著者
佐藤 崇徳
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.124, no.1, pp.137-146, 2015-02-25 (Released:2015-03-11)
参考文献数
9

Although it is necessary to understand map projection to read a map of the world and view the world (surface of the Earth) accurately, geography teachers tend to avoid teaching map projection because they think it is both difficult to understand and to teach. Information technology provides more effective and attractive teaching methods and materials. Shadow images of the globe created by a light source are often used to explain map projection, but this method is not so effective. Transforming globe gores (polyconic projection gores) into various projections is better way to illustrate map projection. Computer software can be used to draw maps of the world using various projections, and to make digital images that illustrate map projections and the order of projections for teaching purposes. They can then be published as educational materials on the Internet. Web pages are constructed to teach the distortion inherent in a Mercator projection map with Google Maps API and Google Earth API. One of these Web pages shows users the great circle line and the rhumb line between any two points on Google Maps (Mercator projection) and Google Earth (digital globe). Another shows users equidistant circles and cardinal and inter-cardinal directions from any point on Google Maps and Google Earth. Teachers and students located anywhere can access the Web pages and study using these on-line materials.
著者
松井 彰彦 金子 能宏 川越 敏司 関口 洋平 田中 恵美子 西倉 実季 福島 智 森 壮也 両角 良子 山下 麻衣 澤田 康幸 遠山 真世 井伊 雅子 石川 竜一郎 岡崎 哲二 澤田 康幸 清水 崇 遠山 真世 長江 亮 星加 良司 山下 麻衣 臼井 久実子 加納 和子 川島 聡 河村 真千子 倉本 智明 栗原 房江 坂原 樹麗 佐藤 崇 瀬山 紀子 長瀬 修 山森 哲雄
出版者
東京大学
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2007

いわゆる「障害者」のみならず、長期疾病者や顔にあざのあるユニークフェイス等、制度と制度の狭間に落ち込んでいる人々にも焦点を当て、彼らが直面する社会的障害の共通項を探った。ゲーム理論や障害学を用いた理論研究に加え、障害者団体や地方自治体を通じた障害当事者およびその家族への調査、企業を対象とした調査、長期疾病者を対象とした調査、ネパールやフィリピンでの海外調査を展開し、報告書にまとめた。
著者
巽 靖昭 東 晋司 児玉 俊介 佐藤 崇 澤口 隆
出版者
京都大学
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
no.18, pp.11-23, 2012-12-01

The purpose of this paper is to measure the effect of second-year undergraduate microeconomics and macroeconomics exercise courses. Most economists agree that substantial mathematical ability is essential in studying economics. However, gaps among undergraduate students with various mathematical abilities have expanded as a result of increasing access to higher education and the diversity of university entrance exams in Japan. Consequently, most undergraduate students need higher levels of support and training. Through a combination of lectures and exercise courses, this article shows how we plan to increase the understanding of second-year undergraduate microeconomics and macroeconomics among students with various mathematical abilities. A multiple regression analysis for the students taking exercise courses indicates that past academic results of compulsory economics courses and attendance numbers and submission of assignments at exercise courses for microeconomics and macroeconomics are positively related to microeconomics and macroeconomics scores. The standardized regression coefficients of attendance numbers and submission of assignments at exercise courses for microeconomics are 0.340–0.363 and those of macroeconomics are 0.314–0.326. Thus, our exercise courses are evaluated as successful in increasing the understanding of microeconomics and macroeconomics.
著者
横山 靖彦 山本 佳生 佐藤 崇 中島 裕一 橘 球 内田 正昭
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.10, pp.2466-2470, 2015 (Released:2016-04-29)
参考文献数
14
被引用文献数
3 3

