著者
高前田 伸也
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2015-EMB-38, no.1, pp.1-1, 2015-08-21

利用者が構成の変更が可能なデバイスである FPGA は幅広い用途に利用されており,評価ボードの低価格化・小型化に伴ってソフトウェア技術者などにも広まりつつある.開発方式は抽象度が高まりつつあり,アプリケーションを IP コアという形でパッケージ化し,EDA ツール上でそれらを組み合わせることにより,システムが実現できる.本講演ではまず,FPGA システムと高位合成技術の最新動向について解説する.その後,Python による高位合成とメモリシステムの抽象化を用いたポータブルな設計フレームワークである PyCoRAM と,それを支える Python によるハードウェア構成の解析ツールを紹介する.最後に,参加者と共に今後の高位設計環境に求められるものは何かを議論し明らかにする.
著者
前田 富士男
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.24-38, 1983-06-30

Es ist wohl die wiederholt aufgegriffene Behauptung, dass der Eigenwert der Farbe in der Malerei seit dem spateren 19. Jahrhundert, seit der Befreiung der Farbe, eine zunehmende Rolle gespielt hat. Wenn man aber uber die grundlegende Funktion der Farbe bei der Entstehung des gegenstandslosen Bildraums denkt, so muss man feststellen, dass das Farbproblem in der modernen Malerei immer noch offen bleibt. Einen bedeutenden Beitrag zur Losung dieses Problems liefert die Darlegung der Charakteristiken der Farbenlehre Paul Klees : Farbenkugel als dynamische Ordnung und Farben als materielles Mittel. Kleesche Farbenkugel, in der sich die Grauachse zwischen den Polen Weiss und Schwarz spannt, kann auf keinen Fall als statisches Ordnungsmodell, sondern als Analogon der Erdkugel, auf der sich ein Kunstler um freie Bewegungsmoglichkeiten bemuht, angesehen werden. In dieser Hinsicht wird der den modernen Malern eigene Gesichtspunkt der immanenten Harmoniegesetze der Farben aufgegeben, und neue Phase des Bildraums, d.h. Spielraum des Schaffens, erschliesst sich unmittelbar durch die Farbengebung als solche dem Anschauenden. Klee hat auf der anderen Seite die Farbe als materiellen Trager der Bildwelt begriffen. Fur ihn ist die Gestaltung nicht anders als ein Prozess, den materiellen Charakter des Malgrunds zu uberwinden ; aber dieser Prozess bedeutet nicht den des idealistischen Schaffens, das auf die Durchsichtigkeit des Mittels zielt. Der Schaffensprozess als Belebung des Mittels, der in der Spannung der Wirklichkeit-Unwirklichkeit von Farben besteht, verleiht dem gestalteten Bild die eigentumliche Zeitstruktur.
著者
森本 政之 藤森 久嘉 前川 純一
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.449-457, 1990-06-01
被引用文献数
26

音像の空間的な拡がりに、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」の二つの性質があり、区別して知覚できることを示すため、初期部(直接音と初期反射音)の両耳間相関度と残響部の両耳間相関度を独立に変化させた音場を使用し2種類の聴感実験を行った。まず、空間的印象に関する非類似度実験を行い多次元尺度法により布置を求めた。次に個々の性質について一対比較法による評価実験を行い心理的尺度値を求めた。二つの実験結果を基に重回帰分析を行った結果、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」の違いについて理解していれば、「みかけの音源の幅」と「音に包まれた感じ」を区別して知覚できることを明らかにした。
著者
松本 晃治 有方 雅彦 神前 英明 清水 猛史
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.155-159, 2014 (Released:2015-02-11)
参考文献数
12
被引用文献数
2

涙囊由来の腫瘍はまれであるが,その約70%が悪性腫瘍である。流涙や涙囊部腫脹を主訴として眼科を初診することが多い。今回,慢性涙囊炎を発生母地とした涙囊癌症例を経験し,眼窩内容摘出・皮膚を含めた上顎部分切除,耳下腺全摘術・頸部郭清術と術後放射線照射を行った。病理検査で唾液腺導管癌に相当する涙囊原発腺癌と診断された。涙囊癌の手術治療においては,涙囊,鼻涙管,涙囊周囲骨,眼窩内容,鼻副鼻腔を含めた切除術が必要であり,頭頸部の解剖に精通している耳鼻咽喉科医が担当する必要がある。
著者
前田 安里紗 上間 大生 白水 菜々重 松下 光範
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.204-215, 2015-01-06 (Released:2015-01-06)
参考文献数
18
被引用文献数
2

