著者
加藤 克 Andrew J. Davis
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.29-42, 2019-06-30 (Released:2019-11-20)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

日本に西洋生物学が導入された草創期に,トーマス・ブラキストンによって北海道で採集された2点のコジュリンEmberiza yessoensisの標本について,採集者のノートと標本カタログの解析を通じて,(1)失われたと考えられていた標本の再発見,(2)詳細な採集情報が欠落した標本の情報復元を行い,タイプ標本の採集地が函館であることを示した。これらの標本はいずれも種の記載に用いられた標本であり,標本の再発見と採集情報の復元は,日本産コジュリンの分類学にとって重要な情報を提示するものであるとともに,種の分布の歴史的検討や過去の気候に関する情報を提供する可能性を示した。
著者
中村 明弘 野田 賢治 木野 勝敏 加藤 泰之
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.36, pp.87-91, 2004-12
被引用文献数
1

本試験は、名古屋種の卵殻色の特長を色差計から得られるL(明度)、a(赤色度)、b(黄色度)値によって明らかにするとともに、名古屋種特有の「さくら色」の卵殻色を効率的に改良するための指標を検討した。得られた名古屋種卵の特徴は、以下に示したとおりである。1.鈍端部は、鋭端部と比べて、L値が低く、卵殻色が濃かった。2.L値とa値との間には高い負の相関が見られ、卵殻色が濃くなると、赤みが増していく傾向がある。3.日齢が進むにつれて、L値とa値が高くなり、卵殻色は薄く、黄色みが増した。4.目視で赤みが強い卵と黄色みが強い卵との間には、色相(b/a)に顕著な違いがみられた。5.名古屋種卵の特徴である卵殻表面にみられる白い沈着物は、b値を大きく下げ、a値を上げるため、卵殻色の赤みを強調させる役割をもつことが確認された。以上のことから、名古屋種の卵殻色を改良するためには、明度(L値)と色相(b/a)が有効な選抜指標になることが示唆された。
著者
加藤 忠明 斉藤 幸子 庄司 順一 網野 武博 帆足 英一 恒次 欽也 帆足 暁子
出版者
日本小児保健協会
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.96-98, 1995-01-25
参考文献数
2
被引用文献数
2
著者
杉本 諭 三品 礼子 佐久間 博子 町田 明子 前田 晃宏 伊勢﨑 嘉則 丸谷 康平 工藤 紗希 室岡 修 大隈 統 小林 正宏 加藤 美香 小島 慎一郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.E3P1189, 2009

