著者
桶谷 猪久夫 前川 武 オケタニ イクオ マエカワ タケシ Ikuo Oketani Takeshi Maekawa
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.49-62, 2007-01-31

The Engishiki is a 50-volume code of regulations comprising 3,300 criminal laws ( ritsu )and administrative and others laws ( ryo )compiled by order of EmperorDaigo by Fujiwara no Tokihira from 905( Engi 5 )and mostly completed by 927 ( Encho 5 ). The ninth and tenth volumes are called Engishiki Jimmyocho and theshrines registered in these are called Shikinaisha , of which there are 2,861 nationwide, enshrining a total of 3,132 deities. A database was constructed linking the names of the shrines registered in theEngishiki , their current names, the names of the regions, provinces and counties, and other location information. The Shikinaisha are significant for understanding the origins of Japanese culture,the fromation of the state, and in the study of the Heian period.
著者
西田 康太郎 高田 徹 由留部 崇 角谷 賢一朗 前野 耕一郎
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

椎間板研究にとって欠かせない、3種類の椎間板変性モデルを確立した。緩やかな変性を生じるモデルを用いて圧迫期間に伴い特に脊索由来細胞が早期に消失して非脊索由来細胞(軟骨様細胞を示唆)が相対的に増大していた。動的負荷培養装置を用いた実験では, 圧負荷により代表的なメカノレセプターであるintegrinの関与が椎間板変性に関与していることが明らかとなった。脊椎後方に小皮切から挿入可能なスペーサーを作成し、周辺機器も含めて改良を行い、有効性に関して大型動物実験を行い確認した。
著者
森藤 雅彦 浜中 喜晴 平井 伸司 宮崎 政則 中前 尚久
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.94-98, 2001-01-25 (Released:2009-08-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

中皮腫は漿膜最上層のmesothelial cellを発生母地とする腫瘍である.われわれは,肉眼的に限局した形態で発見された悪性胸膜中皮腫の1例を経験したので報告する.症例は57歳,男性.胸部異常陰影にて入院した.精査にて横隔膜原発腫瘍を疑い胸腔鏡下切除術を施行した.術中迅速病理にて悪性所見を認め,肺,横隔膜にも浸潤していたため右肺下葉,横隔膜の一部を合併切除した.術後の病理組織検査にてmalignant mesotheliomaが疑われ,免疫組織学的検討にてCytokeratin陽性, Vimentin陽性, CD34陰性であった.その後2度局所再発し,手術と化学療法を施行し,現在外来通院中である. malignant mesotheliomaは診断が困難であるが,他疾患との鑑別に免疫組織学的検索が非常に有用である.現在本疾患に対する有効な治療法はなく,予後も極めて不良と言われる.新たな治療法の解明のためにも他疾患との明確な鑑別診断が必要と考える.
著者
前山 花織
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症における役割を明らかにするために、新生児黄疸に関連するUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT1A1)遺伝子多型の発生頻度をASD児の集団と日本人の一般頻度と比較し、ASDの発症に関与しているかどうかを検討した。回収したDNAを解析した結果、UGT1A1*6、UGT1A1*28の遺伝子多型の頻度は日本人の一般頻度と変わりなく、少なくともASDの発症に新生児黄疸の発症リスクの一つであるUGT1A1遺伝子多型は関与していないことが考えられた。
著者
蓑輪 裕子 林 玉子 中 祐一郎 小滝 一正 大原 一興 佐藤 克志 狩野 徹 前川 佳史 堀端 克久
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.493, pp.109-115, 1997-03-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
9
被引用文献数
4 4

The purpose of this research is to evaluate the effectiveness of the house remodeling support system for the elderly. We administered questionnaires and conducted interviews with recipients of house remodeling grants in Edogawa-ku in Tokyo. The results are summarized as follows; for the elderly there are many difficulties of various types. It was found to be most expensive to remodel bath equipment. Regarding support system, we determined that the elderly need subsidy program, advice concerning methods of remodeling from specialists who have some knowledge about construction and the elderly, and a rental system for technical aid because some items are too expensive and are needed only short term.
著者
塚越 優介 澤田 友里 蜂巣 克昌 笠原 礼光 鶴巻 寛朗 矢冨 正清 櫻井 麗子 砂長 則明 前野 敏孝 久田 剛志
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.160-163, 2019-03-25 (Released:2019-04-03)
参考文献数
10

背景.気管気管支アミロイドーシスは稀な疾患であるが,全身疾患との併存例も報告されている.症例.58歳,女性.線維筋痛症,全身性強皮症,シェーグレン症候群について通院中に慢性咳嗽を生じ,当科を受診した.胸部単純CT検査で,左B3,左B8,および右B7中枢側に限局した石灰化を伴う気管支壁肥厚と狭窄を認めた.経気管支鏡的気管支生検を施行したところ,病変部にALアミロイド沈着を認め,気管気管支アミロイドーシスと診断された.医学中央雑誌による検索では,報告例の約17%に何らかの全身疾患が合併しており,その中でもシェーグレン症候群の合併例が多かった.結論.気管気管支アミロイドーシスの病態に,全身疾患が間接的に関与する可能性がある.
著者
前田 健
出版者
日本弁理士会
雑誌
別冊パテント (ISSN:24365858)
巻号頁・発行日
vol.75, no.27, pp.35-55, 2022 (Released:2022-11-24)

