著者
澤村 明 渡辺 登 松井 克浩 杉原 名穂子 北村 順生 加井 雪子 鷲見 英司 中東 雅樹 寺尾 仁 岩佐 明彦 伊藤 亮司 西出 優子
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、新潟県の中山間地域を中心に、条件不利地域での居住の継続に必要な要素のうちソーシャル・キャピタルに焦点を当ててフィールドワークを行なった。対象は十日町地域、村上市三面地域であり、他に前回の基盤研究費Cから継続して観察を続けている村上市高根地区、上越市桑取地区についても蓄積を行なった。十日町地域では2000年来3年ごとに開催されいている「越後妻有大地の芸術祭」のソーシャル・キャピタルへの影響を質問紙調査によって捉えた。その結果は2014年6月に刊行予定の『アートは地域を変えたか』で公表する(慶應義塾大学出版会)。
著者
八木 絵香 高橋 信 北村 正晴
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.444-459, 2007 (Released:2012-03-07)
参考文献数
17
被引用文献数
2 5

An action research project called dialogue forum has been conducted in this study. The essential constituent of the project is a series of repetitive dialogue sessions carried out by lay citizens, nuclear experts, and a facilitator. One important feature of the project is that the study has been conducted based on the qualitative research methodology. The changes in opinions and attitude of the dialogue participants have been analyzed by an ethno-methodological approach. The observations are summarized as follows. The opinions of the citizen participants showed a significant shift from emotional to practical representations along with the progression of the dialogue sessions. Meanwhile, their attitude showed a marked tendency from problem-statement-oriented to problem-solving-oriented representation. On the other hand, the statements of the expert participants showed a significant shift from expert-based to citizen-based risk recognition and description, and their attitude showed a clear tendency from teaching-oriented to colearning-oriented thinking. These changes of opinions and attitude have been interpreted as a coevolving rather than a single process. It can be stressed that this type of change is most important for the reestablishment of mutual trust between the citizens and the nuclear experts. In this regard “The Process Model of Coevolution of Risk Recognition” has been proposed as a guideline for developing a new scheme of public communication concerning nuclear technology. The proposed process model of coevolution of risk recognition is regarded to be essential for appropriate relationship management between nuclear technology and society in the near future.
著者
北村 毅史 本田 和博 小川 晃一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.349, pp.23-28, 2012-12-06

本論文では,2素子半波長だいぽーるあれーあんてなについて到来波SNR,素子間の電力の差異である不等電力ΔGそして素子間の相関係数ρを変化させ,もんてかるろしみゅれーしょんによりMIMO伝送容量特性の解析を行った.その結果から多変量回帰分析によってSNR,ΔG,ρを変数とするMIMO伝送容量の関数を求めた.この関数から得た伝送容量が妥当であるか,もんてかるろしみゅれーしょんの結果との比較を行った.さらに得られた関数について,人体影響が存在する端末実装あんてなを用いて解析を行い,提案方法の妥当性を検証した.
著者
北村 雅夫
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.301-302, 2010-12-31 (Released:2011-02-25)
著者
中川 博文 北村 純一 近藤 徹 飯沼 和三 高橋 賞
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.61, no.582, pp.466-471, 1995-02-25
被引用文献数
4

The efficiency of visual biofeedback (VFB) training method using a Photoelastic imaging system on restoring and stabilizing a standing position of stroke patients was investigated. As a stroke group, seven hemiplegics were selected with the mean of 57 year-old. Twelve age-matched healthy subjects were selected as controls. The subjects were asked to stand upright on the photoelastic apparatus and to gaze at a marker 1.5M distant on the wall. Then, VFB training was performed for ten minutes by self recognition of his own pressure patterns which were produced by photoelastic system and were monitored on a TV screen. The patterns were photographed in each different condition such as in a standing position with eyes open or closed before and after l0-minute-training with VFB, and were comparatively analysed. The results showed that (1) the ratio of affected side to unaffected definded by the number of first fringes produced increased significantly after VFB up to the control level, (2) the ratio of body weight loading on the affected side to unaffected was significantly increased after VFB, and (3) the position of center of contact pressure on the longitudinal axis of an affected sole was found to be significantly more posteriorly sifted than in the control and was remained unchanged after VFB. In conclusion, the VFB method using a photoelastic imaging system may be useful to enhance visual-contact motor balancing functions in patients with hemiplegics and also to study a restoring process of neurological impairment leading to a postural problem.
著者
森 玲奈 北村 智
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.309-318, 2013