症例は39歳,男性.下腹部痛,嘔気を主訴に当院を受診.初診時,右下腹部に限局して圧痛を認めたが,明らかな腹膜刺激症状や筋性防御は認めなかった.腹部単純CTで虫垂の腫大を認め,急性虫垂炎と診断した.微小石灰化を認めたが,腹水や膿瘍の所見は認めず,保存的に加療した.入院後1日目は腹部所見,血液生化学検査所見ともに改善を認めたが,2日目に40℃の高熱,ショック状態となり,虫垂穿孔による腹膜炎と敗血症性ショックを疑い緊急手術を施行した.術中所見では虫垂の穿孔,腹水は認めなかった.術後,昇圧剤や抗生剤などの集学的治療で全身状態は改善し,術後14日目に退院となった.病理組織診断は壊疽性虫垂炎で虫垂に明らかな穿孔は認めなかった.血液培養からはPeptostreptococcus prevotiiが検出された.敗血症とDICを合併した非穿孔性急性虫垂炎の報告は稀であり,若干の文献的考察を含め報告する.
著者
増村 千佐子 今井 貴夫 真貝 佳代子 滝本 泰光 奥村 朋子 太田 有美 森鼻 哲生 佐藤 崇 岡崎 鈴代 鎌倉 武史 猪原 秀典
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.72-78, 2017-04-30 (Released:2017-06-01)
参考文献数
15

The differential diagnosis for positional dizziness/vertigo, such as vertigo upon waking up or standing up, includes benign paroxysmal positional vertigo (BPPV), orthostatic hypotension (OH), autonomic dysfunction, and so on. A correct and efficient diagnosis of this condition is important. The purposes of this study were to clarify in which cases is a Schellong test the optimal means of diagnosing OH among patients with positional vertigo and to obtain specific answers to our original questionnaire on dizziness/vertigo among OH patients. All the patients who visited our office complaining of dizziness/vertigo between 2012 and 2015 were asked to perform the Schellong test and to complete our questionnaire. We used a conventional BPPV diagnostic maneuver to diagnosis BPPV. The results were analyzed statistically. A total of 309 cases returned analyzable questionnaire results. Overall, 38 cases were finally diagnosed as having certain BPPV based on the observation of positional nystagmus; 104 cases tested positive using the Schellong test. None of the items in the questionnaire were correlated with either a positive or negative Schellong test result. When 13 Schellong test-positive cases were excluded from the certain BPPV group, three answers to the questions in the questionnaire differed significantly between the certain BPPV group and the Schellong test-positive group. These answers were as follows: a waking up/lying down movement or rolling over in a supine position triggers vertigo, and a specific head position exacerbates vertigo. In conclusion, when a patient complains of vertigo upon waking up or standing up, the following two specific questions should be asked: “Is your vertigo triggered by waking up/lying down or by rolling over in a supine position?” and “Does a specific head position exacerbate your vertigo?” If a patient answers ‘yes’ to either of these questions and positional nystagmus is not observed, a Schellong test should be performed to diagnose OH.
著者
佐藤 崇徳
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