【目的】後出しジャンケンはレクリエーション活動において、しばしば行なわれる課題の1つである.先行研究において我々は、後出しジャンケンの成績がMini Mental State Examination(MMSE)や転倒経験の有無と関連していることを報告した.本研究の目的は、週2回の後出しジャンケンの介入効果について検討することである.【対象および方法】当院の通所リハサービス利用者および介護老人保健施設の通所・入所者のうち、本研究に同意の得られた高齢者42名を対象とした.性別は女性29名、男性13名、平均年齢は81.3歳であった.後出しジャンケンは、検者が刺激としてランダムに提示した「グー」・「チョキ」・「パー」に対し、指示に従って「あいこ」・「勝ち」・「負け」の何れかに該当するものを素早く出すという課題である.測定では30秒間の遂行回数を求め、「あいこ」→「勝ち」→「負け」→「負け」→「勝ち」→「あいこ」の順に2セットずつ施行し、2セットのうちの最大値をそれぞれの測定値とした.初回測定を行った後、ランダムに16名を選択して介入を行った.介入群に対しては、指示に従って該当するものを素早く出す練習を、5分間を1セットとして休憩をはさんで2セット行い、週2回1ヶ月間施行した.また、後出しジャンケンの遂行回数に加え、MMSE、Kohs立方体組み合わせテストを測定した.介入終了直後に対象全員に対して再測定を行い、介入前後の変化を介入群16名および対照群26名のそれぞれについて、対応のあるt検定を用いて分析した.【結果】介入群における介入前後の後出しジャンケン遂行回数は、「あいこ」は29.5回→30.6回、「勝ち」は18.3回→21.7回、「負け」は10.1回→13.0回と、「勝ち」および「負け」において介入後に有意に遂行回数が増加した.一方対照群では、「あいこ」は30.8回→31.2回、「勝ち」は20.0回→19.7回、「負け」は12.8回→12.4回と、何れにおいても有意な変化は見られなかった.MMSEおよびKohs立方体組み合わせテストについては、介入群ではMMSEが23.6点→23.8点、Kohsが57.6点→61.1点、対照群ではMMSEが25.5点→25.2点、Kohsが62.9点→64.9点と、何れの群においても有意な変化は見られなかった.【考察】以上の結果より、後出しジャンケン練習は、「勝ち」および「負け」すなわち提示された刺激を単に真似るのではなく、ジャンケンに対する既知概念に基づいて、刺激に対して適切に反応するような課題において介入効果が見られた.今回は短期間の介入であったためジャンケンの遂行回数にのみ変化が見られたが、今後更なる持続的介入を行い、他の異なる検査やADLなどへの影響について検討したい.
著者
加藤義治
雑誌
脊椎脊髄
巻号頁・発行日
vol.6, pp.93-98, 1993
被引用文献数
1
著者
伊藤 美穂 成田 亮子 赤石 記子 色川 木綿子 宇和川 小百合 大久保 洋子 香西 みどり 加藤 和子 佐藤 幸子 白尾 美佳
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」に基づき、昭和40年頃に食べられていた東京都における家庭料理について聞き書き調査を実施した。今回は、主菜について、23区、都下、島しょの特徴を明らかにすることを目的とした。<br>【方法】東京都に40年以上居住している70歳以上の都民を対象に、昭和40年頃に食べられていた家庭料理について聞き書き調査を実施した。主な調査時期は平成24、25年であるが、随時追加調査を行った。東京都を23区の東部、西部、南部、北部と都下、島しょの6地域に分け、当時食されていた主菜について肉、魚、卵、豆・豆製品、その他に分類して考察した。<br>【結果】肉料理は、23区で多く出現し、中でもすき焼き、とんかつ、ロールキャベツ、餃子などが挙げられた。その他、ステーキやメンチカツ、カレー、ハンバーグなどの洋風料理がみられた。魚料理は、23区では鮭の塩焼き、あじの干物、身欠きにしんの他、種々の魚介を刺身や焼き魚、煮魚、ムニエルにして食していた。都下では、多摩川や浅川などが近いため、川魚のやまめやあゆの料理がみられた。島しょでは、くさやが食されており、伝統的な魚料理の伝承がみられた。その他にもあおむろ、とびうお、ぶだいなど他地域ではみられない魚を使った料理が挙げられた。卵料理は、卵焼き、目玉焼きなどが挙げられ、23区ではオムレツもみられた。納豆や豆腐が23区の日常食に多くみられた。その他の料理として、天ぷらが多くの地域でみられた。23区の東部と北部と比較して、西部と南部に洋風料理が多くみられた。これらの地域では高度経済成長期の中で、食生活が変化していく様子が推察できる。一方、都下や島しょでは、地域の食材に根差した伝統的な食生活がみえた。
著者
加藤 誠之
出版者
一般社団法人 日本人間関係学会
雑誌
人間関係学研究 (ISSN:13408186)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.21-29, 2008-12-30 (Released:2017-11-01)

In Japan, non-attendance at school has traditionally been regarded as children's intra-psychic matter. But according the statistics, it is impossible to deny the sociological aspects of non-attendance at school. This paper aims at describing those aspects using NAGAOKA Toshisada's theory on long-term absence at school. In Japan, non-attendance at school increases especially at the beginning of 1960's (so-called "the high economic growth period") and in the middle of 1970's. According to NAGAOKA, in the former period people began to think it as a matter of course for children to attend school every day. Until that time, it had been regarded as a matter of fact for children to be absent from school when they had to help their parents or attend religious events. In the latter period, the rate of entering high school exceeded 90%. Therefore, non-attendance at school is regarded not as a result of children's personal abnormality, but as a reaction to the social pressure that compels children to go to school. Hence, it would be no use to cope with non-attendance at school by school-counselling, for it is not a matter of psychology but a matter of sociology. We have to admit that a certain number of students are constantly absent from school, and, therefore, give the opportunities for alternative education outside the school.
著者
三島 江津子 岡戸 洋 加藤 さおり 櫛原 秀之 黒田 純子 榊原 隆志 首代 みどり 鈴木 厚志 松岡 加恵 宮坂 朋恵 渡辺 法男 横田 学 板倉 由縁 鈴木 照美 斉藤 寛子
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 = Japanese journal of pharmaceutical health care and sciences (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.403-408, 2009-06-10
参考文献数
11
被引用文献数
1

