著者
加藤 陽治 伊藤 聖子 渡辺 敏幸
出版者
弘前大学
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.91-96, 2001-10
被引用文献数
3

果実類11品種(キウイ,イチゴ,モモ,カキ,アボカド,プルーン,リンゴ,イチジク,バナナ,パイナップルおよびミカン)の水不溶性食物繊維の多糖組成比較を行った。各果実の可食部から水不溶性細胞壁画分を調製,これを乾燥させ,糖組成分析と糖結合様式分析に供した。さらに,水不溶性細胞壁画分はペクチン様物質,-ミセルロース画分およびセルロース画分に分画し,それぞれの画分の糖組成分析を行った。水不溶性細胞壁多糖はいずれの果実も,ペクチン様物質画分はおもに中性糖を含むラムノガラクツロナン,-ミセルロース(ⅠおよびⅡ)画分はおもにキシラン系多糖,ガラクタン系多糖およびキシログルカン,そしてセルロース画分はセルロースから構成されており,これらの比率はキウイで28:19:53,イチゴで38:15:47,モモで25:22:53,カキで16:14:70,アボカドで28:35:37,プルーンで26:32:42,リンゴで30:20:50,イチジクで38:15:47,バナナで24:31:45,パイナップルで19:44:37,ミカンで26:15:59であった。
著者
加藤 英行
出版者
渋沢栄一記念財団
雑誌
青淵 (ISSN:09123210)
巻号頁・発行日
no.874, pp.28-30, 2022-01
著者
加藤 徳明
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.297-303, 2020-09-30 (Released:2021-10-01)
参考文献数
18

脳疾患・脳外傷者の自動車運転再開・中止の判断には, 神経心理学的検査等の院内検査だけでなく, 運転シミュレーター, 実車教習を含めた包括的運転評価が勧められる。運転免許適性検査基準を満たしていることは大前提だが, 基準を満たしても同名半盲や半側空間無視, 重度の感覚障害の場合は個別の医学的判断が必要である。免許取り消し又は停止となる病気・病態の確認も重要であり, 認知症は免許取り消しになる。症候性てんかん, 低血糖症, 抑うつ状態, 睡眠時無呼吸症候群は症状の確認が必要である。失語症者は机上検査の解釈が難しく, Trail Making Test-A, Rey-Osterrieth の複雑図形, Tapping span, Vi sual Cancellation 図形「A」・「B」, Continuous Performance Test 等の利用が有効な可能性がある。包括的な評価で「運転適性あり」と判定すれば, 警察の安全運転相談 (全国統一相談ダイヤル : #8080) に連絡するように指導する。不安要素がある場合は「運転再開保留」とし, 3~6 ヵ月程度期間をあけて, 回復を待って再評価を実施する。
著者
西堀 すき江 小濱 絵美 加藤 治美 伊藤 正江 筒井 和美 野田 雅子 五道 紗世 廣瀬 朋香 羽根 千佳 小出 あつみ 山内 知子 間宮 貴代子 松本 貴志子 森山 三千江 山本 淳子 近藤 みゆき 石井 貴子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, 2021

<p>【目的】愛知県は温暖な気候で、多くの河川が走り、濃尾平野、岡崎平野、豊川平野が広がり、肥沃な農地に恵まれている。また、伊勢湾に面し、漁業や海運業が発達している。山には良質な檜や杉が育ち、豊かな土地柄である。この地は長く政治の中心であった京に近く、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など天下統一を目指した戦国武将が生まれた土地である。江戸時代には、名古屋(尾張)に御三家筆頭で東海に君臨した尾張徳川家の居城があり、岡崎(三河)は徳川家康誕生の地で、東海道の要衝として繁栄した。また、県内を横切る東海道沿いには、参勤交代の大名や旅人が利用する宿場が9か所あり、それぞれの名物や土産物が作られ、商業が盛んであった。このような地の利と長年の風習が、今の「派手好き」「倹約家」などの県民性を生み出した。日常的には質素倹約を旨とし、堅実家で余計なものにお金を使わず、貯金をする傾向があるが、婚礼などの行事には、思いっきりお金をかけて嫁入り支度をし、派手な宴を開く習わしがあった。</p><p>【方法】県内を7地区に分け、聞き書き調査を平成24〜25年に、料理撮影を平成27〜28年に行った。聞き書き調査対象者は各地区に長年暮らし,その地域の家庭料理を伝承している人とした。料理作成は各地区で郷土の家庭料理の保存活動を行っている団体・個人等に協力をお願いした。</p><p>【結果】今回は、一世一代の派手な婚礼などに伴う行事食ではなく、質素ながら、地元でとれる豊かな食材を生かした、季節や人生の節目を祝うハレの日の行事食について収録した。</p>
著者
加藤 進
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.214-219, 2018-07-17 (Released:2021-01-09)
参考文献数
22