学校教育でのGIS活用の普及を考えた場合,経費や操作技能の問題からフリーウェアなどの利用が現実的であり,インターネット上で提供される無料サービスの活用も一つの方策と考えられる。インターネット上での地図サービスは,量・質(機能)ともに充実してきている。いくつかの地図サービスでは,API(Application Program Interface)と呼ばれる,外部のウェブサイトから当該サービスを利用するためのプログラム上の規約を公開するようになった。これにより第三者が,自身のウェブサイトに地図サービスを組み込み,必要に応じて表示内容や機能をカスタマイズすることが可能になり,目的に合わせて独自の内容を盛り込んだ様々な地図がインターネット上に登場するようになっている。筆者はこれに注目し,インターネット地図APIを使って地理教育用の地図教材ウェブサイトの開発を行っている。その一部は既に報告済みであるが(佐藤 2011),その後の成果を本発表では報告したい。 民間企業が提供する一般的なインターネット地図は,道路地図のようなデザインが採用されており,地理教育において利用とするには不十分である場合も多い。一方,国土地理院の電子国土Webシステムでは,地形図に近い内容の地図画像が表示されるので,従来の地理教育において地形図の読図の学習として扱ってきた内容に対応し,その特徴を活かした活用法も考えられる。そうした観点から,先には電子国土Webシステムを用いて,地図画面上に任意の地点の情報(現地の景観写真など)を表示させる地図教材サイトを構築した。 それに対して,今回はGoogleマップのAPIをベースに,電子国土WebシステムVer.4で配信される地図画像を組み合わせての構築を試みた。電子国土Webシステム(Ver.3以前)は国土地理院が独自の仕様で開発を進めてきたもので,ユーザーが独自のコンテンツの用意する際の容易さなどの面で問題があった。これに対し,2011年に公開されたVer.4ではシステムが改められた結果,電子国土Webシステムから配信された地図を,他のソフトウェアで使用することが可能になった。そこで,代表的なインターネット地図として広く使われているGoogleマップのAPIを利用して,電子国土Webシステムの地図を表示させることにしたものである。これにより,Googleマップの使いやすい操作性や,APIの豊富な機能を活かして,教材としての利用に適したウェブサイトの構築が可能になった。 さらに,プログラムの部分と地図上に載せるデータの部分を分離し,データはテキストファイルとすることで,Excel等のソフトを使って簡単にデータが入力・編集できるようにした。プログラムに関するファイルとデータ入力用のテンプレートを近日中に公開する予定であり,コンピュータに関する高度な知識がなくとも,全国各地の地理教員などオリジナルの情報を持っている人が独自の教材サイトを作成し,公開できる仕組みを意図している。 本研究では地図投影法に関連する地図教材も作成した。ズームやスクロールが自由に行えるインターネット地図は,投影法としてメルカトル図法を採用していることが多い。これは技術的な事情によるものであるが,正積図法ではないメルカトル図法の世界地図を分布図などに用いるのは適当ではない。しかし,だからこそ,世界地図はひずみを持っていて,球面上をそのまま表したものではないということを生徒に学習させることは,情報リテラシーの面からも重要であるといえる。 Googleマップはメルカトル図法であるが,APIでは球面上での位置関係に適合するように図形(線など)を地図上に描くことができる。これを利用して,球面上での位置や世界地図に関する学習において役立つ地図教材の作成を試みた。教科書に掲載される地図は,メルカトル図法で東京とアメリカ西海岸を結ぶ大圏航路と等角航路が描かれたものや東京中心の正距方位図法など,定番のものに限られているが,今回作成した教材は,ごく簡単な操作で任意の2地点間の大圏航路と等角航路を描いたり,任意の地点を中心とした方位線と等距圏を描くことができ,さまざまな視点から球面上の世界をとらえることを支援するものである。
著者
角田 巖 佐藤 崇
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-9, 2005-03
著者
佐藤 崇 猶木 克彦
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.286-291, 2022-08-20 (Released:2022-08-31)
参考文献数
41

近年,小細胞肺がんの分子サブタイプがASCL1,NEUROD1,POU2F3,YAP1といった細胞系統転写因子によって規定されることが報告されている.また,これら神経内分泌細胞系統因子の検討と併行して,MYCファミリー転写因子MYC,MYCL,MYCNの小細胞肺がんにおける役割も探索され,それぞれが単なるがん遺伝子ではなく神経内分泌分化のサブタイプを規定する転写プログラムをコントロールしていることが示唆されている.小細胞肺がんと同じく神経内分泌がんに分類される肺大細胞神経内分泌がんにおいては,小細胞肺がん同様に神経内分泌細胞系統因子の役割が予測されるものの,この組織型は遺伝学的にも分子病理学的にもより不均一であり,その意義に関してはさらなる研究が望まれる.肺神経内分泌がんにおける分子サブタイプ分類のトランスレーショナルな意義も検討され,免疫療法を含む薬剤への感受性の違いやサブタイプに関連した腫瘍の分化状態の多様性・可塑性が報告されている.本稿では,最近の肺神経内分泌がんの分子サブタイプ分類に関し,研究が進んできた経緯から今後の展望までを概説する.
著者
鈴木 正寛 佐藤 崇 小宮 秀明
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.389-393, 2013 (Released:2013-07-16)
参考文献数
18
被引用文献数
3 1

〔目的〕本研究は局所筋群に運動を負荷し,運動後の骨格筋の硬化と筋肉痛との関係について検討を行った.〔対象〕健康な男子学生9名を対象とした.〔方法〕腕エルゴ装置を用いて運動負荷試験を実施し,安静時と運動終了後3日間の皮下脂肪厚,筋厚,上腕周径囲,筋硬度,筋肉痛,MVCを測定した.〔結果〕筋硬度,腫脹は運動終了直後から急激な変化を認め,その後2,3日をかけて回復する傾向を確認した.筋肉痛は,運動終了1日後及び2日後に有意な増加を示した.〔結語〕筋硬度,筋厚及び上腕周径囲の増加の要因として組織水の貯留といった循環機能の低下が示唆された.また,運動終了1日後及び2日後のパフォーマンス低下には筋肉痛を主とする知覚神経の影響が推察された.
著者
佐藤 崇弘 田中 久隆 佐藤 昌彦 小出 隆夫
出版者
社団法人 砥粒加工学会
雑誌
砥粒加工学会誌 (ISSN:09142703)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.451-456, 2014