When pharmacists provide drug guidance to in-patients,they are often asked about health foods such patients are regularly taking in expectation of anti-cancer effects.However,pharmacists cannot always answer these questions based on scientific evidence.<br>To further evaluate the efficacy of health foods for this purpose,we did a survey of the literature concerning 5 frequently used health foods said to have anticancer effects using the PubMed and Ichushi search services,obtaining 1,300 papers from the former and 1,142 papers from the latter.However among them,we could not find any providing data from randomized controlled trials and thus there was no clear scientific evidence,though some of the papers noted an improvement in the quality of life of patients.<br>In conclusion,when pharmacists provide guidance on health foods to patients and their families,it is important for them to collect detailed information and evaluate them on a scientific basis.
著者
片山 直美 足土 由里佳 一野 晃代 長坂 恵樹子 加藤 江理 伊藤 えり 太田 陽子 梶川 典子 蟹谷 未香 下林 真知子 恒川 小百合 早川 ちひろ 楪葉 真由 藤本 保志
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.Suppl.2, pp.S125-S132, 2010 (Released:2011-12-01)
参考文献数
6

日本人の食の満足に及ぼす影響が大きい主食である「飯」に注目し、おいしく簡単に炊き上げるための工夫として、一般家庭で用いる炊飯器によって炊飯した飯の 3 種類の水(純水、ミネラル水、水道水)による違いを検討した。さらに選択した水を用いて、嚥下食・介護食に用いることが可能な離水しにくい粥を作製するために 5 種類の増粘剤(トロミパーフェクト、ソフティア、つるりんこ、とろみ名人、スルーキング)を用いて違いを検討した。方法として被験者である健康成人女性 92 名により各飯の「味」、「香り」、「見た目」、「総合」における官能試験を 5 点満点で評価し、物性を硬さ・粘り計(サタケ製)にて「弾力性」、「硬さ」、「粘り」、「バランス」について評価した。結果、無洗米の炊飯の際に用いる水は純水が最も高い評価であり、熱湯で炊飯することで、加水する時間なしで十分に評価の高い飯が炊き上がることが分かった。また離水しにくい粥も同様に熱湯を用いて加水する時間なしで炊き上げ可能であった。増粘剤を用いることで時間が経っても離水せず、軟らかい粥ができるため、嚥下食・介護食に適していることが分かった。
著者
石井 正和 加藤 大貴 今若 楽明 笠井 英世 石橋 正祥
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.1, pp.107-111, 2019-01-01 (Released:2019-01-01)
参考文献数
22

To clarify the associated factors for negative response to sumatriptan nasal spray in patients with cluster headache, we investigated the involvement of clinical information, such as the characteristics of headaches, before commencing sumatriptan nasal spray treatment. There were 18 male patients and 4 female patients. A total of 17 responders and 5 non-responders to sumatriptan nasal spray participated in the present study. Three factors for negative response to sumatriptan nasal spray, “young age of onset”, “psychiatric disorder”, and “the headache is not in the orbit,” were found. Oxygen inhalation and/or subcutaneous injection were effective for nonresponsive cases. Therefore, these factors are considered to be useful for predicting therapy before applying sumatriptan nasal spray.
著者
望月 亮 福島 竜也 岩渕 浩昭 山田 良男 加藤 孝男
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.43-48, 2009
参考文献数
2
被引用文献数
1

Ku帯電力増幅FETとして世界最高出力となる50W級窒化ガリウム系高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT)を電力増幅部に用いた、固体化電力増幅器(SSPA)を開発したので報告する。GaN FETは、増幅特性が非線形領域となる範囲が広く、3次相互変調積(IM3)の改善が欠かせないが、本装置では、バイアス条件の最適化によって、14.0〜14.5GHzの広帯域における送信出力50dBm(100W)のIM3が-25dBc以下となる性能を、-10〜45℃の周囲温度環境で達成している。また、多段のFETをカスケード接続したことによって生ずる温度利得変動を、補償する機能を具備している。
著者
加藤 貴行 阿部 信行
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.716, 2009-11-01 (Released:2010-05-28)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1
著者
白石 純子 草野 佑介 杉村 喜美子 加藤 寿宏
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.45-57, 2021 (Released:2021-10-08)
参考文献数
15

京都府作業療法士会特別支援教育OTチームは,平成19年より特別支援教育における作業療法の有用性を検証してきた。今回,中学生3名に対し約半年間で3回ずつの訪問支援を行い,中学校における作業療法による介入の成果と特性について検討した。ASEBAによる行動チェックリストや授業参観・個別面談に加え,それぞれの主訴に応じた個別アセスメントにより,主訴の背景の解釈や,日常生活および学校生活で実施可能な支援計画を本人・保護者・教員に提案した。その結果,3名全員に学校生活上の改善を認めた。これらの背景には,作業療法の専門性を活かした個人,作業,環境の相互関係を踏まえた包括的アセスメントとそれに基づく課題の調整や学校・家庭の環境調整が有効であったと考える。今後も中学校と作業療法との連携の有効性について検証し,発信していくことが必要であると考えられる。
著者
上田 篤志 山本 暁彦 加藤 大輔 岸 義人
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2014

