 黒田 和道 桜井 孝治 山本 樹生 清水 一史
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.496-498, 2011-10-15
被引用文献数
2

我々は,カリン(<I>Chaenomeles sinensis</I>)中の高分子ポリフェノールの季節性インフルエンザウイルス A/Udorn/ 307/72 (H3N2)に対する感染性中和活性および赤血球凝集抑制効果を既に報告している.<BR> カリン中の活性画分CSD3を用いて,新型インフルエンザウイルス A/Chiba/1001/2009 (H1N1) pdm に対する赤血球凝集抑制活性および感染性中和活性を評価したところ,5 μg/ml のCSD3で処理したウイルスは赤血球凝集価が約1/2に,感染性が約1/10に減少することが明らかになった.250 μg/mlの処理では感染価は1/3 000に減少したこれらの結果は,カリン中の抗インフルエンザウイルス活性成分は,H1N1新型インフルエンザウイルスに対しても有効であることを示す.更に,赤血球凝集価の減少以上に感染性が減少したことからウイルス吸着段階以降における抑制作用の存在が示唆された.
著者
佐々木 宣介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.70, pp.53-60, 2006-06-30
参考文献数
6
被引用文献数
1

本研究の大きな目標は,世界の全将棋種を対象に,ルールの変遷が各将棋種に対してどのような質的影響を与えたかを探ることである.これまで計算機による自動プレイによって将棋とその変種のデータを調べ,質的類似度についての評価を行ってきた.また,自動プレイ実験で使われる思考アルゴリズムでは駒価値の評価を利用しているが,既に廃れてしまった将棋種の駒価値の学習を強化学習の一種であるTD 学習法を適用することを提案し,実験を行ってきた.本論文では,実験対象とする変種に桂馬の働きを八方桂にする変則将棋を加えた実験を行った.また,将棋とその変種の面白さに関係する特徴として,ゲーム進行に際しての形勢逆転の頻度に着目して,自動プレイ実験によってこの頻度を調べ,比較した結果を報告する.This study explores how the evolutionary changes of the rules affect the characteristics of the games in the Shogi species. The author proposed the self-play experiment to obtain the statistical game data and analysed the similarity of Shogi variants. In this paper, the author analysed the variant of "Happoukei" (the piece KEIMA can move to all directions like the Knight of Chess). Next, the author observed the frequency of reversal on the games of Shogi variants and compared the characteristics of these variants.
著者
菅井 裕一 佐々木 久郎 高畑 重幸 中 秀男
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.123, pp.1-10, 2007-06-05

秋田県大館市比内町で産出する緑色凝灰岩は建築石材として用いられ,吸湿性や防カビ性などの機能性を有することが定性的に知られている。筆者らは,これらの性質を生かしつつ,より施工性に優れた緑色凝灰岩の粉砕石粒を用いた壁材を開発した。本研究では,その調湿性,化学物質吸着性ならびにカビ抑制作用を検討し,いずれも一般的な塗り壁材である川砂よりも優れていることを明らかにした。とくに,化学物質吸着性については,高機能塗り壁材である珪藻土よりも持続性において優れていることが示唆され,緑色凝灰岩の粉砕石粒が環境性に優れた塗り壁材として利用可能であることが示された。
著者
村田 純一 河野 哲也 染谷 昌義 池上 高志 長滝 祥司 吉澤 望 石原 孝二 柳澤 田実 佐々木 正人 三嶋 博之 工藤 和俊 柴田 崇 丸山 慎
出版者
立正大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

わたしたちの生活はつねに多様な人工環境によって支えられている。この「人工環境・内・存在」のあり方を生態学的現象学、技術哲学、生態学的心理学、さらには、認知科学や建築学などの知見を利用して解明すること、これが第一に取り組んだことである。第二に、この知見に基づいて、バリアフリーデザイン、ユニバーサルデザイン、そして、人間中心設計などの設計観の意義を明らかにし、具体的な人工物の製作過程への応用可能性を検討した。
著者
佐々木 中
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.53-70, 2005-03-31

