著者
高橋 仁大 前田 明 西薗 秀嗣 倉田 博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.61-69, 2006 (Released:2008-01-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2 1

Tennis has a peculiar scoring system. The purpose of this study was clarify the importance of counting one game in tennis matches by studying data from actual games, comprising 42 men's singles matches (907 games) during the Kyushu collegiate tennis championships held in 1997 and 1998. The main criterion for the analysis was the relationship between point-winning at each score and game-winning. It was found that (1) the rate of point-winning by game-winning players was 67.0%, and that the rate of point-winning by opponents was 33.0%. The game-winning players obtained 2/3 of all points. Furthermore (2), the rate of point-winning by players with a leading score was comparatively high at the time of either leading, such as in an up count or a down count, as well as when there was a difference in points at game-point. In particular, the rate of point-winning by game-winning players was significantly high on 0-15 and 15-30. (3) At scores of 30-30 and deuce (i.e. even count), the rate of point-winning by game-winning players was significantly high. These scores led an even count to game-point. These scores also showed a high frequency, and were the key to winning the game. These results suggest that scores of 30-30 and deuce are keys to game-winning, when gaining one point can lead to victory.
著者
前田 満和
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1021-1031, 1991-11-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
54
被引用文献数
1 3

Cisplatin [cis-dichlorodiammineplatinum (II)] has been widely used for clinical cancer chemotherapy though the complex has severe side effect such as renal toxicity. This article is summarized synthetic method, reactivities, and mechanism of action against target molecules of cisplatin. And a part of newly synthesized cisplatin analogs including our liposoluble or water miscible platinum (II) complexes are summarized with their antitumor activities against experimental tumors.
著者
小屋口 剛博 眞木 雅之 鈴木 雄治郎 小園 誠史 萬年 一剛 前坂 剛
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

爆発的火山噴火に伴う火山灰拡散過程は,航空機航行障害の原因となるため,その高精度観測と予測が急がれる. 本研究では,申請者らが開発した3次元噴煙モデルとレーダ観測技術を応用し,「供給源の物理過程を考慮した火山灰移流拡散モデル」を開発した.具体的には,3次元噴煙ダイナミクス・火山灰輸送カップリングモデルの開発,火山灰移流拡散モデルに基づく逆解析手法の開発,レーダ観測による空中火山灰粒子分布の推定法の開発を行った.また,これらのモデルや解析手法を,霧島2011年噴火や最近の桜島の火山爆発などに伴う噴煙に適用した.
著者
前田 由貴子 佐藤 寛
出版者
関西大学大学院心理学研究科
雑誌
関西大学心理学研究 (ISSN:21850070)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.59-66, 2018-03

This study aims to investigate the relationship among autistic traits, metacognition, and communication skills. Three-hundred and nine undergraduate students completed the Autism-Spectrum Quotient (AQ); the ENDCOREs scale, which measures general communication skills; and the Adults' Metacognition Scale. We used Structural equation modeling to evaluate the hypothetical model. Autistic traits had a significant negative effect on metacognition and communication skills. Metacognition had a significant positive effect on communication skills. These results suggest that autistic traits negatively affected communication skills directly and indirectly via metacognition. Further, these results suggest that undergraduate students with autistic tendencies tend to have low communicative and metacognitive abilities. This study suggests that autistic students' poor metacognition is a mediator of communicative difficulties.自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder, 以下ASD)傾向,メタ認知,コミュニケーション・スキルの変数間の関連を明らかにするために,大学生309名を対象にAQ, ENDCOREs,成人用メタ認知尺度を用いて調査を実施した。ASD傾向とメタ認知がコミュニケーション・スキルに与える影響を検討するために,構造方程式モデリングによる解析を行ったところ,ASD傾向からメタ認知とコミュニケーション・スキルに対して有意な負のパスが示され,メタ認知からコミュニケーション・スキルへ有意な正のパスが示された。このことから,メタ認知が低くなるとコミュニケーション・スキルも低くなり,ASD傾向の大学生が抱えるコミュニケーションの問題には,メタ認知が介在している可能性が示唆された。
著者
Wibowo Tansri 河本 恵介 山口 勇太 石田 裕 吉峰 由子 真鍋 侑資 原 侑紀 矢賀 元 中原 英子 比嘉 慎二 前田 恵治 緒方 篤
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.114-120, 2017-06-30 (Released:2017-09-06)
参考文献数
11

