著者
佐藤 信博 川島 康男 出構 のり子 小出 康弘 深津 徹 中村 博司 高橋 裕見子
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.846-848, 1991-11-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
12

We sent questionnaires to 1, 416 registered hospitals of The Japanese Orthopaedic Association and made inquiries about the use of bupivacaine for spinal anesthesia. We received answers from 870 hospitals (reply rate of 61.4%). In 85.7% of these hospitals, orthopaedic surgeons anesthetize their patients, performing surgical operations of their hips or lower extremities. In 41.4% of these hospitals, they use Marcain® for spinal anesthesia. During the 6 month period between January through June of 1998, 39, 690 patients were anesthetized by orthopaedic surgeons in those 870 hospitals. 27, 287 cases were for spinal anesthesia and Marcain spinal were used in 7, 321 cases. The most common side-effects were hypotension, but its degree was mild and controllable. No neurologic side-effects were reported. 90.5% of the surgeons who had experienced the Marcain spinal anesthesia reply that they need preservative-free bupivacaine for spinal anesthesia strongly.
著者
寳劔 久俊 山口 真美 佐藤 宏
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
アジア経済 (ISSN:00022942)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.2-31, 2022-06-15 (Released:2022-06-29)
参考文献数
51

中国の「農民工」(農村出身の非農業就業者)は,安価な労働力の源泉として,中国経済の急速かつ持続的な発展を支えてきた。しかしながら,労働年齢人口の減少や農村労働力の高齢化とともに,農民工の供給の頭打ち傾向が強まり,賃金の引き上げや企業間の獲得競争も広まっている。そのため,農民工の熟練形成や職場への定着を促進し,コミットメントの向上を図ることが,企業経営者や政策担当者に求められてきている。このような問題意識のもと,中国における製造業の一大集積地域である江蘇省蘇州市において従業員へのアンケート調査を行い,農民工の職務意識を規定する要因を共分散構造分析によって考察した。分析の結果,「職務満足」と「仕事への埋め込み」は「組織コミットメント」を有意に高めること,「組織コミットメント」は農民工の「離職意向」を有意に引き下げること,若年層の農民工(「新世代農民工」)では「仕事への埋め込み」が「組織コミットメント」の高さを支える主要な要因であることが明らかとなった。以上の結果から,新世代農民工の組織コミットメントを向上させるため,新規就業者や若年従業員向けのきめ細かな研修・指導の重要性が示唆される。
著者
橋本 修 佐藤 進 田中 智夫
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.102-111, 1980-01-01 (Released:2010-01-18)
参考文献数
40
被引用文献数
19 15

For the purpose of investigating the formation mechanism of the texture which is developed by ferrite (α)→austenite (γ)→ferrite (α) transformation, the effects of heating and cooling rates during phase transformation and specimen thickness on the transformation texture have been studied by using extra low carbon sheet steel with the initial texture of {111}. The results obtained are summarized in the following: (1) Rapid heating and rapid cooling produced weak {100} and {111} texture. (2) Rapid heating and slow cooling exhibited both {110} texture and the orientation shifted 2030 degrees away from {100}. (3) Slow heating and slow cooling produced distinct {100} texture. (4) There was much difference in texture between surface and midsection of thick specimen: In the midsection, the texture similar to (1) was formed, independent of heating and cooling rates. While, specimen surface exhibited such textures as (1) to (3). (5) Those results were reasonably and consistently explained on the assumptions that the orientation relationship between bcc and fcc follows the Kurdjumov-Sachs relation, and that during α→γ→α transformation with slow rate such variants preferentially operate that undergo larger elastic work in normal direction of sheet.
著者
佐藤 ななえ 吉池 信男
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.809-816, 2011 (Released:2011-12-13)
参考文献数
33
被引用文献数
1

日本人小児における咀嚼行動にかかわる食育の効果を評価する指標として、何が適切かを明らかにするため、昭和58 年~平成22 年に発表された論文について、データベース「医学中央雑誌」および「MEDLINE」を用い、系統的に収集・分析した。最終的に選択された13 件の論文を精査し、エビデンステーブルとして整理した。咀嚼行動の評価には、(1)自記式質問紙による咀嚼習慣の把握、(2)小児用簡易咀嚼回数計を用いた測定(咀嚼回数、食事に要した時間)、(3)ビデオ観察の3 種類が、咀嚼能力の評価には、(4)咬合力測定、(5)ガムを用いた咀嚼テストの2 種類が用いられていた。集団に用いる場合、これらの評価指標は、妥当性や適用性(経費、労力、時間)といった点で、それぞれ長所と短所がある。したがって、実施可能性および妥当性の許容範囲から、食育プログラムを実際に行う諸々の状況においては、(1)と(2)を組み合わせて用いる方法が最良の選択肢と考えられた。また、本論文において、筆者らは、咀嚼行動(噛まない)と咀嚼能力(噛めない)の本質的な違いを明確に示したが、小児の咀嚼にかかわる食育の適切な介入プログラムの開発においては、この2 つの点をどちらも考慮に入れる必要がある。
著者
楠 仁宏 嵯峨 宣彦 永瀬 純也 佐藤 俊之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2014 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._2A1-K03_1-_2A1-K03_3, 2014-05-24 (Released:2017-06-19)