ワークショップは教育工学の研究対象として認識されてきた.しかしながら,教育工学研究としてのワークショップの評価について,十分な議論が行われていない.そこで本稿では,第一に,ワークショップの教育評価について,ワークショップと学習目標との関係に着眼し,検討を行なった.第二に,教育工学研究としてワークショップを評価する方法について,都市計画研究における方法と認知科学研究における方法を参照し,検討を行なった.検討の結果,第一に,ワークショップの教育評価では,我々は明示された学習目標と明示されていない学習目標を分ける考えを示した.加えて,「予期されなかった学習」の重要性を指摘した.第二に,都市計画研究における評価方法を検討した結果,研究の妥当性・有用性を考える上で,実践の置かれた文脈と同様に,実践に対する研究者の立場を詳述することが重要であることと,参加者・研究者のみならず,企画者・運営者を含めた多様な関わりを踏まえた多面的な分析に,有用な知見を見いだせる可能性があることを示した.第三に,認知科学研究における相互作用分析の研究を踏まえると,言語行動のみならず,非言語行動を含めたマルチモーダルな分析を行うことが有効ではないかと提案した.
著者
木村 宏恒 大坪 滋 長田 博 北村 友人 伊東 早苗 新海 尚子 内田 綾子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、「開発途上国における貧困対応総合政策の学際的研究」と題し、これまでの経済学中心の国際開発研究の世界を止揚し、開発政治学、開発社会学、教育と開発といった諸側面から総合的に国際開発にアプローチした。貧困削減を例にとって、真に学際の名に値する途上国貧困対応の総合政策を明らかにすることを通じて、開発学の学際的構築についての展望を示すことをめざした。3年目には、締めの国際シンポジウムも行い、国際開発研究科の紀要で特集を組んだ。結論として、現在の国際開発の綱領的文書になっている国連2000年決議「21世紀開発目標(MDGS)は、貧困・基礎教育・基礎保健といった社会開発中心の構成になっているが、構造的に貧困を減らし、その目標を達成する要因は、第一義的に経済成長であり、第二にその経済成長の枠組みをつくるのは政府の役割(ガバナンス)である。政府の対応能力が欠けると経済成長はできない。また、経済成長が第一と設定される故に、貧困削減の切り札のように言われる貧困層への小規模金融は、その重要性を認識しつつも、中小企業振興政策や農業開発政策一般より重要性は低いと位置付けられなければならない。教育投資はもちろん重要であるが、それによって生み出された人材が、経済成長の中で適所に配置されなければ、改革前の共産国(中国、ベトナム)やスリランカ、インドのケララ州のように「高い人間開発と低い経済成長」と特徴づけられることになる。教育立国は、政府の役割に支えられた経済成長の中で生きてくるという点を確認した。
著者
朱 虹 北村 和也 平野 吉雄 小林 知視 田川 俊郎 村田 睦男
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.181-187, 1992-01-10 (Released:2011-09-07)
参考文献数
39

Schwannoma occurs everywhere neural tissue exists, but it is relatively rare in oral regions. It orally originates mostly in the tongue and very little in the lips. Recently we experienced a case of schwannoma arising in the left lower lip. The patient was a 73-year-old man and visited our hospital with the chief complaint of a lower lip. The tumor was excised under local anesthesia, and it was found to be an elliptical mass with a capsule measuring 35 × 20 × 20 mm. From both clinical and light microscopical findings it was diagnosed as schwannoma (Antoni A and B type) and was compared with other reports of schwannomas which had been already reported in Japan. From electron microscopical and immunohistochemical findings the origin of the tumor was suggested to be schwann cells in the present study.
著者
中本 幸一 藪内 健二 尾崎 辰典 原 央哉 岸田 貴成 阿部 一晴 北村 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.367, pp.37-42, 2010-01-14

車載システムやプロセス制御システムなど分散組込みシステムの規模と複雑さが増加している.さらにより環境に配慮した,もしくは安全な制御のために数多くのセンサーデータからデータが収集されネットワークを介してコンピュータに送られる.こうしたシステムを高品質,高生産性で開発するために,筆者らは仮想的なソフトウェア実行環境を開発している.この環境では,多くのCPUシミュレータやデバイスシミュレータを統合し,ネットワークワイドなシミュレーション機能を提供する.本報告では,本仮想実行環境の中でCPUシミュレータ,通信ミドルウェア,ハイブリッドなソフトウェア実行環境について現状を報告する.
著者
白畑 敦 松原 猛人 伊津野 久紀 齋藤 充生 石橋 一慶 木川 岳 根本 洋 北村 直康 真田 裕 日比 健志
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.460-465, 2010-04-01 (Released:2011-12-27)
参考文献数
19
被引用文献数
6 4 8

症例は62歳の男性で,2001年2月に他院にて絞扼性腸閉塞の診断で小腸部分切除術を施行された.同年5月に腹壁瘢痕ヘルニアを発症し,コンポジックスメッシュを用いたヘルニア修復術が施行された.術後経過は良好であったが,2006年8月腹痛が出現し近医を受診した.腹部広範に圧痛,発赤を認め,また腹部CTにおいては腹壁直下に液体成分と思われる低吸収域を認めた.メッシュを温床とした腹腔内膿瘍と診断され,切開排膿,同部の洗浄に加え,抗生剤投与が開始された.しかし,2か月を経過しても感染が遷延するため手術目的で当院に紹介となった.同年10月に当院にてメッシュ除去術および洗浄ドレナージ術を施行した.術後第8病日に経過良好で退院した.術後,感染の再燃は認めていない.
著者
北村 知昭 西原 達次
出版者
九州歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,歯髄・根尖歯周組織の局所的・連続的再生療法を確立す るため,基礎研究としてFGF2徐放性ゼラチン粒子やヒアルロン酸スポンジによる新生象牙質形成誘導,象牙芽細胞様細胞の熱耐性・炎症応答・BMP2-Smadシグナル伝達経路,およびBMP2誘導性骨芽細胞分化への半導体レーザーの影響を解析するとともに,臨床における歯髄・根尖病 変組織の採取方法樹立の基盤となる顕微鏡下治療技術を確立した.
著者
杉原 数美 太田 茂 北村 繁幸 西嶋 渉
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、先ず近年環境汚染が懸念されはじめた医薬品の日本の河川における汚染実態を調査し、生活雑排水や簡易浄化槽処理水が流入する二級河川で一級河川より高濃度で検出されることを明らかとした。さらに、医薬品は環境中での動態が調査されておらず、環境中における代謝分解などの受けやすさ、代謝分解物の毒性変動などは不明である。本研究では、化学物質の分解代謝にかかわる環境因子として紫外線による医薬品分解とその生物毒性変動を調査し、毒性が発現する医薬品があることを明らかにした。