著者
梶本 裕之 川上 直樹 前田 太郎 舘 暲
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌D-II (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.120-128, 2001-01

経皮電流刺激により皮膚感覚を提示する触覚ディスプレイを提案する。過去の多くの皮膚感覚ディスプレイでは言語報告によって表される種々の感覚(圧覚、振動覚、手触り等)を表現するTop-downの設計法がとられてきたが、それらの感覚は各種感覚受容器の活動を組み合わせた結果であるため、こうして設計されたディスプレイはある限られた感覚を提示するにとどまっていた。これに対して我々の方針は、感覚神経をその種類別に刺激するというものである。種類別刺激が可能であれば、それらを組み合わせることであらゆる感覚を生成することができるだろう。これらの刺激を、視覚との類似性から「触原色」と呼ぶことにする。刺激手段として皮膚表面からの電気刺激を用いる。電気刺激自体の歴史は古いが上記のような原色作成の試みはなく、多くが単なる特殊感覚のad-hocな生成に終わっている。本論文では受容器選択的刺激のための二つの方法を提案する。一つはアレー状電極を用い、各電極の重み付け変化で刺激深度を変化させる手法である。もう一つはこれまでの経皮電気刺激が陰極電流を刺激として用いていたのに対し、陽極電流を使うことで神経軸索の方向に選択的な刺激を行う手法である。

1 0 0 0 女性寳鑑

著者
前波仲子著
出版者
京北書房
巻号頁・発行日
1947
著者
天野 俊康 今尾 哲也 竹前 克朗 山内 恵史
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.377-380, 2009-06

A 29-year-old man had been treated for hypertension for 10 years. He suffered from speech disturbance caused by cerebral infarction, and further examinations were performed. Computerized tomography scan and magnetic resonance imaging revealed a left adrenal tumor 6 cm in size. The radioisotope (MIBG) accumulated in the left adrenal gland. The serum noradrenalin levels were high. Thus, the diagnosis of pheochomocytoma in left adrenal tumor was made. He noticed ejaculation disturbance 5 days after starting administration of doxazosin at the dose of 3 mg/day for pre-operative blood pressure control. Sperm was observed in the urine sampling obtained after masturbation, thus his ejaculation disturbance was considered to be retrograde ejaculation. Laparoscopic left adrenalectomy was performed. After the operation, his blood pressure normalized and the administration of doxazosin has not been necessary. He could perform ejaculation without any trouble after stopping doxazosin intake. The bladder neck conditions measured by ultrasonography were the same before and after the administration of doxazosin. The present case is a very rare case of ejaculation disturbance caused by non-selective alpha 1 blocker doxazosin.
著者
三留 真珠美 伊藤 克敏 荒川 秀俊 前田 昌子
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.355-361, 2000-06-05
被引用文献数
2 3

先天性代謝異常症であるフェニルケトン尿症,メイプルシロップ尿症及びガラクトース血症の診断の指標となる血液中フェニルアラニン(Phe),ロイシン(Leu)及びガラクトース(Gal)を迅速かつ簡便に定量することを目的として,固定化酵素カラムを用いるセミミクロFIAによる3成分同時定量法の検討を行った。本法は試料量20μl,分析時間17分間で3成分同時に定量可能であった。本法を先天性代謝異常症スクリーニング用血液濾紙ディスクの測定に応用したところ,それぞれの検量域は0.3~19.6(Phe),0.8~18.4(Leu),0.4~18.2(Gal)mg/dlであり,現在マススクリーニングで行われているカットオフレベルを十分カバーできた。日内変動は標準血液濾紙の各ポイントにおいていずれも2.4%(RSD,n=5)以下と良好であった。また,ヒト成人血液を用いて調製した血液濾紙からの平均添加回収率はPhe,Leu,Galそれぞれ,77.4,78.5,97.4%(n=11)であった。本法を用い正常新生児血液濾紙の測定を行ったところ,その平均血中濃度(n=30)はそれぞれ1.5(Phe),2.4(Leu),2.6(Gal)mg/dlであった。
著者
繪内 利啓 宮前 義和 森 俊博 光村 拓也 出石 良美
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.71-85, 2003-09