In recent years, in consideration for danger of secondary disaster at disaster areas, development of rescue robots has been expected. We have paid attention to the mechanism of the peristalsis performed by earthworms and developed a robot using the mechanism. In this research, we developed a robot which recreates the motion of the muscles of earthworms using two kinds of actuators. The feature of this mechanism is that the robot is always able to move a fixed distance even if the space is narrow. In this paper, we propose the mechanism of the robot and consider the three moving patterns of the robot.
著者
金山 元春 後藤 吉道 佐藤 正二
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.83-96, 2000-09-30 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
6

本研究では、小学3年生63名を対象に、孤独感低減に及ぼす学級単位の集団社会的スキル訓練(集団SST)の効果について検討した。児童らは、学級ごとに訓練群と統制群に振り分けられた。3つの標的スキル(規律性スキル、葛藤解決スキル、社会的働きかけスキル)を訓練するために、8セッションからなる学級を単位とした集団SSTが訓練群に対して行われた。研究1では、訓練の直後査定が実施された。その結果、訓練群の児童は、統制群に比べて、自己報告による社会的スキル得点に有意な増加を見せていたことがわかった。また、教師評定尺度においても、訓練群に社会的スキル得点の有意な増加と問題行動得点の有意な減少が確認された。さらに、統制群に比べて、訓練群の孤独感得点に有意な評定得点の減少が認められた。これらの結果は、集団SSTが児童の孤独感低減に寄与していたことを示唆している。さらに、研究IIにおいて検討されたフォローアップ査定の結果、これらの訓練効果が、訓練終了後6か月を経過した時点まで維持されていたことが示された。
著者
栗林 千聡 中津 昂太朗 佐藤 寛
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.51-60, 2017-08-25 (Released:2018-08-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1

研究の目的 高校ラグビー選手におけるプレースキックスキルの行動的コーチングの効果を検討した。研究計画 単一事例実験デザインに基づく参加者間多層ベースラインデザインを用いて、ベースライン期、介入期、ポスト期、フォローアップ期の4つのフェイズを設定した。参加者 高校のラグビー部に所属する男子3名であった。介入 標的行動は、9項目の下位スキルが得られた。行動的コーチングは、チェックリストに基づいた適切なプレースキックの下位スキルの教示、モデリング、行動リハーサル、フィードバックを実施した。行動の指標 参加者は、各セッションにおいてプレースキックの下位スキル正反応率およびキック成功率をそれぞれ測定した。結果 すべての参加者においてプレースキックの下位スキル正反応率およびキック成功率が向上した。結論 行動的コーチングはプレースキックスキルの改善に効果があることが示された。
著者
佐藤 みほ香 杉本 恵子 森嶋 琢真 伊藤 マモル
出版者
法政大学スポーツ研究センター
雑誌
法政大学スポーツ研究センター紀要 = 法政大学スポーツ研究センター紀要 (ISSN:21879168)
巻号頁・発行日
no.36, pp.55-58, 2018-03-31

本研究は,大学野球選手における24 時間のエネルギー消費量をポジション別に検討することを目的とした。大学野球選手4 名(外野手,内野手,捕手,投手)を対象に,生活時間調査法を用いて生活活動(起床時から就寝時まで)および練習中におけるエネルギー消費量を算出した。エネルギー消費量の計算式にはWeir 1949. を用いた。その結果,24 時間のエネルギー消費量は投手(3449 kcal),捕手(3229 kcal),外野手(3156 kcal),内野手(2842 kcal)の順に高値を示した。以上の結果は,大学野球選手における 24 時間のエネルギー消費量はポジションで異なることを示すものである。したがって本研究から得られた知見は,野球選手の練習前後におけるエネルギー摂取を考える際には,ポジションの差を考慮する必要性があることを新たに示唆するものである。
著者
中谷 伸 佐藤 元泰 田中 基彦 行本 正雄
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.101, no.6, pp.108-113, 2022-06-20 (Released:2022-06-30)
参考文献数
9

高強度のマイクロ波照射下でハイドレート構造を分解するための予備実験を行った。純水とメタンを成分とする,液体窒素温度(-196℃)のメタンハイドレート(MH)に対し500 Wのマイクロ波を10秒間照射したところ,質量低下を示した。 これはMHが分解され,メタンが開放されたことによる質量低下である。MHを熱分解するには-76℃まで昇温させる必要があるが,実験では-196~-180℃の間で分解が起こった。これはマイクロ波の「仕事」による分解であると考える。
著者
遠藤 英徳 藤村 幹 松本 康史 遠藤 俊毅 佐藤 健一 新妻 邦泰 井上 敬 冨永 悌二
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.514-521, 2018 (Released:2018-07-25)
参考文献数
34