<p> ハリコンドリン類は上村、平田らによってクロイソカイメンから単離および構造決定されたポリエーテル系マクロリドである。<sup>2)</sup>その複雑な構造もさることながら、強力な抗腫瘍活性を示すことから創薬研究のシード化合物としての利用も試みられ、ハリコンドリンの右側部分をモチーフとした誘導体であるハラヴェンが2011年に乳ガンの治療薬として上市されている。構造的にハリコンドリン類は、C12およびC13位の酸化度の違いによりA、B、およびCシリーズに分類され、他方側鎖の構造によってノルハリコンドリン、ハリコンドリン、およびホモハリコンドリンに分類される (Figure 1)。これらの組み合わせからなる9種の亜種のうち、ハリコンドリンAを除いた8種類が現在までに単離報告されている。今回、未だ自然界からは単離されていないハリコンドリンAの初の全合成を達成したので報告する。合成のハイライトとしては、(1)Cr触媒によるC13/C14位でのカップリングとビニロガスエステルの面選択的エポキシ化を鍵とするC1–C19フラグメントの合成、(2)不斉Ni/Cr触媒反応<sup>3)</sup>に続くフラン環形成反応及び椎名マクロラクトン化による右側マクロラクトン環の構築、(3)C1–C38とC39–C54フラグメントのNi/Cr試薬による連結、(4)TMSOTfを用いた新規高立体選択的異性化反応によるC38-epi-ハリコンドリンAからハリコンドリンAへの異性化の4点があげられる。さらに合成したハリコンドリンAの構造の正しさを証明するため以下の実験を行った。第一にハリコンドリンAの合成に用いたC1–C38フラグメントから、既知の天然物ノルハリコンドリンA(2)およびホモハリコンドリンA(3)を合成した。第二にハリコンドリンAとその他のハリコンドリン類とのNMRデータの比較を行った。<sup>4)</sup></p><p>Figure 1.Structure of the halichondrin class of natural product.</p><p>(1)Cr触媒的カップリングと選択的エポキシ化によるC1−C19部位の合成</p><p> C1−C19フラグメントはヨウ化アルキン4と臭化ビニル5から合成した(Scheme 1)。これら二つの原料はいずれもNi/Crカップリング反応の良好な基質であるが、Ni触媒の量を低容量に抑えることでヨウ化アルキンのみを選択的に活性化させ、アルデヒドとのカップリング体を91%の高収率で得ることに成功した。生じた水酸基を酸化した後に得られたイノン6を、過剰のピリジン存在下HF・ピリジンで処理することで、三つのTBS基のうち、C9位とC11位のTBS基を選択的に脱保護することに成功した。この過程においてC9位の水酸基はイノン部位にオキシマイケル付加し、C11位の水酸基との水素結合による安定化でE体のビニロガスエステル7が選択的に得られた。ビニロガスエステル7のエポキシ化はジメチルジオキシランを用いることでコンベックス面から選択的に進行し、続く酸によるエポキシドの開環とHFによるTBS基の脱保護を伴うC14位でのケタール化までの3工程をワンポットで行うことで、収率92%でC12、C13位に水酸基を有するハリコンドリンA骨格の構築に成功した。最後にC12/C13位ジオールをp-アニシリデンで保護することにより、C19位でのカップリングの基質8へと導いた。Scheme 1において</p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>
著者
赤澤 みなみ 加藤 喜明 小島 康夫
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
バイオマス科学会議発表論文集
巻号頁・発行日
vol.10, pp.157-158, 2015

For estimation of pyrolysis reaction of resinol type linkage, syringaresinol (SR) and pinoresinol (PR) were pyrolyzed with Py-GC/MS method, and major pyrolysis products were identified by MS library and fragmentation. Pyrolysate distributions from SR and PR were similar, so considered to be subjected the same reaction mechanisms, although relativities of their methoxyl groups the aromatic rings were different. Syringyl group (from pyrolysis of SR) was changed into catechol or guaiacol by homolytic elimination of the methoxy group, while guaiacyl group (from pyrolysis of pinoresinol) was changed to cresol by rearrangement of the methoxyl group. Furthermore, these reactions for SR started at low temperature than PR.