症例は75歳男性.血球減少・腎機能悪化・発熱・炎症反応高値に加え,抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性,抗二本鎖DNA(抗dsDNA)抗体陽性より膠原病が疑われたが心エコーにて僧帽弁に疣腫形成を認めたため,血液培養陰性であったが感染性心内膜炎(IE)として抗生剤を開始した.抗生剤に対する反応が十分ではなかったが,Bartonella属抗体の有意な上昇を認めたことが適切な抗生剤の選択につながった1例を経験したので報告する.
著者
前田 敬二
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.768-773, 1982-07-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
7

戦後に行なわれた多くの種類の固体発光デバイスの研究開発の進歩,消長と,工業としての発展を回顧する.現在,工業的に確立されたと思われるものは1960年ごろから研究開発の始まったIII-V族化合物結晶を用いた緑色から赤色の発光ダイオードであり,半導体レーザーなど実用的性能に達しながらもなお研究開発の途上にあるものも多い.これらの歴史から,新しく発光デバイスとして発展するために必要と思われる材料の選択の重要性をはじめ,いくつかの条件を述べる.
著者
安東 三喜 前田 昭子 松井 元子 永野 君子
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山短期大学紀要. 人文・社会科学編・自然科学編 (ISSN:1344915X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.197_a-191_a, 1994-03-01
被引用文献数
1

給食管理実習の献立に喫食者の嗜好, 盛り付け量, 調味, 外観, 質などの要因がどのようにかかわっているのか, 主食に焦点を当て, 要因分析を試み, 主食量はBMI別に差が見られると仮説をたてて調査分析を行なった。対象は本学栄養士コース1年, 2年生で1993年4月∿7月に実施し次の結果を得た。1)白飯6種, 変り飯8種の平均盛り付け量は264gで, チキンカレー416gが最も多く, 親子丼, ハヤシライスの順であった。2)盛り付け量の小さいのはA-2の白飯200gであった。3)変わり飯の喫食率は高く, チキンカレーは100%に近い喫食率であった。4)主食と献立への総合評価は, 分量が「やや多い」, 外観(料理のできばえ)が「ややよい, 普通」であった。5)調味・塩味では主食は「ちょうどよい, ややうすい」と評価しているが, 献立全体では「やや濃い」と評価している。6)外観(料理のできばえ)は, ちらしすしが「よい」評価であった。7)主食量とBMIは, BMIが大きくなると平行して盛り付け量もやや多くなることが知られた。
著者
大前 誠
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.2, pp.14-21, 2003-05-24

この報告は、これまでさまざまな教科書を編集してきた編集者の視点から自戒をこめて率直にまとめたものである。当初、「売れるテキスト・売れないテキスト」という報告依頼があったが、ここでそれを論ずるのは無理がある。ここでは、筆者が編集者として社会学テキストを製作するにあたって、どのような点を心掛けてきたのかを中心に話を進める。これまで編集者として、教科書製作にあたって、つぎのような点にこだわってきたように思う。第1は、執筆者への問いかけ(というより「挑発」)である「これまでのテキストのどこに問題があり、どこが物足りないですか?講義でどんなことを工夫し苦労なさっていますか?」が、その「挑発」の内容である。ここを出発点にして、「より良いテキスト」の製作が始まる。テキストの場合、単独執筆かそれとも編集による編集ものか、さらに共著かによっていろいろな工夫が必要になる。また、タイトルのネーミングなども重要だ。第2に、読者である学生さんたちへのつぎのような問いかけも重要である。「この内容・文章に興味をもてますか?そもそも理解できますか?この分量・値段・装丁で不都合ないですか?」。学生の目線に立った編集は、学生がクールでドライになった時代には特に求められる課題である。第3の問いかけは、会社にむかってのものだ、「これだけの時間・コストをかけるとパワーのある良質のテキストができるがそれを会社は受け止めてくれますか?」という問いかけである。コストパフォーマンスを強調する声に応えつつ、「思い込み」で良い本を作ろうとする編集者の苦労は大きい。最後に、自分自身にとっての問いかけもある。気力と体力がどこまで続くかという問題だ。それでも、今後も体力の続く限り本をつくっていくだろう。そのためにも、先生方には、今後もキツーイ「挑発」をし続けていきたいと思う。