我々は学習障害や注意欠陥/多動性障害をもつ児童への教育的支援を目的として,過去4年間研究プロジェクトに取り組んできた。本プロジェクトでは学部学生を需要のある教育現場に派遣し,我々が巡回相談という形で,後方支援するという体制をとっていたが,2年目の需要が拡大し過ぎたため,3-4年目には屋島小学校での放課後オープン教室に学部学生が参加協力し,必要に応じて我々が個別相談を行うという方式で研究プロジェクトを継続した。特にオープン教室への学生参加については,新しい試みであり,2年間にわたって保護者等にアンケート調査を行い,その結果を併せて報告した。
著者
中尾 亜紀 戸田 有一 宮前 義和
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.169-179, 2008

本研究では,学校におけるピア・サポートを体系的に理解するための試みとして,調査を行った。調査結果を検討したところ,実施規模,実践の特徴,トレーニングと支援活動の有無という次元による分類が,体系的な理解に有用であろうと思われた。実践を分類したところ,「全校規模で,特定の子どもたちへのトレーニングと支援活動を行った」例と,「学年や学級の子どもたち全員へのトレーニングと支援活動を行った」例が多かった。
著者
表 三貴 繪内 利啓 宮前 義和
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.123-132, 2008

本研究では,「学校生活の質」という概念を提唱し,学校生活の質チェックリスト(小学生版)を作成することを目的とした。研究Iでは,学校生活の質チェックリストの項目を収集,選定して,信頼性の検討を行った。研究IIでは,臨床的妥当性を検討した結果,学校生活の質チェックリストの一部において,支援を必要とする子どもを弁別できることが示された。最後に学校生活の質チェックリストの活用について考察を行った。
著者
灰野 正絋 山口 元男 元垣内 敦司 三宅 秀人 平松 和政 澤木 宣彦 家近 泰 前田 尚良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.57, pp.41-46, 2000-05-11
参考文献数
6

W / n-GaN接合の電極特性の評価とELOによるWN_xマスクの埋め込み構造の作製を行った。W / n-GaN接合はWの蒸着温度の上昇とともに良好なショットキー特性を示した。この接合をH_2、N_2+H_2、NH_3+H_2雰囲気中で熱処理を行った。H_2処理では、Wが分解し、GaN表面は荒れていた。N_2+H_2処理では、Wが粒界化し、GaN表面上にGaN針状結晶(whisker)が認められた。NH_3+H_2処理では、WがWN_xとなっており、WN_x / n-GaN接合はショットキー特性を維持した。また、WN_xをマスクに用いたELOを行ったところ、触媒作用によるGaNの分解が減少し、良好な埋込み構造を得ることができた。
著者
原 涼子 奥出 祥代 林 孝彰 北川 貴明 神前 賢一 久保 朗子 郡司 久人 常岡 寛
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.107-111, 2011 (Released:2012-02-22)
参考文献数
11