Dans un entretien, Michel Foucault a parlé de Pierre Legender, avec un ton critique, quecelui-ci, en réduisant les procédures de pouvoir à la loi d'interdicton, ne puvait penser du pouvoir que de facon négative, homogène et symbolique ; qu'il ne comprenait pas des procédures positives de pouvoir qui visent directement au corps, comme un pouvoir disciplinaire. Peut-être, sa crtique est bien justifiée,mais,en examinant ses arguments de près, nous nous appercevons qu'elle n'est possible qu'en negligeant ce que Legendre conçoit en terme de "rite". À partir de ce point litigieux, nous pouvous soulever de plusieurs arguments interessants : repenser le concept de rite : réexaminer les forme comtemporaines du rituel d'un point de vue différent. : relire les oeuvres de Foucault comme traités sur la stratégie des rites. : remesurer la portée des remarques de Nietzhe dans son "Zur Genealogie der Moral".
著者
佐々木 弘子 原 千晶 菅原 龍幸
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.286-297, 2011-03-30 (Released:2011-04-27)
参考文献数
9

The mineral components and other properties were analyzed for 50 samples of domestic and 11 samples of foreign mineral water available on the Japanese market. When these samples were classified according to the Bottled Water Guideline of Japan, 45 brands of natural mineral water (NMW) and 5 brands of mineral water (MW) of the domestic mineral waters were determined. Of the foreign mineral waters, there were 8 brands of NMW, 2 brands of MW and one brand of bottled water.   The means of the residue upon evaporation, hardness and the free carbon dioxide of the domestic mineral waters were significantly lower than those of the foreign mineral waters.   As for the minerals, the Na, Mg and Ca contents of the foreign mineral waters were significantly higher than those of the domestic mineral waters. On the other hand, the P contents of the domestic mineral waters were significantly higher than that of the foreign mineral waters.   The contents of the trace minerals, presumed to be always found in the NMW, are expressed in the detection percentage of the mineral waters of Japanese origin and the mineral waters of foreign origin in parentheses. B was 97. 8% (100%), V 80% (37. 5%), As 80% (12. 5%), Sr 97. 8% (75. 0%), Li 66. 7% (37. 5%), Zn 62. 2% (62. 5%), Ge 62. 2% (12. 5%), Se 60. 0% (12. 5%), Rb 71. 1% (12. 5%), Mo 71. 1% (25. 0%), Sb 57. 8% (62. 5%) and U 57. 8% (25. 0%).   Of the mineral waters of foreign origin, only B had a trace mineral detection percentage exceeding 80%.
著者
佐々木 司 赤堀 正成
出版者
(財)労働科学研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

本研究は,昨今のVDT機器の小型化,軽量化,記憶蓉量の増大,高速ネットワーク化などによって、ここ5年間で増大した在宅IT労働の労働実態とそれが労働者の疲労に及ぼす影響を明らかにする目的とした。調査対象者は、2名の子どもを持つ核家族の主婦で、長子の年齢の上限が8歳であることなどの条件でスクリーニングをした15名の在宅IT労働者(平均年齢±標準偏差;34.6±3.9歳)であった。調査は、30日間にわたる生活時間調査,疲労感調査および身体活動量の測定から構成された。生活時間調査票は,労働者がIT機器に精通していることを鑑みて,表計算ソフトを用いて電子ファイル形式で作成された.具体的な調査項目は,睡眠,食事・飲酒,移動,IT労働,IT機器を用いない労働,家事,育児,入浴など全13項目であった。調査対象者には,30日間,これらの項目の有無を1マス15分の精度で,できるだけ項目の行為を行った時刻にチェックすること,もしそれができない場合は1日3度にわけて行うことを説明した.加えて起床時の疲労感および就寝時の疲労感を日本産業衛生学会産業疲労研究会撰の「自覚症しらべ」を用いて調べた.30日間の調査期間から平日延べ300日,休日(土日,祝日の意)延べ150日のデータを分析した.結果は、労働時間と疲労感の関係では、1日の労働時間が0.4時、6.8時間において疲労度の増加が示された。しかし8時間以上の労働時間は,労働時間0時間の疲労度と似ていた.そこで労働時刻分布を求めた結果、平日も休日も労働時間分布が似ており,両日とも最も労働を行っていた時刻が21時.23時,また平日では午前から夕方にかけて,休日で午後から夕方,そして深夜においても労働の挿入が示されていることが明らかになった。さらに労働の終了時刻が深夜になるにつれ、疲労感が増大することが明らかになった。
著者
佐々木 祥 宮田 高道 稲積 泰宏 小林 亜樹 酒井 善則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.150, pp.67-72, 2006-07-07
被引用文献数
2