近時,製品(商品及びサービスを含む)の単位・対価関係が明確ではないビジネスモデルの重要性が増している。本稿は,それらの「新たな」ビジネスモデルを①複数の製品の組合せ,②複数の顧客グループの組合せ,③同一顧客グループ内での価格差別に分類し,実際の裁判例を分析して損害額算定上の課題を抽出した。売上げ減少の逸失利益の算定においては,事実的因果関係を有する損害額を算定するために,①権利者製品・侵害者製品の確定,②それら製品の付随品も①に含めてよいか,③侵害がなかった場合に侵害者が提供し得た代替製品の認定が論点となる。議論に際しては,独立かつ完結していると評価し得るものであって支払われる一群の対価が密接不可分といえる範囲のものを,製品の単位と捉えるべきだろう。また,仮に保護範囲を限定する立場を採るなら④売上げに対する知的財産の寄与度の認定も論点になるが,排他権を行使すれば確保し得たすべての逸失利益が保護範囲に含まれると考えるべきだろう。ライセンス料相当額の算定は,理念的には侵害者利益の一部を権利者に分け与えるよう行うべきだが,同様に①~④の要素が重要となる。
著者
前澤 善朗 竹本 稔 横手 幸太郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.124-130, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
10

全身において,実際の年齢よりも早く老化の徴候がみられる疾患は早老症と称され,DNA(deoxyribonucleic acid)修復関連遺伝子や核膜蛋白の異常により惹起される多様な疾患を含んでいる.日本人に多いWerner症候群(Werner syndrome:WS)は,20~30代から低身長や白髪,白内障等が出現し,40代で内臓脂肪蓄積を背景に糖尿病や脂質異常症等を生じ,悪性腫瘍や難治性皮膚潰瘍を高率に合併する疾患である.RecQ型DNAヘリカーゼであるWRN遺伝子の変異による常染色体劣性遺伝疾患であることが判明しており,近年の研究に基づき,診断基準や治療ガイドラインが策定されている.また,原因遺伝子であるWRN蛋白のDNA修復やテロメア維持における役割等,分子レベルの病態解明も進みつつある.超高齢社会を迎えた本邦において,「ヒト老化のモデル疾患」であるWSの研究は,一般老化のメカニズム解明のためにも重要な課題であると考えられる.
著者
前田 真理子 小島 道生
出版者
障害科学学会
雑誌
障害科学研究 (ISSN:18815812)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.249-259, 2022-03-31 (Released:2022-10-01)
参考文献数
15

先行研究において、ダウン症児の平仮名の濁音・半濁音、特殊音節の読み書き能力には音韻情報処理能力の関与が示されている。本研究では、音韻情報処理能力を伴う濁音・半濁音、特殊音節の読み書き指導を実施し、指導の在り方を検討した。対象児は、特別支援学校に通う小学4 年生~6 年生のダウン症女児3 名であった。アセスメントの結果、A児は濁音・半濁音の読み書き能力、B児は特殊音節の読み能力、濁音・半濁音の書き能力、C児は濁音・半濁音の読み書き能力、特殊音節の読み能力の向上を目的とした指導を行った。その結果、ダウン症児に対しての特殊音節の読み能力、濁音・半濁音の書き能力の指導に音韻情報処理能力の指導が影響していることが示唆された。また、オンライン指導では、ラポート形成や回答しやすい問題形式等の配慮を行うことで課題への取り組みやすさにつながる可能性が示された。
著者
前川 圭子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.241-247, 2022 (Released:2022-11-17)
参考文献数
26

本邦では,職業歌手の音声障害に対して言語聴覚士(ST)による音声治療が行われることは少ない.しかし,微細な声帯病変でも歌声の異常をきたし仕事の成果にも影響する職業歌手に対してこそ,音声治療は積極的に行われるべきと考える.本稿では職業歌手の音声障害に対する音声治療の効果について文献的に考察し,実際に音声治療を行ううえでの要点について述べる.職業歌手に対する声の衛生指導の要点としては,1)歌唱以外の声の乱用・誤用を防ぐ,2)声帯の湿潤を心掛ける,3)vocal warm-up/cool-downを励行する,ことに留意している.また,発声訓練の要点としては,1)来院できる機会に集中的訓練を行う,2)試験的音声治療を行い最適な手技を使う,3)うまく歌うための技術指導は歌唱指導者から受ける,ことに留意している.発声訓練には,声帯の接触によるダメージを減らし,歌唱者の発声機能を改善することが報告されている半遮蔽声道エクササイズを利用している.
著者
佐井 佳世 久保 尚士 櫻井 克宣 玉森 豊 前田 清
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.1339-1343, 2021 (Released:2022-01-31)
参考文献数
8