An outline of geological and geographical survey of oil fields in Japan from 1876 to 1879 is described.This survey was conducted by Lyman and his pupils as the first scientific geological survey for petroleum exploration in Japan. Contents and results of the survey are summarized using published papers.
著者
伊藤 純雄 菊地 直 加藤 直人
出版者
農業技術研究機構中央農業総合研究センター
雑誌
中央農業総合研究センター研究報告 (ISSN:18816738)
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-15, 2010-01

3種類の汚染土壌を充填した枠團場で,延べ39品種のホウレンソウ類を秋と春に栽培して,各品種の可食部におけるCd濃度の差が,生育条件により変動するかを検討した。1)最も濃度が低いフダンソウは,濃度が高いホウレンソウ品種に対して平均で30%程度のCd濃度を示した。ホウレンソウ品種間の比較では,最も低い品種のCd濃度平均値は,濃度が高いホウレンソウ品種の平均値の50%程度であった。しかし,品種ごとのCd濃度順位は,栽培条件による変動もあり,個別の試験で得られるCd濃度順位は必ずしも一定しない。2)既往の実験データを含む,延べ115品種,総計684点のホウレンソウ類のCd濃度品種間差データを「Cd指標」および「ゆらぎ」としてとりまとめた。Cd濃度が高まりやすい品種はモナリザ,アスパイアー,サンパワー,パシオン,ハンブルグ,サンピアテン,イーハトーブ,サマーステージ,タイタン,東海,など,Cd濃度が高まりにくい品種は,シュマイザー,ブレード,次郎丸,コンバット,アトラス,やまと,とフダンソウで,下位品種の「Cd指数」平均値は,上位10品種の0.52倍であったが,これらの結果は今後のデータの蓄積や解析手法の改良によって変化する可能性がある。3)「Cd指数」と比較して「ゆらぎ」が大きい品種は,栽培条件によってCd吸収が変化する可能性がある。また,データ源が一点だけの品種が多数あることや品種の入れ替わりが早いことから,今後もデータを蓄積,改訂する必要がある。
著者
照井 充 福田 勇夫 加藤 明彦 藤城 恒夫 周 立波 江田 弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
茨城講演会講演論文集 : Ibaraki district conference
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.99-100, 2001-09-20

It is experimentally known that the insert tools significantly change in their cutting performances when being subject to an electric field. For example, electrically/magnetically treated inserts show mach longer tool life (average 2 times) than those untreated. This research takes the first step to develop a very low cost system for electrical/magnetic insert treatment, and systematically investigate the electrical effects on the tool performance. A series of cutting tests have been executed to compare the tool performances between the treated/untreated tools. The tool performance has been evaluated from viewpoint of magnetic flux distribution, hardness and flank wear. The ultimate results lead to an analytical conclusion and a principle for tool performance optimization.
著者
外山 ●(口偏に禾)之 加藤 鴻介 福山 倫基
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.58, 2011

ITのカーバ領域がグローバル化した企業の全領域を包み、為替レートの変動が企業活動の底辺からを揺すぶる時代の迅速な意思決定支援システムに対処するには、経営管理の根底から見直し全面的に従来とは異なるベースが必要である。そのためには、複雑さを克服し、マクロ視点とミクロ視点の整合性を備え、参画者が言語の壁を越えて、連鎖する仕組みを共有できる必要がある。筆者等はこのベースとして構造マトリクスを長年追求してきた。さらにもう一点の壁は、事務系と技術系の接点境界となってきた原価システムである。筆者等は、構造マトリクスの上でActivityとUnit Cost をPairで提供する世界を先達の努力を引き継いできたが、今回、Activity、Unit Costと個別Total Costの三者(Triplet Costing)を提供し、その比率、共有比等を提供し、ここを核とする意思決定も可能と考えるに到った。 これらの概要を紹介したい。(注) 構造マトリクスを一言で言えば、産業連関表の各要素をベクトル、あるいはマトリクスとして扱い、複雑な大規模な因果連関を明確に表す手法で、ヨーロッパ、韓国等の財閥企業の意思決定で深く適用されてきた技法で、更なる進化が期待できる。
著者
加藤 真亮 川島 久宜 石間 経章 金井 昌二 関 孝史 関 孝史 鈴木 秀和 小保方 富夫
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.887-892, 2012

ピストンフリクション低減のために,ピストンとシリンダ間における油膜挙動の解析が必要である.透明シリンダを持つ可視化エンジンに対しLIF/PIV法を用いて油膜の厚さと速度の同時計測を行った.実験からオイルリング直下のバレル形状がピストンスカート上の油膜に与える影響を明らかにした.
著者
加藤肇彦 高野 忠 上杉 邦憲 周東晃四郎 山田 隆弘 金川 信康 井原 廣一 田中 俊之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.1936-1948, 1994-09-15
参考文献数
23
被引用文献数
2