近年急速に普及しているsocial bookmarkは,これまで利用者が個別に管理していたbookmarkをネットワーク上で他の利用者と共有するサービスである.これらのサービスでは多くの場合,利用者がbookmarkに対して「タグ」と呼ばれる自由記述のキーワードを付与することによって管理を行うFolksonomyと呼ばれる分類法を採用している.このようにして利用者が付与したタグ情報の集合は,多数の利用者によって成長を続けるメタデータであるとみなせるため,このタグ情報を利用することにより効率的なコンテンツの検索や推薦を行うことができると考えられる.しかしながら,利用者はあくまで自分自身の嗜好に基づいてタグ付けを行っているため,分類に使用したタグ名そのものは,必ずしも他の利用者とって適切なものであるとは限らない.そこで本研究では,タグの持つ本質的な情報を,タグ名ではなく,タグによるコンテンツの分類情報であると仮定し,分類間の類似度に基づいて利用者に対して望ましいコンテンツの推薦を行うシステムを提案する.
著者
吉成 直樹 永瀬 克己 藤井 貞和 橋尾 直和 谷本 晃久 島村 幸一 安江 孝司 本田 優子 佐々木 利和
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、「日本」の両端に配置されているアイヌと沖縄のふたつの社会が、いかにヤマト社会と対峙しながら、そのアイデンティティを形成、維持してきたかという点に最終的な目的がある。ある社会のアイデンティティの核心にあるのは、言語および言語表現である。その素材として、アイヌ口承文学、琉球(首里)王府が16世紀〜17世紀に編纂した古歌謡集『おもろさうし』を主に扱った。特に、それらのテキストから、文字の無かった時代の「歴史」の復元を行う作業に労力を注いだ。たとえば、アイヌ口承文学から復元される「歴史」とは何か、『おもろさうし』から復元できる「歴史」とは何か、という問いである。「歴史」の復元の方法として、言語表現ばかりではなく、絵画や図像から「歴史」の復元を試みた。絵画、図像は、どのような社会や文化(精神世界を含めて)であったかを知るうえで重要な手がかりになるばかりではなく、文字の無かった社会の歴史復元においてはきわめて有効である。また、民俗、言語の立場から、アイヌ、沖縄の双方の社会を視野に入れた成果を得た。これは、現在のアイヌと沖縄の文化、言語を比較しようとするものでなく、それぞれの文化のさらに基層にある民俗、言語を明らかにしようとするものである。本研究を展開していく過程で、琉球社会・文化の形成に関する、大きな研究の転換期を迎えた。奄美諸島社会の古代〜中世並行期にかけての考古学的状況が明らかになるにつれ、琉球社会が従来、考えられていたような内的な発展のみで形成したとは考えられなくなったことである。この問題は、言語にかかわる分野のみならず、さまざまな分野の見直しを迫る可能性があり、また本研究の課題にも深くかかわっていたため、最終年度には、その調査・研究も手がけた。
著者
佐々木 孝博
出版者
日本国際情報学会
雑誌
Kokusai-joho (ISSN:24364401)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.3-14, 2023-07-23 (Released:2023-07-23)