症例は86歳の男性.心窩部不快感を主訴に近医を受診し,内視鏡検査で胃角部小彎に3型進行胃癌を指摘され,当院を受診した.諸検査で,cT3N2M0 Stage IIIと診断し,手術の方針とした.術中所見では肝門部リンパ節,総肝動脈リンパ節,左胃動脈リンパ節が累々と腫大しており,根治的切除を断念し,胃切除のみを行った.術後にTS-1を開始するも,術後10カ月目のCTで転移リンパ節の増大を認め,ラムシルマブ併用パクリタキセル療法に変更したが,リンパ節は縮小せず,術後19カ月目よりニボルマブの投与を開始した.術後22カ月目のCTでリンパ節腫大は消失したが,ニボルマブによる下垂体機能低下症が出現し,投与を中止した.術後40カ月現在,再発なく生存中である.転移再発胃癌に対するニボルマブの奏効率は11%程度と報告され,中でも完全奏効は極めて稀である.今回,ニボルマブを投与し完全奏効を得て長期生存中の切除不能進行胃癌を経験したので報告する.
著者
宗像 昭子 鈴木 利昭 新井 浩之 横井 真由美 深澤 篤 逢坂 公一 松崎 竜児 三浦 明 渡辺 香 森薗 靖子 権 京子 金澤 久美子 宮内 郁枝 鈴木 恵子 久保 和雄 尾澤 勝良 前田 弘美 小篠 榮
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.34, no.13, pp.1525-1533, 2001-12-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
14

今回我々は, 当院で維持血液透析を施行している安定した慢性腎不全患者59名を対象患者として, ベッドサイドにて簡便に使用できるアイスタット・コーポレーション社製ポータブル血液分析器i-STATを用いて, 透析前後で全血イオン化Ca (i-Ca) 濃度を測定し, 血清T-Ca濃度との関係について検討し, 以下の結果を得た.1) 透析前後における血清T-Ca濃度, 全血i-Ca濃度は, それぞれ9.43±0.90→10.54±0.70mg/dl (p<0.05), 1.26±0.10→1.30±0.07mmol/l (p<0.0001) と, いづれも有意な増加を示した. 2) Caイオン化率は, 53.43±0.03→49.55±0.04% (p<0.001) へと透析後有意に低下した. この原因として, 血液pHの変化の影響が考えられ, 血液pHとCaイオン化率との間には明らかな負の関係が認められた. 3) 透析前後における, 血清T-Ca濃度と全血i-Ca濃度の関係について検討したところ, 透析前ではy=7.507x+0.015 (r=0.839; p<0.001) と強い正の相関が認められたが, 透析後においては, 全く相関が認められなかった. この点について, pHならびにAlbを含めた重回帰分析法を用いて検討したところ, T-Ca=3.369×i-Ca+5.117×pH-32.070 (r=0.436, p=0.0052) と良好な結果が得られた. 4) 透析前後の全血i-Ca濃度の測定結果から, 容易に血清T-Ca濃度を換算できるノモグラムならびに換算表を作成した.以上の結果より, ポータブル血液分析器i-STATを用いた, ベッドサイド (“point-of-care”) での全血i-Ca濃度の測定とノモグラムの利用は, 透析室においてみられるCa代謝異常に対して, 非常に有用であると考えられる.
著者
堤 雄飛 小田 篤史 前川 景示
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.142, no.11, pp.800-807, 2022-11-01 (Released:2022-11-01)
参考文献数
34

At present, there is a growing demand for energy saving to prevent global warming. Thus, the railway industry is also focusing on energy saving methods. Power consumption of running trains has a large variation of approximately 20% caused by drivers' operation. Therefore, improving the running profile can considerably reduce energy consumption. Numerous algorithms for generating energy saving running profiles have been researched and developed. To adapt energy saving operation to various environments, we developed a technology that maintains punctuality without reducing the energy efficiency when temporary differences occur in driving conditions. We propose a method that determines the re-creation command point to complete the re-creation at the switching point of the driving operation in the existing energy-saving target pattern, to achieve both punctuality and ride comfort. As a result of verifying the effect of the proposed method on the conventional method via a simulation, it was confirmed that the proposed method can prevent the increase in the number of operation changes when the driving conditions change, whereas the conventional method increases the number of operation changes.
著者
前畠 裕司 江崎 幹宏
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.447-455, 2018 (Released:2018-10-25)
参考文献数
35

腸結核は,結核菌が消化管や近傍のリンパ節へ感染することで発症する腸管の炎症性疾患である.近年は減少傾向にあるものの,今なお年間約250例が診断されている.確定診断には,培養や組織学的検査による結核菌ないし乾酪性肉芽腫の証明が必要であるが,いずれの検査も陽性率は高くない.一方,インターフェロンγ遊離試験は高い感度と特異度を示すことから本症の補助診断としての有用性が示唆されている.典型例のX線・内視鏡所見では,輪状・帯状潰瘍や不整形潰瘍などの活動性病変に加え,萎縮瘢痕帯,腸管変形,輪状狭窄などの慢性経過を示唆する所見を伴うのが特徴である.しかし,大腸癌検診などを契機に発見される無症状で軽微な粘膜病変のみを呈する腸結核例も増加している.