目的:心因性視覚障害は、視力障害や視野障害の他に色覚異常を訴えることが多い。今回、心因性視覚障害と診断され、片眼の色感覚が消失した1例を経験したので報告する。症例:16歳、女児。右眼で見た時の色感覚の消失を自覚し、近医を受診。2009年6月に東京慈恵会医科大学附属病院眼科へ紹介受診となった。症例は高校生であり、部活動に加え生徒会や学校行事など、学校生活の中で様々な役割を担っており忙しい毎日を過ごしていた。矯正視力は右眼(1.5)、左眼(1.5)であり、右眼のGoldmann視野は、V/4イソプターのらせん状視野、I/4からI/1イソプターの求心性視野狭窄を呈した。色覚検査として、仮性同色表、New Color Test、色相配列検査を片眼ずつ行い、いずれの検査も右眼のみ強度の色覚異常が検出された。特にNew Color Testでは有彩色と無彩色を分けることが難しく、主訴と一致する結果であった。全視野刺激網膜電図における杆体反応・錐体反応の潜時・振幅は正常範囲内であった。頭部MRIに異常所見はなかった。心因性視覚障害と診断し、経過観察していたところ、2010年2月に、色覚が改善したと本人から報告があり、2010年5月に再度色覚検査、視野検査を行ったところ、結果は全て正常であった。経過中、左眼の視機能異常は検出されなかった。結論:心因性視覚障害と診断されたのが、文化祭の実行委員になった直後であったことから、ストレス等による環境的・心理的要因がその背景にあると考えられた。
著者
天野 実 森 英昭 松川 俊一 前田 潤平 宮田 昭海 林田 政義 入江 準二 冨岡 勉
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.2452-2456, 1991-09-01
被引用文献数
5

膵外に発育した非機能性膵島腫瘍の1例を経験した.症例は56歳男性で,定期原爆検診で左上腹部腫瘤を指摘され,著者らの病院に入院した.膵内分泌ホルモン過剰分泌による症状は認められなかった.腫瘤は膵尾部より膵外に発育しており,膵の一部を含めて腫瘤を摘出した.大きさは13.6×11.8×9.4cm,900gで,病理組織診断は疑悪性の非機能性膵島腫瘍であった.術後3年半後の現在,再発の所見もみられず健在であるが,なお経過観察中である.
著者
松崎 達 中澤 敦 大塚 征爾 前田 憲男 米井 嘉一 稲垣 恭孝 鈴木 修 桐生 恭好 水野 嘉夫 小川 健二
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.300-306, 2001 (Released:2008-02-26)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

症例は47歳男性,直腸炎型の潰瘍性大腸炎(以下UC)で通院中に突然,右下肢腫脹・疼痛を認めて入院,ドプラエコーで下大静脈から膝窩静脈におよぶ広汎な静脈血栓症と診断.本邦のUC患者ではこれまで18例の深部静脈血栓症合併例が報告されているが,検索しえた限りでは直腸炎型での合併は初めてであった.抗凝固療法と血栓溶解療法の併用により深部静脈血栓症にともなう症状のみならず,UCの臨床症状の改善を認めた.
著者
前田 慎市
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (工学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6090号)
著者
長谷川 孝治 浦 光博 前田 和寛
出版者
信州大学人文学部
雑誌
人文科学論集人間情報学科編
巻号頁・発行日
vol.43, pp.53-63, 2009-03-15 (Released:2015-09-18)

本研究では,低自尊心者における下方螺旋過程に対する友人関係の進展段階の調整効果が検討された。長谷川(2008)は,低自尊心者の下方螺旋過程の存在について明らかにした。すなわち,低自尊心者は,友人が本当に自分のことを大切に思ってくれているかどうかを繰り返し確認するという安心さがし行動をとり,その結果,その友人から拒絶されているという認知が高まる(肯定的に評価されているという認知が低下する)ことが示された。本研究では,このような不適応な相互作用プロセスは,低自尊心者が二者関係の進展段階を考慮していないために生じると予測し,検討を行った。パス解析による検討の結果,低自尊心者は,つきあいの浅い友人に対して安心さがしを行うほど,友人からの反映的自己評価が低下することが示された。また,親しい友人に対して,低自尊心者が安心さがしを行っても,反映的自己評価の低下は見られなかった。高自尊心者は,友人の親しさに関わらず,安心さがしを行うことが反映的自己評価を下げることはなかった。これらの結果について,アイデンティティー交渉の観点から考察された。

1 0 0 0 OA 学道邪正明鑑

著者
前香積風外 著
出版者
老松会
巻号頁・発行日
1926