This paper examines how electronic warfare, a way of fighting in the electromagnetic domain, is defined in Russian security strategy. The author would like to focus on the strategic papers and look at how organized the "electronic warfare forces" in the Russian military. Then, the author would like to consider the "electronic warfare equipment" possessed by those "electronic warfare forces". In addition, the author will take up as a case study how Russia's electronic warfare is carried out in the current Russo-Ukrainian War. Finally, in modern warfare, "X-rays" and "γ-rays" are considered to categorized within the electromagnetic domain, so the author also would like to estimate the possibility that Russia will implement electromagnetic pulse(EMP) attack.
著者
佐々木 結花 山岸 文雄 鈴木 公典 宮澤 裕 杉戸 一寿 庵原 昭一
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR TB AND NTM
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.695-698, 1993-11-15 (Released:2011-05-24)
参考文献数
5
被引用文献数
1

We reported a case of Addison's disease, caused by adrenal tuberculosis. The patient was female, seventy four years old. She complained cough and body weight loss. She complained cough from June, 1989, but her home doctor didn't take care of her symptoms. September 1989, she felt appetite loss, and easy fatigue, so her home doctor suspected her disease as pulmonary tuberculosis, so he introduced our hospital, and she admitted. When she admitted, her chest roentogenogram revealed bII12. Sputum smear examinations were negative. Laboratory datas on admission, we observed slightry eosinophilia, severe iron deficiency anemia, and accenturation of blood sedimentation rate. Immediately after admission, she complained nausea, vomiting, coldness, and powerless. On 25 days after admission, she lost her senses suddenly, and her blood pressure fell 5 days after, she fell in shock state, too. We found out her blood sugar data was 29. After blood examinations, we found out that ACTH was high, cortisole, 17KS, 17-OHCS were low. So we thought she got acute hypoadrenocorticism. We found her abdominal CT revealed calcification in her right adrenal gland. We diagnosed her disease as Addison's disease caused by adrenal tuberculosis so we began to give prednisolone, 7.5mg per day. After giving, her state made better. We thought her disease as Addison's disease caused by adrenal tuberculosis, revealed acute hypoadrenocorticism.
著者
佐々木 正徳
出版者
ジェンダー史学会
雑誌
ジェンダー史学 (ISSN:18804357)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.19-33, 2019-10-20 (Released:2020-11-21)
参考文献数
40

In today’s Korea, articles on misogyny and misandry are often found in the media. Also, many Koreans consider misogyny and misandry to be a serious problem. In this paper, I will focus on Korean masculinities in order to clarify the cause of misogyny.Section 1 reviews Korean masculinity studies. Through the review, it becomes clear that Korean masculinity has been analyzed using the concepts of “militarism” and “militarization.”Section 2 will clarify the change of Korean masculinities from their relation with militarization. Firstly, there have been points in common between the military regime’s masculinities and the prodemocracy masculinities. Secondly, the masculinities called for by the military regime and the IMF Era were similar. Thirdly, since the 2000s, the difference between men and women has been maintained by a way of thinking that men who serve military service are victims of society.Section 3 examines the reasons why men are hostile to women using the framework of Messner and Ito. Firstly, a general sense of deprivation felt by today’s young men makes it difficult for them to feel superior to women. Secondly, because of the socialization of male-dominated values in the militarized society, young men’s anger is directed at women.In other words, the reason for the spread of misogyny is recent women’s social advancement despite the fact that a debasing attitude toward women still exists in society. In order to break out of the negative cycle of misogyny and misandry, people should realize the following: Firstly, Korean society is a militarized one. Secondly, there is a possibility that people are being socialized by militarization. And lastly, there are differences and inequalities between men.