頚動脈狭窄症に対する外科治療の是非に関して, これまで数多くのランダム化比較試験 (RCT) が行われてきた. 古くは, 内膜剝離術 (CEA) と内科治療を比較したRCT, その後CEAと頚動脈ステント留置術 (CAS) を比較したRCTが行われ, その結果に基づいて治療ガイドラインが作成された. 症候性高度狭窄に対してはCEAもしくはCASの有効性が示されているが, 内科治療が発展した現在においては, 無症候性病変に対する外科治療の有効性検証が課題である. 今後は, 外科治療の危険因子を抽出し, 治療対象を明確化していく必要があるとともに, 術者教育環境を整え, 治療成績の維持・向上に努める必要がある.
著者
西田 修 佐野 文男 佐藤 直樹 五十嵐 究 木村 純 葛西 洋一
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.1758-1762, 1984 (Released:2011-03-02)
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

1968年から1982年までに当科で経験した40歳未満の若年者大腸癌23例の病態および治療成績に検討を加えた. 若年者大腸癌は全大腸癌の9.7%で, 平均病悩期間は4.5ヵ月, 腫瘍長径は6.6cmと高年者より発育が速い. 組織学的には低分化腺癌 (17%) と粘液癌 (33%) の頻度が高い. n (+) は若年者49%, 高年者38%, V (+) は若年者48%, 高年者32%, ly (+) は若年者47%, 高年者37%と, いずれも若年者の頻度が高い. 臨床症状は若年者に腹痛および肛門痛が39%と多い. 若年者大腸癌の再発率は60%, 5生率44%とその成績は不良で, 特に, 肝転移再発が38.5%と高いため, 門脈内への化学療法が望まれる.
著者
朝野 晃 鈴木 則嗣 佐藤 由美 丹野 治郎 大井 嗣和 明城 光三 和田 裕一 吉川 和行 金藤 博行
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.676-678, 1998-11-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
8

妊娠子宮の尿管の圧迫による急性腎不全はまれである. また, 単腎症例の尿管閉塞は致命的な危険をともなう. 我々は, 先天性単腎症の妊娠経過中に尿管の閉塞による無尿をきたし, 腎痩造設術を行った後に妊娠36週で経膣分娩した1例を経験したので報告する.
著者
佐藤 正幸 中村 次男 畠中 浩行 冬爪成人 笠原 宏 田中 照夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.868-879, 2007-02-15

次世代集積回路の規模は数十から数百のIP コアからなると予測されており,IP コアの流通が不可欠となる.しかし,製造元の異なる多種多様なIP コアの仕様を理解して集積化および各IP コアを使用することは非常に困難である.また,ますます高精度化する処理データに対し,柔軟に対応しようとして,単にスケーラブルなアーキテクチャを用意しても,回路やソフトウェアの変更をともなうのでそのIP コアの詳細な仕様を理解することが不可欠となる.そのため,次世代の高集積回路においては多種多様なIP コア間インタフェースの標準化,再利用性,使用容易性および拡張性などが求められる.そこで,処理に必要なデータをIP コアに与えるとデータの長さに合った処理をIP コア内で判断し,結果を返すという,処理精度に対してスケーラブルなアーキテクチャを持ったIP コアの設計法を提案する.設計過程におけるスケーラビリティではなく,設計成果物としてのIP コアそのものがスケーラブルであり,外部からの制御をまったく必要とせず,かつ処理データの長さに制限されない,まさに完全自立形IP コアの実現である.これにより,以上に述べた諸問題がいかに解決できるかを,多くの多項式からなりモジュール化が困難であった楕円曲線暗号アクセラレータに,可変長鍵に対応可能なIP コアとして適用できることを示し,提案する設計法の有効性を検証している.
著者
斎藤 公明 木名瀬 栄 藤崎 達也 平岡 武 齋藤 秀敏 津田 修一 佐藤 薫 高島 房生
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.158-168, 2006 (Released:2010-08-05)
参考文献数
46

The expert committee on development and utilization of phantoms had activities from April, 2004 to March, 2006 sponsored by the Japan Health Physics Society. The purpose of the committee was to accumulate and share the latest information concerning phantoms and related technical issues, and to discuss how and for what phantoms should be utilized in future. The committee had twelve meetings and one symposium. Many people took part in the activity including the committee members, observers and other participants; we had a certain number of lectures covering versatile topics and chances to discuss essential problems including sophistication and standardization of phantoms. Some parts of the information we obtained in this activity will be presented in the articles in series.