The objective of this study is to support learning of Japanese onomatopoeia for foreigners who learn Japanese. In recent years, the number of such foreigners is increasing. There are a lot of onomatopoeia words in Japanese and many of them are difficult to translate because only the number of onomatopoeia words in foreign languages (e.g., Mandarin, Cantonese) are fewer than these in Japanese. To overcome the cultural difference, this paper proposes a digital picture book system for learning Japanese onomatopoeia. The system presents 32 onomatopoeia words to a user. The design criteria of the system is that: (1) adopts an interface of user participation, (2) presents a tiny story in which onomatopoeic words are associated with pictures, and (3) enables comparison of two synonymous/antomynic onomatopoeias. We conducted a user study with foreign learners and revealed that the proposed system improves understanding of semasiological differences between two confusing onomatopoeic words.
著者
西田 史朗 高橋 豊 竹村 恵二 石田 志朗 前田 保夫
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.129-138, 1993-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
33
被引用文献数
3

琵琶湖周辺に位置する彦根市曽根沼, 比良山地の小女郎ヶ池湿原, 福井県鳥浜貝塚の湿原堆積層中で, 鬼界アカホヤ火山灰層の上位に存在する火山灰層について, 火山ガラスの主要元素組成と屈折率を測定したところ, それらが互いに対比できることが分かった. 一方, これらの測定値は, 伊豆半島カワゴ平火山を給源とするカワゴ平降下火山灰層の火山ガラスの主要元素組成と屈折率の測定結果ともよい一致をみる. すでに, カワゴ平降下火山灰層が東から西に飛んだ火山灰であると報告されていることから, 今回測定した火山灰層がカワゴ平降下火山灰層であると考えるに至った. カワゴ平降下火山灰層は3,000年BP前後の噴出と考えられるので, 伊豆半島から近畿地方にかけての地域で, 縄文時代後・晩期の有効なマーカーテフラの発見となる. 日本列島をおおう第四紀の広域火山灰層のほとんどは, その給源火山を分布域の西端近くにもつか, 西方に予想されてきたが, 上記の火山灰層については当てはまらない. カワゴ平降下火山灰層を西方に吹送するような日本列島に広く東風の吹く気圧位置として, 梅雨期と秋雨期, さらに本州沖を巨大台風がゆっくりと東進する場合が考えられる. 今回の気象条件は特定できないが, これらのいずれかとカワゴ平火山の噴火時期が一致して西方へ運ばれたと考えられる.
著者
加藤 秀起 津坂 昌利 小山 修司 前越 久
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.615-623, 1998
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

An x-ray spectrum measured by a semiconductor detector is different from the incident x-ray spectrum to the detector, because of distortions caused by energy-dependent responses of the detector and statistical and electrical fluctuations in the signal amplifying process. In this paper, we discuss a method for correcting the statistical and electrical fluctuations of the x-ray spectrum, using the unfolding method with a function based on the Gaussian distribution. Unfolding the measured x-ray spectrum by this method, K-α and K-β characteristic x-rays were clearly separated into two line spectra, and energy resolution was improved. The unfolding method, when used to supplement the stripping method that is generally applied to x-ray spectra correction, will provide enhanced correction of x-ray spectra.
著者
前納 弘武 大鐘 武 草柳 千早 池田 緑
出版者
大妻女子大学
雑誌
大妻女子大学紀要. 社会情報系, 社会情報学研究 (ISSN:13417843)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.67-82, 2007

1990年代以後、大学における変化あるいは改革のひとつとして、新しい名称をもち複合的な学問分野からなる学部が増えているという現象がある。そうした学部のなかには、カリキュラムに社会学分野の科目を含むものも少なくない。しかしそれらの学部での社会学教育には、従来とは異なる固有の難しさがあるように思われる。筆者らは、平成16年度大妻女子大学社会情報学部プロジェクト研究として、「複合的な学問分野からなる学部における社会学教育の現状と課題」研究を実施し、その一環として、新名称を冠し、複合的な学問分野からなっていると思われる全国の大学学部の社会学教育担当者を対象に質問紙調査を行った。本稿ではこの調査結果について、第1に、学部における社会学教育の位置づけ、第2に、社会学分野の科目を教える際の諸問題、第3に、学生に学んでほしいこと、教育の重点、第4に、社会学教育が担うべき役割、以上の4点について概観し、教育上の課題を論じる。調査結果からは、複合的な学問分野からなる学部における社会学教育の問題として、カリキュラム上の基礎であっても社会学を体系的に教育することが難しい、また基礎であってもなくても、カリキュラム上の他の分野・科目との整合性、連携が難しいこと、学生の関心・知識・理解度にばらつきが生じていること、の主な3点が明らかになった。
著者
前田 稔
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.2-16, 2003-05-01

