著者
加藤 邦庸 高木 浩一
出版者
岩手大学地域連携推進センター
雑誌
岩手大学生涯学習論集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.48-68, 2009-03-01 (Released:2016-05-17)

「ロボット大会」をものづくり教育などに活用する動きは、ますます広がっている。代表的なものとして、NHKで放送されている「高専ロボコン」(1) がある。テレビ番組で継続して放送され注目を浴びる理由として、ロボットに対して興味を持っている人が多いことや日本において、ものづくり教育の必要性が高まっていることがある。また、ロボットをターゲットとした大会はこの他にもいくつかあり、参加資格は大会にもよるが子どもからお年寄りまで幅広く対応しており、比較的解放的なものとなっている。これらのことから、「ロボット大会」をターゲットとすれば、成果が目に見えて理解しやすいため、学生も興味を持って取り組み、ものづくり教育のいい教材となる。加えて大会優勝という明確な目標があることから比較的良好な教材になると考え、本稿で述べるロボット大会参加へ向けた取り組みを行った。
著者
加藤 幹郎 田代 真
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

21世紀の日常生活は、ヴァーチュアル・リアリティ化され、それがインタラクティヴィティと呼ばれる、主体と客体との間の「柔らかい」相互干渉性である。この環境は、人間の身体/精神になんらかの回復不可能な傷痕を残し、新たな身体/精神機制を構築することになる。そこではデカルト的二元論によって規定されてきた近代心身二元論がきわめて希薄化される。
著者
加藤 太一
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

難治性疾患である肺高血圧発症に対する分子状水素の抑制効果を評価するために、ラットモノクロタリン肺高血圧モデルを作成した。飽和水素水投与により、右室圧の低下、肺血管の筋性化の軽快を認めた。肺高血圧に対し脱水素水投与した群で増加していた肺血管周囲マクロファージ、線維芽細胞、酸化ストレスマーカー陽性細胞、細胞増殖マーカー陽性細胞は飽和水素水により減少した。これらの結果より分子状水素は肺高血圧症の改善に炎症の抑制、酸化ストレスの抑制、細胞増殖抑制を介して寄与する可能性が示された。
著者
加藤 茂苞 石川 潤一
出版者
The Genetics Society of Japan
雑誌
遺伝学雑誌 (ISSN:0021504X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.1-7, 1921
被引用文献数
10
著者
加藤 厚子
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.21-39, 2008

<p>映画は芸術作品であると同時に、企業により販売され世界規模の市場で消費される商品である。近年、映画は文化財・歴史資料として研究されているが、映画に関わる企業の企業資料については看過されてきた。映画という商品の特性や、企業における保存意識の低さから、映画関連企業資料の実態は明らかではない。その一方で、世界では企業資料を含む「映画遺産」の保存意識が高まっている。本稿では、映画関連企業資料の特徴を分析し問題点を指摘した上で、資料管理の観点から大手映画会社の歴史を概観し、企業資料の現況把握を試みる。そして関連機関によるアーカイブの取り組みを検討し、映画関連企業資料の調査・保存・公開における問題点を指摘し考察を行う。</p>
著者
加藤 久美
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、海洋資源利用を例に、持続性観念の普遍性・多様性を分析、持続性理論の発展を試みた。特に捕鯨、反捕鯨国である日豪間の政治・社会的対立の本質を現地調査、メディア検証により探った。両国の本質的な相違は、捕鯨の目的、国際関係(豪州と英国・英語圏との繋がり、敗戦後の日本と世界)、環境観(種によって象徴される自然界における)にあることが明らかだった。人為的環境変化への責任を持続性の普遍的価値とすれば、その社会、文化的考察がそこに内包される多様性であり、その相互性が持続性理論の発展に繋がるという結論に達した。
著者
加藤 英子 南部 育志 小島 康生
出版者
Primate Society of Japan
雑誌
霊長類研究 = Primate research (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.39-52, 1999-05-01
被引用文献数
1 2

The social relationships of 10 young adult males in a free-ranging group of Japanese macaques at Katsuyama, Okayama Prefecture, were examined pre- and post-fission. Before group fission, higher-ranking young adult males interacted less frequently with not only their mothers, but also with other matrilineally-related females than did lower-ranking males. Six-year-old males clearly formed two subgroups according to their relative rank, even though they did not form any clear subgroups at the age of two.<br>Higher-ranking males spent more time away from females of the group than did lower-ranking males. However, when it was time for artificial feeding, higher-ranking males obtained scattered food more frequently than lower-ranking males. After group fission, four of the five higher-ranking males and one of the five lower-ranking males remained in the main group, while three of the five lower-ranking males were in the fission group.<br>These differences in the social relationships of young adult males might reflect the female subgroups which appeared prior to group fission.
著者
高田 弘一 堀田 彰一 目黒 高志 平山 眞章 丸谷 真守美 茎津 武大 河野 豊 高梨 訓博 加藤 淳二 新津 洋司郎
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.603-608, 2004-11-25
被引用文献数
2 4