衛星搭載用高信頼コンピュータ開発と、その運用による実証について報告する。高い信頼性が要求される衛星搭載用コンピュータの構成要素として、高価で低集積度の宇宙用半導体に比較した地上用半導体の利点に着目し、その短所を補強しながら、高信頼の衛星搭載用コンピュータを構成する方法を検討した。宇宙線の入射による劣化と誤動作に加え、衝撃、振動、温度環境、重量・寸法・消費電カの制限は、いずれもソフトウェアとシステム構成への厳しい要求条件となる。そしてこれらのすぺてを満足するアプローチとして、フォールトトレランス方式を採用した。フォールトトレランス方式を空間ダイバーシティと時間ダイバーシティに大別し、空間ダイバーシティを部品内レベル、部品間レベル、システムレベルで実現した。特にシステムレベルでは処理ユニットを多重化し、緩い同期による出カの多数決をはかった。空間ダイバーシティに宿命的に付随するシングルポイント故障を回避するために、時間ダイバーシティ、具体的には出力フィードバックを採用し、空間・時間ダイバーシティを含めた診断アルゴリズムを創出した、さらに、各状況における最も正しい出力の選択のために、ステップワイズ・ネゴシエーティング・ボーティングの診断法を考案した。最後にこれらの各高信頼化技法を実機で実現し、軌道上で運用してその正当性を実証した、今後は実績をもとにさらなる拡張発展をはかる。
著者
加藤 登美子
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.76-77, 2021

University of the Ryukyus held a short-term visit program in January 2021 for foreigners from the Pacific Islands. Despite the Covid-19 pandemic, the program was successful. This study shows that through the program, participants developed a better understanding of the culture in Japan, especially Okinawa. Furthermore, they displayed keen interest in recommending the program to people back home. This helps in strengthening the bilateral relations of Japan and the Pacific Islands.
著者
錦 康二 加藤 明 宮崎 浩一
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.43-52, 2008-09-26

株式における投資判断の指標として株価レーティングがある.今日,株価レーティングは個人投資家,機関投資家の間で定着してきているが,株価レーティングの精度や特徴について詳細に検証した論文は少なく,実際の投資判断の指標として用いるには十分であるとはいえない.そこで,本研究では,統計的観点から株価レーティングが対象とする銘柄の割安割高を適切に評価しているのかについて検証を行い,レーティングは超過リターンの推移に依存し決定されているのではないかとの観点から,超過リターンの推移がアナリストの評価にどのような影響を与えるのかについても検証を行う.また,予測精度向上のアプローチとして,評価を行っている会社の数と株価レーティングの予測精度の関係について検証を行い,最後に株価レーティングの特徴とその利用可能性について考察を与える.
著者
加藤 有子
出版者
ロシア・東欧学会
雑誌
ロシア・東欧研究 (ISSN:13486497)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.47, pp.35-53, 2018

<p>In the interwar period, after the end of the partition, Polish literature was finally freed from national themes, and writers could focus more on language. Moreover, languages of the newly independent nations became national languages of their respective countries. Based on the understanding that artistic and social interest in languages increased during this period, this paper explores the concept of a new language in the futurist manifests (1921) and the novel <i>I Burn Paris</i> (1928), both written by Bruno Jasieński. My aim is to present <i>I Burn Paris</i>—regarded as a communist ideological novel—as a work featuring issues related to language, and to show Jasieński's consequent longing for a new universal language.</p><p>First, I discuss the recreation of the traditional Polish messianism (i.e., the suffering Poland would be reborn to save the world) by Jasieński, in one of his futurist manifests: "To the Polish Nation. Manifest of Immediate Futurization of Life" (1921). Jasieński rewrote the messianism as a socialist one, according to which the new Poland would reform the old capitalist Europe. This idea of a new world recurs in <i>I Burn Paris</i> as the concept of a new common language.</p><p>Second, based on archival research, I show <i>I Burn Paris</i> was simultaneously translated into many languages and went through many printings, through that its different versions circulated. This research also shows the role of the international communist network in circulating literary works. Thanks to the network, East European writers writing in minor languages could join the modernist movement centered in big cities in Western Europe or in Russia. This was true also for the writers writing in Yiddish, a diaspora language. Considering these two diasporic networks, I propose to reconsider the West-Eurocentric map of 20th century modernism.</p><p>Third, I present an unknown version of <i>I Burn Paris</i> with an alternative ending to the standard Polish version. My archival research shows that this version was circulated in Russian by 1934, when the socialist realist version revised by Jasieński was issued. The alternative ending is set two years after the ending of the standard version and mentions that the global revolution has already been accomplished. The novel's reception by the Polish community in the USSR suggests that the ending was added to the Russian version to protect Jasieński from the expected criticism for the initial ideologically weak ending and the lack of depiction of class struggles. Further, I suggest that Jasieński wrote the alternative ending because it involves a longing for a new common language, which was his ultimate concern in his 1921 futurism manifest to the 1930 article written in Moscow. Jasieński believed that a new world should have a new common language, understandable by everyone and which, in turn, would create a new society.</p><p>The repeated rewriting hints at Jasieński's opportunism, but in fact, it was a result of his view on artistic creation. "Every movement ends with its manifest." He viewed a novel as a performative "manifest," which he had to ceaselessly overcome to create new one.</p>