小径ドリル加工における回転振れの発生は,工具径に対する回転振れの比が大きいため,加工挙動に大きな影響を及ぼす.回転振れのあるドリルは,被削面食い付き後に回転中心に収束していく場合があるが,ドリル先端形状の影響など不明な点が多い.そこで,本報告では回転振れのあるドリルの加工挙動について解析と実験から考察した.とくに,食い付き時における回転中心からみた切れ刃の向きが,加工挙動に及ぼす影響について調べた.その結果,加工中,ドリル先端中心がシャンク端面中心に対して回転方向の位相遅れが発生する場合,切れ刃の向きが時々刻々と変化することで被削材より受ける力が変化し,加工挙動に影響を及ぼすことがわかった.
著者
青木 俊明 星 光平 佐藤 崇
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.43-53, 2006

本研究では集団状況における協力意向の形成機構を検討した.私的利益,手続き的公正,同調圧力を操作した心理実験の結果,以下の知見および示唆を得た.1)集団状況では,私的利益感,同調圧力感が重要な態度形成要因であること.2)同調圧力を作用させた実験参加者の約1割が公的受容を伴う同調で態度を形成していた.3)私的受容による同調と合わせると,4割強の実験参加者が同調圧力の影響を受けて態度を形成していた.4)私的受容と公的受容の分岐要因は,同調圧力感,私的利益感,手続き的公正感と推察される.5)同調を示す場合,私的利益感と手続き的公正感が低く,同調圧力感が高い場合には公的受容が促され,私的利益感と手続き的公正感が高く,同調圧力感がさほど高くない場合には私的受容が促されることが示唆された.
著者
仲栄真 礁 浪崎 直子 佐藤 崇範 高橋 志帆 森 愛理 高橋 麻美 石川 恵 田村 裕 棚谷 灯子 内藤 明
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-86, 2012 (Released:2014-09-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1

日本サンゴ礁学会若手の会・環境教育ワーキンググループでは,主に日本サンゴ礁学会会員を対象として,サンゴ礁分野における教育活動の現状と課題を明らかにするためのアンケート調査を実施した。537 名の調査対象者に対し,アンケートの回収率は 15.1%で,回答者の 69.1%が何らかの教育活動への参加経験があり,また 98.8%がこうした教育活動に関心があると回答した。また教育活動が重要であると考える理由としては,「保全活動の一環として教育活動を重要視している」とする回答が 29.2%と最も多かった。活動実施の際の課題や必要な支援に関する主な意見としては,時間的負担,予算不足,人材不足が挙げられた。加えて,若手研究者が教育活動に参加することへの正の効果についても考察し,若手学会員の視点から今後の教育活動における連携や実施の促進に向けた活動案も提案する。
著者
徐 春城 蔡 義民 藤田 泰仁 河本 英憲 佐藤 崇紀 増田 信義
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.343-348, 2003-08-25
被引用文献数
7 9

麦茶飲料残渣を有効利用するため,容易に流通できる100L容のポリドラム缶サイロを用い,無添加処理(対照区)および乳酸菌+アクレモニウムセルラーゼ添加処理(添加区)して麦茶飲料残渣サイレージを調製した.貯蔵後245日目にサイロを開封し,発酵品質を調査した.また,チモシー乾草と市販濃厚飼料(乾物比で4 : 1)を基礎飼料として,さらに基礎飼料の1/4(乾物比で)を麦茶飲料残渣サイレージに代替して,6頭のメンヨウに給与してサイレージの栄養価を推定した.添加区は対照区に比べてpHが有意(P<0.05)に低く,乳酸含量は有意(P<0.05)に高く,長期間貯蔵でも品質は安定に保持された.また,添加区では対照区より細胞壁の有機物成分(OCW)が有意(P<0.05)に低く,細胞内容物の有機物成分(OCC)は有意(P<0.05)に高かった.添加区と対照区の乾物中の可消化養分総量(TDN),可消化粗タンパク質(DCP),可消化エネルギー(DE)はそれぞれ67.3%と65.1%,5.0%と4.8%,13.3MJ/kgと13.0MJ/kgであった.添加区のTDN,DCPおよびDEは対照区より高い傾向を示したが,有意差は認められなかった.