学校図書館蔵書の除去にマインドコントロールの危険は潜むのだろうか。裁判官を悩ませたのは表現の自由の解釈よりも,むしろ思想の自由の扱いであった。本稿では除去をめぐる合衆国裁判所判決群の対立・混乱の歴史を紹介した上で,その背後には司法の自己制限と思想の自由という2つの原理が存在することを指摘する。このことにより表現の自由よりも思想の自由を基点とした説明が今後の図書館界に適切であることを示す。
著者
加藤 純 前田 宗則 小沢 年弘
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.8, pp.1-10, 2012-07-25

Twitter や YouTube,Yahoo! Video などの大量データを扱うデータインテンシブな大規模サイトで人気データにユーザーのアクセスが集中すること (データスパイク) によるレスポンス性能の低下が問題になっている.本稿では時間軸に沿って重み付けされた人気度を省メモリで推定することによってデータスパイクの検出を高速に行い,データスパイク時のアクセス頻度の高さによって動的にレプリカ数を調節することでデータスパイクによるレスポンス性能の低下問題を解決する ARD (Adaptive Replication Degree) 機構を提案する.ARD 機構の評価を Michael Jackson の突然死に伴って Wikipedia で発生したデータスパイクを模したワークロードで行ったところ,データスパイクが発生した 5 秒後にはそのスパイクを検出でき,データスパイク時の平均レスポンス時間を 70% 削減できることを確認した.In Internet-scale data-intensive sites (e.g., Twitter, YouTube and Yahoo! Video), extremely concentrated accesses for a piece of popular data, called data spike, cause a high latency problem. This report proposes ARD (Adaptive Replication Degree) to solve such problem. The ARD estimates a time-weighted popularity of data by a memory-efficient manner and quickly detects a data spike through the estimated weighted popularity. When the ARD detects the data spike, it automatically changes the number of replicas of data by access rate of the data spike and levels the concentrated accesses. The evaluation of the ARD is performed by simulating the data spike caused by the sudden death of Michael Jackson at Wikipedia. This result shows that the ARD detects the data spike in five seconds after the rise of the spike and reduces average response time during the data spike by 70%.
著者
前田 寛 岡内 優明
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では,トップスピンのボールを打つ時のラケットスイング動作が,手関節に与える負担の割合をグリップ角度の違いという観点から明らかにし,手首に障害を起こさないラケットのスイング方法を探ろうとした.そこで,手関節の3軸周りのオイラー角と,ラケットスロート部に生じる撓みから手関節にかかるトルクを測定した.その結果,手関節にかかる最大トルクはグリップ角度の違いに関わらず同様な値を示した.しかし,ウエスタングリップ,所謂厚いグリップでは,オイラー角の変化をみると回内運動が主に使われており,回内運動はパワー特性にすぐれているため,手関節に負担が小さいと考えられた.
著者
前之園 幸一郎
巻号頁・発行日
2008-11-23

京都科学哲学コロキアム11月例会(2008年11月23日)における口頭発表の配付資料に、NAGOYA Repositoryへの収録のため、「0.NAGOYA Repository収録に際しての前書き」を付加したもの。
著者
荻田 純久 古橋 紗人子 手良村 昭子 安井 恵子 前川 頼子 隠岐 厚美 近藤 仁史
出版者
滋賀短期大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、所謂「ママ友」関係に起因するストレス要因を明らかにした上で、幼稚園、保育所、認定こども園におけるママ友ストレスの差異を確認することである。その結果、「心理的不安定感」得点、「自分のこどもの対人関係に関する不安」得点において、保育所と認定こども園(短時間保育)の間で有意差がみられ、認定こども園(短時間保育)の方が高値を示した。認定こども園(短時間保育)の保護者の現状、ニーズをきっちりと把握した上で、対応していく必要性が示された。