症例は57歳, 男性. 平成7年11月25日全身倦怠感および食欲不振を主訴に近医を受診. 腹部CTにてHCCが疑われ, 精査加療目的に平成8年1月8日当院紹介入院となった. 精査の結果, 門脈腫瘍栓を伴ったHCC stage IVAと診断した. 同年1月16日と2月21日に, 主腫瘍であると考えられた肝S8, S4のHCCに対してTAEを施行した. 同時期より右骨盤部の痛みと歩行障害が出現した. 原因検索を目的にCTおよび血管造影を施行したところ右腸骨に hypervascular な腫瘍が描出された. 骨シンチグラフィーでも同腫瘍に一致してTcの取り込みを認めた. 臨床経過および画像所見よりHCCの骨転移と診断し, 同腫瘍に対してTAEおよび放射線治療を施行した. その結果, 疼痛は消失し歩行障害も改善した. 画像上も骨転移巣は消失した. その後肝内にHCCが再発し, TAEを計9回とRFAを1回施行した. 平成12年12月頃より肝不全が徐々に進行し, 骨転移が出現してから約6年後の平成14年1月31日永眠された. これまで, HCCの骨転移は予後不良であると考えられていたが, 本症例では長期生存が得られ貴重な症例と考え報告した.
著者
篠田 謙一 加藤 克知 北川 賀一 米田 穣
出版者
独立行政法人国立科学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究ではプレインカからインカ帝国成立期の人骨試料を用いて、集団の系統関係の解明と古代社会の多元的な復元を試みた。その結果、アンデス南海岸地域では、紀元前には北部海岸地域と遺伝的に似ているが、時代とともに山岳地域からの集団の移入を受け,インカ時代には集団の置換が起こったことが判明した。一方北海岸においては人口規模の違いから、集団の遺伝的組成に変化はなく、文化変容が遺伝的な変化を伴わないものであることが判明した。これらの結果は古代アンデスにおける文化変容を解釈する際に新たな重要な情報を付け加えることになった。
著者
千田 亮吉 塚原 康博 畑農 鋭矢 山田 知明 加藤 久和 溜川 健一 福田 慎
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

人々が将来を見据えて意思決定をするとき、財政拡大による景気刺激効果は大きくならない。それは、人々が財政拡大によってもたらされる将来の税負担を予想するからである。しかし、財政政策が地域の労働生産性を引き上げる効果を持つと、その地域では将来にわたってより多くの所得が期待され、人が流入する。したがって、人の移動を通して地域の経済が活性化する可能性が生まれ、財政政策の効果は労働移動を考慮しない場合に比べて大きなものとなる。
著者
加藤 光男
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.497, pp.6-11, 2010-06-11

阪神高速道路の出入路をJCT(ジャンクション)に改築する工事だ。出入路の橋脚や橋桁の一部を再利用することで、すべてを新設する場合に比べて通行止め期間を1年ほど短縮し、コストを最大で3割削減する。(加藤 光男=フリーライター)既設RC橋脚に鋼部材を継ぎ足し複合構造に 阪神高速神戸線と神戸山手線が接続する湊川JCT。
著者
加藤 幹郎 田代 真
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

芸術テクストの歴史に一貫した認識論的パラダイムなどありえない以上、個々の 芸術のテクスト分析をとおして芸術とイデオロギーの不連続かつ連続する複数のコンテクスト(文脈)を構築考察する以外、芸術と人間の関係をさぐる方法はない。
著者
加藤 佑介
出版者
新領域創成科学研究科 環境学研究系
巻号頁・発行日
2006-03-23

報告番号: ; 学位授与年月日: 2006-03-23 ; 学位の種別: 修士; 学位の種類: 修士(環境学) ; 学位記番号: 修創域第1863号 ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科環境学専攻
著者
武井 洋介 太田 耕平 加藤 寧 根元 義章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1464-1473, 2001-08-01
被引用文献数
10

近年, インターネットにおける不正アクセスが問題となっている. なかでもネットワークそのものを狙った不正アクセスは, ネットワーク全体に大きな影響を及ぼすもので, 対策の確立が急がれている. この種の不正アクセスを検出するには, ネットワークトラヒック観測が有効であると考えられる. しかし, DoS(Denial of service)に代表されるような不正アクセスでは攻撃元がパケットの送信アドレスを改ざんする可能性があることや, ネットワークの高速化によってパケット情報取得・解析が困難になることが問題となる. よって, 今後の高速ネットワーク環境下で, 信頼性がありかつ低負荷な観測手法と攻撃元の追跡が可能な手法の確立が急務である. 本論文では, トラヒックの変化量を抽出・比較することにより, 不正アクセスを検出するためのアルゴリズムを提案し, このアルゴリズムを適用することにより不正アクセスが検出・追跡できることを示す.